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第3章 事後
6 色んな思惑が…交差してるね
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「オルフィリア嬢!!私、太陽の家で、講師をやること…夫に許可してもらい
ました!!」
おお、良かった。
「え?講師?」
みんなキョトンとしてるね。
「ええ、私…小さいころからリース作りを趣味でやっているんですけど…
オルフィリア嬢がそれを褒めてくれて…良かったらって…」
うん、だって本当に上手なんだもん。
「太陽の家では…大人も子供も希望すれば職業訓練が受けられるようにしている
んです。
ただ、子供…特に女の子のやれる仕事は限られるから…。
今の所、刺繍と小物づくり…機織りなんかを教えています。
そこにリースも加わればと思って、この前レイチェルを連れて行ったんです」
「皆さんすごく優しくて親切で…子供たちも一生懸命やっていたから…。
私も誰かの役に立てるんだなって…」
……実家でもホッランバック家でも、散々役立たずって言われてきたんだろうなぁ
この人…。
性格いいし、頭悪くないんだから、自信がつけば、案外化けるかもしれないのよね。
そういうの見るの、私けっこう好きだからさ~。
「私も今度の休みには同行いたします」
デイビス卿が言うので、
「それは構いませんが…立っているだけの方には、色々お手伝いをお願いするかも…」
なんて茶化すつもりで言ったのだが、
「もちろんです!!
好きなだけこき使ってください!!」
と、ガチで言われた…。
有難いけど…ね。
「あ、じゃあ、ボクも行きたい~」
「オレも…」
「私たちも…」
などと、師団長たちがこぞって名乗を上げるから、
「お前たち!!仕事を放り出すな!!」
ギリアムからのお灸が飛ぶ。
和気あいあいとした雰囲気が、戻ってきて良かったよぉ。
頑張ったかいがあった。
さてさて…一件落着したところで、私は本来の目的である、エッチライフの計画でも
立てるかねぇ。
-----------------------------------------------------------------------------------
「だいぶん上手くいっているようですね」
お茶を飲みながら、王后陛下がシルクハットの男に話しかけている。
「…こういった事は、得意ですので」
部屋の片隅に、背景に半ば溶け込む形で、立っていた。
「お母様!!私はいつ、ここから出られるのですか?」
向かいに座っている王女殿下が、尋ねる。
「もう少し待ちなさい…。
国王陛下はあなたがこの部屋でおとなしくしていると思ってくれているので…、
もう少しでお怒りを解くことができそうです」
王女殿下は少し不満げに、
「ああもう…あの女を直接なじりに行きたいのに…」
ぶつくさいいながら、用意されたお菓子をかじる。
「でも…」
ニンマリして、シルクハットの男を見る。
「ひとまずよくやってくれたわ。
最後まで見れなかったのは残念だけど…、市勢にはだいぶあの女の悪評が知れ渡った
みたいだし」
かなりご機嫌だ。
「次の祭りの準備はどうなっています?」
王后陛下が聞けば、
「滞りなく…」
無機質な答えが返ってくる。
「まあ、楽しみ~。
今度は一体、どんな趣向を用意しているのかしら?」
「それをお教えしては、興ざめと言うもの…」
「まあそうね…。
でも、私の期待を裏切らないで頂戴ね」
不敵な笑みを向ける、王女殿下。
「もちろんでございます」
深々と頭を下げる。
その時侍女が、
「お客様がお見えです」
「あら、来たのね。
でも、ちょっと待たせておいて」
と、レティア王女殿下。
「では自分はこれで…」
「あら、別に待たせておけばいい連中だから、もう少しお話ししない?
アナタの話の方が、面白そうだわ」
「大変光栄ではございますが…祭りの準備が本格化してきております。
ですので、ここらへんでお暇させていただきたく存じます。
ただ…」
「なあに?」
「一つご報告がありました」
シルクハットの男は少し頭を下げ、王后陛下、王女殿下に
「例の市勢に流した噂ですが…オルフィリア嬢がなぜそんな状態になったかが、
最近人々の知るところとなりまして…賛否両論の意見が出てきているようです」
「悪い噂が消されたのかしら?」
「いいえ…。
淑女にあるまじき振る舞いをしたことは、依然として残っております」
「ならいいわ。
今まで通り、悪評をバラまき続けてちょうだい」
「…わかりました」
その言葉を残すと、シルクハットの男は影へと消えていく。
やがて王女殿下の部屋からは、複数人の高笑いが聞こえてくるのだった。
--------------------------------------------------------------------------
「お仕事お疲れ様~、あれの相手は大変でしょ?」
シルクハットの男は仲間の所に戻ったようだ。
「そう思うなら、変わってくれないか?
面倒くさくてしょうがない」
「やーよ。
お偉いさんの相手は、アンタが一番うまいでしょうが」
「全くだ」
「よく言う」
他愛もない会話。
だが、それが行われている場所は、やはり完全な暗闇の中。
「ところで…どうだった?」
「私とお前らの予想通りだ」
「まあ、そうよね。
そこまでおつむがいいなら、もう少しましなことしてるはずだし」
声の抑揚から、心底呆れているのだけがわかる。
「おいおい…。
クライアント様に対して、随分辛らつだなぁ~」
そう言いつつも、同じような感情が、声にこもっている。
「仕事…としてじゃなきゃ、関わる価値のない人たちだからね。
いない所でまで気を使いたくないわ」
「まあ、確かに」
全員が全員、笑い声をあげる。
「しかし…完全消火せず、逆に真実を真実のまま伝えるとは…ね。
普通、人は権力者だろうがそうでなかろうが、自分の醜聞は消したがるのにな」
「オルフィリア・ステンロイドは、私たちが予想したよりずっと、厄介な
存在かもしれん」
「確かにかなり特殊な環境で育ったみたいだけど…、所詮16歳のご令嬢でしょう?
ギリアム公爵の方が、厄介でしょうが」
「侮るな」
かなりドスの利いた声。
「ギリアム公爵は最初、完全消火の指令を出していた。
醜聞の中に、ギリアム公爵の過去の傷をえぐるものを入れたからな。
だが途中から、明らかに変わった…。
ギリアム公爵に考えを変えさせるなど…。
そんなことができるのは…この大陸中に一人しかいない」
「こちらの考えを、見抜いてるってこと?
たかが、16歳のご令嬢が?」
「わからん、ただ…」
声が途切れる。
「私はオルフィリア・ステンロイドを見るたびに、先代の言葉を思い出すんだ」
「先代の?」
「ああ」
「……この世で最も恐れなければいけないのは、最高の強さを持つものでも、
最高の知恵を持つものでもない…。
最も変化に対応できる、最高の柔軟性を持つものだ…と」
「懐かしいな…耳にタコができるほど聞かされた…」
「そうね、懐かしいわ…」
「どうしてかと私が尋ねたら…先代はこう答えた」
「最高の柔軟性を持つ者は、いついかなる状況に陥っても、絶望することなく
活路を見出す。
ゆえに敵となれば非常に仕留めずらく、厄介なもの。
味方となれば、仲間を死地から救い出す、ありがたきもの。
強さも知恵も、死ねばすべてなくなる。
生き残る力の一番強きものが、結局は最強なのだ…と」
「…先代はオレたちに、そうなって欲しかったんだろうな」
「そうね…」
「随分と…懐かしい話をしているじゃないか…」
「あら、アンタ。
怪我はもういいの?」
「万全じゃないが、動けないほどでもない」
「じゃあ、仕事できるのね」
「それもいいが…」
「なによ?」
「オルフィリア・ステンロイド…オレの方で、粉をかけてもいいか?」
「はあ?
何言ってんのよ、アンタ。
次の祭りの準備は始まってんの!!やることなんていくらでもあるわよ!!」
「だったら余計にオルフィリア・ステンロイド…危険人物かどうか判別しておいた方が
いいんじゃないか?」
「……証拠は絶対に、残すなよ」
「ちょ、ちょっと!!」
「そう来なくっちゃ」
この日この時、暗闇だけが支配する世界に、いつまでも高らかな笑い声が響いた。
ました!!」
おお、良かった。
「え?講師?」
みんなキョトンとしてるね。
「ええ、私…小さいころからリース作りを趣味でやっているんですけど…
オルフィリア嬢がそれを褒めてくれて…良かったらって…」
うん、だって本当に上手なんだもん。
「太陽の家では…大人も子供も希望すれば職業訓練が受けられるようにしている
んです。
ただ、子供…特に女の子のやれる仕事は限られるから…。
今の所、刺繍と小物づくり…機織りなんかを教えています。
そこにリースも加わればと思って、この前レイチェルを連れて行ったんです」
「皆さんすごく優しくて親切で…子供たちも一生懸命やっていたから…。
私も誰かの役に立てるんだなって…」
……実家でもホッランバック家でも、散々役立たずって言われてきたんだろうなぁ
この人…。
性格いいし、頭悪くないんだから、自信がつけば、案外化けるかもしれないのよね。
そういうの見るの、私けっこう好きだからさ~。
「私も今度の休みには同行いたします」
デイビス卿が言うので、
「それは構いませんが…立っているだけの方には、色々お手伝いをお願いするかも…」
なんて茶化すつもりで言ったのだが、
「もちろんです!!
好きなだけこき使ってください!!」
と、ガチで言われた…。
有難いけど…ね。
「あ、じゃあ、ボクも行きたい~」
「オレも…」
「私たちも…」
などと、師団長たちがこぞって名乗を上げるから、
「お前たち!!仕事を放り出すな!!」
ギリアムからのお灸が飛ぶ。
和気あいあいとした雰囲気が、戻ってきて良かったよぉ。
頑張ったかいがあった。
さてさて…一件落着したところで、私は本来の目的である、エッチライフの計画でも
立てるかねぇ。
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「だいぶん上手くいっているようですね」
お茶を飲みながら、王后陛下がシルクハットの男に話しかけている。
「…こういった事は、得意ですので」
部屋の片隅に、背景に半ば溶け込む形で、立っていた。
「お母様!!私はいつ、ここから出られるのですか?」
向かいに座っている王女殿下が、尋ねる。
「もう少し待ちなさい…。
国王陛下はあなたがこの部屋でおとなしくしていると思ってくれているので…、
もう少しでお怒りを解くことができそうです」
王女殿下は少し不満げに、
「ああもう…あの女を直接なじりに行きたいのに…」
ぶつくさいいながら、用意されたお菓子をかじる。
「でも…」
ニンマリして、シルクハットの男を見る。
「ひとまずよくやってくれたわ。
最後まで見れなかったのは残念だけど…、市勢にはだいぶあの女の悪評が知れ渡った
みたいだし」
かなりご機嫌だ。
「次の祭りの準備はどうなっています?」
王后陛下が聞けば、
「滞りなく…」
無機質な答えが返ってくる。
「まあ、楽しみ~。
今度は一体、どんな趣向を用意しているのかしら?」
「それをお教えしては、興ざめと言うもの…」
「まあそうね…。
でも、私の期待を裏切らないで頂戴ね」
不敵な笑みを向ける、王女殿下。
「もちろんでございます」
深々と頭を下げる。
その時侍女が、
「お客様がお見えです」
「あら、来たのね。
でも、ちょっと待たせておいて」
と、レティア王女殿下。
「では自分はこれで…」
「あら、別に待たせておけばいい連中だから、もう少しお話ししない?
アナタの話の方が、面白そうだわ」
「大変光栄ではございますが…祭りの準備が本格化してきております。
ですので、ここらへんでお暇させていただきたく存じます。
ただ…」
「なあに?」
「一つご報告がありました」
シルクハットの男は少し頭を下げ、王后陛下、王女殿下に
「例の市勢に流した噂ですが…オルフィリア嬢がなぜそんな状態になったかが、
最近人々の知るところとなりまして…賛否両論の意見が出てきているようです」
「悪い噂が消されたのかしら?」
「いいえ…。
淑女にあるまじき振る舞いをしたことは、依然として残っております」
「ならいいわ。
今まで通り、悪評をバラまき続けてちょうだい」
「…わかりました」
その言葉を残すと、シルクハットの男は影へと消えていく。
やがて王女殿下の部屋からは、複数人の高笑いが聞こえてくるのだった。
--------------------------------------------------------------------------
「お仕事お疲れ様~、あれの相手は大変でしょ?」
シルクハットの男は仲間の所に戻ったようだ。
「そう思うなら、変わってくれないか?
面倒くさくてしょうがない」
「やーよ。
お偉いさんの相手は、アンタが一番うまいでしょうが」
「全くだ」
「よく言う」
他愛もない会話。
だが、それが行われている場所は、やはり完全な暗闇の中。
「ところで…どうだった?」
「私とお前らの予想通りだ」
「まあ、そうよね。
そこまでおつむがいいなら、もう少しましなことしてるはずだし」
声の抑揚から、心底呆れているのだけがわかる。
「おいおい…。
クライアント様に対して、随分辛らつだなぁ~」
そう言いつつも、同じような感情が、声にこもっている。
「仕事…としてじゃなきゃ、関わる価値のない人たちだからね。
いない所でまで気を使いたくないわ」
「まあ、確かに」
全員が全員、笑い声をあげる。
「しかし…完全消火せず、逆に真実を真実のまま伝えるとは…ね。
普通、人は権力者だろうがそうでなかろうが、自分の醜聞は消したがるのにな」
「オルフィリア・ステンロイドは、私たちが予想したよりずっと、厄介な
存在かもしれん」
「確かにかなり特殊な環境で育ったみたいだけど…、所詮16歳のご令嬢でしょう?
ギリアム公爵の方が、厄介でしょうが」
「侮るな」
かなりドスの利いた声。
「ギリアム公爵は最初、完全消火の指令を出していた。
醜聞の中に、ギリアム公爵の過去の傷をえぐるものを入れたからな。
だが途中から、明らかに変わった…。
ギリアム公爵に考えを変えさせるなど…。
そんなことができるのは…この大陸中に一人しかいない」
「こちらの考えを、見抜いてるってこと?
たかが、16歳のご令嬢が?」
「わからん、ただ…」
声が途切れる。
「私はオルフィリア・ステンロイドを見るたびに、先代の言葉を思い出すんだ」
「先代の?」
「ああ」
「……この世で最も恐れなければいけないのは、最高の強さを持つものでも、
最高の知恵を持つものでもない…。
最も変化に対応できる、最高の柔軟性を持つものだ…と」
「懐かしいな…耳にタコができるほど聞かされた…」
「そうね、懐かしいわ…」
「どうしてかと私が尋ねたら…先代はこう答えた」
「最高の柔軟性を持つ者は、いついかなる状況に陥っても、絶望することなく
活路を見出す。
ゆえに敵となれば非常に仕留めずらく、厄介なもの。
味方となれば、仲間を死地から救い出す、ありがたきもの。
強さも知恵も、死ねばすべてなくなる。
生き残る力の一番強きものが、結局は最強なのだ…と」
「…先代はオレたちに、そうなって欲しかったんだろうな」
「そうね…」
「随分と…懐かしい話をしているじゃないか…」
「あら、アンタ。
怪我はもういいの?」
「万全じゃないが、動けないほどでもない」
「じゃあ、仕事できるのね」
「それもいいが…」
「なによ?」
「オルフィリア・ステンロイド…オレの方で、粉をかけてもいいか?」
「はあ?
何言ってんのよ、アンタ。
次の祭りの準備は始まってんの!!やることなんていくらでもあるわよ!!」
「だったら余計にオルフィリア・ステンロイド…危険人物かどうか判別しておいた方が
いいんじゃないか?」
「……証拠は絶対に、残すなよ」
「ちょ、ちょっと!!」
「そう来なくっちゃ」
この日この時、暗闇だけが支配する世界に、いつまでも高らかな笑い声が響いた。
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