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僕たちのこじれた関係①
4. side M ④
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数日後、僕とヨングの仲を見かねた年上組が、「お前らちゃんと話し合え」と言ってきた。
いつもの練習室に、二人して放り込まれる。
心配で入りたそうな顔のスヒョンも、リーダーに腕を掴まれぐいぐいと連れていかれた。
僕は溜め息をついて、いつも座っていた鏡の前まで行きストンと腰を降ろすと、ヨングが来るのを待った。
僕と二人きりになって俯くヨングは、まだ無口だった頃の彼を思い出す。しばらくして、諦めたように僕から少し離れた場所に座った。居たたまれない空気に、ソワソワする。とにかく、彼の話を聞いてみないと前に進めない。
「ねえ。ヨングァ?僕、何かした?」
ヨングは大きな目を伏し目がちにして、僕とは視線を合わせずに、話し始めた。
「ミンジェニヒョン…よく僕に『好き』って言いますよね。」
「えっ!う、ん///」
「それって、事務所の方針ですか?僕の事、好きとか言うの。演技で…?男同士だし本気でとかあり得ない、ですよね?」
『事務所の方針…本気でとか、あり得ない……』
突然予想外の事を言われ、理解するまでに数秒かかったように思う。その数秒は、もしかしたら数分かもしれない。それくらい、頭がヨングの言葉を拒絶した。
「…えっと。方針って何の事?僕は本気でお前の事好きなんだけど…」
「やめてください。からかうの。こっちは思春期なんで。真に受けちゃうから!」
……僕だって思春期だけど。
「だいたい!距離だって明らかに近いし?すぐ抱きついてきて。こ、この間なんてキ、キスしてきたじゃん!そうやって、からかって。迷惑なんですよ!」
ヨングは、若さゆえの鋭い言葉で僕の心を抉った。
数ヶ月前の楽しかった日々は何だったのだろう……。一緒に踊って、笑い合って。
あの時、僕は身も心もとても弱っていて、その中で支えにしていた優しい手。
それが、ちょっとギクシャクしていた、ヨングの手だとわかった時の高揚感。
一緒にダンスを練習して、掴みかけた新しい自分。
これから始まる僕たちのストーリーが。
僕たちが輝き始める予感と、暗い部屋に射し込んだ一条の光のような。
あの時の、僕とヨング。
僕はお前と描いた夢のある未来に、確かに希望を持ってあらゆることに挑める自信がつき始めた、そんな矢先に。
僕の中には、
“ これでいいんだ。このままで充分だよ ”
と自分の気持ちを宥めている、もう一人の自分がいることに気がついていた。
ヨングとの関係を、『兄と弟』もしくは『仲の良いメンバー』でいるために、どれ程自分の気持ちを抑えて、おどけて、上手くやっていくために、ふざけて!笑って!
それなのに。
『本気だなんて、あり得ない』
……、
“ どうして…そんなこと…言うの…?”
耐えられ……、なかった。
弟の前で恥ずかしいと思う暇もなく、僕の眼からは涙がポロポロと溢れた。
「ふぇ……ひっ、く。から、かってなんか、 いないのにぃ~!ヨングァ!僕は!お前のこと…本気で好き……なのに」
嗚咽が我慢出来なくて、持っていたタオルに顔を押し付けた。
「ヒョン!ミンジェニヒョン!」
ヨングが、距離を詰めたのが気配でわかったけれども、僕は立ち上がって、絡まるヨングの腕を振り払った。
「ごめんね?……もう!お前の事は!気にかけないから!」
「まって!ミンジェニヒョン!」
僕は目についた自分のバックを拾い上げ、練習室を飛び出した。宿舎までの道は、雨の所為で視界が悪かった。
「ヨングァの、ばか!もうっ!アイツの事なんかっ!」
雨の所為なのか、涙の所為なのか…。
前がほとんど見えなくて…。
僕は宿舎までの暗い夜道を、がむしゃらに走って帰った。
いつもの練習室に、二人して放り込まれる。
心配で入りたそうな顔のスヒョンも、リーダーに腕を掴まれぐいぐいと連れていかれた。
僕は溜め息をついて、いつも座っていた鏡の前まで行きストンと腰を降ろすと、ヨングが来るのを待った。
僕と二人きりになって俯くヨングは、まだ無口だった頃の彼を思い出す。しばらくして、諦めたように僕から少し離れた場所に座った。居たたまれない空気に、ソワソワする。とにかく、彼の話を聞いてみないと前に進めない。
「ねえ。ヨングァ?僕、何かした?」
ヨングは大きな目を伏し目がちにして、僕とは視線を合わせずに、話し始めた。
「ミンジェニヒョン…よく僕に『好き』って言いますよね。」
「えっ!う、ん///」
「それって、事務所の方針ですか?僕の事、好きとか言うの。演技で…?男同士だし本気でとかあり得ない、ですよね?」
『事務所の方針…本気でとか、あり得ない……』
突然予想外の事を言われ、理解するまでに数秒かかったように思う。その数秒は、もしかしたら数分かもしれない。それくらい、頭がヨングの言葉を拒絶した。
「…えっと。方針って何の事?僕は本気でお前の事好きなんだけど…」
「やめてください。からかうの。こっちは思春期なんで。真に受けちゃうから!」
……僕だって思春期だけど。
「だいたい!距離だって明らかに近いし?すぐ抱きついてきて。こ、この間なんてキ、キスしてきたじゃん!そうやって、からかって。迷惑なんですよ!」
ヨングは、若さゆえの鋭い言葉で僕の心を抉った。
数ヶ月前の楽しかった日々は何だったのだろう……。一緒に踊って、笑い合って。
あの時、僕は身も心もとても弱っていて、その中で支えにしていた優しい手。
それが、ちょっとギクシャクしていた、ヨングの手だとわかった時の高揚感。
一緒にダンスを練習して、掴みかけた新しい自分。
これから始まる僕たちのストーリーが。
僕たちが輝き始める予感と、暗い部屋に射し込んだ一条の光のような。
あの時の、僕とヨング。
僕はお前と描いた夢のある未来に、確かに希望を持ってあらゆることに挑める自信がつき始めた、そんな矢先に。
僕の中には、
“ これでいいんだ。このままで充分だよ ”
と自分の気持ちを宥めている、もう一人の自分がいることに気がついていた。
ヨングとの関係を、『兄と弟』もしくは『仲の良いメンバー』でいるために、どれ程自分の気持ちを抑えて、おどけて、上手くやっていくために、ふざけて!笑って!
それなのに。
『本気だなんて、あり得ない』
……、
“ どうして…そんなこと…言うの…?”
耐えられ……、なかった。
弟の前で恥ずかしいと思う暇もなく、僕の眼からは涙がポロポロと溢れた。
「ふぇ……ひっ、く。から、かってなんか、 いないのにぃ~!ヨングァ!僕は!お前のこと…本気で好き……なのに」
嗚咽が我慢出来なくて、持っていたタオルに顔を押し付けた。
「ヒョン!ミンジェニヒョン!」
ヨングが、距離を詰めたのが気配でわかったけれども、僕は立ち上がって、絡まるヨングの腕を振り払った。
「ごめんね?……もう!お前の事は!気にかけないから!」
「まって!ミンジェニヒョン!」
僕は目についた自分のバックを拾い上げ、練習室を飛び出した。宿舎までの道は、雨の所為で視界が悪かった。
「ヨングァの、ばか!もうっ!アイツの事なんかっ!」
雨の所為なのか、涙の所為なのか…。
前がほとんど見えなくて…。
僕は宿舎までの暗い夜道を、がむしゃらに走って帰った。
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