笑顔の絶えない世界~道楽の道化師の軌跡~

マーキ・ヘイト

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第十章 冒険編 魔王と勇者

ワールドクラウン

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 水の都。人魚の町にある城の中では、人魚の女王と海賊のジェドが物資の受け渡しを行っていた。



 「こちらが今月分の物資です。受け取って下さい」



 「いつも悪いな」



 「何を仰りますか。あなた方には定期的に、地上にある商品を売って頂いているのですから、この位は当然の事です」



 真緒達と別れを告げた後、ジェドは海賊として、定期的に人魚の女王と会合し、その度に地上から多種多様の商品を売買していた。一方人魚の女王は、ジェド海賊団に毎月の物資を提供する事で、関係を築いていた。



 「そう言えばもうすぐだな、ルーとライアさんの結婚式」



 「えぇ、ライアったら結婚式の日まで指折り数えているのよ」



 互いの想いを告げて、付き合い始めたルーとライアは、遂に結婚する事となった。



 「まさか……あの弱気のルーが結婚だなんて……あいつも成長したんだな……」



 「ですが聞いた話によると、結婚の話を持ち掛けたのは、ライアの方らしいですよ」



 「何?」



 「何でもライアが強引に、結婚まで押し切ったらしいですよ」



 その話を聞いて、ジェドの脳裏にライアに結婚を迫られるルーの姿が、明確に写し出された。



 「はぁー、弱気なのは変わらずか…………」



 「ですが、プロポーズ自体は彼の方からしてくれたみたいですよ」



 「そりゃあ、プロポーズはこっちから行うべきだろ。そうじゃなければ、海の男が廃るってもんだ」



 「…………あー、羨ましいですわねー……私も素敵な海の男の人にプロポーズされてみたいですー…………」



 そう言いながら人魚の女王は、横目でジェドをチラチラと見始める。



 「ははは、女王様程の美人なら地上に行けばすぐにプロポーズされるよ」



 「…………はぁー」



 高笑いするジェドを見て、人魚の女王は深い溜め息をついた。そんな女王の気持ちに、ジェドは気づく事は無かった。



 「そう言えば、ライアさんが結婚式で“水の王冠”を被るって本当なのか?」



 「はい、人魚の町の古くから受け継がれている伝統の一つで、新婦は水の王冠を被る事が義務付けられています」



 国宝である水の王冠を、結婚式で新婦が被る事で、新郎は新婦を国宝の様に大切にすると言い伝えられている。その為、結婚式では水の王冠が必要不可欠なのである。



 「じょ、女王様!!た、大変です!!」



 するとその時、人魚の兵士がジェドと女王の前に慌てて現れた。



 「どうしたの、何があったの?」



 「じ、実は……み、水の王冠が……無くなりました……」



 「「え……えぇーーー!!?」」



 先程まで話題となっていた水の王冠。そんな水の王冠が無くなってしまったという報告を受けて、二人は驚きの声をあげた。



 「い、いったいどういう事だよ!!?まさか、また誰かに盗まれたのか!!」



 「わ、分かりません……突然目の前から“消えて”しまったものですから……その……」



 「“消えた”だと……な、何が起こっているんだ…………」



 見る限り、人魚の兵士が嘘をついているとは、思えなかったジェド。



 「と、取り敢えず手分けして探しましょう!勿論この事は、あの二人には内緒にするのよ!もしも気づかれたら、せっかくの結婚式が中止になってしまう!!」



 「わ、分かった!!」



 「私も他の兵士達に手伝って貰う様、呼びに行きます!」



 そう言うと人魚の兵士は仲間を呼びに行き、その間にもジェドと女王は消えてしまった水の王冠を、探し始めるのであった。







***







 鳥人の里。族長の家では現在、トハによる新人教育が行われていた。



 「いいかい、このヘルマウンテンでは助走しなくても上昇気流によって、その場で飛ぶ事が出来るけど、それじゃあ万が一上昇気流が無くなってしまったら、飛べなくなってしまう。そうならない為にも、助走してから飛ぶ訓練を行う。分かったかい!!」



 「「「「はい!!」」」」



 真緒達と別れを告げた後、若かりし頃の思い出を呼び起こしたトハは、率先して若い鳥人の教育をしていた。



 「トハさん、精が出ますね」



 「歳が歳なんですから、あまり無茶はしないで下さいよ」



 「ビントにククか、偵察の帰りかい?」



 そんな様子を見掛けて、里周りの偵察を終えて戻って来たビントとククが声を掛けて来た。



 「あぁ、トハさんは相変わらず新人の教育をしているんだな?」



 「当たり前じゃないか、次にフォルスが帰って来た時に、見違える様に変わったなと思って貰うんだからね」



 「ふふふ…………そしたらきっと、あまりの変わり様に、びっくりして腰を抜かすんじゃないかな?」



 「「「あはははは!」」」



 フォルスが、里帰りした時の驚いた顔を思い浮かべながら、笑い合う三人。



 「おーい、トハさん」



 そんな妄想を楽しんでいると、家の中から族長が出て来た。



 「族長、どうしたんだい?」



 「いや、“風の王冠”が見当たらないのだが、何処にあるか知らないか?」



 族長は足元を念入りに調べながら、トハに風の王冠の場所を知らないか尋ねた。



 「そんなもん、わしが知る訳が無いだろ。自分の持ち物位、何処にしまったのか覚えておくんだね!」



 「そうか……トハさんも知らないか……いったい何処にやったのか……」



 そう言いながら族長は、頭を掻いて家の中へと戻るのであった。



 「やれやれ……それじゃあ、わしはそろそろ訓練指導の方に戻らせて貰うよ」



 「俺達も仕事の方に戻るか」



 「そうね」



 こうして、風の王冠が無くなった事には大して触れずに、各々の作業が再開されるのであった。







***







 アンダータウン。雪女であるスゥーが町長として治めるこの町は、昔以上に活気に満ち溢れていた。



 「はい、まだここ汚れています。やり直しです」



 そんな中、町長の家ではスゥーが家政婦として働き始めたケイに、掃除の仕方を叩き込んでいた。



 「えー、またかよー。どうせ掃除したってまた汚れるんだから、別にやらなくてもいいだろ?」



 「駄目です。掃除は毎日やるのが基本です。そうじゃないと、とても不衛生ですからね。ほら、イウさんを見習って下さい。普段、目が行き届かない様な部屋の隅など、丁寧に掃除してくれています」



 スゥーの目線の先には、ケイの妹であるイウが部屋の隅などを、念入りに掃除していた。



 「あいつは昔から綺麗好きだから、こう言った掃除は得意なんだよ。だから…………」



 「言い訳しない」



 そう言うとスゥーは、ケイの頭をコツンと叩いた。



 「痛てて……何も殴る事は無いじゃんかよ…………」



 「何言っているんですか、掃除の指摘だけで既に十回以上しているんですよ。いい加減覚えて下さい」



 ケイは叩かれた頭を擦りながら、スゥーに抗議するが論破されてしまい、嫌々ながら掃除を再開させた。



 「…………スゥーさん、そう言えばさ……」



 「何ですか?」



 「自室に置いてあった筈の“炎の王冠”が無くなっていたけど、何処かに移したの?」



 「えっ?」



 ケイの何気無い一言で、スゥーの思考が一時的に停止した。



 「お兄ちゃん、何の話をしているの?」



 「あぁ、スゥーさんの自室から“炎の王冠”が無くなっていたの、お前も見たよな?」



 「うん、スゥーさんにとってとても大切な物だから、おかしいなって思っていたんだけど…………スゥーさん!?」



 次の瞬間、スゥーは目にも止まらぬ早さで自室へと駆け込んだ。



 「!!…………そ、そんな……!!」



 そこにある筈の炎の王冠が、何処にも見当たらなかった。



 「何処……何処……いったい何処に……!!」



 必死に辺りを探し回るも、炎の王冠は何処にも無かった。



 「どうして……そんな……まさか盗まれた?いったい誰に……ケイでは無いとすると……可能性があるのは…………!!」



 その時、スゥーの脳裏には人の形をした別の“何か”だと感じた、あの道化師の姿が浮かび上がった。



 「やっぱり……あいつは危険な奴だった!!」



 炎の王冠を盗み出した犯人に確信を持ったスゥーは、部屋から飛び出した。



 「スゥーさん!?どうしたんですか!?」



 「ちょっと出掛けて来るわね!!留守番は任せたわ!!」



 その途中で、ケイとイウの二人に出会うも特に気には止めず、そのまま家を後にして真緒達を追い掛けて行った。







***







 クラウドツリー。その頂上にある小屋の中では、アーメイデが紅茶を飲みながら真緒達が帰って来るのを待っていた。



 「…………やっぱり、頼んだのは間違いだったかしら…………」



 アーメイデは真緒達に、新しく着任した四天王の調査を依頼したのだが、その四天王もエジタスなのではないかと、薄々感づいていた。



 「…………エジタスの計画が上手く行けば……皆幸せになる…………私はまた、選択を間違えてしまったのかな……」



 一度はエジタスの考えに同意したものの、心の何処かではやはり間違いだったと思う自分がいる事に、激しく葛藤していた。



 「コウスケ…………」



 「アーメイデさん、大変です!!」



 アーメイデがぶつぶつ独り言を呟いていると、外からエピロが慌てながら入って来た。



 「エピロ……そんなに慌てて、いったいどうしたのよ……」



 「いいから、早く外まで来て下さい!!」



 エピロに誘導され外へと足を運ぶと、そこで信じられない光景を目撃した。



 「こ、これは…………!!?」



 そこには見渡す限り、草木が腐って黒く変色した光景が広がっていた。



 「花に水をやっていたら、突然枯れ始めて…………」



 「まさか…………!!」



 何かに気がついたアーメイデは、中央にある大きな池へと走り出した。



 「アーメイデさん!?どうしたんですか!?」



 エピロは、突然走り出したアーメイデを見ると、慌てて後を追い掛ける。



 「!!!」



 「ここも酷い有り様ですね…………」



 アーメイデ達が大きな池に辿り着くと、池の水は完全に干上がっており、底の地面が丸見えになっていた。



 「やられた!!」



 「アーメイデさん!?ど、どうしたんですか!?」



 突然大声を出したアーメイデに、エピロは戸惑いを隠せなかった。



 「ここには……“土の王冠”が隠してあったんだよ……」



 「えっ!!?土の王冠って……まさか……!!」



 伝記にも記されていた土の王冠は、このクラウドツリーに隠されていた。



 「このクラウドツリーの頂上で水や植物が育っていたのは、全部土の王冠の力のお陰だったんだよ……」



 「そうだったんですか…………」



 「誰にも見つからない様に、池の奥底に沈めておいたのに…………こんな事が出来るのは、一人しかいない!!」



 アーメイデの脳裏には、エジタスの姿が浮かび上がっていた。



 「…………やっぱり……間違っていた……」



 「アーメイデさん…………?」



 「やっぱり、エジタスの考えは間違ってる!!一方的な幸せの押し付けでは、本当の幸せは得られない!!」



 そう言うとアーメイデは、重力魔法で空中に浮かび上がった。



 「ア、アーメイデさん!!どちらへ…………!!?」



 「決まっているでしょ、魔王城よ!!エジタスの奇行を止めないと!!」



 「オ、オイラも一緒に行かせて下さい!!」



 「駄目よ!!正直、あなたでは足手まといにしかならない!!大人しく待ってなさい!!」



 「そ、そこを何とか!!お願いします!!お願いします!!」



 エピロは土下座までして一緒に連れて行って欲しいと、アーメイデに懇願した。



 「…………分かったわ。そこまで言うなら、連れて行ってあげる。ただし、私の側から決して離れては駄目よ。いいわね!!」



 「あ、ありがとうございます!!」



 こうして、アーメイデはエピロと供に真緒達がいる魔王城へと、向かうのであった。







***







 魔王城玉座の間。エジタスが指をパチンと鳴らすとその瞬間、光の王冠と闇の王冠の他に四つの王冠が姿を表した。



 「炎の王冠、水の王冠、風の王冠、土の王冠、光の王冠、闇の王冠……全ての王冠が出揃った!!!」



 六つの王冠は、空中で一つの円を描く様にゆっくりと回り始めた。



 「今こそ……“ワールドクラウン”復活の時!!!」



 次第に回る速度は早まり、大きな円を描いた。更に少しずつ、王冠同士の幅が狭まり始めた。そして六つの王冠が一つに重なり合ったその瞬間、目が開けられない程の眩い光を放った。



 「これで世界は……“平和”になる!!!」



 光が収まると、その中心には一際目立つ王冠が存在していた。色は白を基本色としているが、光の角度によっては別の色にも変化していた。それは、今まで見て来た綺麗な景色や物が霞んでしまう位に、その王冠は美しかった。



 「ワールドクラウン……あぁ……この王冠を再び手に出来るとは……素晴らしい…………」



 エジタスが、ワールドクラウンの美しさに鑑賞していると、突如として玉座の間の扉が勢い良く開かれた。



 「エジタス!!!!!」



 「はぁ~、全く……あなたはいつもタイミングが悪い時に現れますね~。アーメイデさ~ん?」



 そこには、クラウドツリーから急いで駆け付けて来た、アーメイデとエピロの二人が立っていた。
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