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第4章 飄々
9 私の願いは!!
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私は腹に力を入れて、言葉を紡ぐ。
「今回のお茶会…私は深刻なことにはなりませんでしたが…。
痛くなかったわけではありません!!」
ホントにね。
「けれど私は、そういった痛みには耐性がある。
それによって、あなたもあなたの家族も、運よく次の機会に恵まれた!!」
「……」
「これは偶然以外の何物でもない!!
けれど少なくとも…、私としては、私が傷に耐え抜いたことで、与えられた
折角の機会を…ふいにしようとしている人を見たら、それこそ悲しくなります」
「!!」
「だってそうでしょう?
折角痛みに耐えたのに、不幸な人が増えるばかりじゃ、たとえそのために
耐えたんじゃなくても、つらいですよ。
ハッキリ言って」
は~、声がでかくなってきちゃったな~。
深呼吸、深呼吸。
「どうか私を助けてくださいませんか、テオルド卿」
「助け…る?」
テオルド卿、呆けちゃった。
構わず続ける、わたくし。
「先ほど言いましたよね?
話をしてください…ほんの少しでいいから、折れてください…って」
「この施設の全容を見た時…、このままでは不幸な人しか残らないと、
感じました」
「ですが一方で…テオルド卿がしっかり話をすれば、それは防げるとも
感じたのです」
そうなんだよ。
ホント、そう。
そうすれば、近衛騎士を悪く言う事も止まるだろうし、身内の件は…
これからの頑張りを見て欲しいと言えばいい。
それでバカにするやつは、あら捜しして最初からバカにしたい奴だろうから
ほっとけばいい。
「だから助けてくださいと、申し上げたのです」
「……」
これでも言葉が無いのかぃ。
「それとも私を助けるためであっても、ご自分の意地は曲げられませんか?」
「そ…そのようなことは、決して!!」
「だったら…折れてくださいますね?」
するとテオルド卿が初めて、
「私は…何をおいてもあなたを助けたいと思っている…。
しかし、私の身内が犯した罪は…あまりにも重い…」
長い言葉を発す…。
…………………………………。
あ~~~~~~~、もう、めんどくせぇ!!!!
「それについては!!
切り離してお考え下さい!!」
だから、ぶった切る!!!!
「罪を消せと言っているんじゃない!!
そもそも罪は消えない!!
この先、何年何十年たったって!!
あなたやあなたの身内を、責める人は責めます!!」
一気にまくし立て、再度大きく息を吸う。
「でもそれと、テオルド卿やテオルド卿の家族が…幸せになる、ならないってのは
別です!!
だいたい!!」
正直もう、ムカついてきたわ。
なぜかって?
「今回の一番の被害者である私が!!
火消しをしてくれ、機会を生かしてくれ、みんなを幸せににしてくれ、折れてくれ
って、自分の希望をさんざん言っているのに!!
どーして1つも素直に、はい…って言えないんですか!!」
「う…」
テオルド卿、ようやっとバツの悪い顔したね。
「私は!!
元来被害者が、加害者のバツを決めていいと思っている!!
同じ事例でも、傷の深さは人によって違うから!!」
一気に行くよ~。
「けどそれじゃあ、手間がかかりすぎるし、第三者への説明も複雑になってしまう。
だから法というもので、一律に縛る制度を、人間は作った!!」
「こんなこと、王立騎士団に在籍が長いテオルド卿の方が、よくご存じでしょーが!!」
「ええ…まあ…」
押してるね~、いいぞいいぞ。
「今回…近衛騎士2人以外は…法になぞらえて裁くのは難しいと、私は感じました。
ですから、私の裁量で裁くことにしたのです。
本当はもう少し、市勢については放置するつもりだったんですがね…」
この世界だって、侮辱罪や名誉棄損、傷害罪などで訴えを起こすことはできる。
しかしここで重要になるのは、私の身分だ。
私が公爵夫人であればまだしも、今はしがない男爵令嬢。
いくらギリアムがバックにいるとしても、法を曲げることはできないし、させたくも
ない。
だから私が上位貴族を訴えたところで、あちらにとっては痛くもかゆくもない額の、
罰金を払うだけで終わるだろう。
これも一つ、ギリアムの婚約者であった私を、軽々しく痛めつけられた理由だ。
だから、そいつらのいいようになんて動いてやらねぇ。
私は裁判でキッチリ終わらせることは、最初から除外した。
代わりに、エマをはじめ、ギリアム、フィリアム商会の利権関係をよくよく理解した
上で、彼女ら…というより、彼女らの家や周りを締め上げることにしたのさ。
もちろん、一刀両断なんかせんよ。
じっくり被害が出るように、しといたから。
おかげで頭のいい家は、すぐに泣きを入れてきた。
最初の余裕、どこいった?
まったく…。
「しかし、この施設や市勢の状態を見て、今回動くことにしたのです」
私がぜぇぜぇした呼吸を整えていると、テオルド卿が
「私には…本当にわからない…見当もつかないのです…」
「なにが?」
敬語とか、もうどうでもいい。
「フェイラやクレアは…なぜあんなことができたのか…まったく…」
うん、まあね。
そこがわかんないと、話がうまくいかんだろうね。
「ギリアム様への恋慕の情ですよ」
「は…?」
分かんないか~。
まあ、クレアは3年前の件の意趣返しが入ってるけどね。
「クレア嬢もフェイラ嬢も、わかりやすくギリアム様に好意を寄せていました。
テオルド卿は恋慕の情を甘く見過ぎたんですよ!!」
「……」
「私は恋慕の情と言うものは…人を悪魔に…いえ、悪魔以上の何かにしてしまう
物だと思っています。
人の良識や理性など、全て通用しません」
「本当に…それだけ?」
「ええ、根底はそれです。
それ以外の付属については、実際聞いてみなければわからない。
どうかそのことも頭において、ご家族と話してください。
何度も言いますが、ゆめゆめ恋慕の情を甘く見ないように!!」
「わ…わかりました…」
勢いになったけど、何とかなった~。
というわけで。
「話がそれましたけど…どうなんですか?
テオルド卿」
「は?」
「私のお願い!!
聞いてくれるんか?くれないんか―――――――?」
あーもー、せっかくご令嬢らしく、お上品にまとめようと思ったのに~。
まあ、お下品なのが私のキャラだから、いいけどさ、ふっ…。
「私は…」
「はい」
「私たちは…幸せになって良いのですか…?」
…………………………………。
なぜ!!
それを私に聞く!!
「私は幸せになるのに、誰かの許可がいるとは思っていません」
これホント。
まじ、ホント。
「でも、あえて今回、答えさせていただくなら…、テオルド卿はギリアム様を
常日頃から助けてくださっている。
私とあなたの家族に接点はないですが、少なくともギリアム様に対し、
あなたの家族は、安らぎと温もりを、与えてくださいました」
「だからこそ…、私はこうして話をしているし、与えられた機会を、存分に
活かして欲しいと、思っています」「
「……」
「そしてその結果…あなたとあなたの家族が、幸せになれたなら…。
私はとても嬉しいです」
なんか自然と…笑えた。
……って、テオルド卿泣いちゃったよ。
けっこー涙もろいのね、そういうのも好きやけど。
「私のお願い…聞いてくださいますね?」
「………はい」
…………………………………。
ぶっは――――――――――――――――――――!!
長かった――――――――!!
しんどかった――――――――――!!
ごーじょー親父の相手は、ホント骨が折れる。
ま、テオルド卿ならやる価値あるから、別にいーんだけど。
おお、いつの間にやらギャラリーのざわざわが、不安から歓喜に変わっとるな!!
よっしゃよしゃー。
じゃ、ついでにもう一つ。
「ハーイ、皆さん!!
もう一ついいですか――――――!!」
私はさりげなーくローカス卿の方に、移動する。
皆の注目が集まったのを見越し、
「こちらは近衛騎士団団長のローカス・クエント・ケイシロン公爵閣下で~す」
さらっと言う。
あ…ローカス卿、このタイミングでバラすの…って顔しとる。
いや、このタイミングでバラさないで、いつバラすんだい?
逆に。
そしたら少しの間、群衆が固まる。
そんでまたざわざわに悲壮感が出てきた。
さてと、結構きついがもう一仕事!!
頑張らんとね。
私は大きく息を吸った。
「今回のお茶会…私は深刻なことにはなりませんでしたが…。
痛くなかったわけではありません!!」
ホントにね。
「けれど私は、そういった痛みには耐性がある。
それによって、あなたもあなたの家族も、運よく次の機会に恵まれた!!」
「……」
「これは偶然以外の何物でもない!!
けれど少なくとも…、私としては、私が傷に耐え抜いたことで、与えられた
折角の機会を…ふいにしようとしている人を見たら、それこそ悲しくなります」
「!!」
「だってそうでしょう?
折角痛みに耐えたのに、不幸な人が増えるばかりじゃ、たとえそのために
耐えたんじゃなくても、つらいですよ。
ハッキリ言って」
は~、声がでかくなってきちゃったな~。
深呼吸、深呼吸。
「どうか私を助けてくださいませんか、テオルド卿」
「助け…る?」
テオルド卿、呆けちゃった。
構わず続ける、わたくし。
「先ほど言いましたよね?
話をしてください…ほんの少しでいいから、折れてください…って」
「この施設の全容を見た時…、このままでは不幸な人しか残らないと、
感じました」
「ですが一方で…テオルド卿がしっかり話をすれば、それは防げるとも
感じたのです」
そうなんだよ。
ホント、そう。
そうすれば、近衛騎士を悪く言う事も止まるだろうし、身内の件は…
これからの頑張りを見て欲しいと言えばいい。
それでバカにするやつは、あら捜しして最初からバカにしたい奴だろうから
ほっとけばいい。
「だから助けてくださいと、申し上げたのです」
「……」
これでも言葉が無いのかぃ。
「それとも私を助けるためであっても、ご自分の意地は曲げられませんか?」
「そ…そのようなことは、決して!!」
「だったら…折れてくださいますね?」
するとテオルド卿が初めて、
「私は…何をおいてもあなたを助けたいと思っている…。
しかし、私の身内が犯した罪は…あまりにも重い…」
長い言葉を発す…。
…………………………………。
あ~~~~~~~、もう、めんどくせぇ!!!!
「それについては!!
切り離してお考え下さい!!」
だから、ぶった切る!!!!
「罪を消せと言っているんじゃない!!
そもそも罪は消えない!!
この先、何年何十年たったって!!
あなたやあなたの身内を、責める人は責めます!!」
一気にまくし立て、再度大きく息を吸う。
「でもそれと、テオルド卿やテオルド卿の家族が…幸せになる、ならないってのは
別です!!
だいたい!!」
正直もう、ムカついてきたわ。
なぜかって?
「今回の一番の被害者である私が!!
火消しをしてくれ、機会を生かしてくれ、みんなを幸せににしてくれ、折れてくれ
って、自分の希望をさんざん言っているのに!!
どーして1つも素直に、はい…って言えないんですか!!」
「う…」
テオルド卿、ようやっとバツの悪い顔したね。
「私は!!
元来被害者が、加害者のバツを決めていいと思っている!!
同じ事例でも、傷の深さは人によって違うから!!」
一気に行くよ~。
「けどそれじゃあ、手間がかかりすぎるし、第三者への説明も複雑になってしまう。
だから法というもので、一律に縛る制度を、人間は作った!!」
「こんなこと、王立騎士団に在籍が長いテオルド卿の方が、よくご存じでしょーが!!」
「ええ…まあ…」
押してるね~、いいぞいいぞ。
「今回…近衛騎士2人以外は…法になぞらえて裁くのは難しいと、私は感じました。
ですから、私の裁量で裁くことにしたのです。
本当はもう少し、市勢については放置するつもりだったんですがね…」
この世界だって、侮辱罪や名誉棄損、傷害罪などで訴えを起こすことはできる。
しかしここで重要になるのは、私の身分だ。
私が公爵夫人であればまだしも、今はしがない男爵令嬢。
いくらギリアムがバックにいるとしても、法を曲げることはできないし、させたくも
ない。
だから私が上位貴族を訴えたところで、あちらにとっては痛くもかゆくもない額の、
罰金を払うだけで終わるだろう。
これも一つ、ギリアムの婚約者であった私を、軽々しく痛めつけられた理由だ。
だから、そいつらのいいようになんて動いてやらねぇ。
私は裁判でキッチリ終わらせることは、最初から除外した。
代わりに、エマをはじめ、ギリアム、フィリアム商会の利権関係をよくよく理解した
上で、彼女ら…というより、彼女らの家や周りを締め上げることにしたのさ。
もちろん、一刀両断なんかせんよ。
じっくり被害が出るように、しといたから。
おかげで頭のいい家は、すぐに泣きを入れてきた。
最初の余裕、どこいった?
まったく…。
「しかし、この施設や市勢の状態を見て、今回動くことにしたのです」
私がぜぇぜぇした呼吸を整えていると、テオルド卿が
「私には…本当にわからない…見当もつかないのです…」
「なにが?」
敬語とか、もうどうでもいい。
「フェイラやクレアは…なぜあんなことができたのか…まったく…」
うん、まあね。
そこがわかんないと、話がうまくいかんだろうね。
「ギリアム様への恋慕の情ですよ」
「は…?」
分かんないか~。
まあ、クレアは3年前の件の意趣返しが入ってるけどね。
「クレア嬢もフェイラ嬢も、わかりやすくギリアム様に好意を寄せていました。
テオルド卿は恋慕の情を甘く見過ぎたんですよ!!」
「……」
「私は恋慕の情と言うものは…人を悪魔に…いえ、悪魔以上の何かにしてしまう
物だと思っています。
人の良識や理性など、全て通用しません」
「本当に…それだけ?」
「ええ、根底はそれです。
それ以外の付属については、実際聞いてみなければわからない。
どうかそのことも頭において、ご家族と話してください。
何度も言いますが、ゆめゆめ恋慕の情を甘く見ないように!!」
「わ…わかりました…」
勢いになったけど、何とかなった~。
というわけで。
「話がそれましたけど…どうなんですか?
テオルド卿」
「は?」
「私のお願い!!
聞いてくれるんか?くれないんか―――――――?」
あーもー、せっかくご令嬢らしく、お上品にまとめようと思ったのに~。
まあ、お下品なのが私のキャラだから、いいけどさ、ふっ…。
「私は…」
「はい」
「私たちは…幸せになって良いのですか…?」
…………………………………。
なぜ!!
それを私に聞く!!
「私は幸せになるのに、誰かの許可がいるとは思っていません」
これホント。
まじ、ホント。
「でも、あえて今回、答えさせていただくなら…、テオルド卿はギリアム様を
常日頃から助けてくださっている。
私とあなたの家族に接点はないですが、少なくともギリアム様に対し、
あなたの家族は、安らぎと温もりを、与えてくださいました」
「だからこそ…、私はこうして話をしているし、与えられた機会を、存分に
活かして欲しいと、思っています」「
「……」
「そしてその結果…あなたとあなたの家族が、幸せになれたなら…。
私はとても嬉しいです」
なんか自然と…笑えた。
……って、テオルド卿泣いちゃったよ。
けっこー涙もろいのね、そういうのも好きやけど。
「私のお願い…聞いてくださいますね?」
「………はい」
…………………………………。
ぶっは――――――――――――――――――――!!
長かった――――――――!!
しんどかった――――――――――!!
ごーじょー親父の相手は、ホント骨が折れる。
ま、テオルド卿ならやる価値あるから、別にいーんだけど。
おお、いつの間にやらギャラリーのざわざわが、不安から歓喜に変わっとるな!!
よっしゃよしゃー。
じゃ、ついでにもう一つ。
「ハーイ、皆さん!!
もう一ついいですか――――――!!」
私はさりげなーくローカス卿の方に、移動する。
皆の注目が集まったのを見越し、
「こちらは近衛騎士団団長のローカス・クエント・ケイシロン公爵閣下で~す」
さらっと言う。
あ…ローカス卿、このタイミングでバラすの…って顔しとる。
いや、このタイミングでバラさないで、いつバラすんだい?
逆に。
そしたら少しの間、群衆が固まる。
そんでまたざわざわに悲壮感が出てきた。
さてと、結構きついがもう一仕事!!
頑張らんとね。
私は大きく息を吸った。
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