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第四章 裁判
11 裁判は決着したけれど…
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余りにもわからずやな態度だったので、ギリアムは方向を変える。
「なら…非常にわかりやすく、言ってやろう!!
ダイヤをラスタフォルスの当主にした場合、必ず言われるであろうことを列挙してやる!!
それにどう対応するか、聞かせてもらうぞ!!」
「そうだな…まずは、犯罪者を当主にするなんて、一族揃って頭がおかしい。
伝統ある騎士家系なのに、騎士でもないならず者を当主にしたバカ一家。
アカデミーどころか、教育もマトモに受けていない人間に、当主を任せた能無しども。
犯罪者がトップにいる、犯罪者集団、犯罪一家、気が狂ってる…。
まあ、こんな所にしておくか…」
ギリアムは…ちょっと間を置きつつ、
「で?」
一層ハッキリとした声を出し、
「キミらはこれに、どう対応する気かね?」
やっぱりと言えばやっぱりなんだけど、ダリナとグレリオはもちろん、ダリアからも何の言葉も
出なかった。
ギリアムはため息ついて、
「もう一つ付け足すなら、この悪口は絶対に傍系にも波及するぞ。
だから…傍系がやんややんや言ってくるのは、ある意味当然の事なのだ。
そう思っていないなら、それも愚の骨頂だ。
実際…パーティーでキミらに食って掛かっていた奴らは、本人たちもしょーもないから除くがね。
そうでない人間は…しっかりと礼節を保ったうえで、ファルメニウス公爵家に尋ねてきているんだ。
ダイヤは本当の所、どうなのか…。
そして私が先ほど言ったような事になったら、ファルメニウス公爵家は責任を取ってくれるのか?
……とね」
いや…驚くなよ。少し頭の回転が良ければ、さっきギリアムが言ったような事、思いつくよ。
「私はダイヤが行きたがらない以上、行かせる気は無い。
ただ…行きたいと言ったら送り出すし、その後のサポートは、ファルメニウス公爵家では一切する
気は無いと答えてある」
私も相談受けて…それでいいと思った。
「そ、それはあまりに、冷たいではありませんか!!仮にも家族と呼んだ家臣に対し…」
ダリアがかなり…血相を変えて出てきたよ…。
う~ん、私がさっき…ジェルフの発言のあたりで予想した事…当たりみたいだな…。
「巣立った後は、自分の足で立つものだ!!」
ギリアムの言葉は…何よりも堅固な響きを持つ。
「私はね!!ファルメニウス公爵家内部にいるならば、年齢に関係なく、自分の子供のような
ものだと思って、様々な対処に当たる!!
だが!!
爵位の違いはあれど、当主となったら、立場は私と同じなんだ!!
仕える使用人や、様々な貴族の付き合いなど…当主自らが考えて、切り開いて行くものだ!!
その家を継ぎ…何がしたいのか!!何をするべきなのかは、人それぞれ違う!!」
「ダイヤにも言ったが、そもそも出て行った3人にも私はそう言った!!
3人は…周りでサポートすると言った人間達と私とも…相談を重ね、最終的には出ていく判断を
した!!だから親として送り出した!!!
ダイヤは…今更貴族になりたくない。
今まで通りファルメニウス公爵家に、置いてくれと言った!!
だから親として…不当に苦しめようとする者には、全力で立ち向かう!!
それだけの違いだよ…。それだけのな…」
ギリアムの鉄壁要塞大魔神は…本当に惚れ惚れするよ…色んな意味で。
「私が…私とフィリーがこの裁判の日付を伸ばさなかったのは、それもあったんだ。
ダイヤがどう思っているか…こちらの姿勢とラスタフォルスの姿勢…それを、公の場でしっかりと
見せておいた方がいいと、判断した!!
以上だ」
ギリアムの説明は…理路整然すぎるくらい、理路整然としていた…。
「まあ…私が今言った事を念頭に置いて、もう一度よく考えてみることだな。
家族会議や…実際にサポートをしている人間から、話を聞くのもいい。
人間誰しも得手不得手はある。
だが逆を言えば、当主の不得手を補えないなら、いらないと言われることも、覚悟するべきだ。
でなければ…、自分で切り開いていくことだ。当主の道とて、1つではない」
これ…暗に、グレリオ卿に継がせるのも、1つの手だと言っているようなものだ。
サポート陣営がしっかりしていれば、やっていける事も往々にしてあるからね。
「特に…ダリア夫人はラスタフォルス侯爵夫人だろう?
まだ若い2人を𠮟咤激励しつつ、陣頭指揮を執って、傍系と話を付けるべきだ。
それが…アナタの役目だと思うがな」
これも…ド正論だよ、本当に…。
「なら…ジェルフと傍系の事は、放っておくと言うのですか?」
ダリアが…震えながら吐いた言葉は、それだった。
「あれだけの非礼を、ファルメニウス公爵夫人にしたジェルフを…。
それにいつもつるんでいる傍系の人間も、同じような事を言って…」
「それは調査せねば、わからない事だ。
ジェルフ卿の今日の発言は、あくまで一個人の考えと主張だろう?
傍系の代表として、この場に立ったわけじゃない。
他の傍系がどう思うか、どういう考えを表明するかは、まだ全く分からんだろう?
もっと言えば、それとラスタフォルス侯爵家の、跡継ぎ云々は全く関係がない。
混同しないで、ダリア夫人はしっかりと、自分の責務を全うする方法を考えた方がいいと思うぞ。
本気でダイヤを迎えたいなら…な」
やれやれ…。随分と悔しそうだね。
まあ、ギリアムは自分以上に、私を揶揄した人間を許さないのは、もう周知の事実だからな。
ジェルフと連座して…ファルメニウス公爵家の歓待パーティーで、しょーもない事を言ってきた
傍系を…まとめて血祭りにあげるとでも、思ったんだろうな。
あの時の傍系の連中が、多かれ少なかれ、ラスタフォルス侯爵家の事に関与しようとしている
奴らだったからな…。
グレダル卿も…それで立場が悪くなれば、もっとしっかりと傍系を抑えると思ったのかも…。
考えが、激アマだよ。
ギリアムが…そんな事ぐらい見抜けないと、思ったのかね…。
「あ~、裁判長…。もう判決を下して、いいと思うぞ」
国王陛下のお言葉に、
「そうですね」
裁判長が頷き、
「判決!!ダイヤ卿は今まで通り、ファルメニウス公爵家の籍とする!!
これにて閉廷!!」
あ~、も~、やっと終わったぁ~。
外野のざわめきオーケストラなんて、どこ吹く風だよ…。
でも…。
これから、もう一波乱あるんだよなぁ…。
とほほ…。
ひとまず…控室に戻ると、
「フィリー!!私の雄姿を見てくれましたか!!」
ああ…わんこ君が、尻尾をちぎれんばかりに振っているのが、よくわかる…。
とりあえず、褒めてあげな…。
……と、思ったら、
「ご当主様―――――――――――――――っ!!」
ダイヤが…感極まったようで、ギリアムに抱きついた…。
ああ…。
男に抱きつかれる、第3弾…。
ギリアムのご機嫌顔が、一気に曇る。
「オレの父親は、ご当主様です!!
オレ一生懸命お仕えしますから、一生ファルメニウス公爵家に置いてくださいィ――――っ!!」
泣いているようだ…本気で。
「キミは今の所、フィリーの役に立っているのだから、希望しない限り追い出しはしないさ。
だからいい加減、離れたまえ」
ギリアム…べりっと剥がす。
「とにかく…スペースへ行きましょう!!お待たせすると特にマズいわ…今は…」
みんなも…わかっているようで、私達は急ぎスペースへ…。
ああ…扉の外からでも、中が…どす黒く染まっているのが、よくわかるぅ~。
私はさすがに躊躇したが、ギリアムは…涼しい顔で扉を開け、
「失礼いたします、ティタノ陛下…。裁判は無事終了いたしました」
どうして通常営業できるのぉ~。
「知っとるわ!!」
ああああああ。やっぱり怒ってるぅ~。当然だけど、今までの比じゃないくらいぃ~。
「で?」
短い言葉で…何を言いたいのか、察せねばならぬ。
「ティタノ陛下を侮辱したあのバカは…叩きのめした上、生き恥を晒させます」
「手は?」
ギリアムが…自身の策をご披露する。
「……なかなか面白いの」
あああああ、少し機嫌…直ったと思わない方がいい。
「あ奴の一族は?」
「それに関しては…むしろ断罪しない方が、良いかと思われます」
「……なぜじゃ?」
ギリアムの言葉に…またちょっと、声が暗くなるぅ~。
「それも…黒幕の策の1つだからですよ」
「ほお…」
「あの男の一族は…とにかく人数が多いのです。
それを…なるべく叩きのめしたい人間がいましてね…。
ティタノ陛下の侮辱の件は…その人間の画策した事でもあるのですよ」
「なら、そ奴もまとめて処分せい!!」
「残念ながら、私より身分が上のため…何とも…」
「フン!!クッチェンバラスのバカ娘か!!
裁判を捻じ曲げ、オルフィリア公爵夫人を貶めているあたりで、察しは付いたがな!!
じゃがなぜ、そんな事をする?
グレンフォとクッチェンバラスのバカ娘じゃあ、相性が悪かろう」
「その通りですよ。ただ…組んでいるのは、ダリア夫人の方です。
ダイヤをラスタフォルス侯爵家に行かせることで、フィリーの戦力を分散する気です。
ともすれば、残りの私兵も一緒に、ラスタフォルス侯爵家に移す戦略だったようです」
「なら…ひとまずそれは、打破したのだな?」
「はい…」
「ならええわ。だが…断罪はわしが帰る前までに完了せい!!」
「もちろんです」
こうして…何とか…本当に何とか、ご機嫌が少し回復したティタノ陛下とともに…。
私達はファルメニウス公爵家へと、帰ったのだった…。
ホントに勘弁してくれよぉ~!!
「なら…非常にわかりやすく、言ってやろう!!
ダイヤをラスタフォルスの当主にした場合、必ず言われるであろうことを列挙してやる!!
それにどう対応するか、聞かせてもらうぞ!!」
「そうだな…まずは、犯罪者を当主にするなんて、一族揃って頭がおかしい。
伝統ある騎士家系なのに、騎士でもないならず者を当主にしたバカ一家。
アカデミーどころか、教育もマトモに受けていない人間に、当主を任せた能無しども。
犯罪者がトップにいる、犯罪者集団、犯罪一家、気が狂ってる…。
まあ、こんな所にしておくか…」
ギリアムは…ちょっと間を置きつつ、
「で?」
一層ハッキリとした声を出し、
「キミらはこれに、どう対応する気かね?」
やっぱりと言えばやっぱりなんだけど、ダリナとグレリオはもちろん、ダリアからも何の言葉も
出なかった。
ギリアムはため息ついて、
「もう一つ付け足すなら、この悪口は絶対に傍系にも波及するぞ。
だから…傍系がやんややんや言ってくるのは、ある意味当然の事なのだ。
そう思っていないなら、それも愚の骨頂だ。
実際…パーティーでキミらに食って掛かっていた奴らは、本人たちもしょーもないから除くがね。
そうでない人間は…しっかりと礼節を保ったうえで、ファルメニウス公爵家に尋ねてきているんだ。
ダイヤは本当の所、どうなのか…。
そして私が先ほど言ったような事になったら、ファルメニウス公爵家は責任を取ってくれるのか?
……とね」
いや…驚くなよ。少し頭の回転が良ければ、さっきギリアムが言ったような事、思いつくよ。
「私はダイヤが行きたがらない以上、行かせる気は無い。
ただ…行きたいと言ったら送り出すし、その後のサポートは、ファルメニウス公爵家では一切する
気は無いと答えてある」
私も相談受けて…それでいいと思った。
「そ、それはあまりに、冷たいではありませんか!!仮にも家族と呼んだ家臣に対し…」
ダリアがかなり…血相を変えて出てきたよ…。
う~ん、私がさっき…ジェルフの発言のあたりで予想した事…当たりみたいだな…。
「巣立った後は、自分の足で立つものだ!!」
ギリアムの言葉は…何よりも堅固な響きを持つ。
「私はね!!ファルメニウス公爵家内部にいるならば、年齢に関係なく、自分の子供のような
ものだと思って、様々な対処に当たる!!
だが!!
爵位の違いはあれど、当主となったら、立場は私と同じなんだ!!
仕える使用人や、様々な貴族の付き合いなど…当主自らが考えて、切り開いて行くものだ!!
その家を継ぎ…何がしたいのか!!何をするべきなのかは、人それぞれ違う!!」
「ダイヤにも言ったが、そもそも出て行った3人にも私はそう言った!!
3人は…周りでサポートすると言った人間達と私とも…相談を重ね、最終的には出ていく判断を
した!!だから親として送り出した!!!
ダイヤは…今更貴族になりたくない。
今まで通りファルメニウス公爵家に、置いてくれと言った!!
だから親として…不当に苦しめようとする者には、全力で立ち向かう!!
それだけの違いだよ…。それだけのな…」
ギリアムの鉄壁要塞大魔神は…本当に惚れ惚れするよ…色んな意味で。
「私が…私とフィリーがこの裁判の日付を伸ばさなかったのは、それもあったんだ。
ダイヤがどう思っているか…こちらの姿勢とラスタフォルスの姿勢…それを、公の場でしっかりと
見せておいた方がいいと、判断した!!
以上だ」
ギリアムの説明は…理路整然すぎるくらい、理路整然としていた…。
「まあ…私が今言った事を念頭に置いて、もう一度よく考えてみることだな。
家族会議や…実際にサポートをしている人間から、話を聞くのもいい。
人間誰しも得手不得手はある。
だが逆を言えば、当主の不得手を補えないなら、いらないと言われることも、覚悟するべきだ。
でなければ…、自分で切り開いていくことだ。当主の道とて、1つではない」
これ…暗に、グレリオ卿に継がせるのも、1つの手だと言っているようなものだ。
サポート陣営がしっかりしていれば、やっていける事も往々にしてあるからね。
「特に…ダリア夫人はラスタフォルス侯爵夫人だろう?
まだ若い2人を𠮟咤激励しつつ、陣頭指揮を執って、傍系と話を付けるべきだ。
それが…アナタの役目だと思うがな」
これも…ド正論だよ、本当に…。
「なら…ジェルフと傍系の事は、放っておくと言うのですか?」
ダリアが…震えながら吐いた言葉は、それだった。
「あれだけの非礼を、ファルメニウス公爵夫人にしたジェルフを…。
それにいつもつるんでいる傍系の人間も、同じような事を言って…」
「それは調査せねば、わからない事だ。
ジェルフ卿の今日の発言は、あくまで一個人の考えと主張だろう?
傍系の代表として、この場に立ったわけじゃない。
他の傍系がどう思うか、どういう考えを表明するかは、まだ全く分からんだろう?
もっと言えば、それとラスタフォルス侯爵家の、跡継ぎ云々は全く関係がない。
混同しないで、ダリア夫人はしっかりと、自分の責務を全うする方法を考えた方がいいと思うぞ。
本気でダイヤを迎えたいなら…な」
やれやれ…。随分と悔しそうだね。
まあ、ギリアムは自分以上に、私を揶揄した人間を許さないのは、もう周知の事実だからな。
ジェルフと連座して…ファルメニウス公爵家の歓待パーティーで、しょーもない事を言ってきた
傍系を…まとめて血祭りにあげるとでも、思ったんだろうな。
あの時の傍系の連中が、多かれ少なかれ、ラスタフォルス侯爵家の事に関与しようとしている
奴らだったからな…。
グレダル卿も…それで立場が悪くなれば、もっとしっかりと傍系を抑えると思ったのかも…。
考えが、激アマだよ。
ギリアムが…そんな事ぐらい見抜けないと、思ったのかね…。
「あ~、裁判長…。もう判決を下して、いいと思うぞ」
国王陛下のお言葉に、
「そうですね」
裁判長が頷き、
「判決!!ダイヤ卿は今まで通り、ファルメニウス公爵家の籍とする!!
これにて閉廷!!」
あ~、も~、やっと終わったぁ~。
外野のざわめきオーケストラなんて、どこ吹く風だよ…。
でも…。
これから、もう一波乱あるんだよなぁ…。
とほほ…。
ひとまず…控室に戻ると、
「フィリー!!私の雄姿を見てくれましたか!!」
ああ…わんこ君が、尻尾をちぎれんばかりに振っているのが、よくわかる…。
とりあえず、褒めてあげな…。
……と、思ったら、
「ご当主様―――――――――――――――っ!!」
ダイヤが…感極まったようで、ギリアムに抱きついた…。
ああ…。
男に抱きつかれる、第3弾…。
ギリアムのご機嫌顔が、一気に曇る。
「オレの父親は、ご当主様です!!
オレ一生懸命お仕えしますから、一生ファルメニウス公爵家に置いてくださいィ――――っ!!」
泣いているようだ…本気で。
「キミは今の所、フィリーの役に立っているのだから、希望しない限り追い出しはしないさ。
だからいい加減、離れたまえ」
ギリアム…べりっと剥がす。
「とにかく…スペースへ行きましょう!!お待たせすると特にマズいわ…今は…」
みんなも…わかっているようで、私達は急ぎスペースへ…。
ああ…扉の外からでも、中が…どす黒く染まっているのが、よくわかるぅ~。
私はさすがに躊躇したが、ギリアムは…涼しい顔で扉を開け、
「失礼いたします、ティタノ陛下…。裁判は無事終了いたしました」
どうして通常営業できるのぉ~。
「知っとるわ!!」
ああああああ。やっぱり怒ってるぅ~。当然だけど、今までの比じゃないくらいぃ~。
「で?」
短い言葉で…何を言いたいのか、察せねばならぬ。
「ティタノ陛下を侮辱したあのバカは…叩きのめした上、生き恥を晒させます」
「手は?」
ギリアムが…自身の策をご披露する。
「……なかなか面白いの」
あああああ、少し機嫌…直ったと思わない方がいい。
「あ奴の一族は?」
「それに関しては…むしろ断罪しない方が、良いかと思われます」
「……なぜじゃ?」
ギリアムの言葉に…またちょっと、声が暗くなるぅ~。
「それも…黒幕の策の1つだからですよ」
「ほお…」
「あの男の一族は…とにかく人数が多いのです。
それを…なるべく叩きのめしたい人間がいましてね…。
ティタノ陛下の侮辱の件は…その人間の画策した事でもあるのですよ」
「なら、そ奴もまとめて処分せい!!」
「残念ながら、私より身分が上のため…何とも…」
「フン!!クッチェンバラスのバカ娘か!!
裁判を捻じ曲げ、オルフィリア公爵夫人を貶めているあたりで、察しは付いたがな!!
じゃがなぜ、そんな事をする?
グレンフォとクッチェンバラスのバカ娘じゃあ、相性が悪かろう」
「その通りですよ。ただ…組んでいるのは、ダリア夫人の方です。
ダイヤをラスタフォルス侯爵家に行かせることで、フィリーの戦力を分散する気です。
ともすれば、残りの私兵も一緒に、ラスタフォルス侯爵家に移す戦略だったようです」
「なら…ひとまずそれは、打破したのだな?」
「はい…」
「ならええわ。だが…断罪はわしが帰る前までに完了せい!!」
「もちろんです」
こうして…何とか…本当に何とか、ご機嫌が少し回復したティタノ陛下とともに…。
私達はファルメニウス公爵家へと、帰ったのだった…。
ホントに勘弁してくれよぉ~!!
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