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初めてのお客さんがきた
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街にある掲示板にまずは張り紙をした。手書き満載のものなので下手したらいたずらだと思われて、取られる可能性もある。
だがまずは張り出さないことには何も始まらない。張り紙の中には『レンタル彼氏』をしているということ。1時間の料金や金銭と引き換えに出来ること、そして少しでも興味があれば俺が止まっている宿まで来てくれという感じの文言を書いた。
宿の名前なども書いてあるので興味があれば来てくれるとは思うが、この張り紙をどれだけ信じてくれるかだな。
「最初の一人が釣れれば後はどうにかなるんだがな」
最初のお客を満足させらればそいつが宣伝してくれることだろう。そうなればあんな張り紙でも自然と信憑性を増して、お客が増えるようになる。
まずはこれで待ってみるか。
そして俺は泊っている宿に戻り、訪ねて来る奴を静かに待つことにした。
その日、訪ねて来る人物は一人たりともいなかった。
張り付けた日から3日が経ち、さすがにそろそろ他の方法を考えるかと思ったところに来客がきた。
ドアをノックされたので返事をして開けるとそこにはキレイな青い髪の女性が立っていた。鎧をまとっていて、剣もしっかりと腰に携えている。
「何か御用でしょうか?」
「あ、あの…掲示板を見て…」
「そういうことですか。では部屋の中に入ってください」
彼女は部屋の中に入ると少し挙動不審になり始めた。ずっと辺りを見渡して何かを気にしている素振り。
「どうされましたか?」
「い、いえ、何でもありません」
「そうですか」
本人が何でもないと言うのであれば俺が気にすることじゃない。この人は掲示板を見てきたと言っていた。少なくともレンタル彼氏というものに興味を抱いているからこそ、ここまで足を運んできたのだろう。ならこのお客を逃す手はない。
「先ほど掲示板を見てと言ってくださりましたが、興味があると考えていいんでしょうか?」
「…はい」
「では改めてレンタル彼氏というものについて説明します」
掲示板に貼った紙に書いてある説明を改めてする。顧客としっかりとサービスについて確認しておくのはとても大事なことだ。認識の齟齬がないように丁寧にいく。初めてのお客になるかもしれないという相手なわけだし。
一通りの説明が終わると改めて俺は彼女のことを観察する。
青い綺麗なロング髪でモデル体型と言ってもいいくらいに鍛えられた体。前の世界であればモデルと言われても不思議ではないし、むしろ普通に街中を歩いていたら嫌でも注目を集めてしまうような人物だ。だが、この世界の方程式に当てはめるのであればこの美人は醜いと呼ばれるように分類されているのだろう。
そんなことを考えている間に彼女は少しずつ距離を詰めて来る。
「ほ、ほんとにお金を払えばこんな私でもあなたとデートができるんですか!?」
前のめり過ぎて少し心配になる。たぶん、この感じだとかなり純粋で人に騙されやすいような人間だ。これはかなり簡単に丸め込んで、お客さんにすることができそうだ。
「もちろんです。あなたがお伝えした金額を払って頂ければしっかりとデートをします。そしてあなたのことを絶対に楽しませることを誓います」
デートをして、楽しくないと思われたら終わりだ。しっかりとその辺りは相手のことをリサーチしながら絶対に楽しいと思わせるようなデートをするつもりだ。これからの俺の商売がどうなるかは目の前の彼女にもう一度やりたいと思わせられるかどうかに関わっているわけだから。
「…私もデートを……」
「はい、絶対にあなたにデートは楽しいものだと思わせて見せます」
彼女は数秒地面に視線を落とした後に、僕に視線を戻した。その顔は何かを決心したようだった。
「では金銭をお支払いしますので、デートをしていただけますか?」
「はい、もちろんでございます」
それから俺は彼女の情報を収集するところから始めた。
名前はマナで年齢は26歳。仕事は王国騎士をしとして宮廷に仕えているらしい。それを知った俺はかなりの大物が釣れたことに驚いた。
これだけ世間的な地位がある人間が最初に釣れたことは本当に幸運だし、これで良い評価を取れればそれなりに広まるだろう。それにしても王国騎士となると相当の腕だろう。それに彼女の年齢のことを考えればかなりの有望株だ。
あとはマナの趣味嗜好や性格などを聞いたりした。
そこからデートプランをしっかりと練って、最高のデートにする。
だがまずは張り出さないことには何も始まらない。張り紙の中には『レンタル彼氏』をしているということ。1時間の料金や金銭と引き換えに出来ること、そして少しでも興味があれば俺が止まっている宿まで来てくれという感じの文言を書いた。
宿の名前なども書いてあるので興味があれば来てくれるとは思うが、この張り紙をどれだけ信じてくれるかだな。
「最初の一人が釣れれば後はどうにかなるんだがな」
最初のお客を満足させらればそいつが宣伝してくれることだろう。そうなればあんな張り紙でも自然と信憑性を増して、お客が増えるようになる。
まずはこれで待ってみるか。
そして俺は泊っている宿に戻り、訪ねて来る奴を静かに待つことにした。
その日、訪ねて来る人物は一人たりともいなかった。
張り付けた日から3日が経ち、さすがにそろそろ他の方法を考えるかと思ったところに来客がきた。
ドアをノックされたので返事をして開けるとそこにはキレイな青い髪の女性が立っていた。鎧をまとっていて、剣もしっかりと腰に携えている。
「何か御用でしょうか?」
「あ、あの…掲示板を見て…」
「そういうことですか。では部屋の中に入ってください」
彼女は部屋の中に入ると少し挙動不審になり始めた。ずっと辺りを見渡して何かを気にしている素振り。
「どうされましたか?」
「い、いえ、何でもありません」
「そうですか」
本人が何でもないと言うのであれば俺が気にすることじゃない。この人は掲示板を見てきたと言っていた。少なくともレンタル彼氏というものに興味を抱いているからこそ、ここまで足を運んできたのだろう。ならこのお客を逃す手はない。
「先ほど掲示板を見てと言ってくださりましたが、興味があると考えていいんでしょうか?」
「…はい」
「では改めてレンタル彼氏というものについて説明します」
掲示板に貼った紙に書いてある説明を改めてする。顧客としっかりとサービスについて確認しておくのはとても大事なことだ。認識の齟齬がないように丁寧にいく。初めてのお客になるかもしれないという相手なわけだし。
一通りの説明が終わると改めて俺は彼女のことを観察する。
青い綺麗なロング髪でモデル体型と言ってもいいくらいに鍛えられた体。前の世界であればモデルと言われても不思議ではないし、むしろ普通に街中を歩いていたら嫌でも注目を集めてしまうような人物だ。だが、この世界の方程式に当てはめるのであればこの美人は醜いと呼ばれるように分類されているのだろう。
そんなことを考えている間に彼女は少しずつ距離を詰めて来る。
「ほ、ほんとにお金を払えばこんな私でもあなたとデートができるんですか!?」
前のめり過ぎて少し心配になる。たぶん、この感じだとかなり純粋で人に騙されやすいような人間だ。これはかなり簡単に丸め込んで、お客さんにすることができそうだ。
「もちろんです。あなたがお伝えした金額を払って頂ければしっかりとデートをします。そしてあなたのことを絶対に楽しませることを誓います」
デートをして、楽しくないと思われたら終わりだ。しっかりとその辺りは相手のことをリサーチしながら絶対に楽しいと思わせるようなデートをするつもりだ。これからの俺の商売がどうなるかは目の前の彼女にもう一度やりたいと思わせられるかどうかに関わっているわけだから。
「…私もデートを……」
「はい、絶対にあなたにデートは楽しいものだと思わせて見せます」
彼女は数秒地面に視線を落とした後に、僕に視線を戻した。その顔は何かを決心したようだった。
「では金銭をお支払いしますので、デートをしていただけますか?」
「はい、もちろんでございます」
それから俺は彼女の情報を収集するところから始めた。
名前はマナで年齢は26歳。仕事は王国騎士をしとして宮廷に仕えているらしい。それを知った俺はかなりの大物が釣れたことに驚いた。
これだけ世間的な地位がある人間が最初に釣れたことは本当に幸運だし、これで良い評価を取れればそれなりに広まるだろう。それにしても王国騎士となると相当の腕だろう。それに彼女の年齢のことを考えればかなりの有望株だ。
あとはマナの趣味嗜好や性格などを聞いたりした。
そこからデートプランをしっかりと練って、最高のデートにする。
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