一振りの刃となって

なんてこった

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29.冒険者ギルド

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 やっとこの異世界について王道の一つである冒険者ギルドにたどり着いた、ほんとにやっとである。
 さて、せっかくなのでこの世界における冒険者ギルドについて説明しとこうと思う。
 もともとこの世界には冒険者ギルドというのはなかったのだが、ある時の異世界から呼び出された勇者が自分一人で国を渡り情報を集め整理して何とか魔王を倒したそうだ、大したもんだね・・・一人ってどんだけ丸投げされてるんだよ。
 そんで、はっきり言ってひじょーにきつかったらしく各地に傭兵斡旋所を創設し現地の人の手でも十分にこなせることくらいどうにかしてもらうようにしたっていうのが今の冒険者ギルドの雛形らしい、人のいい人間が呼ばれることが多いらしい勇者ならちょっとした頼み事も聞いてくれるよね?ってノリの人間がよほど多かったのがこのエピソードでよくわかるもんだ。
 蛇足だがその勇者の名前はミツヒデ・アケッチーという名前だったらしい、マジか!
 ちなみに傭兵斡旋所を冒険者ギルドという名前に変えてクエストという依頼形式にして冒険者側に仕事を選ばせる形式に変えたのはその次の代の勇者でイチロウ・ヤマダという名前らしい・・・太郎じゃないのか、ん?ていうか名前から日本人ってのがわかるってのもあるけどその名前の時代感があまりにおかしくないかな?・・・まぁいいか、もしかしたら呼び出される人間はいつの時代から連れてこられるかはランダムとかそんなところなんだろう。
 それから形式を変えたのも理由があって元々何でも屋としての意味合いで創った傭兵斡旋所であったが依頼主が基本的に同じ傭兵しか指名せず、それにより新人が育ちにくくなってしまった。
 また優秀な傭兵は人気が高く依頼の多さに手が回らないことが多く、仕方なしに斡旋所が依頼主に下地のきちんと育っていない新人を薦め危険な依頼にまわしたりしてむやみに命を散らしていく事が多くあった。
 そのことを当時の魔王討伐にあたっていた勇者のパーティにいた傭兵に相談された勇者山田氏がそれはいかんと魔王討伐後に勇者として斡旋所に関与する、まずは名前を変えて傭兵に対するイメージを取り払わせた。
 次に依頼はまずギルドの方で精査してから依頼にランクを付け、冒険者にもその実力をランク認定などによってしっかりと把握させて受けられる仕事がどのランクが適正なのかを分かりやすくして依頼に自分から逆指名する形で受けるようにしたのが今の冒険者ギルドである。
 名前は割と平凡なのに山田さんは偉いってことがわかる。
 ちなみに今の歴史は俺とニコルを現在担当しているドワーフの爺さんの長話の大まかな内容であったりする。
 そしてようやく、
「では、こちらに必要事項を記入していただきます、代筆も初回特典としてタダでさせていただきますがどうされますか?」
と 話が進んだので
「いや、代筆は必要ないな」
 俺は自分の名前くらい書けるようになっている主に爺さんのおかげだが。
「はい、僕のほうも問題ありません」
 ニコルも応える。

 書き終わったので提出する・・・現住所とか書けない部分が多かったが。
「はい、受け取りました・・・え~とある程度しつもんしますね?」
 爺さんが質問をする旨を告げる
「かまわない、ニコルもいいか?」
「はいレッド兄さん」
「では始めます、基本的に記入されてない部分に質問しますので気持ちを楽にしてください。また、あまり答えたくないことはこたえなくてもいいですよ」
 そこで俺は疑問を持ったので質問する
「答えなくていいって言われると助かることもあるが身分証になるのなら後ろ暗いことなんかも隠さず話させるようにしたほうがいいんじゃないのか?」
「はい、その指摘はよく受けます実際後ろ暗いことを隠して身分証代わりにギルドカードを作ったりする方もいらっしゃいます。 がそのような方でも一応はギルドカードを発行し、何らかの問題や何かしらの犯罪などに関与していたと判明した場合は即座に指名手配をし身柄を取り押さえる事になっています。 身分証として顔の模写と魔力の波長のチェックも行いそれを記録いたします、つまりギルドカードを発行された方がわざわざ後ろ暗いことに手を染めり事のほうがリスクが高いためわざわざ答えにくい質問まで聞く必要がないというわけです」
と 説明された、向け道は相当多いと思ったのは秘密だ。
「では質問しますね、まずは出身地ですがなぜ空欄だったのでしょうか?」
「親が特定の場所でなく放浪して暮らしていたために出身地といえるものがありません」
「わかりました、では次ですが詳しい年齢が記載されてませんがこれは?」
「先ほど言ったように放浪して暮らしていたために年齢を数えるという習慣がなく、見かけからの年齢で僕が12,3歳で兄が17,8歳くらいだと言われてきたためそのように記載しました」
「苦労されてらしたんですね、大体事情は分かりましたが最後に1つ聞いておきますね?お兄さんと貴方の顔などは似ていますが瞳の色がだいぶ違っていますよね・・・本当にご兄弟なのですか?」
 最後にぶっこんで来たなこの爺さん、さてニコルじゃ答えるわけにはいかないな、このことに関しては、
「なっ!」
 ニコルがうろたえたので俺が答える
「それは弟からは言いにくいだろうから俺から言おう・・・俺たちはずっと片親と放浪していたんだ、物心ついたころには俺の父はいなかった、ここまでいえば十分だろう?」
 俺が心内で『決まった!』と思いながら皮肉気に笑顔を作る。
「はいけっこうです、答えにくいことも一通り答えて頂きありがとうございました。それではこちらの器具に軽く魔力を流してください」
と 謎の四角い物体が置かれた色は銀色で真ん中は空洞になっておりクリスタルらしきものがはまっている、これが魔力を覚える器具なんだろうな。
 先にニコルが手を置き魔力を流す、
「はい、結構です。では次にブレドさんお願いします」
 俺も手を置き軽く魔力を流す、
「はい、結構です。ブレドさんは相当魔力が高いみたいですね?では、次は顔の映像を取りますのでこちらの部屋にどうぞ」
と 奥の部屋に招き入れられる
「では順番に撮りますので先にニコルさんからどうぞ」
 ・・・爺さんが昔のカメラみたいなってか完全にカメラだよなあれ?でニコルの写真を5,6枚とる・・・あれ?映像って言ってたよね?
 写真らしきものが出来上がるとそれをなんかの器具に入れる、ここからじゃ見えないな。
「ではブレドさんどうぞ」
と 爺さんが俺の写真を撮る・・・1枚だけ、爺さんもちょっと危ないタイプか全く。
 さっきと同じように出来上がった写真を何かに入れている、やっぱり見えないな。
「はい、では手続きは終了です。明日にはできると思いますので今日は仮の身分証をお渡ししますね、こちらは紛失や破損した際には弁償となり1枚5千ナルとなりますのでご注意ください」
と 俺とニコルに手のひらサイズの鉄製のプレートカードを渡される、ほんのり魔力も感じるのでただの鉄じゃないらしい。
「ではまた、明日の昼頃には出来上がっていると思います。本日は長々とお手続きいただき、誠にありがとうございました」
 爺さんが深く頭を下げる、どうやらギルドマスターじゃなくただの丁寧な言葉遣いの古株ドワーフだったようだ、まぁ予想なんて外れる事くらいいくらでもあるさ。

 その後で、門番に仮の身分証見せたらそれでOKされて改めてこの港町にようこそって言われたが外から聞こえてきた慌ただしい声に雰囲気はぶち壊された。
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