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第26話 もう一杯
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#第26話 もう一杯
乾杯のあと、ふと沈黙が落ちた。
誰も喋らないわけじゃない。
ただ、言葉の間に、熱の残り香が揺れている。
ルカがビールを口元に運びながら、視線だけを横へ流した。
「……で、センパイ。」
「ん?」
軽く顎を上げた臣は、酒の縁に笑みを引っかけたまま振り返る。
「さっきの、あれ、なんだったんだよ。
初手が真剣勝負って、さすがに雑すぎっしょ。」
ルカは手のひらをひらりと上に向ける。
あくまで冗談の空気で――けれど、目の奥には探る色が混じっている。
「まぁー、お前らの腕を測るには、アレが一番早ぇじゃん?」
臣はジョッキをテーブルに置き、肘を突いた。
肩を揺らして笑うその表情には、どこか挑発的なものが滲んでいる。
「どこの脳筋だよ……ったく。 で?俺の腕は、お眼鏡にかなったわけ?」
挑むように問うルカに、臣はふっと口角を上げ――拳でルカの肩を軽くコツンと叩いた。
「あぁ。お前、面白ぇよ、ジュニア。」
「……なんの審査基準だよ、それ。」
鼻で笑いつつも、ルカはまんざらでもない顔で鼻を鳴らす。
どこか、受け入れたような空気を滲ませながら。
その一連のやりとりを、ナオは黙って器越しに見ていた。
「……で、その“面白い”相手を飲みに誘った理由も、そっち系か?」
抑えた声で、ナオが言う。
笑みを貼り付けたような――目が、動かない。
「本当は、蜂須賀を捕らえ損ねた奴らを茶化しに来たんだけどなー。」
そう切り出した臣の声は、少しだけトーンを落としていた。
「……でも、思ったよりはヤるなって思ってさ。
ちょっと考え、変わった。」
ルカもナオも、わずかに目を細める。
「“ヘリオスとして”じゃねぇ。 俺個人の頼み。……ただの下っ端の、勝手な話だ。」
そう言って、臣は無意識のような動きで左手を喉元にやる。
その仕草に、ルカとナオがほぼ同時に反応した。
一拍、静けさが流れる。
ナオはジョッキを持ったまま、ふっと短く息を吐いた。
「……一気に、空気が変わるな。」
「悪いね。」
臣は軽く肩をすくめて、テーブルに視線を落とす。
だがすぐにジョッキを持ち直し――ゆっくりと、ニッと口元を吊り上げる。
「でも、ここからが本題だわ。」
その目が、ルカとナオを順に射抜く。
「お前ら――賭け事は、好きか?」
静かに投げかけられた言葉に、
一瞬、沈黙が落ちる。
ルカが目線を横へ流す。
ナオは手の中のジョッキを傾け、音も立てずに飲み干した。
「……おかわり。」
その一言で、場の空気がかすかに動いた。
ルカはジョッキを持ち上げ、ナオのグラスに視線をやってから、
肩の力を抜いたように呟く。
「……ま、そういう話だよな。」
やれやれ、と言いたげな口ぶりだったが――
そのまなざしには、どこか腹を括る色も見えた。
臣がジョッキをテーブルに置いたタイミングで、
ルカが口元を歪める。
「こりゃ、長くなるな。」
それは皮肉でも、拒絶でもない。
ただ静かに、話を“受け入れる”合図だった。
臣は店員を呼ぶベルに指をかけながら、
静かに、ニッと口角を上げた。
酒の追加が並べられると、
テーブルに肘をついて、ゆるく話し始める。
「なぁ、ジュニア。これはある裏カジノの話だ。
そこでのチップの金――どこから来てると思う?」
急に問われ、ルカはグラスを揺らしながら目線を伏せる。
「……ま、どっかの裏金か、あるいは汚れた手か。」
「正解。」
臣は軽く笑いながら、ジョッキの水滴を指で弾いた。
「麻薬の売り上げで買ったチップ。
それでちょろっと遊んで、合法の金に替える。
“勝者”の懐に入るのは、真っ白な現金だ。」
「ははっ、よくある話だ。」
ルカが乾いた笑いを漏らすと、隣でナオがぼそりと呟いた。
「……都合のいい洗濯機、だな。」
「それだけじゃねぇ。
ついでに、火遊びが過ぎたバカは――“別の商品”に、なる。」
その瞬間、ナオの指が、グラスの縁をわずかに軋ませた。
無言のまま、目だけがじっと、臣を見ている。
……その目に、ルカは気づいていた。
怒ってる。
けど、それを言葉にはしない、ナオのやり方で。
臣は気づかぬふりで、わざとらしく軽く拍手を打つ。
「マネロンと、人身売買の同時進行――なかなか手際がいいだろ?
無駄のねぇ仕組みだ。」
臣は、ジョッキをひと振りしてから続ける。
「ほんとは、組み上がる前に潰したかったんだが……後手になっちまってな。
お前らがただの青二才なら、こんな話するつもりもなかった。」
静かに、けれど芯のある声でそう言った。
ルカがゆっくりと目を上げる。 その視線に応えるように、臣はニッと笑った。
「……で、この件。
一人で暴れるには、ちと荷が重くてな。」
「……ふーん?」
ルカが半笑いで眉を寄せる。
ナオも、酒を持つ手を止めた。
「上からは“調査中”だから動くな、って釘刺されててよ。
でも、……俺はそこを噛み潰してぇ。今すぐに。」
臣はジョッキを握った手を、さりげなく太腿の影に落とす。
そのわずかな震えを、あたかも“飲み疲れ”のように見せかけながら。
ルカの視線は、静かにそれを捉えていた。
「……なんだ、これじゃ誘いじゃなくて――“巻き込み”、だな。」
口元がゆっくりと歪む――皮肉気に。
その笑みに、臣も口角を釣り上げて返す。
「で?」
ルカが、グラスの底をコトンと鳴らした。
「うちは、ボランティアじゃねぇんだわ。
……安くはないぜ?」
「……へぇ。」
「“正式な依頼”って形で出すなら、受けてやってもいい。
ま、クソみてぇな洗濯機が壊れるってんなら――悪くない仕事だ。」
その言葉に、ナオが目線を動かす。
無言で酒を口に運び、空になったそれをテーブルに置いた。
「……胸糞悪い話だ。金の流れも、人の扱いも。」
「だろ?」
臣が軽く肩をすくめる。
「もちろん払うさ。ちゃんと。
ただ――うちのアニキたちには、ナイショってことでひとつ。」
「ったく……」
ルカが鼻で笑い、臣の肩を小突く。
「人襲っといて、最後は頼み事かよ。」
「いや~、お前ならやってくれると思ったぜ?
ほら、ジュニア最高~!」
臣が肩を組みにいき、ルカも苦笑いを浮かべてそれを受けた。
「近いっての。うっせーな。」
と、小突き返す。
軽く笑い合う二人の隣で、ナオはグラスを指でゆっくりと転がした。
わずかに眉を寄せたその目に、読み取れるのは――
……本気か、演技か。
そのどちらかを、見極めかねている静かな光だった。
---
店を出ると、夜風が頬をなでた。
「……じゃあな、おふたりさん。ま、悪くなかったわ。」
臣が軽く手を上げて笑うと、ルカは口の端をゆがめて応じた。
「……次は、もうちょい静かに登場してくれよな、センパイ。」
「それはどうかな~。」
軽口のまま、臣は夜の街に紛れていった。
残されたふたりは、しばらく無言で歩く。
ナオはポケットに手を突っ込んだまま、足元の小石をつま先で蹴る。
ルカはその横顔を盗み見るようにして、くすりと笑った。
「……怒ってんのか?」
「怒ってねぇよ。」
ナオは語尾をわずかに噛む。
ルカは構わず、軽い調子で続けた。
「“ジュニア”が気に食わねぇのか?
それとも、肩でも組まれたのがムカついた?」
ナオがぴたりと足を止め、横目で睨む。
だがルカは平然と、ポケットから飴を取り出して口に放った。
カラリ、と転がる音が、夜に淡く響く。
「……アイツ、言ってることと仕草が、ズレてたな。」
ナオが目線だけで問い返すと、
ルカは飴を転がしながら、夜空を仰いで続けた。
「嘘つくとき、喉の左を撫でるクセがある。
それに、“潰してぇ”って言ったとき……
グラス、割れそうなぐらい握ってた。」
ナオは視線を落とす。
その声は、少しだけ掠れていた。
「……ああいう奴、苦手だ。
演技と本気が混ざってるやつ。」
「――それ、お前がアイツを、
“ちゃんと見た”証拠なんじゃねぇかな。」
ルカは、ほんの一拍だけ間を置いて、穏やかに笑った。
ナオはわずかに肩をすくめ、ぽつりと呟く。
「……この依頼、骨が折れそうだ。」
するとルカが、ふっと前に出て振り返る。
いつもの軽口に見せかけた、どこか優しい笑みを浮かべて。
「そんときゃ、俺が拾ってやるから。」
「……そうかよ、ハニー。」
「……Sempre con te.」
ナオは目を細め、わずかに間を置いてから、
「……ふざけてんな」とぼそりと呟く。
意味は、わからなかった。
けれどその頬には、酔いの熱が、まだほんのり残っていた。
ルカはその反応に、どこか満足げに笑い、夜空を仰ぐ。
「……ほら、夜風、ちょっと気持ちよくなってきたな。」
その声だけが、静かな夜に、ゆっくりと溶けていった。
☆おまけ:ルカのイタリア語翻訳☆
Sempre con te.
「いつも一緒にいる。」
乾杯のあと、ふと沈黙が落ちた。
誰も喋らないわけじゃない。
ただ、言葉の間に、熱の残り香が揺れている。
ルカがビールを口元に運びながら、視線だけを横へ流した。
「……で、センパイ。」
「ん?」
軽く顎を上げた臣は、酒の縁に笑みを引っかけたまま振り返る。
「さっきの、あれ、なんだったんだよ。
初手が真剣勝負って、さすがに雑すぎっしょ。」
ルカは手のひらをひらりと上に向ける。
あくまで冗談の空気で――けれど、目の奥には探る色が混じっている。
「まぁー、お前らの腕を測るには、アレが一番早ぇじゃん?」
臣はジョッキをテーブルに置き、肘を突いた。
肩を揺らして笑うその表情には、どこか挑発的なものが滲んでいる。
「どこの脳筋だよ……ったく。 で?俺の腕は、お眼鏡にかなったわけ?」
挑むように問うルカに、臣はふっと口角を上げ――拳でルカの肩を軽くコツンと叩いた。
「あぁ。お前、面白ぇよ、ジュニア。」
「……なんの審査基準だよ、それ。」
鼻で笑いつつも、ルカはまんざらでもない顔で鼻を鳴らす。
どこか、受け入れたような空気を滲ませながら。
その一連のやりとりを、ナオは黙って器越しに見ていた。
「……で、その“面白い”相手を飲みに誘った理由も、そっち系か?」
抑えた声で、ナオが言う。
笑みを貼り付けたような――目が、動かない。
「本当は、蜂須賀を捕らえ損ねた奴らを茶化しに来たんだけどなー。」
そう切り出した臣の声は、少しだけトーンを落としていた。
「……でも、思ったよりはヤるなって思ってさ。
ちょっと考え、変わった。」
ルカもナオも、わずかに目を細める。
「“ヘリオスとして”じゃねぇ。 俺個人の頼み。……ただの下っ端の、勝手な話だ。」
そう言って、臣は無意識のような動きで左手を喉元にやる。
その仕草に、ルカとナオがほぼ同時に反応した。
一拍、静けさが流れる。
ナオはジョッキを持ったまま、ふっと短く息を吐いた。
「……一気に、空気が変わるな。」
「悪いね。」
臣は軽く肩をすくめて、テーブルに視線を落とす。
だがすぐにジョッキを持ち直し――ゆっくりと、ニッと口元を吊り上げる。
「でも、ここからが本題だわ。」
その目が、ルカとナオを順に射抜く。
「お前ら――賭け事は、好きか?」
静かに投げかけられた言葉に、
一瞬、沈黙が落ちる。
ルカが目線を横へ流す。
ナオは手の中のジョッキを傾け、音も立てずに飲み干した。
「……おかわり。」
その一言で、場の空気がかすかに動いた。
ルカはジョッキを持ち上げ、ナオのグラスに視線をやってから、
肩の力を抜いたように呟く。
「……ま、そういう話だよな。」
やれやれ、と言いたげな口ぶりだったが――
そのまなざしには、どこか腹を括る色も見えた。
臣がジョッキをテーブルに置いたタイミングで、
ルカが口元を歪める。
「こりゃ、長くなるな。」
それは皮肉でも、拒絶でもない。
ただ静かに、話を“受け入れる”合図だった。
臣は店員を呼ぶベルに指をかけながら、
静かに、ニッと口角を上げた。
酒の追加が並べられると、
テーブルに肘をついて、ゆるく話し始める。
「なぁ、ジュニア。これはある裏カジノの話だ。
そこでのチップの金――どこから来てると思う?」
急に問われ、ルカはグラスを揺らしながら目線を伏せる。
「……ま、どっかの裏金か、あるいは汚れた手か。」
「正解。」
臣は軽く笑いながら、ジョッキの水滴を指で弾いた。
「麻薬の売り上げで買ったチップ。
それでちょろっと遊んで、合法の金に替える。
“勝者”の懐に入るのは、真っ白な現金だ。」
「ははっ、よくある話だ。」
ルカが乾いた笑いを漏らすと、隣でナオがぼそりと呟いた。
「……都合のいい洗濯機、だな。」
「それだけじゃねぇ。
ついでに、火遊びが過ぎたバカは――“別の商品”に、なる。」
その瞬間、ナオの指が、グラスの縁をわずかに軋ませた。
無言のまま、目だけがじっと、臣を見ている。
……その目に、ルカは気づいていた。
怒ってる。
けど、それを言葉にはしない、ナオのやり方で。
臣は気づかぬふりで、わざとらしく軽く拍手を打つ。
「マネロンと、人身売買の同時進行――なかなか手際がいいだろ?
無駄のねぇ仕組みだ。」
臣は、ジョッキをひと振りしてから続ける。
「ほんとは、組み上がる前に潰したかったんだが……後手になっちまってな。
お前らがただの青二才なら、こんな話するつもりもなかった。」
静かに、けれど芯のある声でそう言った。
ルカがゆっくりと目を上げる。 その視線に応えるように、臣はニッと笑った。
「……で、この件。
一人で暴れるには、ちと荷が重くてな。」
「……ふーん?」
ルカが半笑いで眉を寄せる。
ナオも、酒を持つ手を止めた。
「上からは“調査中”だから動くな、って釘刺されててよ。
でも、……俺はそこを噛み潰してぇ。今すぐに。」
臣はジョッキを握った手を、さりげなく太腿の影に落とす。
そのわずかな震えを、あたかも“飲み疲れ”のように見せかけながら。
ルカの視線は、静かにそれを捉えていた。
「……なんだ、これじゃ誘いじゃなくて――“巻き込み”、だな。」
口元がゆっくりと歪む――皮肉気に。
その笑みに、臣も口角を釣り上げて返す。
「で?」
ルカが、グラスの底をコトンと鳴らした。
「うちは、ボランティアじゃねぇんだわ。
……安くはないぜ?」
「……へぇ。」
「“正式な依頼”って形で出すなら、受けてやってもいい。
ま、クソみてぇな洗濯機が壊れるってんなら――悪くない仕事だ。」
その言葉に、ナオが目線を動かす。
無言で酒を口に運び、空になったそれをテーブルに置いた。
「……胸糞悪い話だ。金の流れも、人の扱いも。」
「だろ?」
臣が軽く肩をすくめる。
「もちろん払うさ。ちゃんと。
ただ――うちのアニキたちには、ナイショってことでひとつ。」
「ったく……」
ルカが鼻で笑い、臣の肩を小突く。
「人襲っといて、最後は頼み事かよ。」
「いや~、お前ならやってくれると思ったぜ?
ほら、ジュニア最高~!」
臣が肩を組みにいき、ルカも苦笑いを浮かべてそれを受けた。
「近いっての。うっせーな。」
と、小突き返す。
軽く笑い合う二人の隣で、ナオはグラスを指でゆっくりと転がした。
わずかに眉を寄せたその目に、読み取れるのは――
……本気か、演技か。
そのどちらかを、見極めかねている静かな光だった。
---
店を出ると、夜風が頬をなでた。
「……じゃあな、おふたりさん。ま、悪くなかったわ。」
臣が軽く手を上げて笑うと、ルカは口の端をゆがめて応じた。
「……次は、もうちょい静かに登場してくれよな、センパイ。」
「それはどうかな~。」
軽口のまま、臣は夜の街に紛れていった。
残されたふたりは、しばらく無言で歩く。
ナオはポケットに手を突っ込んだまま、足元の小石をつま先で蹴る。
ルカはその横顔を盗み見るようにして、くすりと笑った。
「……怒ってんのか?」
「怒ってねぇよ。」
ナオは語尾をわずかに噛む。
ルカは構わず、軽い調子で続けた。
「“ジュニア”が気に食わねぇのか?
それとも、肩でも組まれたのがムカついた?」
ナオがぴたりと足を止め、横目で睨む。
だがルカは平然と、ポケットから飴を取り出して口に放った。
カラリ、と転がる音が、夜に淡く響く。
「……アイツ、言ってることと仕草が、ズレてたな。」
ナオが目線だけで問い返すと、
ルカは飴を転がしながら、夜空を仰いで続けた。
「嘘つくとき、喉の左を撫でるクセがある。
それに、“潰してぇ”って言ったとき……
グラス、割れそうなぐらい握ってた。」
ナオは視線を落とす。
その声は、少しだけ掠れていた。
「……ああいう奴、苦手だ。
演技と本気が混ざってるやつ。」
「――それ、お前がアイツを、
“ちゃんと見た”証拠なんじゃねぇかな。」
ルカは、ほんの一拍だけ間を置いて、穏やかに笑った。
ナオはわずかに肩をすくめ、ぽつりと呟く。
「……この依頼、骨が折れそうだ。」
するとルカが、ふっと前に出て振り返る。
いつもの軽口に見せかけた、どこか優しい笑みを浮かべて。
「そんときゃ、俺が拾ってやるから。」
「……そうかよ、ハニー。」
「……Sempre con te.」
ナオは目を細め、わずかに間を置いてから、
「……ふざけてんな」とぼそりと呟く。
意味は、わからなかった。
けれどその頬には、酔いの熱が、まだほんのり残っていた。
ルカはその反応に、どこか満足げに笑い、夜空を仰ぐ。
「……ほら、夜風、ちょっと気持ちよくなってきたな。」
その声だけが、静かな夜に、ゆっくりと溶けていった。
☆おまけ:ルカのイタリア語翻訳☆
Sempre con te.
「いつも一緒にいる。」
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