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第四章 裁判
5 またかよ!!まあいいけどさ
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さてジェルフのバカの証言の後は…私はまた証人台に立つことになった。
ここからは私兵についての事…だそうなので、主で動く弁護士は、バートンに頼むことに
した。
向こうは…何やら用意している。
ギリアムが…納得できない真っ黒けのオーラを、体から湯気のように出してるよ…。
まあ、私もそんな気分だから、これに関してはほっとこ。
どうせ…法廷で暴れるようなバカじゃないし。
ティタノ陛下も…今の所、動きはない。
あの人だって、この場で暴れていい事はないと…わかっているんだろう。
私が…見世物台のような、証人台に立っていると…。
何だか…ちょっと、思考の波が押し寄せてきた…。
さっきのジェルフのバカの発言…。
どう考えてもおかしい。
ティタノ陛下を侮辱したこともそうだが、私に喰ってかかりすぎだ。
無事で済むと思っているのか?
ファルメニウス公爵家だぞ?
恋は盲目って言うけどさ…。
それにしたって…。
う~ん、でも…ジェルフがバカなだけか?やっぱ…。
歓待パーティーでの考えなしな態度一つ取ったって…。
いい大人のやる事じゃない。
私が思考の波に漂っていたら…いつの間にやら証言台にマガルタの姿が…。
いかんいかん。
今は目の前の事に、集中せねば。
「では…オルフィリア公爵夫人に、今度は私兵の勤務状況について、質問いたします」
「勤務状況なら…逐一記録しておりますので、見ていただいた方が早いですよ」
バートンがどさりと書類を差し出す。
事細かーに、書かれた記録達…。マガルタが引いてらぁ…。
「しょ、詳細をしっかりと記録している事はわかりましたが…、これが真実かどうかは、
どうやって…」
「ああ、それはファルメニウス公爵家内部の事ですが、フィリアム商会および、様々な養護施設、
イベントへの出席など、第三者の裏が取れるものも多数あります。
それは…別添えで、こちらに用意してあります」
バートン…だけじゃ足りなくて、ハイネンスも一緒に書類をどさどさり…。
裁判長の…顎が外れかかってるよ…。
多分…国一番どころか、大陸一の几帳面記録だからさぁ…。
確認するのに…皆さましばし、無言になった。
そして終りを迎えるころには、疲れ切っているよ…。
わたしゃ、慣れちゃってるんだけどね。
「し…しっかりと記録を取られていることは、わかりました…。
ですがファルメニウス公爵家内部の事に関しては…わかりませんでしょう?
それを日常的に悪用された方が、少し前にもいたように…」
先代ファルメニウス公爵の事か…。
「これは…私の信頼する、情報筋から入りましたが…」
マガルタはワザとらしく咳払いして、
「やはり…きつい仕事は、私兵に回すことが多い…と」
うおっ!!また…外野がうるせえ!!
裁判長がタンタンしまくってる…。
しかし…私はこの言葉を聞いて、シルスのヤツ…かなりうまくやったなぁ…と、思ったよ。
静かになると…私は、
「きつい仕事…のきつさの基準は人それぞれ。
やっている本人に聞いてみねば、外野ではわからない事ですわ」
せっかくのシルスの仕込みに、乗ってみる事にした。
「では…改善するつもりは無いと?」
「ええ。ファルメニウス公爵家では、そう言った事を話し合う機会も、ふんだんに設けて
おりますので。
その時に…言えばいい事かと思いますよ」
「しかし…身分が無い人間が、身分持ちに進言するのは、思っているより大変なのですよ」
「存じておりますよ。しがない元・男爵令嬢としては…ね。
だから…ギリアムではなく、私に言ってくる人間も多数おりますのでね。
かなり、間口になっておりますわ」
にっこりと言ってやる。
「しかし…もしかしたら、取りこぼしがあるかも…とは、思われないのですか?」
「それは…思いますよ。
だから、面と向かって言う以外にも、意見箱を置いております。
匿名で意見を入れていい状態で…ね」
この辺は…ギリアムが徹底しているからね。
頭一つとびぬけて、倍率高い就職先舐めんなよ。
「なるほど…。随分と自信を持ってらっしゃるようですが…もし、他からそう言った声が
出たら、どうされるおつもりですか?」
含みがあるなぁ…丸わかりだよ。
「それはもちろん…真摯に受け止めさせていただきますわ」
何だか…マガルタの顔が緩んでる。
私から後々に有利な言を、引き出せたと思っているようだ。
想定内だっつの。
「でしたら…きつい仕事ばかりで、もう抜けたいとおっしゃっている方がいたら、抜ける事を
お許しいただけますか?」
……名前を言わない時点で、誰の事かわかるよ。
「もちろんですわ。いくら天下のファルメニウス公爵家とは言え、合わない方はいます。
不正をしていない限り、去る者を追う気はありません」
これは本当だよ。条件いいけど、そのぶん過酷だから、一定数の脱落者は出る。
「複数であったとしても?」
「ええ。もちろん」
大体の意図はわかるから、にっこにこで答えてやった。
「すぐにでも?」
「引継ぎが必要なら、して頂きますが、できるだけ早く…ね。
もっとも、最終判断を下すのは、ギリアムですが…」
ここは間違えちゃいかんよ。最終決定権を持つのは、ギリアムさ。
マガルタは、少し気の緩んだ微笑を見せ、
「ありがとうございます。当代のファルメニウス公爵家はさすがに、潔いですね…。
ティタノ陛下の歓待パーティーで…大失態を演じたからこそ、不安になる部分もあったのですがね。
先ほどのジェルフ卿の証言もありましたが、そもそも前から、いろいろな噂も飛び交っています
からね…」
私は…ちょっと引っかかる部分だらけなのは、分かったが、
「そうなのですね。では、私は下がりますわ。次は…ダイヤですかね?」
サラッと流す。
「オ、オルフィリア公爵夫人?」
マガルタがちょっと引き留めるように、声をかけてきたから、
「今は…ダイヤの件での裁判中です。それ以外の関係ない事を、ここで論じるのは変でしょう?」
別件が出れば、ハイネンスもバートンも異議を唱えるに決まっている。
私から…話しを切り出させようとしたんだろうが…、甘いよ。
そんな手にのるほど、世間知らずでも、考えなしでもないっての。
歓待パーティーに関しては…失態だという事は変わらない。
それを…逆ギレするつもりなんざ、さらさらない。
言い訳なんて、公の場でするもんでもない。次の機会に全力を注ぐのみさ。
それに…あの歓待パーティーの騒ぎは、あんまりこの場で言いたくないのさ。
私よりみんなが…非常に責任を感じちゃってるからね。
マガルタはまだ何か言いたげだったが、さりとて私の言う事が正論ゆえ、歯がゆそうだ。
私がギリアムの横に戻ると、ギリアムが小声で、
「よく頑張りましたね、フィリー。
私もアナタの頑張りに答えられるよう、全力を尽くしますよ…」
……なんか、意味深な事を言われた。
ギリアム…今回は相手を威嚇する目的以外で、連れてきてないんだけど…。
証言なんて、相手がさせるわけないし…。
それと…笑顔が怖い!!
すっごくいい笑顔に…氷の棘が生えているように見えるのは、私だけか?
「裁判長!!ダイヤ卿の意志を聞く前に…オルフィリア公爵夫人の私兵に対する質問を、
許可していただきたい!!」
「なぜでしょうか?」
「先ほども申し上げた通り…私兵の状況は、今のダイヤ卿の状況をしっかりと把握する上で、
必要な事です!!」
裁判長は…補佐役と話をしていたが、やがて…。
「ファルメニウス公爵家はどうお考えでしょうか?」
やっぱりこちらの意見を聞いてきたから、
「こちらとしては、構いませんよ、裁判長…。
いろいろと誤解が生じている部分もある様なので、一度しっかりと公の場で、公言するのも
よろしかろうと思います」
真っ黒けのオーラを出し、黙っているギリアムの代わりに、朗らかに答える。
裁判長は…ちょっと安心したようで、
「それでは…私兵の…5人が、証人と言う事でよろしいでしょうか?」
「そうなりますね」
「では、準備をお願いします」
「こちらはいつでも構いません。
常時臨戦態勢がファルメニウス公爵家のモットーでございます」
こうして…ダイヤの意見を聞く前に、フィリー軍団の皆が、証言台に立つことになった。
ダイヤはえらく不満そうだったが、そこは…私とみんなでなだめた。
ここからは私兵についての事…だそうなので、主で動く弁護士は、バートンに頼むことに
した。
向こうは…何やら用意している。
ギリアムが…納得できない真っ黒けのオーラを、体から湯気のように出してるよ…。
まあ、私もそんな気分だから、これに関してはほっとこ。
どうせ…法廷で暴れるようなバカじゃないし。
ティタノ陛下も…今の所、動きはない。
あの人だって、この場で暴れていい事はないと…わかっているんだろう。
私が…見世物台のような、証人台に立っていると…。
何だか…ちょっと、思考の波が押し寄せてきた…。
さっきのジェルフのバカの発言…。
どう考えてもおかしい。
ティタノ陛下を侮辱したこともそうだが、私に喰ってかかりすぎだ。
無事で済むと思っているのか?
ファルメニウス公爵家だぞ?
恋は盲目って言うけどさ…。
それにしたって…。
う~ん、でも…ジェルフがバカなだけか?やっぱ…。
歓待パーティーでの考えなしな態度一つ取ったって…。
いい大人のやる事じゃない。
私が思考の波に漂っていたら…いつの間にやら証言台にマガルタの姿が…。
いかんいかん。
今は目の前の事に、集中せねば。
「では…オルフィリア公爵夫人に、今度は私兵の勤務状況について、質問いたします」
「勤務状況なら…逐一記録しておりますので、見ていただいた方が早いですよ」
バートンがどさりと書類を差し出す。
事細かーに、書かれた記録達…。マガルタが引いてらぁ…。
「しょ、詳細をしっかりと記録している事はわかりましたが…、これが真実かどうかは、
どうやって…」
「ああ、それはファルメニウス公爵家内部の事ですが、フィリアム商会および、様々な養護施設、
イベントへの出席など、第三者の裏が取れるものも多数あります。
それは…別添えで、こちらに用意してあります」
バートン…だけじゃ足りなくて、ハイネンスも一緒に書類をどさどさり…。
裁判長の…顎が外れかかってるよ…。
多分…国一番どころか、大陸一の几帳面記録だからさぁ…。
確認するのに…皆さましばし、無言になった。
そして終りを迎えるころには、疲れ切っているよ…。
わたしゃ、慣れちゃってるんだけどね。
「し…しっかりと記録を取られていることは、わかりました…。
ですがファルメニウス公爵家内部の事に関しては…わかりませんでしょう?
それを日常的に悪用された方が、少し前にもいたように…」
先代ファルメニウス公爵の事か…。
「これは…私の信頼する、情報筋から入りましたが…」
マガルタはワザとらしく咳払いして、
「やはり…きつい仕事は、私兵に回すことが多い…と」
うおっ!!また…外野がうるせえ!!
裁判長がタンタンしまくってる…。
しかし…私はこの言葉を聞いて、シルスのヤツ…かなりうまくやったなぁ…と、思ったよ。
静かになると…私は、
「きつい仕事…のきつさの基準は人それぞれ。
やっている本人に聞いてみねば、外野ではわからない事ですわ」
せっかくのシルスの仕込みに、乗ってみる事にした。
「では…改善するつもりは無いと?」
「ええ。ファルメニウス公爵家では、そう言った事を話し合う機会も、ふんだんに設けて
おりますので。
その時に…言えばいい事かと思いますよ」
「しかし…身分が無い人間が、身分持ちに進言するのは、思っているより大変なのですよ」
「存じておりますよ。しがない元・男爵令嬢としては…ね。
だから…ギリアムではなく、私に言ってくる人間も多数おりますのでね。
かなり、間口になっておりますわ」
にっこりと言ってやる。
「しかし…もしかしたら、取りこぼしがあるかも…とは、思われないのですか?」
「それは…思いますよ。
だから、面と向かって言う以外にも、意見箱を置いております。
匿名で意見を入れていい状態で…ね」
この辺は…ギリアムが徹底しているからね。
頭一つとびぬけて、倍率高い就職先舐めんなよ。
「なるほど…。随分と自信を持ってらっしゃるようですが…もし、他からそう言った声が
出たら、どうされるおつもりですか?」
含みがあるなぁ…丸わかりだよ。
「それはもちろん…真摯に受け止めさせていただきますわ」
何だか…マガルタの顔が緩んでる。
私から後々に有利な言を、引き出せたと思っているようだ。
想定内だっつの。
「でしたら…きつい仕事ばかりで、もう抜けたいとおっしゃっている方がいたら、抜ける事を
お許しいただけますか?」
……名前を言わない時点で、誰の事かわかるよ。
「もちろんですわ。いくら天下のファルメニウス公爵家とは言え、合わない方はいます。
不正をしていない限り、去る者を追う気はありません」
これは本当だよ。条件いいけど、そのぶん過酷だから、一定数の脱落者は出る。
「複数であったとしても?」
「ええ。もちろん」
大体の意図はわかるから、にっこにこで答えてやった。
「すぐにでも?」
「引継ぎが必要なら、して頂きますが、できるだけ早く…ね。
もっとも、最終判断を下すのは、ギリアムですが…」
ここは間違えちゃいかんよ。最終決定権を持つのは、ギリアムさ。
マガルタは、少し気の緩んだ微笑を見せ、
「ありがとうございます。当代のファルメニウス公爵家はさすがに、潔いですね…。
ティタノ陛下の歓待パーティーで…大失態を演じたからこそ、不安になる部分もあったのですがね。
先ほどのジェルフ卿の証言もありましたが、そもそも前から、いろいろな噂も飛び交っています
からね…」
私は…ちょっと引っかかる部分だらけなのは、分かったが、
「そうなのですね。では、私は下がりますわ。次は…ダイヤですかね?」
サラッと流す。
「オ、オルフィリア公爵夫人?」
マガルタがちょっと引き留めるように、声をかけてきたから、
「今は…ダイヤの件での裁判中です。それ以外の関係ない事を、ここで論じるのは変でしょう?」
別件が出れば、ハイネンスもバートンも異議を唱えるに決まっている。
私から…話しを切り出させようとしたんだろうが…、甘いよ。
そんな手にのるほど、世間知らずでも、考えなしでもないっての。
歓待パーティーに関しては…失態だという事は変わらない。
それを…逆ギレするつもりなんざ、さらさらない。
言い訳なんて、公の場でするもんでもない。次の機会に全力を注ぐのみさ。
それに…あの歓待パーティーの騒ぎは、あんまりこの場で言いたくないのさ。
私よりみんなが…非常に責任を感じちゃってるからね。
マガルタはまだ何か言いたげだったが、さりとて私の言う事が正論ゆえ、歯がゆそうだ。
私がギリアムの横に戻ると、ギリアムが小声で、
「よく頑張りましたね、フィリー。
私もアナタの頑張りに答えられるよう、全力を尽くしますよ…」
……なんか、意味深な事を言われた。
ギリアム…今回は相手を威嚇する目的以外で、連れてきてないんだけど…。
証言なんて、相手がさせるわけないし…。
それと…笑顔が怖い!!
すっごくいい笑顔に…氷の棘が生えているように見えるのは、私だけか?
「裁判長!!ダイヤ卿の意志を聞く前に…オルフィリア公爵夫人の私兵に対する質問を、
許可していただきたい!!」
「なぜでしょうか?」
「先ほども申し上げた通り…私兵の状況は、今のダイヤ卿の状況をしっかりと把握する上で、
必要な事です!!」
裁判長は…補佐役と話をしていたが、やがて…。
「ファルメニウス公爵家はどうお考えでしょうか?」
やっぱりこちらの意見を聞いてきたから、
「こちらとしては、構いませんよ、裁判長…。
いろいろと誤解が生じている部分もある様なので、一度しっかりと公の場で、公言するのも
よろしかろうと思います」
真っ黒けのオーラを出し、黙っているギリアムの代わりに、朗らかに答える。
裁判長は…ちょっと安心したようで、
「それでは…私兵の…5人が、証人と言う事でよろしいでしょうか?」
「そうなりますね」
「では、準備をお願いします」
「こちらはいつでも構いません。
常時臨戦態勢がファルメニウス公爵家のモットーでございます」
こうして…ダイヤの意見を聞く前に、フィリー軍団の皆が、証言台に立つことになった。
ダイヤはえらく不満そうだったが、そこは…私とみんなでなだめた。
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