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第3章 対応
1 やることが多すぎるっつの!!
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朝…。
目を覚ました私は、私を愛おしそうに見つめるギリアムの視線に
気づきつつ、ハッとする。
大切なことを、確認しとらんかった。
「そういえば…昨日、王立騎士団でテオルド卿は何と?」
「ああ、それなんですがねぇ…」
ギリアムは難しい顔をした。
トラブル起きたか?
もしや。
ギリアムの話では、昨日朝一でテオルド卿がリグルド卿を伴い
団長室へとやってきたそう。
そして開口一番、
「朝からお時間を作って頂き、ありがとうございます。
昨日の茶会…閣下は一部始終を見ていたと伺いました。
お話をお聞かせいただけますか?」
と、言ったそーな。
ギリアムが一部始終を話すと、テオルド卿は深々と頭を下げ、
「閣下…。
この度は、オルフィリア・ステンロイド男爵令嬢に対し、我が
身内が、非道なふるまいをしたこと…、ただただ情けなく思う
ばかりです。
今すぐにでも、オルフィリア嬢にお会いして、謝罪したいところ
ではございますが、オルフィリア嬢のお気持ちが一番です!!
閣下のから、その旨伝えていただければ幸いです。
時期についても、お任せいたします」
それだけ言うと、さっさと業務に戻ってしまったそう。
リグルド卿は何か言いたげだったようだが、テオルド卿に即され
部屋を後にしたとのことだった。
「え~っと、リグルド卿のみ、ついてきたんですか?
ルイーズ嬢は?
絶対来ると思ってたんですけど…」
「いやそれがな、どうも他の団員に話を聞いたところ…、お茶会
のすぐ後に、ローカス卿がテオルド卿を訪ねてきたらしくて」
「え?なんで?」
マジ、予想外。
「くだんのお茶をかけた、かけない辺りからのいざこざを、
近衛騎士のことも含めて、テオルド卿に報告したらしく…」
ほえ~、思いがけない援護射撃。
「それでまあ…テオルド卿が激怒して、今すぐ娘を殴りに行き
そうになったのを、ローカス卿が止めて…」
うわーお。
「それで騒ぎを聞きつけた、他の団員達も集まってきて…」
あ~りゃりゃ。
「ローカス卿は何でもないと言ったらしいが、テオルド卿が
ローカス卿さえいいなら、皆にも同じ話をして欲しいと言って
……」
すげー!!
さすがテオルド卿。
身内の不始末なんか、隠そうとする方が普通なのに…。
「で、ローカス卿が皆にも同じことを話したんだ」
「ローカス卿は良かったのですか?
近衛騎士の不始末を…」
「いや…ローカス卿は近衛騎士の不始末に、下手な尾ひれ腹びれ
がついて伝わるより、自らの口から話したかったんだ。
特に王立騎士団には。
昔から、そういう潔さは変わらない」
う~む。
だから何のかんの言って、ギリアムとの腐れ縁を続けられるん
だね、うん。
しかしそれにしても、すごいね。
さすが23歳の若さで、要人警護を専門にする、近衛騎士団の
団長やるだけある。
「あとは、テオルド卿に対する恩義かな…」
「はい?」
「ローカス卿は私と同じように、騎士の修練所でテオルド卿に
師事したんだ。
とても世話になったんだよ」
「なるほど…だから正確なところ…自分の見た物だけでも、
テオルド卿に伝えたんですね」
「ああ。
しかもテオルド卿にまず、自分の話はいったん忘れて、娘達の
話と私(ギリアム)の話、全て聞いてから判断するよう、言って
帰ったそうだ」
…ローカス卿、23歳だよね?本当に、人生1度目?
「う~ん、ギリアムはフェイラ嬢とルイーズ嬢が、本当のこと
言ったと思います?」
「フェイラ嬢はまだしも、ルイーズ嬢は割と正確な所を言ったと
思う」
う~ん、だよね。
蚊帳の外だし、さすがにあれだけ大ごとになったら、庇うにも
限度がある。
「…どちらにせよ今頃、超特大雷が落ちてますね。
ルイザーク邸に…」
「私もそう思う」
ギリアムはやれやれという顔だ。
「ギリアム…一つだけお願いがあります」
「なんでしょう?」
いつも以上に前のめり。
「テオルド卿の様子は、よく見てください…自分の事ではない
のに、自分を責めたり思いつめたりは、できるだけしてほしく
ありません」
「それは私もです」
そんなことを話しつつ、食事をとり、ギリアムは仕事に行った。
んで私は、フォルトとエマにこの話をし、
「手紙の件、少し細かくするね。
まずフェイラ嬢とルイーズ嬢に関しては、しばらくほーち。
テオルド卿、もしくはないと思うけど、テオルド卿本人が訪ねて
きたら、即!!私に知らせて」
「かしこまりました…しかし…」
「ん?何、フォルト」
「私もテオルド卿が訪ねてくることは、ないと思います」
「だよねー」
フォルトとテオルド卿は、王立騎士団の元同僚で、付き合いも
親密だった。
ゆえに性格は、よくわかっているんだろうな。
-----------------------------------------------------------
さて、皆さま。
お元気ですか?
こちらではお茶会から一週間ほどたったのですが…、わたくし…
超目まぐるしく動いております。
やることいっぱいあったからさ~…ってか、ありすぎ!!
商会で売りたい商品を、色々原案出したのはいいけど、ありがたい
ことに、優秀すぎる技術者のおかげで、どんどん形になった。
それの検品と、どれを商品にして、どれを再検討するか決める。
商会で手掛けている慈善事業の進み具合…だいたいは指示して
何とかなることも多いのだが、足を運ばねばならないところも
多数あり…トホホ。
手紙はやっぱり山のように届き、ほぼ無視していいものだった
ため…無視。
これは助かったな、正直。
私はバリバリ仕事をし、ようやっとめどが立つ。
私の優雅なエッチライフは、いつになったら訪れるのやら…
トホホのホ。
そんな私の空気を察してか、エマがお茶を入れてくれたので、
ホッと一息ついた。
「お疲れ様でございます、フィリー様。
大変勤勉実直なお姿、いつも感服しております」
「え~、そうかな~」
前世で務めたところが割とブラックだったから、気にならん…。
日本人特有なんだろうな、うん。
「それにしてもさ~」
私は横にある、吐いて捨てるほどある手紙の山を見ながら、
「このご令嬢たち、意地悪するならもうちょっと突っ張ってりゃ
いいのにね~。
そっこーで、ワビ入れてきてさ~」
「それには二つ、理由があるかと」
おりょ、エマも何かやったの?
「まずわたくしが、例のマナー講師の集まりで、全ての事情を
暴露しましたから。
それでフィリー様に直接無礼を働いた、3名様はマナー講師が
離れ、良い嫁ぎ先から、白紙に戻したいと通達されたと」
「ありゃりゃぁ」
「もう一つはギリアム様が…」
「え?何もしないと思ってたのに!!」
「たいしたことではありません。
あの会場のご令嬢が、皆一様に自分の婚約者を雑に扱ったと
商会関係者に言っただけです」
「あ…そゆこと…」
なるほどと思った。
前にも話したが、この世界…貴族が商会を持っていない方が
珍しくなっている。
そしてギリアムは国内外で大変人気がある。
ゆえにギリアムの不況を買った場合、優良な取引先ほど、取引
してくれなくなるのだ。
まあフィリアム商会の紹介って言うと、他国が少し割り引いて
くれたりするみたいやし。
敵に回すとヤバいって、みんな思ってるんだろうな。
「まあ、どうせ名前も知らない人たちだから、もうしばらくは
無視でいーや」
「そうでございますね」
エマがお茶のお代わりを入れてくれた。
「市勢の様子はどう?フォルト」
「まさしくフィリー様の予想通りでございます。
3店ともフィリー様が店側に、八つ当たりどころか、お茶会の
翌日すぐに来て、迷惑をかけるかもしれないこと、ただただ
詫びていた。
ドレス自体は大変良かったと、褒めてくださった。
さらにその腕を見込んで、ギリアム様のタキシードを店で作る
事を考えていらっしゃると、自慢しているようです」
ふむ…まさに予想通りに動いてくれたねぇ。
「ゆえに他の4店も、紹介状を実際に見たことと、最初から変だ
と思っていたと噂し、酷いものだと…。
平民たちはオペロント侯爵の商会で、こぞって買い物しなくなって
おります。
貴族たちも当然、ギリアム様の不況を買いたくないので、
オペロント侯爵家はもちろん、お茶会に来た他のご令嬢方も
こぞって周りから避けられているようです」
「他のご令嬢方のお詫び手紙もだけど…オペロント侯爵からも
一日十通くらいのペースで届いてるよね~」
「本日は十五通です、フィリー様」
「わ~お」
ソートー参ってんな、こりゃあ。
「まあでも、先にやらなきゃいけないことあるから、とりあえず
無視」
「かしこまりました」
「じゃ、1番大事なことを教えて」
「なんでしょう」
「テオルド卿、どう言われてる?」
するとフォルトの楽しげな表情が、にわかに消えた。
ああ、やっぱりねぇ。
目を覚ました私は、私を愛おしそうに見つめるギリアムの視線に
気づきつつ、ハッとする。
大切なことを、確認しとらんかった。
「そういえば…昨日、王立騎士団でテオルド卿は何と?」
「ああ、それなんですがねぇ…」
ギリアムは難しい顔をした。
トラブル起きたか?
もしや。
ギリアムの話では、昨日朝一でテオルド卿がリグルド卿を伴い
団長室へとやってきたそう。
そして開口一番、
「朝からお時間を作って頂き、ありがとうございます。
昨日の茶会…閣下は一部始終を見ていたと伺いました。
お話をお聞かせいただけますか?」
と、言ったそーな。
ギリアムが一部始終を話すと、テオルド卿は深々と頭を下げ、
「閣下…。
この度は、オルフィリア・ステンロイド男爵令嬢に対し、我が
身内が、非道なふるまいをしたこと…、ただただ情けなく思う
ばかりです。
今すぐにでも、オルフィリア嬢にお会いして、謝罪したいところ
ではございますが、オルフィリア嬢のお気持ちが一番です!!
閣下のから、その旨伝えていただければ幸いです。
時期についても、お任せいたします」
それだけ言うと、さっさと業務に戻ってしまったそう。
リグルド卿は何か言いたげだったようだが、テオルド卿に即され
部屋を後にしたとのことだった。
「え~っと、リグルド卿のみ、ついてきたんですか?
ルイーズ嬢は?
絶対来ると思ってたんですけど…」
「いやそれがな、どうも他の団員に話を聞いたところ…、お茶会
のすぐ後に、ローカス卿がテオルド卿を訪ねてきたらしくて」
「え?なんで?」
マジ、予想外。
「くだんのお茶をかけた、かけない辺りからのいざこざを、
近衛騎士のことも含めて、テオルド卿に報告したらしく…」
ほえ~、思いがけない援護射撃。
「それでまあ…テオルド卿が激怒して、今すぐ娘を殴りに行き
そうになったのを、ローカス卿が止めて…」
うわーお。
「それで騒ぎを聞きつけた、他の団員達も集まってきて…」
あ~りゃりゃ。
「ローカス卿は何でもないと言ったらしいが、テオルド卿が
ローカス卿さえいいなら、皆にも同じ話をして欲しいと言って
……」
すげー!!
さすがテオルド卿。
身内の不始末なんか、隠そうとする方が普通なのに…。
「で、ローカス卿が皆にも同じことを話したんだ」
「ローカス卿は良かったのですか?
近衛騎士の不始末を…」
「いや…ローカス卿は近衛騎士の不始末に、下手な尾ひれ腹びれ
がついて伝わるより、自らの口から話したかったんだ。
特に王立騎士団には。
昔から、そういう潔さは変わらない」
う~む。
だから何のかんの言って、ギリアムとの腐れ縁を続けられるん
だね、うん。
しかしそれにしても、すごいね。
さすが23歳の若さで、要人警護を専門にする、近衛騎士団の
団長やるだけある。
「あとは、テオルド卿に対する恩義かな…」
「はい?」
「ローカス卿は私と同じように、騎士の修練所でテオルド卿に
師事したんだ。
とても世話になったんだよ」
「なるほど…だから正確なところ…自分の見た物だけでも、
テオルド卿に伝えたんですね」
「ああ。
しかもテオルド卿にまず、自分の話はいったん忘れて、娘達の
話と私(ギリアム)の話、全て聞いてから判断するよう、言って
帰ったそうだ」
…ローカス卿、23歳だよね?本当に、人生1度目?
「う~ん、ギリアムはフェイラ嬢とルイーズ嬢が、本当のこと
言ったと思います?」
「フェイラ嬢はまだしも、ルイーズ嬢は割と正確な所を言ったと
思う」
う~ん、だよね。
蚊帳の外だし、さすがにあれだけ大ごとになったら、庇うにも
限度がある。
「…どちらにせよ今頃、超特大雷が落ちてますね。
ルイザーク邸に…」
「私もそう思う」
ギリアムはやれやれという顔だ。
「ギリアム…一つだけお願いがあります」
「なんでしょう?」
いつも以上に前のめり。
「テオルド卿の様子は、よく見てください…自分の事ではない
のに、自分を責めたり思いつめたりは、できるだけしてほしく
ありません」
「それは私もです」
そんなことを話しつつ、食事をとり、ギリアムは仕事に行った。
んで私は、フォルトとエマにこの話をし、
「手紙の件、少し細かくするね。
まずフェイラ嬢とルイーズ嬢に関しては、しばらくほーち。
テオルド卿、もしくはないと思うけど、テオルド卿本人が訪ねて
きたら、即!!私に知らせて」
「かしこまりました…しかし…」
「ん?何、フォルト」
「私もテオルド卿が訪ねてくることは、ないと思います」
「だよねー」
フォルトとテオルド卿は、王立騎士団の元同僚で、付き合いも
親密だった。
ゆえに性格は、よくわかっているんだろうな。
-----------------------------------------------------------
さて、皆さま。
お元気ですか?
こちらではお茶会から一週間ほどたったのですが…、わたくし…
超目まぐるしく動いております。
やることいっぱいあったからさ~…ってか、ありすぎ!!
商会で売りたい商品を、色々原案出したのはいいけど、ありがたい
ことに、優秀すぎる技術者のおかげで、どんどん形になった。
それの検品と、どれを商品にして、どれを再検討するか決める。
商会で手掛けている慈善事業の進み具合…だいたいは指示して
何とかなることも多いのだが、足を運ばねばならないところも
多数あり…トホホ。
手紙はやっぱり山のように届き、ほぼ無視していいものだった
ため…無視。
これは助かったな、正直。
私はバリバリ仕事をし、ようやっとめどが立つ。
私の優雅なエッチライフは、いつになったら訪れるのやら…
トホホのホ。
そんな私の空気を察してか、エマがお茶を入れてくれたので、
ホッと一息ついた。
「お疲れ様でございます、フィリー様。
大変勤勉実直なお姿、いつも感服しております」
「え~、そうかな~」
前世で務めたところが割とブラックだったから、気にならん…。
日本人特有なんだろうな、うん。
「それにしてもさ~」
私は横にある、吐いて捨てるほどある手紙の山を見ながら、
「このご令嬢たち、意地悪するならもうちょっと突っ張ってりゃ
いいのにね~。
そっこーで、ワビ入れてきてさ~」
「それには二つ、理由があるかと」
おりょ、エマも何かやったの?
「まずわたくしが、例のマナー講師の集まりで、全ての事情を
暴露しましたから。
それでフィリー様に直接無礼を働いた、3名様はマナー講師が
離れ、良い嫁ぎ先から、白紙に戻したいと通達されたと」
「ありゃりゃぁ」
「もう一つはギリアム様が…」
「え?何もしないと思ってたのに!!」
「たいしたことではありません。
あの会場のご令嬢が、皆一様に自分の婚約者を雑に扱ったと
商会関係者に言っただけです」
「あ…そゆこと…」
なるほどと思った。
前にも話したが、この世界…貴族が商会を持っていない方が
珍しくなっている。
そしてギリアムは国内外で大変人気がある。
ゆえにギリアムの不況を買った場合、優良な取引先ほど、取引
してくれなくなるのだ。
まあフィリアム商会の紹介って言うと、他国が少し割り引いて
くれたりするみたいやし。
敵に回すとヤバいって、みんな思ってるんだろうな。
「まあ、どうせ名前も知らない人たちだから、もうしばらくは
無視でいーや」
「そうでございますね」
エマがお茶のお代わりを入れてくれた。
「市勢の様子はどう?フォルト」
「まさしくフィリー様の予想通りでございます。
3店ともフィリー様が店側に、八つ当たりどころか、お茶会の
翌日すぐに来て、迷惑をかけるかもしれないこと、ただただ
詫びていた。
ドレス自体は大変良かったと、褒めてくださった。
さらにその腕を見込んで、ギリアム様のタキシードを店で作る
事を考えていらっしゃると、自慢しているようです」
ふむ…まさに予想通りに動いてくれたねぇ。
「ゆえに他の4店も、紹介状を実際に見たことと、最初から変だ
と思っていたと噂し、酷いものだと…。
平民たちはオペロント侯爵の商会で、こぞって買い物しなくなって
おります。
貴族たちも当然、ギリアム様の不況を買いたくないので、
オペロント侯爵家はもちろん、お茶会に来た他のご令嬢方も
こぞって周りから避けられているようです」
「他のご令嬢方のお詫び手紙もだけど…オペロント侯爵からも
一日十通くらいのペースで届いてるよね~」
「本日は十五通です、フィリー様」
「わ~お」
ソートー参ってんな、こりゃあ。
「まあでも、先にやらなきゃいけないことあるから、とりあえず
無視」
「かしこまりました」
「じゃ、1番大事なことを教えて」
「なんでしょう」
「テオルド卿、どう言われてる?」
するとフォルトの楽しげな表情が、にわかに消えた。
ああ、やっぱりねぇ。
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