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アテナ編 兄が消えた後で
エピローグ
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第3ステージは炎に包まれた廃墟ステージだった。
きな臭いにおいが辺りに漂い、炎の熱が皮膚を焼くように立ち込めていた。
そして黒い影がその姿を現した。
「く、黒の戦神・・・」
ラグーンが搾り出すように声を出し、マキシマムはアテナを守るように、一歩前に出て大剣を構えた。
フローズンは信じられないものを見たかのように顔を青ざめさせ、震える手で唇に触れていた。
黒の戦神はオリンポスファンタジーにおいてランキング1位を独占し続け、アテナの側に居ることが多いため、嫉妬と厄介がられたオリンポスファンタジーの嫌われ者と言っても過言ではないが、その強さは間違いないものだった。
かつて2位以下のランカーが19人集まりアレス攻略戦を行なった事が有った。
結果は惨敗。結局誰一人追い詰めることも無く・・・・・・その後、皆恐れて、誰もアレス攻略戦を行なおうとする者は出なくなった。
「お兄ちゃん・・・・・・違う・・・・・・あの女やりやがった!!」
「ニケちゃん落ち着いて、決着を着けたら私達をバカにした落とし前つけてもらおうね~」
ニケは日本刀「大天使 ニケ」を構え、パラスは槍「白き稲光」を構えた。
二人の武器はアレス製で、それぞれに合わせてカスタマイズされた最高級品だ。
「お兄ちゃん・・・・・・ちゃんと見つけるからね!」
「勿論!一緒に暮らそうね~」
アテナの二人は息を吸い込んで、今までで一番激しい曲「流星のアレス」を歌い始めた。
歌魔法の反応が今までに無く良い反応を示し、パーティーを組んでいる全員に歌の効果が出ていた。
◆
「ほほう、今までは前衛のみにステータスアップ効果が出ていたかが、今はアテナにも効果が出ているんだ・・・・・・歌詞でも効果が変わるのは解っていたけど、気持ちの入りようでも変わるのは新発見だー」
五十嵐は楽しそうにデータを採取していたが、その指を止め、途端に冷たい目に変わる。
「君がこのクソくだらない仕掛けを仕掛けた事はあの二人も解ってるよ」
実験室の入り口に姿を見せた友里は、面白く無さそうな目を向けた。
「あら?私は会社のために仕掛けたのよ?彼女たちが兄を殺し、そのデータをクロノス社が保管。肉体を復活させる方法を探すのに時間が掛かるといって、わが社広告塔として活動させるの。ランキング1位で未だに誰もなしえないバトルライブ、その全てが利益に変換出来るわけよ」
あくどい笑みを浮かべる友里に、メガネのフレームの真ん中を押し上げて五十嵐が嘲り笑う様に
「あははは、君は愚かだね。クロノス社は火薬庫の上でキャンプファイヤーを行なう気らしいが、僕は御免だよ、あの二人は君の愚かな計画に気がついている。
なにより、その先も考えて居るよ。彼女たちのバックに何が付いているのか考えたことがあるかい?」
何を馬鹿なことを言っているの?といった風に首をかしげた友里に、五十嵐も馬鹿にしたような顔を向ける。
悪意対悪意のぶつかり合いに実験室の空気が固まり、静かな時間が過ぎて行く。
「我が社とスポンサーから金をもらって調子に乗っているクソガキでしょ?」
自信満々に胸を張って愚かな事を言うピエロ(友里)を、面白い物を見る目で五十嵐は見つめていた。
◆
黒いアレスが駆け出し、武技レイジングエッジで鋭く切り下ろした。アテナ2人に交わされると、そのまま剣を地面に突き刺してアースランスを起動し、アテナの二人を地面から生える鎚の槍が連続して襲い掛かる。
ニケが武技真空斬で真空の刃を飛ばし、アースランスを切り飛ばしていく。
とそこに、フローズンが割り込んできた。
「お願い!アレス様に攻撃をしないで!!あの方は命の恩人なの!」
涙ながらに止めに入るフローズンに、ニケはそっと触れて
「あれはお兄ちゃんじゃないの、クロノス社が私達に仕掛けた罠なのよ」
「ど、どういう事ですの?お兄ちゃんって・・・・・・クロノス社の罠って?」
パラスが黒いアレスの相手をしに飛び出すと、それに追随するようにマキシマムとラグーンが飛ぶように駆け出した。
「貴方もあるプレイヤーの行方不明事件知ってるでしょ、あれはアレス、私たちのお兄ちゃんなの。
詳しくは後で話すから今は協力して」
ニケの真剣な目を受けて、フローズンは小さく頷くと
「ちゃんと説明しなさいよ!」
「勿論、あの二人にも言っておくわ」
そう言って飛び出すニケの背中に一瞬アレスがダブって見えた。
「兄妹ってホント見たいですわね・・・・・・」
フローズンも駆け出していった。
マキシマムがガッツリ黒いアレスの攻撃を大剣で受け止めると、ラグーンがマキシマムの肩を踏み台にして飛び上がる。
「奥義!!一点突破!!!」
ラグーンの奥義を黒いアレスは左手で受け止めたが、跳ね返すに至らず拮抗した状態になった。
反対の右側からパラスは武技シルバーショックランスを放ち、両手が塞がっていた黒いアレスは物の見事に吹き飛んだ。
「やっぱり~お兄ちゃんじゃないね☆」
◆
五十嵐は友里の答えに腹を抱えて笑った。
「な、何がおかしいのよ!」
「彼女達はかなり用意周到ですよー」
「ふん!クロノス社を超える企業なんてせいぜい三宮グループぐらいでしょ?
他の企業なんて目じゃないのよ、め・じゃ・ね」
嘲るような友里にため息をついた五十嵐は、メンドクサそうに内ポケットからクロノス社以外の社員証を取り出して、友里の目の前に突きつけた。
「お給料の二重取りは美味しかったんですがねー」
「え?三宮・・・・・・グループ?」
「YES!双子ちゃんに引き抜かれましたー
つまり、あの二人の後ろには三宮グループが居るってことねー」
「う、うそよ・・・・・・この私でも・・・・・・この私でもコネクションが出来なかったのに!!」
「あのねー、消えたアレス・・・悠馬君は三宮グループの躍進の理由、物質転移装置の理論、設計をしたのは彼だよ、それに長距離転移システムを完成させたのも彼だよ?
どうしてコネクションが無いと思えるんだい?」
「そ、そんな情報何処にも・・・・・・」
狼狽してよろめく友里に、更に追撃するように五十嵐が告げる。
「それにクロノス社の株総数の約七割が三宮グループとニケ君、鈴ちゃんが持っているんだよ?
どうやって利用するのかな?」
完全に沈黙した友里を冷たい目で五十嵐は見ていた。
◆
「大奥義!氷結乱舞」
フローズンの拳が次々と黒いアレスを打ちつけ、打ち付けた部分から凍り付いていく。
「~~~~♪」
ニケが武技高速居合い8連で、次々に凍りついた所を切り裂いていく。
声も無く崩れ落ちていく黒いアレス。
「バカねぇ、お兄ちゃんはそんなに弱くないよ」
「そうだね~絶対追い詰められると転移で逃げるもんね~」
まったくだ、と頷くアテナの二人とフローズン。
「そうそう、フローズンには言ったんだけど、後で話があるからよろしくね」
そう言ってニケはラグーンとマキシマムに軽く触れた。
「やったぁぁぁ!!絶対後で会おうね」
「わかったわん、また後でね」
「また後で、ですわ」
そう言って三人がログアウトしたように消えた。
「さて・・・・・・シメに行こうか?」
「欲が深い所も可愛いと思ったのになぁ~残念」
2人もログアウトして、後には何も無いステージが残っていた。
◆
実験室のVRルームが開いてニケと鈴が入ってくると、友里は凄く動揺した様に目を揺らしながら
「あ、あ、あ、あ、ニケちゃん・・・・・・鈴ちゃん、えっとあの」
慌てて言葉を出そうとするが続きが出ない。
「残念ね、あんたのゲスイ企みなんて解ってるわよ。
あの偽者、ジャイアントデットよね?
あの程度でお兄ちゃんに仕立てようなんて大間違いだよ」
「違うの!あれは上の命令で・・・・・・」
「ばっかじゃないの?アンタが社長の愛人だってのも解ってんのよ!
確りと会社ぐるみで責任とってもらうからね」
「あはは~データーを確り守ってほしくて、今まで見逃していたけど~五十嵐さんもこっちに来てくれたから、もう見逃す価値が無いの~」
膝から崩れ落ちた友里は真っ青な顔をしていた。
「私は悪くない・・・・・・私は悪くない」
ゆらりと立ち上がった友里は、ハイヒールを脱ぎ捨てて外に駆け出していった。
それを追う事も無く、3人は冷たい目で見送った。
「あの子ももう少し確り調べていたらこんな事にはならなかったのにねー」
「まぁ来た時から利用してやろうって感出てたからね」
「私もう少し虐めたかったな~」
三者三様の感想を述べていたが、3人の知らない所で友里は地獄を見ることになる。それはまた別のお話。
きな臭いにおいが辺りに漂い、炎の熱が皮膚を焼くように立ち込めていた。
そして黒い影がその姿を現した。
「く、黒の戦神・・・」
ラグーンが搾り出すように声を出し、マキシマムはアテナを守るように、一歩前に出て大剣を構えた。
フローズンは信じられないものを見たかのように顔を青ざめさせ、震える手で唇に触れていた。
黒の戦神はオリンポスファンタジーにおいてランキング1位を独占し続け、アテナの側に居ることが多いため、嫉妬と厄介がられたオリンポスファンタジーの嫌われ者と言っても過言ではないが、その強さは間違いないものだった。
かつて2位以下のランカーが19人集まりアレス攻略戦を行なった事が有った。
結果は惨敗。結局誰一人追い詰めることも無く・・・・・・その後、皆恐れて、誰もアレス攻略戦を行なおうとする者は出なくなった。
「お兄ちゃん・・・・・・違う・・・・・・あの女やりやがった!!」
「ニケちゃん落ち着いて、決着を着けたら私達をバカにした落とし前つけてもらおうね~」
ニケは日本刀「大天使 ニケ」を構え、パラスは槍「白き稲光」を構えた。
二人の武器はアレス製で、それぞれに合わせてカスタマイズされた最高級品だ。
「お兄ちゃん・・・・・・ちゃんと見つけるからね!」
「勿論!一緒に暮らそうね~」
アテナの二人は息を吸い込んで、今までで一番激しい曲「流星のアレス」を歌い始めた。
歌魔法の反応が今までに無く良い反応を示し、パーティーを組んでいる全員に歌の効果が出ていた。
◆
「ほほう、今までは前衛のみにステータスアップ効果が出ていたかが、今はアテナにも効果が出ているんだ・・・・・・歌詞でも効果が変わるのは解っていたけど、気持ちの入りようでも変わるのは新発見だー」
五十嵐は楽しそうにデータを採取していたが、その指を止め、途端に冷たい目に変わる。
「君がこのクソくだらない仕掛けを仕掛けた事はあの二人も解ってるよ」
実験室の入り口に姿を見せた友里は、面白く無さそうな目を向けた。
「あら?私は会社のために仕掛けたのよ?彼女たちが兄を殺し、そのデータをクロノス社が保管。肉体を復活させる方法を探すのに時間が掛かるといって、わが社広告塔として活動させるの。ランキング1位で未だに誰もなしえないバトルライブ、その全てが利益に変換出来るわけよ」
あくどい笑みを浮かべる友里に、メガネのフレームの真ん中を押し上げて五十嵐が嘲り笑う様に
「あははは、君は愚かだね。クロノス社は火薬庫の上でキャンプファイヤーを行なう気らしいが、僕は御免だよ、あの二人は君の愚かな計画に気がついている。
なにより、その先も考えて居るよ。彼女たちのバックに何が付いているのか考えたことがあるかい?」
何を馬鹿なことを言っているの?といった風に首をかしげた友里に、五十嵐も馬鹿にしたような顔を向ける。
悪意対悪意のぶつかり合いに実験室の空気が固まり、静かな時間が過ぎて行く。
「我が社とスポンサーから金をもらって調子に乗っているクソガキでしょ?」
自信満々に胸を張って愚かな事を言うピエロ(友里)を、面白い物を見る目で五十嵐は見つめていた。
◆
黒いアレスが駆け出し、武技レイジングエッジで鋭く切り下ろした。アテナ2人に交わされると、そのまま剣を地面に突き刺してアースランスを起動し、アテナの二人を地面から生える鎚の槍が連続して襲い掛かる。
ニケが武技真空斬で真空の刃を飛ばし、アースランスを切り飛ばしていく。
とそこに、フローズンが割り込んできた。
「お願い!アレス様に攻撃をしないで!!あの方は命の恩人なの!」
涙ながらに止めに入るフローズンに、ニケはそっと触れて
「あれはお兄ちゃんじゃないの、クロノス社が私達に仕掛けた罠なのよ」
「ど、どういう事ですの?お兄ちゃんって・・・・・・クロノス社の罠って?」
パラスが黒いアレスの相手をしに飛び出すと、それに追随するようにマキシマムとラグーンが飛ぶように駆け出した。
「貴方もあるプレイヤーの行方不明事件知ってるでしょ、あれはアレス、私たちのお兄ちゃんなの。
詳しくは後で話すから今は協力して」
ニケの真剣な目を受けて、フローズンは小さく頷くと
「ちゃんと説明しなさいよ!」
「勿論、あの二人にも言っておくわ」
そう言って飛び出すニケの背中に一瞬アレスがダブって見えた。
「兄妹ってホント見たいですわね・・・・・・」
フローズンも駆け出していった。
マキシマムがガッツリ黒いアレスの攻撃を大剣で受け止めると、ラグーンがマキシマムの肩を踏み台にして飛び上がる。
「奥義!!一点突破!!!」
ラグーンの奥義を黒いアレスは左手で受け止めたが、跳ね返すに至らず拮抗した状態になった。
反対の右側からパラスは武技シルバーショックランスを放ち、両手が塞がっていた黒いアレスは物の見事に吹き飛んだ。
「やっぱり~お兄ちゃんじゃないね☆」
◆
五十嵐は友里の答えに腹を抱えて笑った。
「な、何がおかしいのよ!」
「彼女達はかなり用意周到ですよー」
「ふん!クロノス社を超える企業なんてせいぜい三宮グループぐらいでしょ?
他の企業なんて目じゃないのよ、め・じゃ・ね」
嘲るような友里にため息をついた五十嵐は、メンドクサそうに内ポケットからクロノス社以外の社員証を取り出して、友里の目の前に突きつけた。
「お給料の二重取りは美味しかったんですがねー」
「え?三宮・・・・・・グループ?」
「YES!双子ちゃんに引き抜かれましたー
つまり、あの二人の後ろには三宮グループが居るってことねー」
「う、うそよ・・・・・・この私でも・・・・・・この私でもコネクションが出来なかったのに!!」
「あのねー、消えたアレス・・・悠馬君は三宮グループの躍進の理由、物質転移装置の理論、設計をしたのは彼だよ、それに長距離転移システムを完成させたのも彼だよ?
どうしてコネクションが無いと思えるんだい?」
「そ、そんな情報何処にも・・・・・・」
狼狽してよろめく友里に、更に追撃するように五十嵐が告げる。
「それにクロノス社の株総数の約七割が三宮グループとニケ君、鈴ちゃんが持っているんだよ?
どうやって利用するのかな?」
完全に沈黙した友里を冷たい目で五十嵐は見ていた。
◆
「大奥義!氷結乱舞」
フローズンの拳が次々と黒いアレスを打ちつけ、打ち付けた部分から凍り付いていく。
「~~~~♪」
ニケが武技高速居合い8連で、次々に凍りついた所を切り裂いていく。
声も無く崩れ落ちていく黒いアレス。
「バカねぇ、お兄ちゃんはそんなに弱くないよ」
「そうだね~絶対追い詰められると転移で逃げるもんね~」
まったくだ、と頷くアテナの二人とフローズン。
「そうそう、フローズンには言ったんだけど、後で話があるからよろしくね」
そう言ってニケはラグーンとマキシマムに軽く触れた。
「やったぁぁぁ!!絶対後で会おうね」
「わかったわん、また後でね」
「また後で、ですわ」
そう言って三人がログアウトしたように消えた。
「さて・・・・・・シメに行こうか?」
「欲が深い所も可愛いと思ったのになぁ~残念」
2人もログアウトして、後には何も無いステージが残っていた。
◆
実験室のVRルームが開いてニケと鈴が入ってくると、友里は凄く動揺した様に目を揺らしながら
「あ、あ、あ、あ、ニケちゃん・・・・・・鈴ちゃん、えっとあの」
慌てて言葉を出そうとするが続きが出ない。
「残念ね、あんたのゲスイ企みなんて解ってるわよ。
あの偽者、ジャイアントデットよね?
あの程度でお兄ちゃんに仕立てようなんて大間違いだよ」
「違うの!あれは上の命令で・・・・・・」
「ばっかじゃないの?アンタが社長の愛人だってのも解ってんのよ!
確りと会社ぐるみで責任とってもらうからね」
「あはは~データーを確り守ってほしくて、今まで見逃していたけど~五十嵐さんもこっちに来てくれたから、もう見逃す価値が無いの~」
膝から崩れ落ちた友里は真っ青な顔をしていた。
「私は悪くない・・・・・・私は悪くない」
ゆらりと立ち上がった友里は、ハイヒールを脱ぎ捨てて外に駆け出していった。
それを追う事も無く、3人は冷たい目で見送った。
「あの子ももう少し確り調べていたらこんな事にはならなかったのにねー」
「まぁ来た時から利用してやろうって感出てたからね」
「私もう少し虐めたかったな~」
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