9 / 20
6.Eクラス
しおりを挟むいやいや、この流れでEクラスって!
もしかして編入試験の点数悪かったのかな?
いや、でも一応全教科の教科書の暗記はしといたんだけどな……
「あの、それは僕達の学力の問題ですか?」
「ううん、そーじゃない。ぶっちゃけ君の点数はここの教師も目を見張る程だったけど、いきなり庶民の生徒が上のクラスに行くと、いろいろ言う保護者もいるからね。頑張って上のクラスに行くように。
上のクラスに上がるのに大事なのはテストの点数。まあ、問題ないと思うけどね。あと、授業中の態度とかも必要だから真面目に受けるんだよ。
あとは何か、質問ある?」
良かった…
点が悪かったわけではないらしい
監視対象とクラスが違うのは、面倒だけどなんとかなるだろう…
そのまま私たちは、質問はないと返すと「じゃあクラスに案内するから」と言って担任の先生を連れてきてくれた。
「どーも」
その先生はガタイが良く身長は180cmほどで少し色黒、顔は割と整っていていかにも面倒いオーラを出している人だった。
「じゃあ教室いくぞー、歩きながら自己紹介すっかんな。きーとけよー。」
そう言うと先生は今私たちが理事長室に来た方向とは反対側に歩き出した。
「俺は成田だ、よろしくな。Eクラスの担任で体育を教える。以上」
……え、そんだけ
「……あ、えーと、清水珀久です。親の転勤でこちらに引っ越してきました。(←そういう事になっている。)わからないこともたくさんあるかとは思いますがよろしくお願いします。」
先生が、短かったから完結にしちゃったけどいいよね?
「蘇枋紅也です。珀久とはいっしょに住んでいて家族当然に育てられたので(←そういう事になっている)ここに来ました。よろしくお願いします。」
「あぁよろしく、教室はもう少しだから入ったらみんなにも自己紹介よろしく。」
そう言って成田先生は、もともと早かった歩くスピードを更に早くする。
歩くの早い!
こっちは女の子だよ!
ちっとは考えて!
……まあ、口が避けても言えないけど
Eクラスの校舎は他のクラスとは違うようで随分離れた場所にあった。そしてその間他のクラスの人と通りすがったが、制服の紋章の色が各クラスで違うようで、ひと目でどこのクラスか分かるようになっているらしかった。
「ここだ、着いたぞ……じゃあ入るからな」
6年ぶりのクラスかと思い、私達は中に入っていった。
中には、30人ほどの生徒が座っており、ぱっと見ヤンキーっぽい人が数人いるものの、ほかは真面目な生徒という印象だった。
「おーい、おまえら今日は編入生がいるからな。…おい、2人自己紹介。」
「あ、はい。はじめまして、清水珀久といいます。こう見えても意外と運動は得意です。よろしくお願いします!」
パチパチパチパチ
「蘇枋紅也だ。よろしくたのむ。」
パチパチ…
紅……少ないな……
「じゃあおまえら、知ってると思うが俺はめんどくさいことが嫌いだ。いじめとかすんなよー」
私達の簡単すぎる挨拶が終わると、さっきまで静かだった教室が急に騒がしくなった。
会話の内容は………
「ねえねえ、あの2人すっごいかっこ良くない?」
「だよね!私は右の子かな……顔女の子みたたいでめっちゃ綺麗だし!」
「でも、左の子もちょっとクールっぽくて良くない!」
………ごめん。私、女の子です。
「おらー、授業はじまるぞー」
こうして私の学園生活、もといい監視任務が始まったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
愛はリンゴと同じ
turarin
恋愛
学園時代の同級生と結婚し、子供にも恵まれ幸せいっぱいの公爵夫人ナタリー。ところが、ある日夫が平民の少女をつれてきて、別邸に囲うと言う。
夫のナタリーへの愛は減らない。妾の少女メイリンへの愛が、一つ増えるだけだと言う。夫の愛は、まるでリンゴのように幾つもあって、皆に与えられるものなのだそうだ。
ナタリーのことは妻として大切にしてくれる夫。貴族の妻としては当然受け入れるべき。だが、辛くて仕方がない。ナタリーのリンゴは一つだけ。
幾つもあるなど考えられない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる