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番外編

3 フィリーが公爵邸に来てくれた!!

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今日仕事から帰ってきたら、フォルトより報告があった。
フィリーがファルメニウス公爵家の諸々の仕事や、諸侯との関係を
聞きたいと言ってきたらしい。

嬉しい!
素直に嬉しい。

ファルメニウス公爵家は序列第一位の上、建国当初からある家なだけに、
様々なしがらみがとりついている。
迷惑な話だ、まったく…。

フィリーには楽しいことだけして、嬉しいことだけ経験して欲しいのに…。

「ギリアム…」

そんなことを考えていたら、フィリーがひょっこり私の書斎に顔を出して
くれた。
それだけで胸が高鳴る。

「私、ご飯食べ終わったので、寝室にいますね」

「あ、ああ」

今日も夫婦の寝室に来てくれるなんて…。
昨夜だけでなく、朝まで…してしまったから…てっきり今日は離宮で
過ごすと思っていたのに。

……行ってもいいのだろうか。
……夫婦の寝室に。

そんなことを考えながらでは、仕事など手につくはずがない。
私は諦めて、机を片付ける。
片付けながら、フィリーの言葉を思い出す。

嫌だったら、言いますから!

……行くか…………。

夫婦の寝室を開ければ、ベッドに寝転がっていたフィリーが嬉しそうに、

「あ、ギリアム。
仕事終わったんですか?」

終わったというより、手につかなくなったと言ったほうがいい。
しかし…。

「フィリーに会いたかったので、早く終わらせました」

「わあ、嬉しい!」

そんなことを言いながら、私の前に来て、目一杯腕を広げて私に抱き
ついてくれた。
フィリーの体温を確認してしまうと、もうどうにも止まれない。
私はフィリーを抱きしめて、ベッドに横たえた。

「嫌じゃ…ありませんか?」

「いいえ、全く。
なぜそんなことを聞くのですか?」

「昨日も今朝も…無理をさせてしまいました」

するとフィリーは途端にふくれっ面になって、

「私、無理だったら言うって言いましたよね!
一度でも無理だとか辛いとか、言いましたか?
言ってませんよね!!」

「え、あ、はい…」

「じゃあ、無理してないってわかりますよね」

「は、はあ…」

「私すごく幸せですよ、ギリアムにいっぱい触ってもらえて…」

そう言われると、余計に胸が熱くなって、同時に下半身に熱が籠る。
抑えようとする私の心に反し、フィリーが腕を私の首に回してくる。

「今からまた、すっごく幸せにしてもらえると思うと、今日の疲れなんて
吹っ飛んじゃいますよ」

ああもう…だめだ!

私はフィリーの唇に己の唇を重ねる。
何度重ねても思うのは、フィリーの唇は何とも言えず、柔らかい。
そして甘い。

永遠に食べていたくなり、何度も何度もくわえこむようにしゃぶると、
口内から溢れる唾液、その奥にある舌もなんと甘美なことか。
私のたぎりは一気に頂点になる。
でもだめだ。
まだ我慢しないと。

私のモノはかなりデカブツだ。
それは修練所時代も言われたし、騎士団にいる今も団員たちから言われる。
ある程度以上デカすぎると、女性にとってはきついそうだ。
私はそれに相当するのだろう。
それでもフィリーは、私の相手をしてくれている。
有難い…。

などと思っていたら、

「わぁ…ギリアム…。
すごく大きくなってる…」

「フィ、フィリー…っっうっ…」

たぎった部分を手でこするように触られ、我慢できなかった。
びくびくと痙攣し、パンツの中に精が染みる。

「いいい、いきなり触らないでください!!」

「お嫌でしたか?」

涙目になっているフィリーを見て、慌てて

「ちちち、違います!
い、嫌というわけでは…」

ない。
決してないのだが!

「きゅ…急に触るとびっくりします…」

「わかりました。
じゃあ、触る前にちゃんと言いますね」

い、いや、それは…その…。
え~っと…。
……何も言えない。

ただ、一度達したから余裕ができた。

私は改めてフィリーの胸を、手で包む。
フィリーの乳房はその背丈に反して、かなり張りがあり、
大きく、柔らかい。
好きになったからこその欲目かもしれないが、形もいいと思う。
私はフィリーのドレスの胸元が、少しでも開いていようものなら
ハンカチで隠したくなってしまう。
他の男になぞ見せたくない。

そんなことを考えていたら、

「い、痛たっ!!」

フィリーの悲鳴で慌てて手を離す。

「ギリアム…、もう少し優しく…それでは痛いです」

「す、すみません!!」

ついつい力が入ってしまったようだ。
気を付けねば!!

「つ、続けても…?」

念のため聞く。
フィリーがイヤだと言ったら、すぐやめるつもりだ。
しかし…。

「もちろん。
ギリアムに触ってもらうのが、嫌なわけじゃないから」

などと、嬉しいことを言ってくれる。

改めて手にゆっくり力を籠めれば、緩やかな弾力が指に…手に跳ね
返ってくる。
その心地よさたるや…とても言い尽くせない。
しばらくそれに浸ると、フィリーの乳房の中心の突起がぷっくりと
膨らんでくる。
それを口に含み、舌で転がして潰せば、フィリーの体が身悶えて、
私の情欲を煽ってくる。

たまらずフィリーの下肢に手を伸ばし、下着の下に手を滑り込ませる。
すると私のモノを受け入れてくれる場所はすでに濡れており、それが
さらに私の脳内をしびれさせる。

ゆっくりと秘部に指をねじ込めば、少しの押し返そうとする力と共に

「は…あんぁっ…」

フィリーの嬌声が耳を震わす。
ああ…たまらない…もっと…聞かせてくれ!
私の脳内を支配した欲望は、フィリーの膣内にどんどん指を侵入させる
ことを止められない。

しかし…。

「い…いた、いたたっ!!」

フィリーの悲鳴……またやってしまった……。

「す…すまない、フィリー…。
その…こういう事をやったことが無くて…その…」

情けない事この上ない。
こんな事なら実際やらずとも、せめて知識だけでも入れておけばよかった。

今日はもうやめておくか…。
たぎったモノなんて、自分で処理すればいいのだし…。

そんなことを考えていたら、

「ギリアム…」

私の体に、フィリーの手がそっと触れる。

「何事も最初からうまくできる人などいません。
ギリアムが私を気遣ってくれるのは嬉しいですが…、ギリアムさえよければ、
もう少しやりませんか?」

随分と嬉しいことを言ってくれるものだ。
フィリーが優しいのは昔からだが、本当に…。

「い、いいのですか…?」

「はい…。
ギリアムとずっと一緒にいて、気持ちよくなりたいので…」

ここまで言われたら、やらない選択肢などない。

私はフィリーの秘部に再び指を入れ、フィリーの反応に全神経を集中させる。
優しく中を触りながら、フィリーの体が悶えるポイントを探す。
やがて触ると、フィリーの体が僅かにピクリと動く場所を見つけた。

そこに指を置き、徐々に力を強めつつ、丁度いい所を見極める。

次第にフィリーの体が、高揚していくのが分かった。
慎重に攻める…傷を付けない様に…痛みが出ない様に…。

するといつの間にか、口から熱い吐息が漏れる。
私は慎重に…と思う反面、フィリーの悶える体から目が放せなくなった。

下半身のたぎりは、最初よりさらに強くなる。

指を2本から3本に増やすと、フィリーの膣内は蜜を放出し、滑りが
良くなってきた。
その滑りに合わせ、指をくねらせ膣内を刺激すると、フィリーの体が
ひときわ大きく跳ねる。

「はあああぁんっ!!」

私の指を絞り上げるように締め付けると、フィリーは荒い呼吸を吐き、
体の力を抜いている。

いまだ。

何かが私にそう囁く。
その囁きに導かれるように、ズボンとパンツを一気に降ろし、怒張した
モノをさらけ出す。
そしてフィリーの濡れた下着を破り捨て、秘部に己のモノを押し当てた。
膣内からあふれ出る蜜をモノに刷り込むと、何とも言えぬ恍惚感に襲わ
れた。

そのしびれる脳内の欲望を具現化するように、モノをフィリーの膣内に
ねじ込めば、柔らかくて…でも弾力のある壁がモノに吸い付き、心地いい
締め付けを与えてくれる。

それに酔いしれ、腰を動かせば、さらに締め付けと、吸い付きがまし、
余計に腰が激しく…止まらなくなる。
フィリーの膣内は、私のモノを抱きしめ…撫でつけ…そして温もりを
…強く強く…たくさん…もっと…。

頭で考えることはできなくなる。
ただただ、生物としての本能というほかない。

思考を捨て、快楽のみに己の脳が支配される…。
ああ…とても…たまらなく…気持ちいい…。

ひときわ強く突き上げた時、フィリーの体はびくびくと揺れ、私のモノを
一層強く締め付けた。

「くっ…うう…」

フィリーの膣内のさらに奥…子袋に己の精を余すことなく吐き出した。
それはまるで…フィリーのすべてを私で満たすような感覚…。

だが…。

私のモノは、精を一回吐き出したぐらいでは落ち着かない…。
その事実を突きつけられると、本当に嫌になる。

色ボケ―――――――――

お前はお前自身が毛嫌いした人間の血を引いている。
お前はお前の愛する者を壊し…不幸にするだけだ。
そう言われているようで…。

「…アム、ギリアム!!」

「フィ、フィリー」

気づけば目の前にはフィリーの顔…。
とても優し気で…強い目で私をまっすく見ている…。
陽光のようなその瞳は、私の思考の闇を一瞬で消し飛ばした。

「ま~た、余計な事考えてますね?」

「え、えっと…」

私が答えに窮していると、

「図星でしょ」

といい、ふくれっ面になる。

…かわいい。

「私は!ギリアムに触って貰えば貰うほど!!
幸せだって言っていますよね!!
何度言わせるんですか?
そんなに私が信じられないんですか?」

「そんなことはありません!
あなた以外の誰を信じるというのですか!!」

「じゃあ!」

フィリーはふくれっ面から笑顔になる。

…とってもかわいい。

「もっと触ってください」

…本当に…かなわない…な。
私の闇の思考は、それ以上出てこなかった。

そして請われるままに、フィリーと睦み合えば、フィリーは
本当に嬉しそうに笑ってくれる。

ああ、フィリー…。
私のすべて。
私の太陽。

どうかずっと…私を照らしてくれ。
私の中の闇が、永遠に出てこないように…。
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