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心核の入手
011話
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心核を具体的にどのように使うのかというのは、アランも雲海の仲間から聞いて知っていた。
もっとも、その使い方は個人によって違うので、明確にこうだといった正解はなかったのだが。
ともあれ、台座から心核を奪ったアランは自分の手の中にある心核こそがこの場から生き残る最後の救いであると判断し、半ば本能的に心核を起動する。
瞬間……アランは周囲の景色が一変したことに気が付く。
先程まで、自分は間違いなく遺跡の中にいたはずだ。
だというのに、現在自分がいるのは……そう、まるで日本にいたときにTVで見た宇宙にいるかのような光景だった。
とはいえ、当然生身で宇宙に行けるような身体はしておらず、宇宙服のような物も着ていない以上、現在自分がいるのが宇宙ではないというのは間違いなかった。
本来なら混乱してもおかしくない状況。
それも、心核を奪うよりも前にはかなりテンションが上がり、いわゆるハイな状態になっていたにもかかわらず、現在のアランは何故か素の状態とでも呼ぶべき状態になっていた。
だからこそ、素直に周囲を見回すような余裕もあったのだろう。
「……」
ふと、何か聞こえたような気がしたアランは、周囲を見回す。
だが、そこには誰もおらず、もしくは何もない。
……いや、正確には星々が無数に存在する宇宙空間のみがそこにはあった。
だが、星に何かを話しかけられた訳でもなく、恐らく今のは気のせいだろうと判断し……
(で、結局この状況からどうすればいいんだ?)
声には出さず……いや、声には出せず、そう呟く。
宇宙空間にいるのは間違いないが、それで息が出来ずに窒息死するといったことがないのは、アランにとって幸運だった。
ただし、窒息死しない代わりという訳でもないのだろうが、口を開くという行為そのものが出来ない。
(死なないだけいいか。……それで、あれは地球……じゃ、ないよな)
現在アランの視線の先に存在する惑星は、青い惑星だ。
それだけを思えば、それこそ日本にいたときに宇宙飛行士が呟いた『地球は青かった』という言葉そのままではあるのだが、それでも地球ではないと思えたのは、大陸の形が明らかに地球のものと違っていたからだろう。
一瞬、もしかして何らかの理由で地球に戻ってくることが出来たのかといった風にも思いはしたのだが……残念ながら、それは違ったらしい。
それでも視線の先にある惑星をじっと見ていると……
「……希望を……」
不意にそんな声が聞こえ、慌てて周囲を見回し……次の瞬間、アランの視線は眩い、それこそまともに見てしまえば目が潰れるのではないかと思えるほどの光に覆われ……
「え?」
ふと気が付けば、アランは再び全く自分の知らない場所にいた。
だが、先程の宇宙空間と違うのは、声を出せることだ。
それは、たった今、アランが自分で声を発したことで証明されている。
そして次に気が付いたのは……目の前にある何かに表示された石の騎士。
それが先程まで自分と戦っていた石の騎士であると判断出来たのは、一体何故なのかというのは、アランにも分からない。分からないが……それでも、確信出来たのだ。
石の騎士が掌を向け、周囲に石の槍が浮かび……それを見た瞬間、石の騎士が自分に何をしようとしているのかを理解し、半ば本能的に回避しようとし……その瞬間、不意にどうすればいいのか。正確にはどうすれば自分が乗っている何かを動かせるかというのを理解する。
その操縦システムが、自然と頭の中にインストールされたかのような、そんな不思議な感覚。
一瞬だけそんな自分の様子に疑問を感じたものの、次の瞬間には石の騎士の放った石の槍をスラスターを使って回避し……そこで、改めて自分がロボットに乗っているのだということを自覚する。
そう……つまり、先程アランが手に取った心核によって、モンスターではなく何故かロボットが生み出されたのだということを。
「くそっ、何だってファンタジーの世界でロボットが……いや、ロボットに乗れるのは嬉しいけど、だからってもう少し心の整理をだな! 大体、心核でモンスターじゃなくてロボットが構成されるってのは、一体何がどうなってるんだ!?」
叫びつつ、こちらもまた自然と理解出来る行動によりトリガーを引く。
アランの乗っている機体の頭部から放たれたバルカンが、ロボットに向かって飛んできた石の槍をあっさりと砕く。
それこそ、本来ならまともに当たれば一撃で殺されてもおかしくないような土の槍が、頭部バルカンによってあっさりと砕かれたのだ。
「嘘だろ?」
唖然とした様子で、アランが呟く。
自分が乗っているロボットの操縦方法は理解出来ていても、その詳細な性能といったものまでは理解出来ていないのだと、そう納得してしまう。
もっとも、考えていたよりも攻撃力が高いというのは、アランにとっても悪いことではなく。
レオノーラが相手にしている二匹と、自分に土の槍を放ってきた一匹、そして心核の台座を守っている一匹。
合計四匹の石の騎士を、今の自分なら倒すことが出来るかもしれないという希望が、アランの中にはあった。
そんなことを考えている間にも、不可視の風の刃がアランの乗っているロボに迫る。
本来なら不可視のはずの風の刃を視認出来ているのは、映像モニタがその理由だろう。
(魔力や魔法の類を可視化することが出来る、か。……便利だな)
空中を飛びながら、背中についている一見すると翼のようにも見えるバインダーを動かしてスラスターを使い、その風の刃を回避する。
そうしながら、何か武器はないのかと自分の乗っている機体のことを考え……手に銃を……正確にはビームライフルを持っているのに気が付く。
心核で出来ている以上、恐らくこのビームライフルも科学的な意味でのビームライフルではなく、魔力やもしくはそれに準ずる何かといったような力によって生み出された存在なのは、ほぼ間違いないと思われたが……ともあれ、ビームライフルはビームライフルだ。
アランの中には、このビームライフルは普通に使えるという確信があった。
その確信に導かれるようにして、アランはトリガーを引く。
頭部バルカンのときと同じく、どのトリガーを引けばビームライフルが発射されるのかというのは、アランには自然と理解出来た。
そしてアランの座っているコックピットの映像モニタには、ビームライフルの銃口からビームが放たれるのを確認出来る。
緑と白の中間といった色合いのビームは、やはりアランが考えた通り、本当の意味でのビームではないのだろう。
日本にいたときはロボットもののアニメや漫画、ゲームといったものに強い興味を持っていたので、もし実際にビームライフルというのがあった場合は、発射した瞬間には既に命中しているというのを、何かで聞いたか見たかした覚えがあった。
そういう場合、ビームライフルの銃口から射線を読んで回避するという必要があるのだが、アランが撃ったビームライフルは、速度こそかなりの早さではあったが、撃った瞬間にはすでに命中しているといったようなものではい。
それでもビームの速度が高速なのは変わらず、石の騎士の身体をあっさりと貫き、それどころか床にまで大きな貫通孔が生まれる。
そしてビームで貫かれた石の騎士は、あっさりとその場に倒れ込み、何故か石の騎士が爆発した。
「おい、マジか。ちょっと威力が強すぎるような……いや、石の騎士の強さを考えれば、この程度はおかしくないのか?」
呟きつつ、再び接近してきた石の槍を感じ、背中にある翼のようなバインダーを使ってその動きを回避する。
これもまたロボットの能力なのか、アランがコックピットの映像モニタで確認していない攻撃でも、何らかのセンサーを使って攻撃を察知することが出来た。
アランにしてみれば、石の騎士というのはとてもではないが自分だけで勝てるような相手ではなかった。
だというのに、心核で生み出されたこのロボットを使えば、敵の魔法はあっさりと回避するなり迎撃するなりといった真似が出来て、その攻撃力は一撃で石の騎士を撃破することも可能になる。
改めて、アランは心核という存在の強さに驚く。
ともあれ、自分の手の中にあるのが極めて強力な武器、マジックアイテム、力、兵器……そのような物であっても、今はとにかく石の騎士を倒す方が先だった。
「残り三匹、まずは……」
自分を狙っていた石の騎士は、あっさりと倒すことに成功した。
そうである以上、当然次に狙うのは……と視線を向けたのは、レオノーラと戦っている二匹の石の騎士だ。
そちらにビームライフルの銃口を向けたアランだったが、トリガーを引くことを躊躇する。
何故なら、映像モニタに映し出されているレオノーラはのすぐ近くに二匹の石の騎士がいたからだ。
二匹の石の騎士は、双方共に長剣を振るってレオノーラに攻撃を仕掛けている。
それだけを見れば、レオノーラの危機なのは間違いない。
だが……レオノーラの口元が笑みを浮かべているのを見れば、これはレオノーラが追い詰められているのではなく、何らかの思惑があってこのような行動をしているというのは明らかだった。
(とはいえ、レオノーラの武器は鞭と魔法。中距離と遠距離に対応している攻撃方法で、近距離で使うべき攻撃方法は多くないはずだけど。俺が知らない何かがあるのか?)
あるのか? と疑問を抱いたアランだったが、アランとレオノーラが知り合ってからまだ数日。
それも友好的な関係ではなく、競争相手といった表現が相応しいのだから、レオノーラの持つ手札の全てを知っている訳でもない。
だが、付き合いそのものは短いが、それでもアランはレオノーラの性格はある程度知っている。
少なくても、自分が負けそうだというのにあのような笑みを浮かべているといったことは考えれないほどには。
レオノーラが大丈夫そうとなると、ここで狙うべきは二匹で行動している石の騎士ではなく、台座を守っている方の石の騎士となる。
実際、先程までアランと戦っていた石の騎士がビームライフルによってあっさりと倒された以上、現在自分に攻撃をしてきているのは台座を守っている石の騎士だけだ。
であれば、もう一つの心核を確実に確保するためにも、そちらを先に倒すべき。
そう判断し、アランは翼のようにも見えるバインダーと、機体の各所に無数についているスラスターを使って、機体の方向転換をするのだった。
もっとも、その使い方は個人によって違うので、明確にこうだといった正解はなかったのだが。
ともあれ、台座から心核を奪ったアランは自分の手の中にある心核こそがこの場から生き残る最後の救いであると判断し、半ば本能的に心核を起動する。
瞬間……アランは周囲の景色が一変したことに気が付く。
先程まで、自分は間違いなく遺跡の中にいたはずだ。
だというのに、現在自分がいるのは……そう、まるで日本にいたときにTVで見た宇宙にいるかのような光景だった。
とはいえ、当然生身で宇宙に行けるような身体はしておらず、宇宙服のような物も着ていない以上、現在自分がいるのが宇宙ではないというのは間違いなかった。
本来なら混乱してもおかしくない状況。
それも、心核を奪うよりも前にはかなりテンションが上がり、いわゆるハイな状態になっていたにもかかわらず、現在のアランは何故か素の状態とでも呼ぶべき状態になっていた。
だからこそ、素直に周囲を見回すような余裕もあったのだろう。
「……」
ふと、何か聞こえたような気がしたアランは、周囲を見回す。
だが、そこには誰もおらず、もしくは何もない。
……いや、正確には星々が無数に存在する宇宙空間のみがそこにはあった。
だが、星に何かを話しかけられた訳でもなく、恐らく今のは気のせいだろうと判断し……
(で、結局この状況からどうすればいいんだ?)
声には出さず……いや、声には出せず、そう呟く。
宇宙空間にいるのは間違いないが、それで息が出来ずに窒息死するといったことがないのは、アランにとって幸運だった。
ただし、窒息死しない代わりという訳でもないのだろうが、口を開くという行為そのものが出来ない。
(死なないだけいいか。……それで、あれは地球……じゃ、ないよな)
現在アランの視線の先に存在する惑星は、青い惑星だ。
それだけを思えば、それこそ日本にいたときに宇宙飛行士が呟いた『地球は青かった』という言葉そのままではあるのだが、それでも地球ではないと思えたのは、大陸の形が明らかに地球のものと違っていたからだろう。
一瞬、もしかして何らかの理由で地球に戻ってくることが出来たのかといった風にも思いはしたのだが……残念ながら、それは違ったらしい。
それでも視線の先にある惑星をじっと見ていると……
「……希望を……」
不意にそんな声が聞こえ、慌てて周囲を見回し……次の瞬間、アランの視線は眩い、それこそまともに見てしまえば目が潰れるのではないかと思えるほどの光に覆われ……
「え?」
ふと気が付けば、アランは再び全く自分の知らない場所にいた。
だが、先程の宇宙空間と違うのは、声を出せることだ。
それは、たった今、アランが自分で声を発したことで証明されている。
そして次に気が付いたのは……目の前にある何かに表示された石の騎士。
それが先程まで自分と戦っていた石の騎士であると判断出来たのは、一体何故なのかというのは、アランにも分からない。分からないが……それでも、確信出来たのだ。
石の騎士が掌を向け、周囲に石の槍が浮かび……それを見た瞬間、石の騎士が自分に何をしようとしているのかを理解し、半ば本能的に回避しようとし……その瞬間、不意にどうすればいいのか。正確にはどうすれば自分が乗っている何かを動かせるかというのを理解する。
その操縦システムが、自然と頭の中にインストールされたかのような、そんな不思議な感覚。
一瞬だけそんな自分の様子に疑問を感じたものの、次の瞬間には石の騎士の放った石の槍をスラスターを使って回避し……そこで、改めて自分がロボットに乗っているのだということを自覚する。
そう……つまり、先程アランが手に取った心核によって、モンスターではなく何故かロボットが生み出されたのだということを。
「くそっ、何だってファンタジーの世界でロボットが……いや、ロボットに乗れるのは嬉しいけど、だからってもう少し心の整理をだな! 大体、心核でモンスターじゃなくてロボットが構成されるってのは、一体何がどうなってるんだ!?」
叫びつつ、こちらもまた自然と理解出来る行動によりトリガーを引く。
アランの乗っている機体の頭部から放たれたバルカンが、ロボットに向かって飛んできた石の槍をあっさりと砕く。
それこそ、本来ならまともに当たれば一撃で殺されてもおかしくないような土の槍が、頭部バルカンによってあっさりと砕かれたのだ。
「嘘だろ?」
唖然とした様子で、アランが呟く。
自分が乗っているロボットの操縦方法は理解出来ていても、その詳細な性能といったものまでは理解出来ていないのだと、そう納得してしまう。
もっとも、考えていたよりも攻撃力が高いというのは、アランにとっても悪いことではなく。
レオノーラが相手にしている二匹と、自分に土の槍を放ってきた一匹、そして心核の台座を守っている一匹。
合計四匹の石の騎士を、今の自分なら倒すことが出来るかもしれないという希望が、アランの中にはあった。
そんなことを考えている間にも、不可視の風の刃がアランの乗っているロボに迫る。
本来なら不可視のはずの風の刃を視認出来ているのは、映像モニタがその理由だろう。
(魔力や魔法の類を可視化することが出来る、か。……便利だな)
空中を飛びながら、背中についている一見すると翼のようにも見えるバインダーを動かしてスラスターを使い、その風の刃を回避する。
そうしながら、何か武器はないのかと自分の乗っている機体のことを考え……手に銃を……正確にはビームライフルを持っているのに気が付く。
心核で出来ている以上、恐らくこのビームライフルも科学的な意味でのビームライフルではなく、魔力やもしくはそれに準ずる何かといったような力によって生み出された存在なのは、ほぼ間違いないと思われたが……ともあれ、ビームライフルはビームライフルだ。
アランの中には、このビームライフルは普通に使えるという確信があった。
その確信に導かれるようにして、アランはトリガーを引く。
頭部バルカンのときと同じく、どのトリガーを引けばビームライフルが発射されるのかというのは、アランには自然と理解出来た。
そしてアランの座っているコックピットの映像モニタには、ビームライフルの銃口からビームが放たれるのを確認出来る。
緑と白の中間といった色合いのビームは、やはりアランが考えた通り、本当の意味でのビームではないのだろう。
日本にいたときはロボットもののアニメや漫画、ゲームといったものに強い興味を持っていたので、もし実際にビームライフルというのがあった場合は、発射した瞬間には既に命中しているというのを、何かで聞いたか見たかした覚えがあった。
そういう場合、ビームライフルの銃口から射線を読んで回避するという必要があるのだが、アランが撃ったビームライフルは、速度こそかなりの早さではあったが、撃った瞬間にはすでに命中しているといったようなものではい。
それでもビームの速度が高速なのは変わらず、石の騎士の身体をあっさりと貫き、それどころか床にまで大きな貫通孔が生まれる。
そしてビームで貫かれた石の騎士は、あっさりとその場に倒れ込み、何故か石の騎士が爆発した。
「おい、マジか。ちょっと威力が強すぎるような……いや、石の騎士の強さを考えれば、この程度はおかしくないのか?」
呟きつつ、再び接近してきた石の槍を感じ、背中にある翼のようなバインダーを使ってその動きを回避する。
これもまたロボットの能力なのか、アランがコックピットの映像モニタで確認していない攻撃でも、何らかのセンサーを使って攻撃を察知することが出来た。
アランにしてみれば、石の騎士というのはとてもではないが自分だけで勝てるような相手ではなかった。
だというのに、心核で生み出されたこのロボットを使えば、敵の魔法はあっさりと回避するなり迎撃するなりといった真似が出来て、その攻撃力は一撃で石の騎士を撃破することも可能になる。
改めて、アランは心核という存在の強さに驚く。
ともあれ、自分の手の中にあるのが極めて強力な武器、マジックアイテム、力、兵器……そのような物であっても、今はとにかく石の騎士を倒す方が先だった。
「残り三匹、まずは……」
自分を狙っていた石の騎士は、あっさりと倒すことに成功した。
そうである以上、当然次に狙うのは……と視線を向けたのは、レオノーラと戦っている二匹の石の騎士だ。
そちらにビームライフルの銃口を向けたアランだったが、トリガーを引くことを躊躇する。
何故なら、映像モニタに映し出されているレオノーラはのすぐ近くに二匹の石の騎士がいたからだ。
二匹の石の騎士は、双方共に長剣を振るってレオノーラに攻撃を仕掛けている。
それだけを見れば、レオノーラの危機なのは間違いない。
だが……レオノーラの口元が笑みを浮かべているのを見れば、これはレオノーラが追い詰められているのではなく、何らかの思惑があってこのような行動をしているというのは明らかだった。
(とはいえ、レオノーラの武器は鞭と魔法。中距離と遠距離に対応している攻撃方法で、近距離で使うべき攻撃方法は多くないはずだけど。俺が知らない何かがあるのか?)
あるのか? と疑問を抱いたアランだったが、アランとレオノーラが知り合ってからまだ数日。
それも友好的な関係ではなく、競争相手といった表現が相応しいのだから、レオノーラの持つ手札の全てを知っている訳でもない。
だが、付き合いそのものは短いが、それでもアランはレオノーラの性格はある程度知っている。
少なくても、自分が負けそうだというのにあのような笑みを浮かべているといったことは考えれないほどには。
レオノーラが大丈夫そうとなると、ここで狙うべきは二匹で行動している石の騎士ではなく、台座を守っている方の石の騎士となる。
実際、先程までアランと戦っていた石の騎士がビームライフルによってあっさりと倒された以上、現在自分に攻撃をしてきているのは台座を守っている石の騎士だけだ。
であれば、もう一つの心核を確実に確保するためにも、そちらを先に倒すべき。
そう判断し、アランは翼のようにも見えるバインダーと、機体の各所に無数についているスラスターを使って、機体の方向転換をするのだった。
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