一振りの刃となって

なんてこった

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65.ニコルと新入り達

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「では雪鱗さん、どんな依頼を受けたのですか?」
 ニコルの質問に、
「これ!」
 雪鱗が提示した依頼は。
・ブレードドックの討伐・・・シーフォート近くにあるケイブ森林に生息しているブレードドックの討伐をしてもらいたい、とにかく数を減らしたほうがいいので規定数を超えて討伐をすればその分上乗せして報酬を払います、規定討伐数5匹、討伐証明部位は額の角きちんと根元があるもののみ数えるので注意してください・・・報酬1500ナル+超過討伐数で加算

「なるほど、それでは試験官とはどこで合流でしょうか?」
「入口で待ってるってさ~」
「町の入口ですか?」
「そだよ~」
「分かりました、では行きましょうか?皆さん」
 そういってニコルたちは合流場所に移動する。

 合流場所につくとそこにいたのは、
「おはようございます皆さん、本日試験管を務めますコリンです」
 自己紹介を済ませてコリンは軽く会釈をする。
「コリンさんが試験官でしたか」
「あまり驚かれないのですね?私は現在あなた方のDランクの昇格依頼の試験官も務めてますのに」
「僕達も今現在自分たちの昇格依頼じゃない依頼を受けてます、それができてる今、コリンさんのように暇があるなら試験が重複してもいいかと思いますし・・・僕らが今日中に依頼を完遂できない場合はケイベルについて来てもらうことも視野に入れねばなりません。そうなるとコリンさんは丁度いい試験官だったのでむしろコリンさんがなってくれたらいいなって思ってました」
と コリンに向かって優しく微笑むニコル、コリンは顔を赤くして小声で「そうですか」と呟く、ニコル・・・恐ろしい子である。
「話は済んだ?んじゃあすぐ出発しよう!んで早く終わらせて師匠に報告しなきゃ!」
「師匠?とっそれより雪鱗さんコリンさんに挨拶だけでもしてください」
「ははっいいですよ、一応試験を受ける側のプロフィールは一通り入ってますから」
と 慌てて雪鱗に注意するニコルにコリンは笑って大丈夫だと告げる、内心もやっとしてはいるが。

「ツー太郎ブレードドックの群れが近くにいるかわかるかな?」
「バウ!」×2
 ツー太郎の案内でブレードドックを探す、因みにサン太郎はサンダーエッジと一緒にコリンに見つからないよう隠れている。
「こうやっているとこれじゃあ雪鱗の試験には見えないわね」
と余計なことを言ってしまうサラ、
「そうだね~でも私たちの場合はもっと楽だったし~これはこれでいいんじゃ無いかな~」
 ライカがフォローするが、
「そうだよね、これぐらい一人で出来なきゃ師匠に顔向けできないよね!」
 と何やら不穏な空気が流れ、
「ウチ一人でちょっと行ってくる!」
 というが早いか雪鱗が走り出す、
「ちょっ雪鱗さん!ちっ!サン太郎!聞こえてたら雪鱗さんを追いかけて!」
「わおぉぉぉぉん!」
 遠く離れた木陰から赤い影が駆け出す。

「サラが余計にゃこというからー」
 ニナが半目でサラを見る、ツー太郎はパーティのペースに合わせて警戒しながら進まねばいけなかったため完全に雪鱗に撒かれてしまったのだ。
「そうね迂闊だったわ、あの子がここまで考え無しなことをするなんて」
「ま~サン太郎が向かったからかえってあっちは安全だろうけどね~」
「まぁそうにゃんだよね~」
「いえ、あまりいい状況ではないですよ?試験官置き去りですし」
 とニコルが無言でいるコリンを横目にそうしゃべる。
 こんな森の中で単独行動をとれば何が起こるかわからないというのに深く考えずに突撃していった雪鱗に憤慨しているようだ・・・笑顔の上に青筋が張る着いている気がする。
「まぁ当面はこの周りを囲んでいる連中から片付けましょうか?」
 とニコルが提案すると小陰に隠れていた者たちが姿を表せる。
「女性が多いパーティだと遭遇率が高くなるって聞いてましたが、よく遭遇しますね」
 緑色の肌の20匹ほどの集団、そうゴブリン達である。
 この場にレッドがいれば「ゴブリン・リターンズ」とか呟いていただろう。
「手早く刈り取りましょう」
「ゴブ---!」×20

 そのころ雪鱗は、
「中々すばしっこいね、でも!」
 槍の鋭い一突きで跳びかかってきたブレードドックの頭を貫く雪鱗、
「ガァァァァ!」
 雪鱗が槍を引く隙を狙おうと跳びかかるブレードドック、だがその横から赤い影がぶつかる、
「ガウ!」
 離れざまに相手の喉を噛みきる早業を見せる赤い影、サン太郎の援護もあり雪鱗は既に3匹、サン太郎は2匹仕留めている。
「これで依頼は一応達成だけどまだ5、6匹いるしもうちょっと頑張ろうね、サンちゃん」
「ワン!」
 一人と一匹は慌てることもなく確実に相対しているブレードドックの数を減らしていった。
 戦闘に夢中で近寄ってきている大きな影に気づかないいままで・・・
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