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最終章 笑顔の絶えない世界
聖剣フォアリーフ(後編)
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「……もうすぐ死ぬですって……いったいどう言う意味!!?」
規格外な強さを見せつけていたフォアリーフ。しかし、ハナコとアルシアに止めを刺そうとしたその時、突如として口から血を吹き出した。その光景を目の当たりにしたアルシアは、フォアリーフに死の宣告を告げた。
「そのままの意味だ。お前は、俺達を始末する前に死に至る」
「ハ、ハッタリだわ!!私の方が完全有利なこの状況で、あなた達なんかに負ける筈が無い!!」
そう言うと、フォアリーフはアルシアに向けて足を踏み出した。
「ごふっ!!?」
だがしかし足を一歩踏み出した瞬間、またしても同じ様に、口から血を吹き出した。
「伝わりにくかったのなら言い直そう。正確にはお前が乗っ取っているジョッカーの体が、もうすぐ壊れてしまうのさ」
「はぁ……はぁ……こ、壊れてしまうですって……!?」
徐々に息が荒くなる中、フォアリーフはその場に片膝を付いた。そんなフォアリーフを見下ろしながら、アルシアが事の真相を告げる。
「俺達と戦う前に言っていたが、人間の体を乗っ取るのは、今回が初めてらしいな?」
「そ、それが……どうしたって……言うのよ……?」
「ハッキリ言おう。お前が持つ能力に、ジョッカーの体が耐えきれなくなったんだ」
「!!?」
アルシアの言葉に、フォアリーフは乗っ取ったジョッカーの体を見回した。
「本来ステータスと言うのは、その人物の潜在能力を数値化した物だ。勿論体を鍛えたり修行を積めば、積んだ分だけステータスは向上する。体が成長したという事だ。しかし、体を鍛えなかったり修行も積まない状態で、急激にステータスを向上させてしまったら、体は付いていかず自己崩壊してしまう。強大なステータスにはそれなりの成長した体が必要不可欠と言う訳だ」
「ぢょっど、分がりにぐいだぁ……」
アルシアの説明に対して、ハナコの理解する速度が追い付けていなかった。
「簡単に言うと、まだ1500㎏しか入らない胃袋に、無理矢理5000㎏の食料を詰め込むという事だ」
「成る程、分がりやずいだぁ!」
食べ物関連の説明に、ハナコは瞬時に理解する事が出来た。
「さて、説明の続きだが……そもそもジョッカーの体は俺達との戦いで、かなりの重症を負っていた。今も左腕が無くなっている為、出血している」
アルシアの言う通り、ジョッカーの左腕は乗っ取られる前の戦いで、アルシアによって吹き飛ばされてしまっている。今も尚、無くなった左腕からは出血が続いている。
「そ、それが何だって言うのよ!?左腕が無くなって出血していたとしても、たったそれだけで死ぬ訳が無いわ!!」
「……やはりな……お前は人間の構造を理解していない」
「何ですって!?」
「俺はスケルトンだからこそ、人間の構造を深く理解している。人間にとって血液は命の源だ。少し足りなくなっただけで命に関わる。このままでは、ジョッカーの体は出血多量で死に至る」
「…………」
アルシアの説明に俯き、黙り込んでしまったフォアリーフ。
「…………だったら……」
「「?」」
「だったら……この体が朽ち果てる前に、あなた達を始末するだけよ!!」
そう言うとフォアリーフは、立ち上がると同時に目の前にいるハナコとアルシアに目掛けて剣を振るう。
「……あ、あれ?」
しかし立ち上がった瞬間、視界が揺らぎ思った様に動けなかった。それどころか、立ちくらみを起こして仰向けに倒れてしまった。
「こ、これはいったい……!?」
「貧血だな」
「ひ、貧血ですって!?」
「極度の出血により、血液が脳まで届いていない。最早、立つ事さえも出来ないだろう」
「ひ、貧血が何よ……そんな物……ステータスの力で……!!?」
フォアリーフは、無理矢理立ち上がろうと足に力を入れた瞬間、“ぶちぃ”!!という何かが切れる音がした。
「あれ……足が……動かない……」
「はぁー、本当に人間の構造を理解していないんだな……乗っ取られる前の負傷、急激なステータス向上。傷付いた体に負荷が掛かった事で、足のアキレス腱が切れてしまったんだ」
「ア、アキレス腱……」
何とか立とうと足に力を入れるが、全くと言っていい程に動かなかった。
「…………くそっ!!」
すると、フォアリーフは自身の剣で乗っ取ったジョッカーの体を突き刺し始めた。
「この!!この!!この!!役立たずの体が!!くそっ!!くそっ!!」
「駄目だぁ!!ぞんな傷付げだら……アルシアざん」
「…………」
自傷行為を働くフォアリーフに対して、ハナコが止めに入ろうとするがアルシアに止められてしまった。アルシアは何も言わず、首を左右に振った。
「この!!この!!この!!…………げはぁ!!」
自ら体を傷付けていたが、血反吐を吐いた事で漸く動きを止めた。
「はぁ……はぁ……はぁ……殺しなさい……」
「「…………」」
「もう、こんな使えない体を乗っ取る意味は無いわ……あぁ、それと私を殺す事は出来ないわよ。私は言わば魂の存在…………例えこの聖剣を砕いたり、溶かしたりしても死にはしないわ。別の剣に入り込んで、二代目フォアリーフとして復活する事が出来るのよ」
「そうか……分かったスキル“大炎熱地獄”」
生への執着が無いのか。あっさりと死を受け入れたフォアリーフ。アルシアのスキルによって、ジョッカーの体が炎に包まれ焼かれ始める。
「「…………」」
ハナコとアルシアは、しばらくの間その光景を見つめるのであった。やがて、ジョッカーの体は消し炭となり、その場には一本の刀だけが残っていた。
『はぁー、もうちょっとだったのに……肝心な所で使えなくなるなんて……役立たずな体だったわ……エジタス様に、今度はもっと丈夫な体を頼んで見ましょうかしら?』
本体である聖剣フォアリーフの声は、周囲に聞こえる事は無い。握った者、または乗っ取った者の口を通さなければ、聞こえないのだ。
「終わっだだな……ぞれじゃあ、先に進むだぁ。早ぐ皆ど合流じないど……」
『そうよ、さっさと先に進みなさい。そして、エジタス様に八つ裂きにされると良いわ!!その後でゆっくりと、回収して頂く事にするわ』
「…………」
ハナコは残ったフォアリーフを無視して、先へと進もうとする。しかし、アルシアだけが未だに残ったフォアリーフを見つめていた。
「アルシアざん、どうじだだぁ?」
『何してるの、このスケルトン?さっさと先に進みなさいよ!!』
「…………」
するとアルシアは、黒刀を構えて残されたフォアリーフに剣先を向ける。
「アルシアざん……まさか……」
『何?もしかして、私を殺そうとしてるの?あはは!!聞いていなかったのかしら、私は言わば魂の存在。例え砕かれ様とも溶かされ様とも、死にはしないのよ!!』
「何か……言ってるのかもしれないが……聞こえないな……まぁ、どうせ魂の存在だから殺せないとか……そんな所か……」
カタカタと揺れるフォアリーフに対して、ある程度の内容を予測するアルシア。
「だが生憎……俺は既に死んだ身として、魂という存在に疎くてな……それと言ってなかったが、俺は魂を殺す事の出来るスキルを扱える……」
「『!!?』」
アルシアのまさかの独白に、聞いていたハナコとフォアリーフは驚きの表情を浮かべる。
「凄いだぁ!!アルシアざん!!」
『そ、そんな……嘘よ!!魂を殺せるスキルだなんて……そんなの聞いた事が無い!!』
「“八大地獄”……等活地獄、黒縄地獄、衆合地獄、叫喚地獄、大叫喚地獄、炎熱地獄、大炎熱地獄…………そして八つ目、八大地獄の集大成…………最も苦しく……最も残酷……特と味わうがいい…………」
そう言うと、アルシアは持っていた黒刀の剣先をフォアリーフの刀身に当てる。
『待って……お願い……殺さないで……』
「…………スキル“無間地獄”」
『!!?』
その瞬間、フォアリーフにある明確な変化が訪れた。
『な、何……この感覚は……そ、そんな……た、魂の存在である筈の私が寒さを感じている!?』
それだけでは無かった。言い知れぬ恐怖がフォアリーフに襲い掛かる。
『いやぁああああああ!!!止めて!!来ないで!!来ないで!!』
幻覚。得たいの知れない何かが、フォアリーフを襲う。
『がぁああ……く、苦しい……!!』
するとそこから更に、魂である筈のフォアリーフに対して、喉を締め付けられる様な苦しさが襲い掛かる。
『い、意識が……嫌だ……死にたくない……』
薄れ行く意識の中、言い知れぬ恐怖と苦しさを味わいながら、フォアリーフは死を迎えた。
『…………あれ?』
しかし、フォアリーフは意識を取り戻した。先程の恐怖や苦しさは無くなっていた。
『い、いったい……どういう……!!?』
その瞬間、再びフォアリーフに言い知れぬ恐怖が襲い掛かる。
『いやぁあああああああ!!!』
そして、そこから更に苦しさもフォアリーフに襲い掛かる。
『がぁああ……!!』
再び意識が薄れ行く。言い知れぬ恐怖と苦しさを味わいながら、フォアリーフは死を迎えた。
『…………はっ!?』
そして再びフォアリーフは、意識を取り戻した。先程の恐怖や苦しさは無くなっていた。
『まさか……そんな……』
“無間地獄”の恐ろしさに気が付いたフォアリーフは絶望した。
『いや……いや……止め……』
そして再び、フォアリーフに言い知れぬ恐怖と苦しさが襲い掛かるのであった。
「“無間地獄”は、永遠なる死……繰り返される恐怖と苦しさ……次第にその魂は壊れ……完全な消滅を迎える……人の体を乗っ取って好き勝手にするお前には、相応しい最後だ……」
アルシアは、未だにカタカタと揺れているフォアリーフに向けて、吐き捨てる様に呟いた。
「…………“エピロ”……“ラクウン”……“ジョッカー”……そして“フォアリーフ”……皆さん……時間稼ぎ……ありがとうございました」
規格外な強さを見せつけていたフォアリーフ。しかし、ハナコとアルシアに止めを刺そうとしたその時、突如として口から血を吹き出した。その光景を目の当たりにしたアルシアは、フォアリーフに死の宣告を告げた。
「そのままの意味だ。お前は、俺達を始末する前に死に至る」
「ハ、ハッタリだわ!!私の方が完全有利なこの状況で、あなた達なんかに負ける筈が無い!!」
そう言うと、フォアリーフはアルシアに向けて足を踏み出した。
「ごふっ!!?」
だがしかし足を一歩踏み出した瞬間、またしても同じ様に、口から血を吹き出した。
「伝わりにくかったのなら言い直そう。正確にはお前が乗っ取っているジョッカーの体が、もうすぐ壊れてしまうのさ」
「はぁ……はぁ……こ、壊れてしまうですって……!?」
徐々に息が荒くなる中、フォアリーフはその場に片膝を付いた。そんなフォアリーフを見下ろしながら、アルシアが事の真相を告げる。
「俺達と戦う前に言っていたが、人間の体を乗っ取るのは、今回が初めてらしいな?」
「そ、それが……どうしたって……言うのよ……?」
「ハッキリ言おう。お前が持つ能力に、ジョッカーの体が耐えきれなくなったんだ」
「!!?」
アルシアの言葉に、フォアリーフは乗っ取ったジョッカーの体を見回した。
「本来ステータスと言うのは、その人物の潜在能力を数値化した物だ。勿論体を鍛えたり修行を積めば、積んだ分だけステータスは向上する。体が成長したという事だ。しかし、体を鍛えなかったり修行も積まない状態で、急激にステータスを向上させてしまったら、体は付いていかず自己崩壊してしまう。強大なステータスにはそれなりの成長した体が必要不可欠と言う訳だ」
「ぢょっど、分がりにぐいだぁ……」
アルシアの説明に対して、ハナコの理解する速度が追い付けていなかった。
「簡単に言うと、まだ1500㎏しか入らない胃袋に、無理矢理5000㎏の食料を詰め込むという事だ」
「成る程、分がりやずいだぁ!」
食べ物関連の説明に、ハナコは瞬時に理解する事が出来た。
「さて、説明の続きだが……そもそもジョッカーの体は俺達との戦いで、かなりの重症を負っていた。今も左腕が無くなっている為、出血している」
アルシアの言う通り、ジョッカーの左腕は乗っ取られる前の戦いで、アルシアによって吹き飛ばされてしまっている。今も尚、無くなった左腕からは出血が続いている。
「そ、それが何だって言うのよ!?左腕が無くなって出血していたとしても、たったそれだけで死ぬ訳が無いわ!!」
「……やはりな……お前は人間の構造を理解していない」
「何ですって!?」
「俺はスケルトンだからこそ、人間の構造を深く理解している。人間にとって血液は命の源だ。少し足りなくなっただけで命に関わる。このままでは、ジョッカーの体は出血多量で死に至る」
「…………」
アルシアの説明に俯き、黙り込んでしまったフォアリーフ。
「…………だったら……」
「「?」」
「だったら……この体が朽ち果てる前に、あなた達を始末するだけよ!!」
そう言うとフォアリーフは、立ち上がると同時に目の前にいるハナコとアルシアに目掛けて剣を振るう。
「……あ、あれ?」
しかし立ち上がった瞬間、視界が揺らぎ思った様に動けなかった。それどころか、立ちくらみを起こして仰向けに倒れてしまった。
「こ、これはいったい……!?」
「貧血だな」
「ひ、貧血ですって!?」
「極度の出血により、血液が脳まで届いていない。最早、立つ事さえも出来ないだろう」
「ひ、貧血が何よ……そんな物……ステータスの力で……!!?」
フォアリーフは、無理矢理立ち上がろうと足に力を入れた瞬間、“ぶちぃ”!!という何かが切れる音がした。
「あれ……足が……動かない……」
「はぁー、本当に人間の構造を理解していないんだな……乗っ取られる前の負傷、急激なステータス向上。傷付いた体に負荷が掛かった事で、足のアキレス腱が切れてしまったんだ」
「ア、アキレス腱……」
何とか立とうと足に力を入れるが、全くと言っていい程に動かなかった。
「…………くそっ!!」
すると、フォアリーフは自身の剣で乗っ取ったジョッカーの体を突き刺し始めた。
「この!!この!!この!!役立たずの体が!!くそっ!!くそっ!!」
「駄目だぁ!!ぞんな傷付げだら……アルシアざん」
「…………」
自傷行為を働くフォアリーフに対して、ハナコが止めに入ろうとするがアルシアに止められてしまった。アルシアは何も言わず、首を左右に振った。
「この!!この!!この!!…………げはぁ!!」
自ら体を傷付けていたが、血反吐を吐いた事で漸く動きを止めた。
「はぁ……はぁ……はぁ……殺しなさい……」
「「…………」」
「もう、こんな使えない体を乗っ取る意味は無いわ……あぁ、それと私を殺す事は出来ないわよ。私は言わば魂の存在…………例えこの聖剣を砕いたり、溶かしたりしても死にはしないわ。別の剣に入り込んで、二代目フォアリーフとして復活する事が出来るのよ」
「そうか……分かったスキル“大炎熱地獄”」
生への執着が無いのか。あっさりと死を受け入れたフォアリーフ。アルシアのスキルによって、ジョッカーの体が炎に包まれ焼かれ始める。
「「…………」」
ハナコとアルシアは、しばらくの間その光景を見つめるのであった。やがて、ジョッカーの体は消し炭となり、その場には一本の刀だけが残っていた。
『はぁー、もうちょっとだったのに……肝心な所で使えなくなるなんて……役立たずな体だったわ……エジタス様に、今度はもっと丈夫な体を頼んで見ましょうかしら?』
本体である聖剣フォアリーフの声は、周囲に聞こえる事は無い。握った者、または乗っ取った者の口を通さなければ、聞こえないのだ。
「終わっだだな……ぞれじゃあ、先に進むだぁ。早ぐ皆ど合流じないど……」
『そうよ、さっさと先に進みなさい。そして、エジタス様に八つ裂きにされると良いわ!!その後でゆっくりと、回収して頂く事にするわ』
「…………」
ハナコは残ったフォアリーフを無視して、先へと進もうとする。しかし、アルシアだけが未だに残ったフォアリーフを見つめていた。
「アルシアざん、どうじだだぁ?」
『何してるの、このスケルトン?さっさと先に進みなさいよ!!』
「…………」
するとアルシアは、黒刀を構えて残されたフォアリーフに剣先を向ける。
「アルシアざん……まさか……」
『何?もしかして、私を殺そうとしてるの?あはは!!聞いていなかったのかしら、私は言わば魂の存在。例え砕かれ様とも溶かされ様とも、死にはしないのよ!!』
「何か……言ってるのかもしれないが……聞こえないな……まぁ、どうせ魂の存在だから殺せないとか……そんな所か……」
カタカタと揺れるフォアリーフに対して、ある程度の内容を予測するアルシア。
「だが生憎……俺は既に死んだ身として、魂という存在に疎くてな……それと言ってなかったが、俺は魂を殺す事の出来るスキルを扱える……」
「『!!?』」
アルシアのまさかの独白に、聞いていたハナコとフォアリーフは驚きの表情を浮かべる。
「凄いだぁ!!アルシアざん!!」
『そ、そんな……嘘よ!!魂を殺せるスキルだなんて……そんなの聞いた事が無い!!』
「“八大地獄”……等活地獄、黒縄地獄、衆合地獄、叫喚地獄、大叫喚地獄、炎熱地獄、大炎熱地獄…………そして八つ目、八大地獄の集大成…………最も苦しく……最も残酷……特と味わうがいい…………」
そう言うと、アルシアは持っていた黒刀の剣先をフォアリーフの刀身に当てる。
『待って……お願い……殺さないで……』
「…………スキル“無間地獄”」
『!!?』
その瞬間、フォアリーフにある明確な変化が訪れた。
『な、何……この感覚は……そ、そんな……た、魂の存在である筈の私が寒さを感じている!?』
それだけでは無かった。言い知れぬ恐怖がフォアリーフに襲い掛かる。
『いやぁああああああ!!!止めて!!来ないで!!来ないで!!』
幻覚。得たいの知れない何かが、フォアリーフを襲う。
『がぁああ……く、苦しい……!!』
するとそこから更に、魂である筈のフォアリーフに対して、喉を締め付けられる様な苦しさが襲い掛かる。
『い、意識が……嫌だ……死にたくない……』
薄れ行く意識の中、言い知れぬ恐怖と苦しさを味わいながら、フォアリーフは死を迎えた。
『…………あれ?』
しかし、フォアリーフは意識を取り戻した。先程の恐怖や苦しさは無くなっていた。
『い、いったい……どういう……!!?』
その瞬間、再びフォアリーフに言い知れぬ恐怖が襲い掛かる。
『いやぁあああああああ!!!』
そして、そこから更に苦しさもフォアリーフに襲い掛かる。
『がぁああ……!!』
再び意識が薄れ行く。言い知れぬ恐怖と苦しさを味わいながら、フォアリーフは死を迎えた。
『…………はっ!?』
そして再びフォアリーフは、意識を取り戻した。先程の恐怖や苦しさは無くなっていた。
『まさか……そんな……』
“無間地獄”の恐ろしさに気が付いたフォアリーフは絶望した。
『いや……いや……止め……』
そして再び、フォアリーフに言い知れぬ恐怖と苦しさが襲い掛かるのであった。
「“無間地獄”は、永遠なる死……繰り返される恐怖と苦しさ……次第にその魂は壊れ……完全な消滅を迎える……人の体を乗っ取って好き勝手にするお前には、相応しい最後だ……」
アルシアは、未だにカタカタと揺れているフォアリーフに向けて、吐き捨てる様に呟いた。
「…………“エピロ”……“ラクウン”……“ジョッカー”……そして“フォアリーフ”……皆さん……時間稼ぎ……ありがとうございました」
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