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第一章 魔王
再会
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ど~も皆さん。道楽の道化師エジタスです。本日私が来ているのがここ、魔王城なのです。
エジタスが来ている魔王城は四つの柱からなる巨大な塀で守られるように禍々しい建物が中央に聳え立っていた。
さ~て、早速行くとしましょう。えっ、どうやって魔王様を見るつもりなのかって?そんなの簡単ですよ。まず、魔王軍の一般兵士として入隊します。そして功績をあげ、昇格して将軍まで上り詰めれば魔王様に謁見を申し出ることが出来ます。
どうですか~この完璧な作戦は。軽く見積もって約二十年で達成することでしょう。よし、独り言はここまで今度こそ行くとしましょう。
エジタスが魔王城の門まで来るとそこには五メートル以上はあるであろう二本の角を持つ牛型の魔族ミノタウロス。赤毛と青毛のそれぞれ二人。身の丈の半分以上ある斧を持ちながら門番として立っていた。
「止まれ。ここから先は魔王様が住まう魔王城。見ず知らずの者を通すわけにはいかん」
「貴様、ここに来た目的を言うのだ」
互いの斧を門の前で交わらせ行く手を阻む。ミノタウロスの一人がエジタスに質問した。
「いや~実は私、魔王軍に入隊したいと思っていまして」
「なんだ、入隊希望者か。最近増えてきているな」
「じゃあまず種族と名前を言え」
交わらせた斧を元に戻し警戒を解いた。
「それでは改めまして。ど~も初めまして道楽の道化師エジタスと申しま~す」
クルリと一回転すると両手を拡げ顔の横にやり、小刻みに振った。
「勝手に二つ名を名乗るな!二つ名を名乗ることができるのは魔王様の側近クラスの人達だけだ。……ん、エジタス?」
「どうした?」
青毛のミノタウロスが手を顎に当て、しばらく考えると赤毛のミノタウロスに耳打ちをする。
「……まさか、そんなわけないだろ」
「たが、特徴は一致している」
「……よし、わかった。おいお前少し待っていろ」
赤毛のミノタウロスがエジタスを指しながら待つように言うと門を開け、奥へと入っていった。
「は~い、わっかりました」
手を頭に当て、敬礼のポーズを取った。
門の前ではエジタスと青毛のミノタウロスの二人だけ、静寂がその場を支配する。そんな静寂を破ったのはもちろんあの男だった。
「ミノタウロスさんミノタウロスさん」
「……なんだ?」
青毛のミノタウロスはエジタスと会話するつもりはなかったがこのまま静寂が続くのは辛いと判断し、会話することにした。
「ミノタウロスさんは先程いた赤毛のミノタウロスさんとは仲がよろしいんですね」
「まあな、あいつとは子供の時からの親友だからな」
「おおー!親友いいですよね~」
「……分かるのか?」
少し興味が沸いたのかエジタスに聞き返す。
「そりゃ~もちろん!昔からの腐れ縁、そいつの良いところも悪いところも知っている。供に遊び、笑い合い、喧嘩もするけれど必ず仲直りする。そんな二人は今では互いに背中を預けられる戦友。俺の背中、お前に預けたぞ!く~かっこいいですね~」
「そう!そうなんだよ。子供の時から一緒にいるからあいつの癖なんかもわかってるんだよ。そしてそれはあいつにも言える事だ。だから、俺の背中を預けられるのはあいつしかいない。お前、分かってるな~」
青毛のミノタウロスは目を輝かせながら共感できた喜びに浸っていた。
「信頼し合っているんですね~…………くだらない」
「ん、なんか言ったか?」
「いえ、な~んにも。それより、聞かせてくださいお二人のことを」
「いいぞ、まず初めてあいつに会ったことなんだが……」
こうして会話はどんどん弾んでいった。
***
「そしたらあいつ「おれは牛よりも豚の方が好きだ」って言ったんだよ」
「なんと!あの人が……以外ですね~」
気がつけば二人は腰を下ろしながら会話していた。すると、門が開き赤毛のミノタウロスが戻ってきた。
「おー戻ったか。で、どうだった?」
青毛のミノタウロスは立ち上がり、赤毛のミノタウロスに聞く。
「お前の思ったとおりだ」
「じゃあやっぱり……」
「ああ。おい、エジタス」
「は~い、なんでしょうか?」
「魔王様がお呼びだ。案内してやるついてこい」
「おおー!それは本当ですか?ならばすぐに行きましょう。それでは青毛のミノタウロスさんまたお話聞かせてくださいね」
エジタスがそう言うと開いている門の中へと入っていった。
「なにを話していたんだ?」
「んー、あー、ちょっとな」
赤毛のミノタウロスの質問に苦笑いをしながら答える青毛のミノタウロス。
魔王城の内装は外装と比べ大きく異なっていた。外装は禍々しくまさに魔王の城と呼ぶに相応しい。しかし内装はその逆、ほとんどが白色で形成されており赤色の地に黄色の装飾が施されたカーペットが敷かれていた。優美に光る壁掛けランプがよりいっそう輝かせる。
そんな魔王城でエジタスと赤毛のミノタウロスは長い廊下を歩いていた。
「(いや~まさか、こんなにも早く魔王様に会えるとは考えていた二十年計画が一日計画になってしまいました)」
しばらく歩いていると一際目立つ両開きの豪華な扉が見えた。右と左に天使と悪魔を象ったレリーフが埋め込まれていた。
「この先が魔王様のいる玉座の間だ。いいか、失礼のないようにするんだぞ」
「は~いわかりました」
「本当に分かっているのか……まあいいそれじゃあ俺は持ち場に戻るからな」
「わざわざありがとうございました。青毛のミノタウロスさんによろしくお伝えくださ~い」
赤毛のミノタウロスが見えなくなるまでエジタスは手を振り続けた。
「さて、噂の魔王様がどんな方なのか確かめましょう」
両扉を強く押した。すると、扉が独りでに開き始めた。
「ど~も初めまして道楽の道化師エジタスと申しま~す」
両腕をピンと伸ばし、万歳するかのようなポーズで入っていった。
中に入るとそこはとても神秘的だった。薄く青い輝きを放ちながら部屋全体が優しい雰囲気に包まれていた。
そんな部屋に四人の人影があった。この魔王城にいる時点で全員人間ではない。
一人目は屈強な鎧を身に纏っておるが顔が骸骨だ。二人目はとても巨大だった。全身が銀色で身長は五メートル近くあるゴーレム。三人目は真っ黒な鎧にこれまた真っ黒な槍を持ち、顔は美しい白い鱗の龍だった。四人目は先程の三人とは違い、鎧などは着けておらず身長も平均的で執事などか着る燕尾服を着ているが矢印型の尻尾が生えていた。
そしてそんな四人の真ん中に立派な玉座に座る者がいた。それは……。
「あら?あらあら?あらあらあら?」
エジタスが驚きの声をあげる。それもそのはずその玉座に座っていたのは……。
「お久しぶりですねエジタスさん!」
銀髪でショート、目はサファイアのような輝きを持ち、鼻、口と非常に整った顔立ち。誰もが少女と思うだろうが残念男だ。
「サタニアさんではありませんか!また会えるなんて嬉しいですね~。ところでどうしてここに?」
「へへへ、実は僕が現魔王、サタニア・クラウン・ヘラトス三世なんです」
「なんと!サタニアさんが魔王だったなんて。私生まれてから今までの中で一番の驚きです!」
衝撃の事実に驚きと喜びを見せるエジタス。
「も~それならそうと言ってくださったらよかったのに~」
「ごめんなさい。僕が魔王って知ったらエジタスさんがガッカリしちゃうと思って……」
「な~に言ってるんですか。逆に納得できましたよ」
「え?」
「サタニアさんのような方が魔王様だからこそ皆さん従っているんだと」
「そ、そんな風にいっていただけるとありがたいです」
突然の誉め言葉に顔が赤く染まり、顔を背けるサタニア。
「そ、そうだエジタスさん」
「はい、なんですか?」
「実はお頼みしたい事があるんです」
「おお~サタニアさんからの頼みごとなら、なんでもしちゃいますよ」
「本当ですか!それなら四天王になりませんか?」
「へ?」
エジタスが来ている魔王城は四つの柱からなる巨大な塀で守られるように禍々しい建物が中央に聳え立っていた。
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「止まれ。ここから先は魔王様が住まう魔王城。見ず知らずの者を通すわけにはいかん」
「貴様、ここに来た目的を言うのだ」
互いの斧を門の前で交わらせ行く手を阻む。ミノタウロスの一人がエジタスに質問した。
「いや~実は私、魔王軍に入隊したいと思っていまして」
「なんだ、入隊希望者か。最近増えてきているな」
「じゃあまず種族と名前を言え」
交わらせた斧を元に戻し警戒を解いた。
「それでは改めまして。ど~も初めまして道楽の道化師エジタスと申しま~す」
クルリと一回転すると両手を拡げ顔の横にやり、小刻みに振った。
「勝手に二つ名を名乗るな!二つ名を名乗ることができるのは魔王様の側近クラスの人達だけだ。……ん、エジタス?」
「どうした?」
青毛のミノタウロスが手を顎に当て、しばらく考えると赤毛のミノタウロスに耳打ちをする。
「……まさか、そんなわけないだろ」
「たが、特徴は一致している」
「……よし、わかった。おいお前少し待っていろ」
赤毛のミノタウロスがエジタスを指しながら待つように言うと門を開け、奥へと入っていった。
「は~い、わっかりました」
手を頭に当て、敬礼のポーズを取った。
門の前ではエジタスと青毛のミノタウロスの二人だけ、静寂がその場を支配する。そんな静寂を破ったのはもちろんあの男だった。
「ミノタウロスさんミノタウロスさん」
「……なんだ?」
青毛のミノタウロスはエジタスと会話するつもりはなかったがこのまま静寂が続くのは辛いと判断し、会話することにした。
「ミノタウロスさんは先程いた赤毛のミノタウロスさんとは仲がよろしいんですね」
「まあな、あいつとは子供の時からの親友だからな」
「おおー!親友いいですよね~」
「……分かるのか?」
少し興味が沸いたのかエジタスに聞き返す。
「そりゃ~もちろん!昔からの腐れ縁、そいつの良いところも悪いところも知っている。供に遊び、笑い合い、喧嘩もするけれど必ず仲直りする。そんな二人は今では互いに背中を預けられる戦友。俺の背中、お前に預けたぞ!く~かっこいいですね~」
「そう!そうなんだよ。子供の時から一緒にいるからあいつの癖なんかもわかってるんだよ。そしてそれはあいつにも言える事だ。だから、俺の背中を預けられるのはあいつしかいない。お前、分かってるな~」
青毛のミノタウロスは目を輝かせながら共感できた喜びに浸っていた。
「信頼し合っているんですね~…………くだらない」
「ん、なんか言ったか?」
「いえ、な~んにも。それより、聞かせてくださいお二人のことを」
「いいぞ、まず初めてあいつに会ったことなんだが……」
こうして会話はどんどん弾んでいった。
***
「そしたらあいつ「おれは牛よりも豚の方が好きだ」って言ったんだよ」
「なんと!あの人が……以外ですね~」
気がつけば二人は腰を下ろしながら会話していた。すると、門が開き赤毛のミノタウロスが戻ってきた。
「おー戻ったか。で、どうだった?」
青毛のミノタウロスは立ち上がり、赤毛のミノタウロスに聞く。
「お前の思ったとおりだ」
「じゃあやっぱり……」
「ああ。おい、エジタス」
「は~い、なんでしょうか?」
「魔王様がお呼びだ。案内してやるついてこい」
「おおー!それは本当ですか?ならばすぐに行きましょう。それでは青毛のミノタウロスさんまたお話聞かせてくださいね」
エジタスがそう言うと開いている門の中へと入っていった。
「なにを話していたんだ?」
「んー、あー、ちょっとな」
赤毛のミノタウロスの質問に苦笑いをしながら答える青毛のミノタウロス。
魔王城の内装は外装と比べ大きく異なっていた。外装は禍々しくまさに魔王の城と呼ぶに相応しい。しかし内装はその逆、ほとんどが白色で形成されており赤色の地に黄色の装飾が施されたカーペットが敷かれていた。優美に光る壁掛けランプがよりいっそう輝かせる。
そんな魔王城でエジタスと赤毛のミノタウロスは長い廊下を歩いていた。
「(いや~まさか、こんなにも早く魔王様に会えるとは考えていた二十年計画が一日計画になってしまいました)」
しばらく歩いていると一際目立つ両開きの豪華な扉が見えた。右と左に天使と悪魔を象ったレリーフが埋め込まれていた。
「この先が魔王様のいる玉座の間だ。いいか、失礼のないようにするんだぞ」
「は~いわかりました」
「本当に分かっているのか……まあいいそれじゃあ俺は持ち場に戻るからな」
「わざわざありがとうございました。青毛のミノタウロスさんによろしくお伝えくださ~い」
赤毛のミノタウロスが見えなくなるまでエジタスは手を振り続けた。
「さて、噂の魔王様がどんな方なのか確かめましょう」
両扉を強く押した。すると、扉が独りでに開き始めた。
「ど~も初めまして道楽の道化師エジタスと申しま~す」
両腕をピンと伸ばし、万歳するかのようなポーズで入っていった。
中に入るとそこはとても神秘的だった。薄く青い輝きを放ちながら部屋全体が優しい雰囲気に包まれていた。
そんな部屋に四人の人影があった。この魔王城にいる時点で全員人間ではない。
一人目は屈強な鎧を身に纏っておるが顔が骸骨だ。二人目はとても巨大だった。全身が銀色で身長は五メートル近くあるゴーレム。三人目は真っ黒な鎧にこれまた真っ黒な槍を持ち、顔は美しい白い鱗の龍だった。四人目は先程の三人とは違い、鎧などは着けておらず身長も平均的で執事などか着る燕尾服を着ているが矢印型の尻尾が生えていた。
そしてそんな四人の真ん中に立派な玉座に座る者がいた。それは……。
「あら?あらあら?あらあらあら?」
エジタスが驚きの声をあげる。それもそのはずその玉座に座っていたのは……。
「お久しぶりですねエジタスさん!」
銀髪でショート、目はサファイアのような輝きを持ち、鼻、口と非常に整った顔立ち。誰もが少女と思うだろうが残念男だ。
「サタニアさんではありませんか!また会えるなんて嬉しいですね~。ところでどうしてここに?」
「へへへ、実は僕が現魔王、サタニア・クラウン・ヘラトス三世なんです」
「なんと!サタニアさんが魔王だったなんて。私生まれてから今までの中で一番の驚きです!」
衝撃の事実に驚きと喜びを見せるエジタス。
「も~それならそうと言ってくださったらよかったのに~」
「ごめんなさい。僕が魔王って知ったらエジタスさんがガッカリしちゃうと思って……」
「な~に言ってるんですか。逆に納得できましたよ」
「え?」
「サタニアさんのような方が魔王様だからこそ皆さん従っているんだと」
「そ、そんな風にいっていただけるとありがたいです」
突然の誉め言葉に顔が赤く染まり、顔を背けるサタニア。
「そ、そうだエジタスさん」
「はい、なんですか?」
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