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第7章 決意

1 ルイザーク伯爵邸でのパーティーの翌日

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「ん…朝…?」

ギリアムは窓から差し込む、眩い陽光に目を細めながら
体を起こす。

「あ…おはようございます、ギリアム」

「フィリー…私は…」

「ご気分どうですか?悪くないですか?」

「とくには…私は昨日寝てしまったのか…?」

少し残念そうやね…無理もないか。
でも自分が何されたか、よくわかってないみたい。
事態は深刻だよ、ギリアム。

「そんなに疲れていたのかな…」

「…疲れはあまり関係ないと思います。
どうやら睡眠薬を盛られたようですので…」

「!!」

そうなのよ、ギリアム。
昨日、ギリアムの寝てしまい方があまりにも唐突だった
んで、私はその疑いをかけた。
主治医を呼んだのはそのため。
そして見事にビンゴだったと…。

「だからギリアム、昨日の夜のことを思い出してみて…
ひゃぁっ!!」

ギリアムが思い切り私の体を引き寄せ、口づけた。

「ギ…ギリアム?」

「フィリー!!フィリー!!私にはあなただけ!!
あなただけです、フィリー!!」

あ…そっか…。
なまじ頭いいから、自分が何されそうになったかわかる
んだ…。

「安心してください、ギリアム。
あなたは昨日、自分の足で、しっかり私のもとに帰って
来てくれた」

「そして私は…一晩中そんなあなたのそばを離れなかった。
昨日、眠ったあなたに触れていたのは、私だけです!」

「フィリー…」

しばし黙って、ギリアムは私を抱きしめた。

「フィリー…、あなたを…抱きたいです…」

本当に悲痛な声だった。

「もちろんいいですよ!いっぱいいっぱいヤりましょう!!」

私のその言葉を合図に、再度口づけが落とされる。
口づけは舌を絡める激しいもので、すぐに唾液があふれ出し、
口角から漏れ出て、音を立てる。

「んっ…ふっ…はっ…」

それでもギリアムは攻めを緩めない。

(んっ…いいよ、ギリアム…、好きなだけ攻めて…)

私はギリアムの頭の後ろに手を回し、抱く。
するとギリアムは、安堵したような…嬉しいような表情を浮かべ、
さらに深く口づけ、舌を絡めた。

「…ぷはっ……」

ひとしきり口内を蹂躙し、満足したのか、ギリアムは口を離し、
私の服を一気に破り下ろした。

…この服結構高かったハズなんだが…。
まあ、ギリアムのお金で買ったもんやし…って前と同じやな。

私がそんなことを思っているうちに、ギリアムはあらわになった
私の乳房にしゃぶりついた。
わざと跡を残すような、強くて…少し乱暴なキスをいくつも
落とす。

「フィリー…ああ、フィリー…あなたはなんて愛らしいんだ」

言いながら乳房を揉みしだき、下肢にも手を伸ばす。
下着の上からでも十分濡れていることがわかる秘部を触りながら

「こんなに私に感じてくれているなんて…嬉しいです」

しばらく下着の上から、そこを指でなでていたが、やがて…
下着を破ってあらわになった花弁に、指を突っ込んだ。
ま、別にいいんだけど…。
今後、ゆっくり脱がせる楽しみも、教えてみることにしよか…。

「ふっ…すごいです!!フィリー…蜜がこんなに溢れてきて
…もう入れますね」

いつの間にやら外に出されていた、熱くたぎったモノが、
一気に押し込まれた。

「あんっ…ああんっ…」

強く腰を打ち付けられるたび、嬌声が漏れる。
激しくされるだけとはいえ、よくこすれて気持ちイイ。
そんな私の膣壁はよく動き、ギリアムのモノをマッサージする
ように刺激する。

「ああっ…フィリー!!気持ちいい!!気持ちいいです、
フィリー!!もっと…もっとしてください!!」

「うん、わかった!!私も気持ちいいよ!!ギリアム!!」

結合部から漏れ出る蜜が織りなす隠微な音が、嬌声と混ざり合い
何ともいやらしいハーモニーを奏でる。
最奥を余すことなく突き上げられ、ひときわ大きく膣壁が縮んだ
時、ギリアムの精が私の膣内へと放たれた。
荒い呼吸のみが部屋の中に響き渡ったが、同時にそれが収まる
ことは、しばらくなかった。

――半日後。

どうも皆様、フィリーです。
現在、掛布を頭からかぶって、ベッドに巨体を横たえている
ギリアム様に寄り添う形で、悦に浸っております。

あのですね、ギリアム様。

私も昨夜ヤれなかったから溜まっていたのですよ。
だから、合計5回出来て、大変満足なのですよ。

だ・か・ら!!!

ギリアムが罪悪感もたにゃならん理由は、ひとっつもねーの!!
おい!!!
ホンットめんどくせぇぇぇ――――!!!

「ギリアム…お話があるから、いい加減出てきてくれませんか?」

軽めにポフポフ掛布の上から、ギリアムをはたく。
ギリアムからの返事はない。

「私…嬉しかったし、幸せですよ?
ギリアムにいっぱい愛してもらえて!!」

すると、掛布がもぞりと動くが、顔はまだ出てこない。
代わりに…

「あなたは本当に…優しいですね…フィリー」

消え入りそうなギリアムの声だけが、私の耳に届く。

だ・か・らぁ!!!
気ぃ使ってるワケじゃないっての!!

むかついた私は、掛布の上からギリアムを抱きしめて、

「も~、いい加減にしてください!!
5数えるうちに出てこないと、私はしばらく夫婦の寝室に足を
踏み入れませんからね!!
はい、1、2…」

「ままま、待ってください!!」

あっという間に飛び出てきた。
正直で大変よろしいよ、ギリアム。
改めて出てきたギリアムの頭を胸に抱き、

「じゃ…椅子に座ってお話ししましょうか?」

と、にこやかに言えば、

「はい…」

赤い顔で頷くギリアム。


―――その夜。

夕食後、私・ギリアム・パパン・ママン・フォルトさん・エマさんで
机を囲んでいる。

ギリアムはかなり…いや、超上機嫌だ。
理由は…私のとある決意を寝室で伝えたから。

今集まっている人たちに、それを発表し、今後の方針など決めていく
予定だ。

「集まってもらったのは…私の口から昼間ギリアム様とご相談して
決めたことを、発表するためです」

「なんだい?改まって…」

「まあ、まずは聞きましょう、アナタ」

パパンとママンは口々に言う。
フォルトさんとエマさんは静かに控えていた。

「一か月後の王家主催の建国記念パーティーに…私は正式に
ギリアム様の婚約者として参加いたします」

「「「「!!!!」」」」

皆が皆、多少の違いはあれど一様に、ぎょっとした顔をする。

うん。
わかるよ。

私もまさか、こんなことになるなんざ、思わなかったからさ~。
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