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1988.9年
昭和64.3
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紙。紙。紙。
中腰になりながら 側溝沿いにチラシを拾っては「チッ」と舌打ちをしながらメモを探している所だった。
「あんちゃん 何してんだ?」
「ここいら辺はオラ?縄張りだど」
えっ?販売機の裏のほうから声がしたので、中腰のまま手を止めた、恥ずかしさと、縄張りという言葉に少し動揺した。もしやチラシ配りの、お兄さん?
というか、何か勘違いされたのか?
チラシ張りはチンピラの仕事だし、縄張りも有るだろうし、、、
恐る恐る顔を上げると、販売機の裏から黒い影が出て来た。
「うっ」少し声が出てしまった
その人物は ある意味強烈だった。
「・原・始・人・」
を思わすチリチリの長い髪は髭との境界線が無く 黒い顔に相まって 着ている物といえばボロボロになった裏生地の革のジャンバー。
中腰で物を拾おうとしてる自分と、そこに現れた原人 進化を問われそうだが
まっ。とりあえずチンピラには見えないので安心して返答した
「あ・あのぅ~ちょと落とし物したんで捜してたんんすよっ」
あん?そうけー
「んだら ほれっ」「こんなかにあんべ」
と言って集めたゴミの袋を開いてこちらに向けてきた。
多分そこには無い、今さっき落として そこに入ってる筈がない。
「あぁ、いやいや、あのぅ~さっき落としたばかりなんで、多分その袋の中には無いと思うんだけど」
そっかい そっかい。
「んでぇ あんちゃん 何なくしたん ん」
んと。
「買い物のメモ書き なんですよ」
そっかい そっかい。
「んで どんなもん買うん ん」
んと。
「御飾り 年神様の御飾りとか諸々」
そっかい そっかい。
「ところで あんちゃん タバコ持ってっかい」
なっ?
*こじき*か乞食だ、最初っから何かを貰う気だったんだろ、このルンペン まったく こっちだって金欠で 買い物の余ったお金を*くすねる*つもりになってる位なんだぞ。
「あぁ、俺タバコ吸わないんすよ」
これでよし。
「ほけ~んじゃ あんちゃん胸のポッケから飛び出してるもんいらねんだな?」
なに?
自分の胸ポケットに手をやると 器用に二本のタバコが飛び出そうとしてる。
はぁ~
仕方がない どうせメモ書きも見つからないんだし、いっぷくするかぁ
ポケットからライターを取り出し 自分のぶんのタバコに火を付けた。残りのタバコを箱ごと ルンペンに渡してやった。
販売機の前でルンペンと一緒に 地べたに腰を下ろし いっぷく してた。
ここが都内じゃなくて良かったなぁ。まぁ都内は都内だけど下町だからなぁ。
この下町の一方通行の飲み屋街では 自分らの光景などは日常的だろう。
この時間帯に観る街並みは、現実だ。御天道様の下で見るスナックやパブ その他 いかがわしい店達 みせる姿は 色褪せた壁、薄汚れたネオン、油まみれの換気扇、どこに繋がってるのか解らない位の入り組んだ配線が垂れ下がってた。
久しぶりの昼間の飲み屋街だな
あいつは何をしてっかな
生きてるかな 心配するほどやわじゃねーって!
手っ?
「あんちゃん。ほれ!」
「紙だよ紙 あんちゃん探してたの これだっぺ」
ルンペンが差し出した物は探してたメモ書きだった。
「あっ!」
「何で、何処にあったんだ?」
メモを確認してルンペンに問いかけようと振り返ると ルンペンが消えていた。
「嘘だろ、、、」
ただルンペンが しゃがんで居た場所には 消えかけのタバコの煙が怪しげに揺らいでいた。
中腰になりながら 側溝沿いにチラシを拾っては「チッ」と舌打ちをしながらメモを探している所だった。
「あんちゃん 何してんだ?」
「ここいら辺はオラ?縄張りだど」
えっ?販売機の裏のほうから声がしたので、中腰のまま手を止めた、恥ずかしさと、縄張りという言葉に少し動揺した。もしやチラシ配りの、お兄さん?
というか、何か勘違いされたのか?
チラシ張りはチンピラの仕事だし、縄張りも有るだろうし、、、
恐る恐る顔を上げると、販売機の裏から黒い影が出て来た。
「うっ」少し声が出てしまった
その人物は ある意味強烈だった。
「・原・始・人・」
を思わすチリチリの長い髪は髭との境界線が無く 黒い顔に相まって 着ている物といえばボロボロになった裏生地の革のジャンバー。
中腰で物を拾おうとしてる自分と、そこに現れた原人 進化を問われそうだが
まっ。とりあえずチンピラには見えないので安心して返答した
「あ・あのぅ~ちょと落とし物したんで捜してたんんすよっ」
あん?そうけー
「んだら ほれっ」「こんなかにあんべ」
と言って集めたゴミの袋を開いてこちらに向けてきた。
多分そこには無い、今さっき落として そこに入ってる筈がない。
「あぁ、いやいや、あのぅ~さっき落としたばかりなんで、多分その袋の中には無いと思うんだけど」
そっかい そっかい。
「んでぇ あんちゃん 何なくしたん ん」
んと。
「買い物のメモ書き なんですよ」
そっかい そっかい。
「んで どんなもん買うん ん」
んと。
「御飾り 年神様の御飾りとか諸々」
そっかい そっかい。
「ところで あんちゃん タバコ持ってっかい」
なっ?
*こじき*か乞食だ、最初っから何かを貰う気だったんだろ、このルンペン まったく こっちだって金欠で 買い物の余ったお金を*くすねる*つもりになってる位なんだぞ。
「あぁ、俺タバコ吸わないんすよ」
これでよし。
「ほけ~んじゃ あんちゃん胸のポッケから飛び出してるもんいらねんだな?」
なに?
自分の胸ポケットに手をやると 器用に二本のタバコが飛び出そうとしてる。
はぁ~
仕方がない どうせメモ書きも見つからないんだし、いっぷくするかぁ
ポケットからライターを取り出し 自分のぶんのタバコに火を付けた。残りのタバコを箱ごと ルンペンに渡してやった。
販売機の前でルンペンと一緒に 地べたに腰を下ろし いっぷく してた。
ここが都内じゃなくて良かったなぁ。まぁ都内は都内だけど下町だからなぁ。
この下町の一方通行の飲み屋街では 自分らの光景などは日常的だろう。
この時間帯に観る街並みは、現実だ。御天道様の下で見るスナックやパブ その他 いかがわしい店達 みせる姿は 色褪せた壁、薄汚れたネオン、油まみれの換気扇、どこに繋がってるのか解らない位の入り組んだ配線が垂れ下がってた。
久しぶりの昼間の飲み屋街だな
あいつは何をしてっかな
生きてるかな 心配するほどやわじゃねーって!
手っ?
「あんちゃん。ほれ!」
「紙だよ紙 あんちゃん探してたの これだっぺ」
ルンペンが差し出した物は探してたメモ書きだった。
「あっ!」
「何で、何処にあったんだ?」
メモを確認してルンペンに問いかけようと振り返ると ルンペンが消えていた。
「嘘だろ、、、」
ただルンペンが しゃがんで居た場所には 消えかけのタバコの煙が怪しげに揺らいでいた。
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