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第2章 事後
4 この辺のしょーもなさは、世界変わっても同じやな
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夫人や令嬢は午前中は家の中を切り盛りするもの…これも通例。
貴族なら家事を自らやることは無いが、使用人に指示したり、
家の隅々まで目をいきわたらせる…。
足りない物の発注など…。
もちろん使用人任せで、やらない輩もいるようだが、それでも
午前中に集まること自体、よく思われない。
だからお茶会は原則午後。
働いてよーが、さぼってよーがね。
「ま~、今は日が長いから、3時ってのも見かけるっちゃ見かけ
るけど、少ないよね…」
「そうですね」
「んで、残りの3店が何で受けたか?
これは私の推測だけど…」
「はい」
「ギリアム様の性格と、人を見る目に賭けたんだと思う」
「……」
「ギリアム様は怒りの矛先を、間違える人じゃない。
招待状の件で、一番悪いのはオペロント侯爵家。
だから自分たちには被害はないだろうし、逆にギリアム様から
お茶会の招待状に対する証言を依頼される可能性が高い」
「それで証言すれば、ギリアム様がオペロント侯爵をコテンパン
にするさまを、近くで見られるかもしれない」
「ですがそれは、危険な賭けです」
うん、フォルトはさすがわかってる。
「そ!ギリアム様に何も言えないオペロント侯爵の矛先が、
ブティックに向く可能性があるからね。
でもギリアム様は、八つ当たりみたいなこと、許す性格じゃない」
「それでもどこまで守ってもらえるかは、全くの未知数です」
「はは、その通り。
だから4店は、早々にケッてきた。
ギリアム様の婚約者である、私の依頼を」
「ですね」
「でもうまくいけば、オペロント侯爵をやり込められるかも
しれない…平民の自分たちには絶対無理なことができるかも
しれない…まさにハイリターン」
私は一呼吸置く。
「今回のようなハイリスク・ハイリターンに、自分の命運を
賭けることができるのは…頭がいいだけじゃ絶対無理!
何より度胸と…揺るぎない信念が必要」
「つまり、ある程度金の繋がりとはいえ、味方にしておいて
損はない」
「……」
できるだけ短くしようとしたが、やっぱり難しい。
っつーわけで、ついでにちょっとそらす。
「ところでフォルト…レティア王女殿下が近衛騎士を使って私を
はめようとしたこと、どう思う?」
「愚の骨頂かと…」
「まあね。
でも、もう少し気概のある奴使えば、自分の評価が落ちることは
無かったろうね」
「と、言いますと?」
「あの近衛騎士達はさ…何も見ていなかったって言う事もできた。
実際見ていないけど、周りに流されてしまった―――ってね」
「……」
「そうすれば罪は同じでも、少なくとも人を陥れようとしたと
いう事実は、明るみには出ない。
そうすれば、周りの見方はもう少し違ったハズよ」
「お言葉ですが、それができる人間は、そもそもこんな愚かな
企みには乗りません」
「まあねー。
話それたから戻すけど、気づいていたでしょ?
3店すべて、大抵いつも混んでいるのに、今日は客が一人も
いなかった」
「はい」
「他の客がいると、話ずらいからねー。
特に上位貴族を訴える手助けをして欲しい…なんてさ。
万が一他の客に聞かれたら、店側だって大変だしね」
「その通りですね」
「だから3店のオーナーとも…私が訴える手伝いしろなんて
言わずに、ただ迷惑かけてごめんなさい―――としか言わな
かったこと…少し拍子抜けしただろうし、ガッカリもしただろう
ね」
「ですがそれも、フィリー様の手の内では?」
「あはは、そのとーり」
さっすがフォルトはわかってる。
「人ってさー。
ガッカリしたところに、予想よりはるかに大きなハイリターンを
投げ込むとさ…。
通常の何倍…下手すりゃ何十倍も嬉しいもんよ」
「そうですね」
そう、余談になるがオペロント侯爵の商会は、服飾関係も手掛けて
いるため、長いことギリアムに服を作らせてくれとお願いしてきた
が、キッパリと振られ続けている。
「テオルド卿は役に立たないしね~、そういうの」
「逆に役に立つ方だったら、ギリアム様はそばに置きません」
だよねー、うん。
「今回ギリアム様のタキシードを作れば…オペロント侯爵の鼻を
明かせるだけじゃなく、服飾界で一躍時の人になれる」
「フム…3店以外にいくつぐらいの店を、考えてらっしゃるの
ですか?」
「3店以外は考えていない。
今後の動き次第だけどね」
「ほう、それは?」
「まずこの3店のオーナーってさ~、話してみてわかったけど、
基本ギリアム様が好きなのよ。
んでもって、そのギリアム様がほとんど平民同然の私を選んだ
事にも、好感を持ってる」
「ふむふむ」
「だから最終的に私の依頼を受けたのは、自分たちの為でもある
けど、ギリアム様と私に協力したい気持ちもあったと思う」
「ふむ」
「だから最終的にハイリスクを受けたの。
つまりこっちに好感持ってて、度胸も信念もある人達…」
「そして何より重要なのは…」
「あちらから証言します…などとは一切言わなかった」
「!」
「あの人たちはさ~、思い通りにいかなかったけど、それは
最終的な被害を受けた、こちらが決めることと思って、潔く
引いたんだと思う」
「だから…」
「私はあの人たちに、想像を超えるハイリターンを与える気に
なった!!
あの人たちにはその権利がある!!」
「なるほど、すごいですね。
訴える手伝いによるハイリスクは一切消え、残ったのはそれ以上
のリターンのみ…。
少し聡い者ならば、すぐにこのからくりに気付くでしょうね」
「そうよ。
さらに私は3店にギリアム様のタキシードを作るかもってこと…
口止めしなかった!!
つまりこの話も、早々に市勢を巡る」
「……」
「そこで断った他の4店…だけじゃなく、声をかけなかった店も
動く」
「でしょうね」
「ギリアムに比べれば、私ははるかに落としやすく見えている
だろうから…」
「ですね」
私はすこーし口角を上げ、
「本気になった商人って、気取らなきゃいけない貴族より、
よっぽどエゲツナイことするからねー。
私のご機嫌取るために、オペロント侯爵を名指しせずに…でも
こき下ろすぐらい、平気でやるだろーね」
「なんともはや…フィリー様には、本当に感服いたします」
それを聞き、ちょっとホッとしつつ、
「でもよかった~」
私は言う。
「なにがです?」
「最初のターゲットはさ…どうしても見せしめ的な意味も込めて
通常よりヒドイ痛めつけ方しないといけないからさ~」
「はあ…」
「そうしてもあんま罪悪感がわかない人たちが、ちょーどいい
条件そろえて、私を誘ってくれたからね」
「もう少し詳しくお聞きしても?」
ん~、フォルトはこれはわからなそうにしてるな…。
「まず…レティア王女殿下、クレア嬢、タニア侯爵夫人…この
三人に関しては…完全にギリアム様を自分を引き立てるための
装飾品としか思っていない!!」
「……!」
「本人が嫌っていくら言っても、認めないのがその証拠!!
相手にも気持ちがあって、人格があると言う事を、否定してる!
本人たちは違うって言うだろーけど。
無自覚な分、余計質が悪い!!」
「んで次!!オペロント侯爵!!
建国記念パーティーのテラスでの件!!
フォルトも聞いたよね!!」
「もちろんです」
「スッゲー、タチ悪!!
もし私がオペロント侯爵の意図通りに動いていたら…テオルド卿
が後でものすごく傷ついて、自分を責めるってこと、少しも考え
ない!!
それどころか、それを狙った節さえある!!
3年前の件は、テオルド卿に一切非はないのにさ!!」
私は一気にまくし立てて、荒くなった呼吸をしばし整える。
「勘違いしないで欲しいのは…私はこの4人の考え方自体を…
責めるつもりはないのよ」
「え…?」
意外そうやね、フォルト。
けどさ…。
「だって人より自分をよく見せたい…上に行きたいってのは
人間だれしも持っているものだからさ~。
ない人間の方が珍しいから…それ自体はいいの、うん」
「……」
「でも許せないのはさ~、この4人とも…」
「自分が平気で人にそうする癖に、自分がいざ他人からされたら
…途端に被害者ぶって、相手を責める人間だと判断したからよ!!
だから私は、彼らに攻撃すること…躊躇なんかしなかった」
「それは…私もその通りかと…」
「まあ…だいぶ話それたけどさー、3店以外に様子を見るって
言ったのはさ、今後の行動で…もし私にこの3店に匹敵する
覚悟や度胸を認めさせられることができれば…同じ条件で
リターンを与えることを考えるわ」
「なるほど…どうやら3店だけになりそうですね」
「ま…ね、私もそう思う」
なんか一気にしゃべったら、気が抜けちゃった~。
私が背もたれにもたれて、だら~っとしていると、不意に
「一度お聞きしたかったのですが…」
「ん?なに?フォルト」
なんかやけに改まってるな~。
「フィリー様にとって、ギリアム様とはどんな方ですか?」
うわっ…むっずい質問キター。
どーすっかな…。
改めて聞かれるとな~。
ま…、こういう時は心に浮かんだことを、そのまま答えた方が
良いよな…うん。
私は静かに、口を開く。
貴族なら家事を自らやることは無いが、使用人に指示したり、
家の隅々まで目をいきわたらせる…。
足りない物の発注など…。
もちろん使用人任せで、やらない輩もいるようだが、それでも
午前中に集まること自体、よく思われない。
だからお茶会は原則午後。
働いてよーが、さぼってよーがね。
「ま~、今は日が長いから、3時ってのも見かけるっちゃ見かけ
るけど、少ないよね…」
「そうですね」
「んで、残りの3店が何で受けたか?
これは私の推測だけど…」
「はい」
「ギリアム様の性格と、人を見る目に賭けたんだと思う」
「……」
「ギリアム様は怒りの矛先を、間違える人じゃない。
招待状の件で、一番悪いのはオペロント侯爵家。
だから自分たちには被害はないだろうし、逆にギリアム様から
お茶会の招待状に対する証言を依頼される可能性が高い」
「それで証言すれば、ギリアム様がオペロント侯爵をコテンパン
にするさまを、近くで見られるかもしれない」
「ですがそれは、危険な賭けです」
うん、フォルトはさすがわかってる。
「そ!ギリアム様に何も言えないオペロント侯爵の矛先が、
ブティックに向く可能性があるからね。
でもギリアム様は、八つ当たりみたいなこと、許す性格じゃない」
「それでもどこまで守ってもらえるかは、全くの未知数です」
「はは、その通り。
だから4店は、早々にケッてきた。
ギリアム様の婚約者である、私の依頼を」
「ですね」
「でもうまくいけば、オペロント侯爵をやり込められるかも
しれない…平民の自分たちには絶対無理なことができるかも
しれない…まさにハイリターン」
私は一呼吸置く。
「今回のようなハイリスク・ハイリターンに、自分の命運を
賭けることができるのは…頭がいいだけじゃ絶対無理!
何より度胸と…揺るぎない信念が必要」
「つまり、ある程度金の繋がりとはいえ、味方にしておいて
損はない」
「……」
できるだけ短くしようとしたが、やっぱり難しい。
っつーわけで、ついでにちょっとそらす。
「ところでフォルト…レティア王女殿下が近衛騎士を使って私を
はめようとしたこと、どう思う?」
「愚の骨頂かと…」
「まあね。
でも、もう少し気概のある奴使えば、自分の評価が落ちることは
無かったろうね」
「と、言いますと?」
「あの近衛騎士達はさ…何も見ていなかったって言う事もできた。
実際見ていないけど、周りに流されてしまった―――ってね」
「……」
「そうすれば罪は同じでも、少なくとも人を陥れようとしたと
いう事実は、明るみには出ない。
そうすれば、周りの見方はもう少し違ったハズよ」
「お言葉ですが、それができる人間は、そもそもこんな愚かな
企みには乗りません」
「まあねー。
話それたから戻すけど、気づいていたでしょ?
3店すべて、大抵いつも混んでいるのに、今日は客が一人も
いなかった」
「はい」
「他の客がいると、話ずらいからねー。
特に上位貴族を訴える手助けをして欲しい…なんてさ。
万が一他の客に聞かれたら、店側だって大変だしね」
「その通りですね」
「だから3店のオーナーとも…私が訴える手伝いしろなんて
言わずに、ただ迷惑かけてごめんなさい―――としか言わな
かったこと…少し拍子抜けしただろうし、ガッカリもしただろう
ね」
「ですがそれも、フィリー様の手の内では?」
「あはは、そのとーり」
さっすがフォルトはわかってる。
「人ってさー。
ガッカリしたところに、予想よりはるかに大きなハイリターンを
投げ込むとさ…。
通常の何倍…下手すりゃ何十倍も嬉しいもんよ」
「そうですね」
そう、余談になるがオペロント侯爵の商会は、服飾関係も手掛けて
いるため、長いことギリアムに服を作らせてくれとお願いしてきた
が、キッパリと振られ続けている。
「テオルド卿は役に立たないしね~、そういうの」
「逆に役に立つ方だったら、ギリアム様はそばに置きません」
だよねー、うん。
「今回ギリアム様のタキシードを作れば…オペロント侯爵の鼻を
明かせるだけじゃなく、服飾界で一躍時の人になれる」
「フム…3店以外にいくつぐらいの店を、考えてらっしゃるの
ですか?」
「3店以外は考えていない。
今後の動き次第だけどね」
「ほう、それは?」
「まずこの3店のオーナーってさ~、話してみてわかったけど、
基本ギリアム様が好きなのよ。
んでもって、そのギリアム様がほとんど平民同然の私を選んだ
事にも、好感を持ってる」
「ふむふむ」
「だから最終的に私の依頼を受けたのは、自分たちの為でもある
けど、ギリアム様と私に協力したい気持ちもあったと思う」
「ふむ」
「だから最終的にハイリスクを受けたの。
つまりこっちに好感持ってて、度胸も信念もある人達…」
「そして何より重要なのは…」
「あちらから証言します…などとは一切言わなかった」
「!」
「あの人たちはさ~、思い通りにいかなかったけど、それは
最終的な被害を受けた、こちらが決めることと思って、潔く
引いたんだと思う」
「だから…」
「私はあの人たちに、想像を超えるハイリターンを与える気に
なった!!
あの人たちにはその権利がある!!」
「なるほど、すごいですね。
訴える手伝いによるハイリスクは一切消え、残ったのはそれ以上
のリターンのみ…。
少し聡い者ならば、すぐにこのからくりに気付くでしょうね」
「そうよ。
さらに私は3店にギリアム様のタキシードを作るかもってこと…
口止めしなかった!!
つまりこの話も、早々に市勢を巡る」
「……」
「そこで断った他の4店…だけじゃなく、声をかけなかった店も
動く」
「でしょうね」
「ギリアムに比べれば、私ははるかに落としやすく見えている
だろうから…」
「ですね」
私はすこーし口角を上げ、
「本気になった商人って、気取らなきゃいけない貴族より、
よっぽどエゲツナイことするからねー。
私のご機嫌取るために、オペロント侯爵を名指しせずに…でも
こき下ろすぐらい、平気でやるだろーね」
「なんともはや…フィリー様には、本当に感服いたします」
それを聞き、ちょっとホッとしつつ、
「でもよかった~」
私は言う。
「なにがです?」
「最初のターゲットはさ…どうしても見せしめ的な意味も込めて
通常よりヒドイ痛めつけ方しないといけないからさ~」
「はあ…」
「そうしてもあんま罪悪感がわかない人たちが、ちょーどいい
条件そろえて、私を誘ってくれたからね」
「もう少し詳しくお聞きしても?」
ん~、フォルトはこれはわからなそうにしてるな…。
「まず…レティア王女殿下、クレア嬢、タニア侯爵夫人…この
三人に関しては…完全にギリアム様を自分を引き立てるための
装飾品としか思っていない!!」
「……!」
「本人が嫌っていくら言っても、認めないのがその証拠!!
相手にも気持ちがあって、人格があると言う事を、否定してる!
本人たちは違うって言うだろーけど。
無自覚な分、余計質が悪い!!」
「んで次!!オペロント侯爵!!
建国記念パーティーのテラスでの件!!
フォルトも聞いたよね!!」
「もちろんです」
「スッゲー、タチ悪!!
もし私がオペロント侯爵の意図通りに動いていたら…テオルド卿
が後でものすごく傷ついて、自分を責めるってこと、少しも考え
ない!!
それどころか、それを狙った節さえある!!
3年前の件は、テオルド卿に一切非はないのにさ!!」
私は一気にまくし立てて、荒くなった呼吸をしばし整える。
「勘違いしないで欲しいのは…私はこの4人の考え方自体を…
責めるつもりはないのよ」
「え…?」
意外そうやね、フォルト。
けどさ…。
「だって人より自分をよく見せたい…上に行きたいってのは
人間だれしも持っているものだからさ~。
ない人間の方が珍しいから…それ自体はいいの、うん」
「……」
「でも許せないのはさ~、この4人とも…」
「自分が平気で人にそうする癖に、自分がいざ他人からされたら
…途端に被害者ぶって、相手を責める人間だと判断したからよ!!
だから私は、彼らに攻撃すること…躊躇なんかしなかった」
「それは…私もその通りかと…」
「まあ…だいぶ話それたけどさー、3店以外に様子を見るって
言ったのはさ、今後の行動で…もし私にこの3店に匹敵する
覚悟や度胸を認めさせられることができれば…同じ条件で
リターンを与えることを考えるわ」
「なるほど…どうやら3店だけになりそうですね」
「ま…ね、私もそう思う」
なんか一気にしゃべったら、気が抜けちゃった~。
私が背もたれにもたれて、だら~っとしていると、不意に
「一度お聞きしたかったのですが…」
「ん?なに?フォルト」
なんかやけに改まってるな~。
「フィリー様にとって、ギリアム様とはどんな方ですか?」
うわっ…むっずい質問キター。
どーすっかな…。
改めて聞かれるとな~。
ま…、こういう時は心に浮かんだことを、そのまま答えた方が
良いよな…うん。
私は静かに、口を開く。
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