わたくしの息子がバカ王子だなんて…どうしましょう

yuーー

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完治しました…!

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アレンは毎週のように帰って来てくれて、話をしてくれた。アレンやミランダの話を聞いていると少しずつこの世界のことがわかってきたように思う。

始めにお医者様?と思っていたのは王室筆頭魔道師様で、魔術が使えるのは1000人に1人程の割合なのだそうだ。この国でも、魔術師はたった30人に満たないのだとか。その上のランクの魔道師になるとたった3人だけらしい。
全世でファンタジーに憧れていたため、落胆していたが、誰しも魔力は少なからず持っているため魔法石と言うものを使うとその石に込められている魔術を発動できるのだそうだ。よし! 今度やってみよう!‼️

新しく知識が増えていくことにワクワクしながら、そうやって穏やかな日々を過ごしていた。
身体も少しずつ動かせる時間が増えて、筆頭魔術師様の診断ではもう普通に過ごして大丈夫だと許可がおりた。
これから何をしよう?とワクワクと考えていると、部屋をノックする音が聞こえ、ミランダが扉へと向かった。
扉を開くと穏やかな笑みを浮かべた50代くらいのダンディーなおじさまが礼をし入ってきた。まぁ…素敵…! なんて思っていると、その方は夫の第一秘書兼幼い頃からの従者なのだそうだ。
そして告げられたのは、来週精霊祭というものがあり、夜にこの王室でパーティーが開かれるようだ。そして、王族は皆出席するのが慣わしらしい。「完治されたのであれば、王妃さまにも出席して頂かなければなりません。」穏やかな笑みを浮かべながらも、その瞳は笑っておらず、拒否権はないというように告げられた。そして、すぐに礼をし部屋を出ていった。

昔からあの方は王妃さまに対してあのような態度で、王妃さまも特に気にしないように接していらっしゃったが、私はあの方が嫌いですッッとプリプリと怒っているミランダが可愛くて、わたくし(ソフィーナ)は怒らなかったのだろうなぁとふふっと笑みが溢れた。

食事の作法や会話は問題ないとして、わたくしと夫が始めにダンスを踊らなくてはならないとのことで、次の日から、ダンスの講師を招き、練習を始めることとなった。やはり、ダンスも身体に染み付いていたようで、音楽を聞けば身体が勝手に躍りだし、講師の方からもお教えできることは何もありませんと太鼓判を頂いた。
ありがとう! わたくし!

そうそう。ダンスの練習をしていたらアレンが帰ってきて相手をしてくれた。ダンスをアレンと踊るのも初めてだったようで終始にっこにことキラキラと瞳を輝かせているアレンが可愛くてぎゅっと抱きしめて頭をなでなですると、顔を真っ赤にして、子供じゃありませんと怒ったように見せようとしながらも口元がにやけているアレンをみてしまい、可愛いー!とまた抱きしめては怒られた。

余談だが……それから、アレンを見つけては抱きしめたり、頭を撫でるようになり、それを真っ赤になったアレンが怒るという微笑ましい光景が頻繁にみられるようになった。そして使用人たちも微笑ましいと足をとめて眺めるようになり、ギスギスしていた王宮は温かい雰囲気で溢れるようになったのだとか。

可愛いい息子は最強ね★ウインク  by王妃
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