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第2章 実家
3 手紙のあつかい
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改めて、伯父と祖父…なんて思ってない連中の方を向き、
「ただ…一つ申し上げておきます」
私は扇子を広げ、口元を隠す。
「そのお手紙は…ギリアム様にお見せしたところ、大変お怒りになりまして…。
これは絶対に残しておかねばならぬものだから、自分の所有物にさせてくれと
申出がありまして…、現在ファルメニウス公爵家の保管庫の中でございます」
おーお、一気に青くなったねぇ。
一応生まれながらの貴族だから、この意味がわかってるな。
「ですので…保管庫の中から出すにあたり、いつ・誰に見せるために出したか…
しっかり記載する必要がございます。
少々お時間を頂きますね」
結構な悪人顔になってたと思うよ。
だから扇子でかくしたのさ~。
「……そう言えば、そうだったわね…。
じゃあ、お父様…お兄様…予約を取ってくださるかしら?」
ママンは相変わらず、対応能力高い。
本当は所有物になんてなってないけど…、そんなの私がお願いすりゃ、何とでもなる。
ああ、ちなみにね。
あ奴が青くなるのは、当然だよ。
だって、ファルメニウス公爵家の所有物になっている手紙を、故意でなくても傷付ける
ような真似をしたら…たいてい一族郎党首が飛ぶ。
財産を奪ったのと同等と見られるからね。
これでこっちはオッケーだろう。
どの道、自滅するだけだ。
「あ、あのさぁ…」
なんだよ、まだ私になんか用か?ナンシェーリア…。
「な、なんだか色々…お互い誤解があったみたいだけど…」
お互いってなんだ、お互いって。
こっちには最初から、誤解なんてねーよ。
「こ、これからは仲良くしましょうよ。ね、ね!!」
その申し出を私が受けると思ってんのか?
でも、一応…自分たちが絶対的に優位じゃないってのは、親や祖父の状態からわかった
みたいだな。
さっきまでの勢いが全然ない。
「そこまでおっしゃるなら、聞かせてください。
私にあなたと仲良くなって、どんな利点があるのですか?」
「へ?」
本当に…これは聞かせて欲しいんだが?
「い、いや…ほら…同い年だし、楽しくおしゃべりしたり、お買い物に行ったり…」
それ…お前が楽しいだけだろが。
「そういうの興味ないです、私」
キッパリはっきり切る。
「わ、私、友達多いから…みんなで遊びに…」
「私も友人は多い方ですから、そういうのも必要ないですね」
本心を言えば…てめぇとてめぇの友達と遊ぶくらいなら…ボッチでいいわ…だ。
絶対アンタが、ファルメニウス公爵家と縁ができたことを…自慢したいだけだろうし。
場合によっちゃ、金もこっちに出させる気だろうが。
見え見えだよ。
するとやっぱり色々図星の様で…なんだか焦ってきてるし…。
何だか表情がどんどん苦しそうになるなぁ…。
あ~、多分あれか。
そのお友達とやらに、私に頼んでファルメニウス公爵家に招待するとか、言っちまったのかな。
それかは、すでにファルメニウス公爵家に何度も行ったことがあって、ギリアムとも親密なんだとか。
…………………………………。
バカでぇ~。
そんなウソ、すぐにばれるぜ。
っつーか、バレる寸前なのかもな。
だから焦ってる…と。
まあ、アンタのせいだけじゃなく、アンタに真実を言わなかった実家も悪いけどね。
実家ぐるみで多分…、アンタと似たようなことやってるのかもな…。
そもそも…手紙を出せば、ママンがすぐにでも連絡をよこすと思ってたのかもなぁ…。
だとしたら、甘すぎる。
……正真正銘の自業自得やな。
「あなたは人の輪というものを、大切にできないんですか!!」
「大切にしていますよ、もちろん。
でも、その輪から外れる人間にまで、優しくする義理はないと思っているだけです。
あなたの親御さんが、私の母と本当の意味で和解したなら…、その時初めてあなたとの関係を
考えるだけです。
それまでは考えるつもりもないし、必要もない」
終始淡々と…ね。
「その時になったって、付き合ってあげないわよ!!」
「わかりました。
なら、それでいいです」
即・答える。
「アンタみたいな人、誰からも好かれないんだからね!!」
「そうでしょうか?私はそうは思いませんが…。
まあでも、あなたがそう思いたいなら、そう思っていてください」
おーい、どんどん顔色わるくなってるぞ~。
まあ、しょーがないか。
今までのやり取りで、だいたいアンタと同年代のは、アンタに従ってきたんだろうなぁ。
若いと多かれ少なかれ、周りの目を気にするからね。
けどわたしゃ、還暦越えおばはんやから、全くこたえんよ?
ボッチ上等!!
「ホントにそれでいいの!!」
「いいです」
間髪入れずにね。
「わかったら、さっさとお帰り頂けませんか?
お母様の方の話し合いも、ひと段落ついたみたいだし」
手紙を見せるから、予約を取れ…で、ひとまず話は終わったみたい。
約一名、すっげー青い顔してるのがいるけど。
私は百戦錬磨の猛者夫人たちと、楽しいお茶会の続きがしたいんだっつの。
アンタみたいなくだらないのに、大分時間喰っちまった。
「そっ、そういう事言うと、皆さんに嫌われますよ!!」
「…別にアナタにも、アナタの友達にも好かれようと思いませんので、どうぞご自由に」
ホントにもう、私の前から消えてくれんかね?
「私が言っているのは、ここにいる皆さんです!!」
…………………………………は?
あの~、ナンシェーリア…頭大丈夫?
「ここにいる方…と言うと、あなた方押し掛けてきた以外の人…ってことですよね?」
何か本当に…一瞬頭真っ白になったぞ。
「そうだよ、お前本当に頭悪ぃなぁ」
うおーい、トレビィよ。
これ見よがしに出るんじゃねぇ。
ずっと傍観してたなら、傍観者のままでいろや。
「あの…ナンシェーリア嬢…、後ろの方々は私たちのやり取りには、関係ないですよ。
あと、嫌ならとっくに帰っているハズですが?」
つーか、アンタらが来てから、シラケまくっとるぞ。
わからんのか?まあ、わかったら、もう少しマトモか…。
「そんなの…帰れるわけないじゃん!!
アナタは仮にも、ギリアム・アウススト・ファルメニウス公爵閣下の婚約者なんだから。
命令されたらいるしかないでしょ?」
……ああ、火が出た訳じゃないのに、背中が熱いぃ…。
もう知らん。
「だよな~、まあ、アカデミーでいい成績取ったお前と違って、オルフィリアはバカだから」
ああ…、横にいるフォルトからも…熱がぁ…。
「あのさぁ…そもそもあなたは、どうして来たの?
母の実家と商売上の付き合いはあるけど、親戚縁者ってわけじゃないでしょ?」
かなり不思議だ。
「そりゃあ、お前が心配だったからだよ」
「は?」
ホントにワカラネー。
「ギリアム・アウススト・ファルメニウス公爵閣下が、本気でお前みたいなの相手にすると
思うのか?
どんな美女だろうと、高貴な女だろうと、落とせるようなお方なんだ」
まあ、間違っちゃいない。
その気になれば…の話だがな。
「そんなお方がお前なんかに、本気になるはずないだろう?
お前は勤勉真面目によく働くから、日夜仕事で使い倒されてるはずだ」
……仕事はしてるけど、全部私が心の底からやりたいことじゃ。
「そんなお前の癒しになってやろうと思ってな…」
…………………………………。
前世の仕事のおかげで…コイツの言わんとしていることが、私にはすぐわかった。
簡単に言えば、私の愛人希望ってか?
まあ、ギリアムは私に対しては、相当お金を使ってるって…建国記念パーティーの
ドレスのあたりから噂になっているからなぁ。
完全にそれ狙いだな。
バカを通り越した何かだわ…。
でもこういう男、前世でもいたなぁ。
「ギリアム様とは大変仲睦まじいので、あなたの入るスキは未来永劫ありません。
そして、必要もありません。
お引き取り下さい。
そして、二度と私の前に現れないでください」
感情を込めず、しっかりハッキリと。
しかしホントに、溜息出るわぁー。
「なんだよぉ~、遠慮しなくていいんだぜ。
オレとお前の仲じゃねぇか」
なんぞと、馴れ馴れしく私に近づいてくるものだから、
「ぎゃっ!!」
フォルトの射程に入った瞬間…吹っ飛ばされた。
「ト、トレビィ!!」
ナンシェーリアが驚いてるなぁ…。
そういやアイツ…ママンの実家周辺じゃあ、そこそこ腕が立つって自慢してたなぁ…。
「フィリー様…」
声が…すごく重い…。
私はアイツみたいな男に慣れてるから、耐性があるんだけど…、フォルトの方が無理か。
「いい加減聞くに耐えませんし、見るに耐えませんので…あのゴミ、私が片付けて参りますね」
終始笑顔なのが怖いな…。
「ただ…一つ申し上げておきます」
私は扇子を広げ、口元を隠す。
「そのお手紙は…ギリアム様にお見せしたところ、大変お怒りになりまして…。
これは絶対に残しておかねばならぬものだから、自分の所有物にさせてくれと
申出がありまして…、現在ファルメニウス公爵家の保管庫の中でございます」
おーお、一気に青くなったねぇ。
一応生まれながらの貴族だから、この意味がわかってるな。
「ですので…保管庫の中から出すにあたり、いつ・誰に見せるために出したか…
しっかり記載する必要がございます。
少々お時間を頂きますね」
結構な悪人顔になってたと思うよ。
だから扇子でかくしたのさ~。
「……そう言えば、そうだったわね…。
じゃあ、お父様…お兄様…予約を取ってくださるかしら?」
ママンは相変わらず、対応能力高い。
本当は所有物になんてなってないけど…、そんなの私がお願いすりゃ、何とでもなる。
ああ、ちなみにね。
あ奴が青くなるのは、当然だよ。
だって、ファルメニウス公爵家の所有物になっている手紙を、故意でなくても傷付ける
ような真似をしたら…たいてい一族郎党首が飛ぶ。
財産を奪ったのと同等と見られるからね。
これでこっちはオッケーだろう。
どの道、自滅するだけだ。
「あ、あのさぁ…」
なんだよ、まだ私になんか用か?ナンシェーリア…。
「な、なんだか色々…お互い誤解があったみたいだけど…」
お互いってなんだ、お互いって。
こっちには最初から、誤解なんてねーよ。
「こ、これからは仲良くしましょうよ。ね、ね!!」
その申し出を私が受けると思ってんのか?
でも、一応…自分たちが絶対的に優位じゃないってのは、親や祖父の状態からわかった
みたいだな。
さっきまでの勢いが全然ない。
「そこまでおっしゃるなら、聞かせてください。
私にあなたと仲良くなって、どんな利点があるのですか?」
「へ?」
本当に…これは聞かせて欲しいんだが?
「い、いや…ほら…同い年だし、楽しくおしゃべりしたり、お買い物に行ったり…」
それ…お前が楽しいだけだろが。
「そういうの興味ないです、私」
キッパリはっきり切る。
「わ、私、友達多いから…みんなで遊びに…」
「私も友人は多い方ですから、そういうのも必要ないですね」
本心を言えば…てめぇとてめぇの友達と遊ぶくらいなら…ボッチでいいわ…だ。
絶対アンタが、ファルメニウス公爵家と縁ができたことを…自慢したいだけだろうし。
場合によっちゃ、金もこっちに出させる気だろうが。
見え見えだよ。
するとやっぱり色々図星の様で…なんだか焦ってきてるし…。
何だか表情がどんどん苦しそうになるなぁ…。
あ~、多分あれか。
そのお友達とやらに、私に頼んでファルメニウス公爵家に招待するとか、言っちまったのかな。
それかは、すでにファルメニウス公爵家に何度も行ったことがあって、ギリアムとも親密なんだとか。
…………………………………。
バカでぇ~。
そんなウソ、すぐにばれるぜ。
っつーか、バレる寸前なのかもな。
だから焦ってる…と。
まあ、アンタのせいだけじゃなく、アンタに真実を言わなかった実家も悪いけどね。
実家ぐるみで多分…、アンタと似たようなことやってるのかもな…。
そもそも…手紙を出せば、ママンがすぐにでも連絡をよこすと思ってたのかもなぁ…。
だとしたら、甘すぎる。
……正真正銘の自業自得やな。
「あなたは人の輪というものを、大切にできないんですか!!」
「大切にしていますよ、もちろん。
でも、その輪から外れる人間にまで、優しくする義理はないと思っているだけです。
あなたの親御さんが、私の母と本当の意味で和解したなら…、その時初めてあなたとの関係を
考えるだけです。
それまでは考えるつもりもないし、必要もない」
終始淡々と…ね。
「その時になったって、付き合ってあげないわよ!!」
「わかりました。
なら、それでいいです」
即・答える。
「アンタみたいな人、誰からも好かれないんだからね!!」
「そうでしょうか?私はそうは思いませんが…。
まあでも、あなたがそう思いたいなら、そう思っていてください」
おーい、どんどん顔色わるくなってるぞ~。
まあ、しょーがないか。
今までのやり取りで、だいたいアンタと同年代のは、アンタに従ってきたんだろうなぁ。
若いと多かれ少なかれ、周りの目を気にするからね。
けどわたしゃ、還暦越えおばはんやから、全くこたえんよ?
ボッチ上等!!
「ホントにそれでいいの!!」
「いいです」
間髪入れずにね。
「わかったら、さっさとお帰り頂けませんか?
お母様の方の話し合いも、ひと段落ついたみたいだし」
手紙を見せるから、予約を取れ…で、ひとまず話は終わったみたい。
約一名、すっげー青い顔してるのがいるけど。
私は百戦錬磨の猛者夫人たちと、楽しいお茶会の続きがしたいんだっつの。
アンタみたいなくだらないのに、大分時間喰っちまった。
「そっ、そういう事言うと、皆さんに嫌われますよ!!」
「…別にアナタにも、アナタの友達にも好かれようと思いませんので、どうぞご自由に」
ホントにもう、私の前から消えてくれんかね?
「私が言っているのは、ここにいる皆さんです!!」
…………………………………は?
あの~、ナンシェーリア…頭大丈夫?
「ここにいる方…と言うと、あなた方押し掛けてきた以外の人…ってことですよね?」
何か本当に…一瞬頭真っ白になったぞ。
「そうだよ、お前本当に頭悪ぃなぁ」
うおーい、トレビィよ。
これ見よがしに出るんじゃねぇ。
ずっと傍観してたなら、傍観者のままでいろや。
「あの…ナンシェーリア嬢…、後ろの方々は私たちのやり取りには、関係ないですよ。
あと、嫌ならとっくに帰っているハズですが?」
つーか、アンタらが来てから、シラケまくっとるぞ。
わからんのか?まあ、わかったら、もう少しマトモか…。
「そんなの…帰れるわけないじゃん!!
アナタは仮にも、ギリアム・アウススト・ファルメニウス公爵閣下の婚約者なんだから。
命令されたらいるしかないでしょ?」
……ああ、火が出た訳じゃないのに、背中が熱いぃ…。
もう知らん。
「だよな~、まあ、アカデミーでいい成績取ったお前と違って、オルフィリアはバカだから」
ああ…、横にいるフォルトからも…熱がぁ…。
「あのさぁ…そもそもあなたは、どうして来たの?
母の実家と商売上の付き合いはあるけど、親戚縁者ってわけじゃないでしょ?」
かなり不思議だ。
「そりゃあ、お前が心配だったからだよ」
「は?」
ホントにワカラネー。
「ギリアム・アウススト・ファルメニウス公爵閣下が、本気でお前みたいなの相手にすると
思うのか?
どんな美女だろうと、高貴な女だろうと、落とせるようなお方なんだ」
まあ、間違っちゃいない。
その気になれば…の話だがな。
「そんなお方がお前なんかに、本気になるはずないだろう?
お前は勤勉真面目によく働くから、日夜仕事で使い倒されてるはずだ」
……仕事はしてるけど、全部私が心の底からやりたいことじゃ。
「そんなお前の癒しになってやろうと思ってな…」
…………………………………。
前世の仕事のおかげで…コイツの言わんとしていることが、私にはすぐわかった。
簡単に言えば、私の愛人希望ってか?
まあ、ギリアムは私に対しては、相当お金を使ってるって…建国記念パーティーの
ドレスのあたりから噂になっているからなぁ。
完全にそれ狙いだな。
バカを通り越した何かだわ…。
でもこういう男、前世でもいたなぁ。
「ギリアム様とは大変仲睦まじいので、あなたの入るスキは未来永劫ありません。
そして、必要もありません。
お引き取り下さい。
そして、二度と私の前に現れないでください」
感情を込めず、しっかりハッキリと。
しかしホントに、溜息出るわぁー。
「なんだよぉ~、遠慮しなくていいんだぜ。
オレとお前の仲じゃねぇか」
なんぞと、馴れ馴れしく私に近づいてくるものだから、
「ぎゃっ!!」
フォルトの射程に入った瞬間…吹っ飛ばされた。
「ト、トレビィ!!」
ナンシェーリアが驚いてるなぁ…。
そういやアイツ…ママンの実家周辺じゃあ、そこそこ腕が立つって自慢してたなぁ…。
「フィリー様…」
声が…すごく重い…。
私はアイツみたいな男に慣れてるから、耐性があるんだけど…、フォルトの方が無理か。
「いい加減聞くに耐えませんし、見るに耐えませんので…あのゴミ、私が片付けて参りますね」
終始笑顔なのが怖いな…。
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