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95件に埋もれるまどか.....そして見つけた。
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まどかが帰った後の夜、蓮と結菜は夜遅くまでママと相撲ごっこをした。
その後蓮はYouTubeを観ていた。
時計の針が夜12時を回っていたのを恭二はあきれたように覚えている。
これか黒沢家における「宇宙的子供寝かしつけ法」だ。
恭二のスマホにLINEの通知音が鳴る。通知バッジにはーー95件。
ポイ活の通知で埋もれている。
その中、ひとつだけ異彩を放つメッセージが、
『今日はいろいろありがとうございました。一緒に食事できて楽しかったです。
また今度よければ一緒にご飯食べさせてください。』
まどかからだった
恭二は照れ臭さを感じつつも、返信を後回しにして布団にもぐりこんだ。
翌朝、恭二はいつものように静かに目を覚ました。今日は資源ごみの日だ。
プラスチックごみ、段ボール、再生紙のごみをそれぞれ袋に分け、ごみ集積場へと足を運ぶ。
肌寒い朝、町は静かで、彼の足音だけが響いていた。
帰宅後、朝食の準備に取り掛かる。今日のメニューは、トマトと溶き卵のコンソメスープに、トースト。
食材を切り、自動調理鍋に投入しスイッチを押す。
そのまま寝室へ向かい。布団の中で丸まっている蓮を抱きかかえ、そっと抱き上げる。
翌朝、恭二「まだ赤ちゃんなのか?じゃあ。今日はミルクにするか?」
朝からそんな冗談を言いながらリビングへ。
蓮「パパ嫌い」
相変わらず素直な4歳児。そんな蓮をソファに寝かせた瞬間、自動調理鍋のアラームが鳴る。
スープを器に盛りつけ、朝食の準備を整えると、結菜が起きてきた。
結菜「おはよう。」
恭二「ああ。おはよう。」
結菜「今何時?今日雨降るの?」
結菜の朝の定番の質問だ。以前は丁寧に答えていたが、今はスマホで天気アプリを確認するだけ。
恭二「ウェザーニュースだと、午後から雨みたいだな。」
結菜「そう。カッパ着ていこうかな...............。」
結菜は雨に濡れるのが嫌いだ。対して恭二は傘を持たない派。
雨の日はワークマンで買った、撥水ジャケットで対応している。
かつては自然と結菜と相合傘になっていたが、なぜかときめきはしなかった。むしろ現実の重みを感じる日常の象徴だ。
結菜は着替えながら何かを思い出したように言う。
結菜「ねえ。昨日ドアの前で別れ際まどかちゃんに呼び留められていたでしょ?何していたの?」
恭二は一瞬動揺する。親戚の娘とのLINE交換、それだけのことのはずなのに...............。
恭二「連絡先、交換しただけだよ。」
結菜「.........そう。ちゃんと返しなさいよ。私からのLINEも返してくれないくせに。」
耳が痛い。
恭二「通知が多くてわからないんだよ。クーポンばっかでさ........。」
そのやり取りの中、結菜は出勤準備を整え、家を出ていった。
翌朝まどかは気まずい朝を迎える。
父は新聞とテレビに夢中。母が彼女を咎めるように言った
母「予備校もさぼって、いきなりあの家に行くなんてどういうつもり?
今後は連絡してからにしなさい!!」
まどかは返す言葉もなく、ただ「ごめんなさい...............」と小さく言った。
まどか(誰が本当の私を見てくれるの......。)
その時、スマホに通知音が鳴る。
恭二『今度の土曜日。アンパンマンミュージアムに行かないか?』
恭二からだった。
まどかの胸にぽっとひかりが灯る。さっきまでの寂しさがどこかに消えていく..............。
まどか「行く............行きたい..............」
【キョッコロ再びー蓮の覚醒ー】
結菜「そらーかかってきなさい。蓮ー。」
蓮「おらー。」
(どごぉっ)
結菜「だあっ!!」
蓮「がっ。...........くそっ!!」
???「ふっ...............まだまだだな...............」
蓮「!?あなたは..........キョッコロさん!!」
キョッコロ「お前はまだ自分の中の「潜在能力」に気が付いていない。
怒りだ!!怒りの力こそが貴様の潜在能力を呼び覚ますっ!!」
結菜「あのーどちら様ですか?肌の色が違うし......まず人間なんですか?」
キョッコロ「黙っていろっ!!」
(ビシイッ)
恭二「ふっ!!はじまったな...............修行が...............」
結菜「ちょ、ちょっと恭二まで何言ってんの...........って..............え?」
蓮「お父さんは...............僕に...............ミルクを飲ませようとした...............
まだ僕を赤ちゃん扱いするのかーーっ!!」
(ドゴゴゴゴゴゴ)
キョッコロ「おおこれは...............潜在能力が開花して...............」
恭二「すげえ..............蓮...............お前に...........こんな力が...............」
(ギシギシ。バキイッ)
結菜「いや!!家が!!壊れてるんだけどっ!?ローン!!私が払ってるんだけど!!」
蓮「はあああああっ!!」
(家:崩壊)
キョッコロ「......すごい!!この力があれば.......あのフリーシャを倒せる.......かもしれん」
恭二「フッ............そうだな...............一緒に行くか。蓮」
蓮「やだ。キョッコロさんといく。」
恭二「へっ...........!?」(ショック)
結菜「家なくなったじゃない...............。まだローン2380万も残ってんのよ...............。
どうにかしろバカっ!!」
(ゴンっ)
恭二「あいたっ...............」
蓮「ママごめん...............ちょっとやりすぎちゃった。」
その後蓮はYouTubeを観ていた。
時計の針が夜12時を回っていたのを恭二はあきれたように覚えている。
これか黒沢家における「宇宙的子供寝かしつけ法」だ。
恭二のスマホにLINEの通知音が鳴る。通知バッジにはーー95件。
ポイ活の通知で埋もれている。
その中、ひとつだけ異彩を放つメッセージが、
『今日はいろいろありがとうございました。一緒に食事できて楽しかったです。
また今度よければ一緒にご飯食べさせてください。』
まどかからだった
恭二は照れ臭さを感じつつも、返信を後回しにして布団にもぐりこんだ。
翌朝、恭二はいつものように静かに目を覚ました。今日は資源ごみの日だ。
プラスチックごみ、段ボール、再生紙のごみをそれぞれ袋に分け、ごみ集積場へと足を運ぶ。
肌寒い朝、町は静かで、彼の足音だけが響いていた。
帰宅後、朝食の準備に取り掛かる。今日のメニューは、トマトと溶き卵のコンソメスープに、トースト。
食材を切り、自動調理鍋に投入しスイッチを押す。
そのまま寝室へ向かい。布団の中で丸まっている蓮を抱きかかえ、そっと抱き上げる。
翌朝、恭二「まだ赤ちゃんなのか?じゃあ。今日はミルクにするか?」
朝からそんな冗談を言いながらリビングへ。
蓮「パパ嫌い」
相変わらず素直な4歳児。そんな蓮をソファに寝かせた瞬間、自動調理鍋のアラームが鳴る。
スープを器に盛りつけ、朝食の準備を整えると、結菜が起きてきた。
結菜「おはよう。」
恭二「ああ。おはよう。」
結菜「今何時?今日雨降るの?」
結菜の朝の定番の質問だ。以前は丁寧に答えていたが、今はスマホで天気アプリを確認するだけ。
恭二「ウェザーニュースだと、午後から雨みたいだな。」
結菜「そう。カッパ着ていこうかな...............。」
結菜は雨に濡れるのが嫌いだ。対して恭二は傘を持たない派。
雨の日はワークマンで買った、撥水ジャケットで対応している。
かつては自然と結菜と相合傘になっていたが、なぜかときめきはしなかった。むしろ現実の重みを感じる日常の象徴だ。
結菜は着替えながら何かを思い出したように言う。
結菜「ねえ。昨日ドアの前で別れ際まどかちゃんに呼び留められていたでしょ?何していたの?」
恭二は一瞬動揺する。親戚の娘とのLINE交換、それだけのことのはずなのに...............。
恭二「連絡先、交換しただけだよ。」
結菜「.........そう。ちゃんと返しなさいよ。私からのLINEも返してくれないくせに。」
耳が痛い。
恭二「通知が多くてわからないんだよ。クーポンばっかでさ........。」
そのやり取りの中、結菜は出勤準備を整え、家を出ていった。
翌朝まどかは気まずい朝を迎える。
父は新聞とテレビに夢中。母が彼女を咎めるように言った
母「予備校もさぼって、いきなりあの家に行くなんてどういうつもり?
今後は連絡してからにしなさい!!」
まどかは返す言葉もなく、ただ「ごめんなさい...............」と小さく言った。
まどか(誰が本当の私を見てくれるの......。)
その時、スマホに通知音が鳴る。
恭二『今度の土曜日。アンパンマンミュージアムに行かないか?』
恭二からだった。
まどかの胸にぽっとひかりが灯る。さっきまでの寂しさがどこかに消えていく..............。
まどか「行く............行きたい..............」
【キョッコロ再びー蓮の覚醒ー】
結菜「そらーかかってきなさい。蓮ー。」
蓮「おらー。」
(どごぉっ)
結菜「だあっ!!」
蓮「がっ。...........くそっ!!」
???「ふっ...............まだまだだな...............」
蓮「!?あなたは..........キョッコロさん!!」
キョッコロ「お前はまだ自分の中の「潜在能力」に気が付いていない。
怒りだ!!怒りの力こそが貴様の潜在能力を呼び覚ますっ!!」
結菜「あのーどちら様ですか?肌の色が違うし......まず人間なんですか?」
キョッコロ「黙っていろっ!!」
(ビシイッ)
恭二「ふっ!!はじまったな...............修行が...............」
結菜「ちょ、ちょっと恭二まで何言ってんの...........って..............え?」
蓮「お父さんは...............僕に...............ミルクを飲ませようとした...............
まだ僕を赤ちゃん扱いするのかーーっ!!」
(ドゴゴゴゴゴゴ)
キョッコロ「おおこれは...............潜在能力が開花して...............」
恭二「すげえ..............蓮...............お前に...........こんな力が...............」
(ギシギシ。バキイッ)
結菜「いや!!家が!!壊れてるんだけどっ!?ローン!!私が払ってるんだけど!!」
蓮「はあああああっ!!」
(家:崩壊)
キョッコロ「......すごい!!この力があれば.......あのフリーシャを倒せる.......かもしれん」
恭二「フッ............そうだな...............一緒に行くか。蓮」
蓮「やだ。キョッコロさんといく。」
恭二「へっ...........!?」(ショック)
結菜「家なくなったじゃない...............。まだローン2380万も残ってんのよ...............。
どうにかしろバカっ!!」
(ゴンっ)
恭二「あいたっ...............」
蓮「ママごめん...............ちょっとやりすぎちゃった。」
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