14 / 44
第2章 火事
3 救援活動、大変だよぉ
しおりを挟む
「フィリー!!」
避難民の救助のために動き回っていた、私の目が本当に回ってきた時…聞きなれたわんこの声が。
「あうう、ギリアム~、お疲れ様です~」
「それはアナタの方でしょう」
ギリアムがフラフラしている私を、抱きかかえてくれた。
「でも…良かった。
すぐに開放したんですね…」
「当たり前です。
ギリアムだってそうしたでしょう?」
すると…少しはにかみつつ…笑った。
「火はどうですか?」
「幸いほぼ鎮火できましたので…、後は師団長たちに任せてきました。
テオルド卿やデイビス卿…ヴァッヘン卿の家も、庭を開放して避難民を受け入れてくれています
から、ひとまず大丈夫だと思います」
ああ、よかった…。
私は安堵しつつ、ギリアムの肩口に顎を乗せ、ぐでっとした。
落ち着くなぁ~、やっぱりギリアムでないと駄目だぁ~。
「キミらもご苦労だった…。
警戒を怠らず、今後しばらく頼む…」
「はい!!ご当主様」
フィリー軍団は元気よく返事した。
私とギリアムと…それにフォルトはひとまず書斎へと行った。
今後の展望を話し合うためだ。
「ひとまず焼け跡を片付けて…仮設テントができるまでは、ウチに受け入れなければ、いけないな」
「そうですね…しかし…ラディルス達がどう出るか…」
フォルトはそこが…一番心配なようだ。
私もだけど。
「明日になったら、避難民のリストを大至急作りましょう…。
もともと必要な物だし…」
「そうするしかありませんね」
フォルト…ため息を隠さないや…。
「明日、王立騎士団を急ピッチで動かす。
そもそもこういう時のために、しっかりと訓練しているんだからな」
頼もしすぎです、ギリわんこ。
「失礼いたします」
会話が終わったころに…ちょうどタイミングよく入ってきたのは…
「申し訳ございません、少々お話が…」
ラルト…それにトールレィ卿とエリオット卿だった。
非常に…困惑した様子だ。
「どうした?」
ギリアムが問えば、
「その…今日はかなり冷え込むので…庭園ではなく、建物の中に入れてもらえないか…という声が
多数出ておりまして…」
そうだよなぁ…いつ雪が降っても、おかしくないんだよなぁ。
「そうか…準備しろ」
「い、いいのですか?」
みなの困惑顔が強くなった……ひょっとして…。
「ラルト…それに、トールレィ卿、エリオット卿…、フィリー軍団から、最近のいざこざを聞い
たの?」
「は、はい…。
あなた方には話しておいた方が、いいだろう…と言われて…。
だから…」
建物の中に入れてしまったら…ってなるのは、わかる。
「大丈夫よ、ラルト…トールレィ卿、エリオット卿…。
ファルメニウス公爵家を頼ってくれた人たちを、凍死させるわけにはいかないわ。
対応策は今も考えていたけれど…、みんなで一緒に乗り切りましょう!!
どうせこの先だって…こういう事は出てくると思うから…。
しり込みなんてしていられない」
私はさ…困難って、一度避けたところで、また出て来るもんだと思ってるからさ。
変に身構えるより、自然に任せた方が…いいよ。
「わかりました…では…。
今から入れる準備を致します」
そう言った後の彼らは…非常に迅速だった。
まず…人数でグループ分けし、入ってはいけないという場に入ったら、厳罰が下ることをよくよく
説明し、室内に防寒具と寝具…そして携帯食を配った。
ひとまず数日は…これで大丈夫だろうという感じだ。
私とギリアムは夫婦の寝室に戻り…話をした…。
さすがに…エッチにしゃれ込める雰囲気じゃない。
「ギリアム…この件の裏に…ジョノァドはいるのでしょうか?」
すると…少しの沈黙ののち、ギリアムは…。
「恐らく…いないと思う…。
もちろん、父の時代の私兵が取り沙汰されるなら、全くの無関係ではないが…」
「そもそも…。
ジョノァドにとって、父の時代の私兵の事など、今更明るみに出して、利点などあるとは
思えない。
私に己の悪事のしっぽを掴ませないため、当時の私兵を…全員始末しているくらいだ。
だから…今回は主導で裏にいるとは思えない。
だが…」
「あまり当時の私兵の事を突けば…。証拠隠滅の為に出て来る可能性があるが…な」
ギリアムの説明は…私を凄く納得させられる物だった。
ここで私は、すっかり失念していたことを思い出した。
「ジョノァドで思い出しましたけど…、ジージョン卿…あれからどうなったんです?」
「相変わらず近衛騎士団の拘置所だ」
「ありゃ…」
「ずっと…頭の狂ったオウムのように、自分がやった…しか、繰り返さない。
どうやったか、どんな意図があったのか…そんな質問には一切答えないから…ローエン閣下も
処理に困っているようだ」
「ジョノァドは何と?」
「息子に聞け…だけで、沈黙を保っている」
何と言うか、まあ…。
自由の身になってないなら、今はおいておこう…。
ジョノァドは興味本位や片手間でつついたら、大やけど確実な奴やし。
「すまないが…書斎に戻る」
「わかりました。私も行きます」
そうして書斎に戻ったギリアムは…、フォルトに言ってすぐにラルトを連れてこさせた。
「父が死ぬ直前に、ジョノァドがどこぞで拾って来た平民の子供を、随分と可愛がっていた事が
あったが、覚えているか?」
ラルトはそれに、すぐ反応し、
「ええ、覚えています!!
あれはだいぶ異質に見えましたから、とてもよく…」
「私も…何度か見ましたが、確かに異質でしたな」
フォルトを驚かせるって…難しいのに。
まあ、ガチガチの階級至上主義のうえ、自分の役立つ人間以外に興味を示さない奴だからなぁ、
ジョノァドは。
「しかし…それと今回の事…何の関係が?」
「まだわからん…だが…、もし関係しているとしたら、絶対にここで始末を付けねば
ならん!!」
ギリアムが…珍しく苦しそうに…でも、決意のある目をしている。
当然ギリアム以外は…ワケわからん…って顔だ。
「まだ…私の推測の域を出んがな…」
「一体何の事ですか?
父君が死ぬ直前に…一体何があったんですか?
そして…ギリアムの推測って?」
1人だけ蚊帳の外にすんな!!
「話してください…全て…」
私の言葉に即され…ギリアムの口から語られる推測は…悲劇だってもう少し救いがありそうだ…
というものだった。
だが…。
私はここで…辛い苦しいより、一つの疑問がすごく強く心の中を支配した。
「その人物は…何故そんなことをしたのでしょう?」
「わからんよ…。異常者の頭の中などな」
ギリアムは…盛大なため息をつくが、
「でも…アナタだって、ご自分の両親がお嫌いでしょう?」
と言えば、
「もちろんだ。しかし…ちゃんと理由はあった」
「確かにその通りですね…。
だったら、その人物にも、理由があったかもしれませんよ」
私の目は…表情は…かなりキツクなっていたと思う…。
何だか…また前世の嫌な記憶が、顔を出してきていたから…。
「しかし…やったことがやったことだから…」
「まあ…アナタの推測があっていれば、確かに…ですが、それでも理由がある場合もあります」
私のキッパリとした物言いに…みなが一斉に私の方を向く。
だから私は…静かにハッキリと…己の考えを述べるのだった…。
避難民の救助のために動き回っていた、私の目が本当に回ってきた時…聞きなれたわんこの声が。
「あうう、ギリアム~、お疲れ様です~」
「それはアナタの方でしょう」
ギリアムがフラフラしている私を、抱きかかえてくれた。
「でも…良かった。
すぐに開放したんですね…」
「当たり前です。
ギリアムだってそうしたでしょう?」
すると…少しはにかみつつ…笑った。
「火はどうですか?」
「幸いほぼ鎮火できましたので…、後は師団長たちに任せてきました。
テオルド卿やデイビス卿…ヴァッヘン卿の家も、庭を開放して避難民を受け入れてくれています
から、ひとまず大丈夫だと思います」
ああ、よかった…。
私は安堵しつつ、ギリアムの肩口に顎を乗せ、ぐでっとした。
落ち着くなぁ~、やっぱりギリアムでないと駄目だぁ~。
「キミらもご苦労だった…。
警戒を怠らず、今後しばらく頼む…」
「はい!!ご当主様」
フィリー軍団は元気よく返事した。
私とギリアムと…それにフォルトはひとまず書斎へと行った。
今後の展望を話し合うためだ。
「ひとまず焼け跡を片付けて…仮設テントができるまでは、ウチに受け入れなければ、いけないな」
「そうですね…しかし…ラディルス達がどう出るか…」
フォルトはそこが…一番心配なようだ。
私もだけど。
「明日になったら、避難民のリストを大至急作りましょう…。
もともと必要な物だし…」
「そうするしかありませんね」
フォルト…ため息を隠さないや…。
「明日、王立騎士団を急ピッチで動かす。
そもそもこういう時のために、しっかりと訓練しているんだからな」
頼もしすぎです、ギリわんこ。
「失礼いたします」
会話が終わったころに…ちょうどタイミングよく入ってきたのは…
「申し訳ございません、少々お話が…」
ラルト…それにトールレィ卿とエリオット卿だった。
非常に…困惑した様子だ。
「どうした?」
ギリアムが問えば、
「その…今日はかなり冷え込むので…庭園ではなく、建物の中に入れてもらえないか…という声が
多数出ておりまして…」
そうだよなぁ…いつ雪が降っても、おかしくないんだよなぁ。
「そうか…準備しろ」
「い、いいのですか?」
みなの困惑顔が強くなった……ひょっとして…。
「ラルト…それに、トールレィ卿、エリオット卿…、フィリー軍団から、最近のいざこざを聞い
たの?」
「は、はい…。
あなた方には話しておいた方が、いいだろう…と言われて…。
だから…」
建物の中に入れてしまったら…ってなるのは、わかる。
「大丈夫よ、ラルト…トールレィ卿、エリオット卿…。
ファルメニウス公爵家を頼ってくれた人たちを、凍死させるわけにはいかないわ。
対応策は今も考えていたけれど…、みんなで一緒に乗り切りましょう!!
どうせこの先だって…こういう事は出てくると思うから…。
しり込みなんてしていられない」
私はさ…困難って、一度避けたところで、また出て来るもんだと思ってるからさ。
変に身構えるより、自然に任せた方が…いいよ。
「わかりました…では…。
今から入れる準備を致します」
そう言った後の彼らは…非常に迅速だった。
まず…人数でグループ分けし、入ってはいけないという場に入ったら、厳罰が下ることをよくよく
説明し、室内に防寒具と寝具…そして携帯食を配った。
ひとまず数日は…これで大丈夫だろうという感じだ。
私とギリアムは夫婦の寝室に戻り…話をした…。
さすがに…エッチにしゃれ込める雰囲気じゃない。
「ギリアム…この件の裏に…ジョノァドはいるのでしょうか?」
すると…少しの沈黙ののち、ギリアムは…。
「恐らく…いないと思う…。
もちろん、父の時代の私兵が取り沙汰されるなら、全くの無関係ではないが…」
「そもそも…。
ジョノァドにとって、父の時代の私兵の事など、今更明るみに出して、利点などあるとは
思えない。
私に己の悪事のしっぽを掴ませないため、当時の私兵を…全員始末しているくらいだ。
だから…今回は主導で裏にいるとは思えない。
だが…」
「あまり当時の私兵の事を突けば…。証拠隠滅の為に出て来る可能性があるが…な」
ギリアムの説明は…私を凄く納得させられる物だった。
ここで私は、すっかり失念していたことを思い出した。
「ジョノァドで思い出しましたけど…、ジージョン卿…あれからどうなったんです?」
「相変わらず近衛騎士団の拘置所だ」
「ありゃ…」
「ずっと…頭の狂ったオウムのように、自分がやった…しか、繰り返さない。
どうやったか、どんな意図があったのか…そんな質問には一切答えないから…ローエン閣下も
処理に困っているようだ」
「ジョノァドは何と?」
「息子に聞け…だけで、沈黙を保っている」
何と言うか、まあ…。
自由の身になってないなら、今はおいておこう…。
ジョノァドは興味本位や片手間でつついたら、大やけど確実な奴やし。
「すまないが…書斎に戻る」
「わかりました。私も行きます」
そうして書斎に戻ったギリアムは…、フォルトに言ってすぐにラルトを連れてこさせた。
「父が死ぬ直前に、ジョノァドがどこぞで拾って来た平民の子供を、随分と可愛がっていた事が
あったが、覚えているか?」
ラルトはそれに、すぐ反応し、
「ええ、覚えています!!
あれはだいぶ異質に見えましたから、とてもよく…」
「私も…何度か見ましたが、確かに異質でしたな」
フォルトを驚かせるって…難しいのに。
まあ、ガチガチの階級至上主義のうえ、自分の役立つ人間以外に興味を示さない奴だからなぁ、
ジョノァドは。
「しかし…それと今回の事…何の関係が?」
「まだわからん…だが…、もし関係しているとしたら、絶対にここで始末を付けねば
ならん!!」
ギリアムが…珍しく苦しそうに…でも、決意のある目をしている。
当然ギリアム以外は…ワケわからん…って顔だ。
「まだ…私の推測の域を出んがな…」
「一体何の事ですか?
父君が死ぬ直前に…一体何があったんですか?
そして…ギリアムの推測って?」
1人だけ蚊帳の外にすんな!!
「話してください…全て…」
私の言葉に即され…ギリアムの口から語られる推測は…悲劇だってもう少し救いがありそうだ…
というものだった。
だが…。
私はここで…辛い苦しいより、一つの疑問がすごく強く心の中を支配した。
「その人物は…何故そんなことをしたのでしょう?」
「わからんよ…。異常者の頭の中などな」
ギリアムは…盛大なため息をつくが、
「でも…アナタだって、ご自分の両親がお嫌いでしょう?」
と言えば、
「もちろんだ。しかし…ちゃんと理由はあった」
「確かにその通りですね…。
だったら、その人物にも、理由があったかもしれませんよ」
私の目は…表情は…かなりキツクなっていたと思う…。
何だか…また前世の嫌な記憶が、顔を出してきていたから…。
「しかし…やったことがやったことだから…」
「まあ…アナタの推測があっていれば、確かに…ですが、それでも理由がある場合もあります」
私のキッパリとした物言いに…みなが一斉に私の方を向く。
だから私は…静かにハッキリと…己の考えを述べるのだった…。
17
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
転生調理令嬢は諦めることを知らない!
eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。
それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。
子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。
最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。
八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。
それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。
また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。
オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。
同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。
それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。
弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる