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ラリアント防衛戦
083話
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軽い挑発と、ガリンダミア帝国の方が立場としては圧倒的に上だと示すために使者の口から出た言葉は、モリクから予想以上に激烈な返事をされる。
それを聞いた使者の顔は怒りと屈辱で赤くなり、額には血管が浮かび上がっている。
使者を守る護衛として周囲にいる者たちの顔からは急速に血の気が引いていく。
もしここで使者が激高してモリクに危害を加えようものなら、そのモリクから少し離れた場所にいる巨大なゴーレムが即座に行動を起こすと、そう思ったためだ。
そのゴーレムがただのゴーレムではなく心核使いが変身――本人に言えば召喚と言い張るだろうが――したゴーレムだというのは間違いない。
そんな相手とここで戦うようなことになれば、それこそ勝つことは不可能だ。
だからこそ、護衛としてはここで使者に迂闊な真似をして欲しくはなかった。
……もしそうなれば、それこそ使者を強引に連れてこの場を逃げ出すか、それともいっそのこと使者をこの場に残して自分たちだけで逃げるか。
半ば使者を見捨てる方に心が傾いた中、不意に今まで怒り心頭といった様子の使者が口を開く。
「随分と威勢がいいが、貴様は自分の立場を理解しているいるのか?」
モリクの言葉が、よほど許せなかったのだろう。
貴様という呼び方は呼びかけられたモリクは、しかしそんな使者の恫喝など全く気にした様子もなく頷く。
「ええ、もちろん。現在こうやって盗人の集団に対処するために、ラリアントの住人全員で防備を整えているところですからね。ザラクニアを始めとする裏切り者も、戦いの中で裏切るといった真似をされるよりは、戦いの前にはっきりとした方が安心ですしね」
言外に、ザラクニアが起こした行動の失敗……ガリンダミア帝国が行った作戦はラリアントの、そしてドットリオン王国の利益になったのだと、そう告げるモリク。
だが、使者の男は先程の挑発にひっかかからず、喚いたりといったことはしない。
代わりに、モリクを鋭い……そして苛立ちの籠もった視線で睨み付ける。
「なるほど。そこまで言うからには、降伏するように提案しても無駄ということか」
「そうなりますな。こちらも侵略者に対して膝を折るような真似は出来ませんので」
モリクと使者の視線が真っ向から交わる。
近くで見ていた者には、お互いの視線が火花を散らしているようにすら思えた。
使者にしてみれば、まさかここまでモリクが強気に出て来るのは意外だったが、ともあれ、再度口を開く。
「自己紹介が遅れたが、私は今回ガリンダミア帝国の使者としてやって来た、スオール・ミルゲという」
「分かりました。ですが、スオール殿と言葉を交わす機会はそう多くないのが残念ですね」
「そうかな? ラリアントがどうしようもなくなって、降伏を希望するときはまた会う機会があると思うが」
「そちらの被害が大きく、停戦を希望してくるときに会うのなら、こちらも歓迎しますがね。それより、ここで話をするのも何ですし、街中に入りませんか?」
「いや、止めておこう。せっかくそちらが虚しい努力をしてるのに私に見せる訳にはいかないだろう? ただでさえ、圧倒的な実力差があるのに」
「いえいえ、ガリンダミア帝国が相手なら、そのくらいは特に問題ありませんよ」
ははは、ふふふ、と。
二人の男は目の笑っていない笑みを浮かべながら、笑い声を上げつつ棘のある言葉を交わす。
見ている方にしてみれば、背筋が冷たくなるかのような会話なのは間違いないない。
「おい、何でモリク様ってあんな政治家みたいなやり取りが出来るんだ?」
「俺に言われても、分かる訳がねえだろ」
少し離れた場所は、兵士たちが周囲に聞こえないように小さく言葉を交わしているが、実際に他の者たちにしても同じような思いだったのは間違いない。
モリクは部下からの信頼が厚い人物ではあるが、あくまでも騎士団においては小隊長でしかなかった。
今でこそ領主代理という立場になっているが、それでもこの手の交渉を本職であるスオールとやり合えるというのは、様子を見ている者にすればかなり意外なことだ。……実際には、イルゼンから多少なりとも交渉のイロハを教えて貰ったから、このようにやり取り出来ているのだが。
「ともあれ、降伏勧告にかんしては拒否をするということは分かった。では、次の話題に移ろう。現在ラリアントによって拘束されている、我が国の者たちを即刻返却して欲しい」
「ほう、返却。残念ながらうちで捕らえている人物は盗賊たちだけであって、ガリンダミア帝国の者はいないはずですが。それとも、やはりガリンダミア帝国の人間は盗人であると?」
その言葉に、スオールは口を噤まざるを得ない。
ここで認めれば、それは使者の自分が公の場でガリンダミア帝国の兵士が盗賊として動いていたと認めることになるのだから。
ガリンダミア帝国は周辺の小国を強引に――それこそ場合によっては武力を使っても――占領しているが、それでも国としての面子がある。
実際にはそれ以上に悪どいことをやっていても、ガリンダミア帝国の正式な使者であるスオールがそれを認める訳にはいかなかった。
そして認めることが出来ないのと同時に否定することも出来ない。
もしここで否定するようなことをすれば、敵地に乗り込むという危険な任務を任せておきながら、それが失敗したらすぐにでも切り捨てられるということを示してしまうのだから。
何より、心核使いの大半が捕まったままだというのが痛い。
元々ザラクニアの一件は成功する可能性が極めて高かったので、ガリンダミア帝国からも多くの心核使いを派遣していた。
もちろん無償ではなく、今回の一件が終わったら相応の代価を貰うつもりで。
もちろんザラクニアの策が上手くいくというのが大前提の話だったのだが、その可能性は非常に高かった。
だからこそ、土のゴーレムのようなガリンダミア帝国の中でも極めて強力な心核使いも派遣したのだが……その結果が、ザラクニアの惨敗。
当然そうなれば心核使いたちはモリクの手に落ちることになる。
心核使いを無害化するとなれば、それこそ心核を奪った上で殺すのが手っ取り早い。
だが、スオールは戦場から逃げてきたガリンダミア帝国の兵士から、心核使い全員が殺された訳ではなく、生きて捕まっている者がいるというのも聞いていた。
心核使いが強力な戦力である以上、ここでその戦力を取り戻さないという選択肢は存在ない。
……今の状況でそれが非常に難しいのも、また事実だが。
「では、その捕らえた者たちを売って貰うというのはどうかな? 無論、相応の代金は支払おう」
心核使いたちがガリンダミア帝国の者かどうかということには触れずに、そう交渉を持ちかける。
だが、モリクは当然のよう素直に頷く訳にはいかない。
もしここで心核使いを返せば、その心核使いたちはラリアントを攻めるときに再び戦場に出て来るのだから。
ただでさえガリンダミア帝国の軍隊を援軍が到着するまではラリアント軍だけで防がなければならない以上、余計な戦力を……それも極めて強力な戦力を、ガリンダミア帝国に渡す訳にはいかない。
しかし、次の瞬間モリクは数秒前まで浮かべていた表情が嘘のように笑みを浮かべ、口を開く。
「相応の代金ですか。では、身柄だけであれば、それと引き換えに渡しても構いませんよ」
身柄だけ、と強調するモリク。
それが何を意味しているのか、スオールは瞬時に理解し、一瞬だけ苦々しい表情を浮かべる。
つまり、心核使いは帰すが心核は返さない。そうモリクは言っているのだ。
それに眉を顰めるスオール。
当然だろう。
スオールが……そしてガリンダミア帝国が欲しているのは、心核使いなのだ。
心核を持っていない心核使いなど、何の役にも立たない。
いや、場合によっては生身でも何らかの役に立つことがあるかもしれないが、それでも心核使いとして以上に有益かと言われれば、スオールは……いや、スオールでなくても首を横に振るだろう。
「それは、一体どのような理由でそうなっている?」
「どのような理由も何も、スオール殿も心核がどれだけ希少な存在かは知っているはず。希少であれば当然高い価値が付く。そして今のラリアントに残ってくれたクランに報酬として渡すには、これ以上ない物であると思うが?」
筋は通っている。
モリクの言い分には、一応筋は通っているのだ。
実際に心核というのは売りに出されることもある。
……とはいえ、一度誰かが使った心核は、別の者が使えるようになるまでには長い時間がかかることも多い。
それでも購入を希望する者はいくらでもいるだろう。
だからこそ、心核を報酬として渡したという言葉をスオールは信じる。
心核使いを殺さずに無力化するという意味でこれ以上のものはないし、クランを雇う資金にもなる。
まさに一石二鳥……いや、それでガリンダミア帝国の士気が大きく下がるということや、今まで散々ガリンダミア帝国に好き勝手やって来た相手に意趣返しをするという意味では、一石二鳥とか、三鳥、四鳥といった具合にすらなっている。
「ぐぬっ」
モリクの言葉に悔しげに呻くスオール。
まさかこの状況で心核を手放すような……それも報酬としてあっさり引き渡すような真似をするとは、思っていなかったのだろう。
実際にこれはかなり型破りな方法であり、イルゼンがいなければモリクも思いつかなかっただろう。
心核というのは、それほどに貴重な物なのだ。
「それで、どうするのですかな。心核使いを含めてガリンダミア帝国の兵士。買い取って貰えると思っても? ああ、もちろんこの件はあとで捕虜……いや、盗賊だから捕虜ではなく犯罪者か。犯罪者として地下牢にいる者たちにも知らせるが」
それは、ここで見捨てればその情報を捕虜たちに話すということを意味している。
捕虜たちがここで死ぬのなら、まだいい。
だがもし生きて帰った場合、ガリンダミア帝国は捕虜となった相手を取り返す手段があるにもかかわらず、見捨てるという選択をしたという話が伝わることになる。
そのようなことになれば、ガリンダミア帝国としては非常に痛い。
それらの事情を考え……スオールはモリクの言葉を受け入れることしか出来なかった。
それを聞いた使者の顔は怒りと屈辱で赤くなり、額には血管が浮かび上がっている。
使者を守る護衛として周囲にいる者たちの顔からは急速に血の気が引いていく。
もしここで使者が激高してモリクに危害を加えようものなら、そのモリクから少し離れた場所にいる巨大なゴーレムが即座に行動を起こすと、そう思ったためだ。
そのゴーレムがただのゴーレムではなく心核使いが変身――本人に言えば召喚と言い張るだろうが――したゴーレムだというのは間違いない。
そんな相手とここで戦うようなことになれば、それこそ勝つことは不可能だ。
だからこそ、護衛としてはここで使者に迂闊な真似をして欲しくはなかった。
……もしそうなれば、それこそ使者を強引に連れてこの場を逃げ出すか、それともいっそのこと使者をこの場に残して自分たちだけで逃げるか。
半ば使者を見捨てる方に心が傾いた中、不意に今まで怒り心頭といった様子の使者が口を開く。
「随分と威勢がいいが、貴様は自分の立場を理解しているいるのか?」
モリクの言葉が、よほど許せなかったのだろう。
貴様という呼び方は呼びかけられたモリクは、しかしそんな使者の恫喝など全く気にした様子もなく頷く。
「ええ、もちろん。現在こうやって盗人の集団に対処するために、ラリアントの住人全員で防備を整えているところですからね。ザラクニアを始めとする裏切り者も、戦いの中で裏切るといった真似をされるよりは、戦いの前にはっきりとした方が安心ですしね」
言外に、ザラクニアが起こした行動の失敗……ガリンダミア帝国が行った作戦はラリアントの、そしてドットリオン王国の利益になったのだと、そう告げるモリク。
だが、使者の男は先程の挑発にひっかかからず、喚いたりといったことはしない。
代わりに、モリクを鋭い……そして苛立ちの籠もった視線で睨み付ける。
「なるほど。そこまで言うからには、降伏するように提案しても無駄ということか」
「そうなりますな。こちらも侵略者に対して膝を折るような真似は出来ませんので」
モリクと使者の視線が真っ向から交わる。
近くで見ていた者には、お互いの視線が火花を散らしているようにすら思えた。
使者にしてみれば、まさかここまでモリクが強気に出て来るのは意外だったが、ともあれ、再度口を開く。
「自己紹介が遅れたが、私は今回ガリンダミア帝国の使者としてやって来た、スオール・ミルゲという」
「分かりました。ですが、スオール殿と言葉を交わす機会はそう多くないのが残念ですね」
「そうかな? ラリアントがどうしようもなくなって、降伏を希望するときはまた会う機会があると思うが」
「そちらの被害が大きく、停戦を希望してくるときに会うのなら、こちらも歓迎しますがね。それより、ここで話をするのも何ですし、街中に入りませんか?」
「いや、止めておこう。せっかくそちらが虚しい努力をしてるのに私に見せる訳にはいかないだろう? ただでさえ、圧倒的な実力差があるのに」
「いえいえ、ガリンダミア帝国が相手なら、そのくらいは特に問題ありませんよ」
ははは、ふふふ、と。
二人の男は目の笑っていない笑みを浮かべながら、笑い声を上げつつ棘のある言葉を交わす。
見ている方にしてみれば、背筋が冷たくなるかのような会話なのは間違いないない。
「おい、何でモリク様ってあんな政治家みたいなやり取りが出来るんだ?」
「俺に言われても、分かる訳がねえだろ」
少し離れた場所は、兵士たちが周囲に聞こえないように小さく言葉を交わしているが、実際に他の者たちにしても同じような思いだったのは間違いない。
モリクは部下からの信頼が厚い人物ではあるが、あくまでも騎士団においては小隊長でしかなかった。
今でこそ領主代理という立場になっているが、それでもこの手の交渉を本職であるスオールとやり合えるというのは、様子を見ている者にすればかなり意外なことだ。……実際には、イルゼンから多少なりとも交渉のイロハを教えて貰ったから、このようにやり取り出来ているのだが。
「ともあれ、降伏勧告にかんしては拒否をするということは分かった。では、次の話題に移ろう。現在ラリアントによって拘束されている、我が国の者たちを即刻返却して欲しい」
「ほう、返却。残念ながらうちで捕らえている人物は盗賊たちだけであって、ガリンダミア帝国の者はいないはずですが。それとも、やはりガリンダミア帝国の人間は盗人であると?」
その言葉に、スオールは口を噤まざるを得ない。
ここで認めれば、それは使者の自分が公の場でガリンダミア帝国の兵士が盗賊として動いていたと認めることになるのだから。
ガリンダミア帝国は周辺の小国を強引に――それこそ場合によっては武力を使っても――占領しているが、それでも国としての面子がある。
実際にはそれ以上に悪どいことをやっていても、ガリンダミア帝国の正式な使者であるスオールがそれを認める訳にはいかなかった。
そして認めることが出来ないのと同時に否定することも出来ない。
もしここで否定するようなことをすれば、敵地に乗り込むという危険な任務を任せておきながら、それが失敗したらすぐにでも切り捨てられるということを示してしまうのだから。
何より、心核使いの大半が捕まったままだというのが痛い。
元々ザラクニアの一件は成功する可能性が極めて高かったので、ガリンダミア帝国からも多くの心核使いを派遣していた。
もちろん無償ではなく、今回の一件が終わったら相応の代価を貰うつもりで。
もちろんザラクニアの策が上手くいくというのが大前提の話だったのだが、その可能性は非常に高かった。
だからこそ、土のゴーレムのようなガリンダミア帝国の中でも極めて強力な心核使いも派遣したのだが……その結果が、ザラクニアの惨敗。
当然そうなれば心核使いたちはモリクの手に落ちることになる。
心核使いを無害化するとなれば、それこそ心核を奪った上で殺すのが手っ取り早い。
だが、スオールは戦場から逃げてきたガリンダミア帝国の兵士から、心核使い全員が殺された訳ではなく、生きて捕まっている者がいるというのも聞いていた。
心核使いが強力な戦力である以上、ここでその戦力を取り戻さないという選択肢は存在ない。
……今の状況でそれが非常に難しいのも、また事実だが。
「では、その捕らえた者たちを売って貰うというのはどうかな? 無論、相応の代金は支払おう」
心核使いたちがガリンダミア帝国の者かどうかということには触れずに、そう交渉を持ちかける。
だが、モリクは当然のよう素直に頷く訳にはいかない。
もしここで心核使いを返せば、その心核使いたちはラリアントを攻めるときに再び戦場に出て来るのだから。
ただでさえガリンダミア帝国の軍隊を援軍が到着するまではラリアント軍だけで防がなければならない以上、余計な戦力を……それも極めて強力な戦力を、ガリンダミア帝国に渡す訳にはいかない。
しかし、次の瞬間モリクは数秒前まで浮かべていた表情が嘘のように笑みを浮かべ、口を開く。
「相応の代金ですか。では、身柄だけであれば、それと引き換えに渡しても構いませんよ」
身柄だけ、と強調するモリク。
それが何を意味しているのか、スオールは瞬時に理解し、一瞬だけ苦々しい表情を浮かべる。
つまり、心核使いは帰すが心核は返さない。そうモリクは言っているのだ。
それに眉を顰めるスオール。
当然だろう。
スオールが……そしてガリンダミア帝国が欲しているのは、心核使いなのだ。
心核を持っていない心核使いなど、何の役にも立たない。
いや、場合によっては生身でも何らかの役に立つことがあるかもしれないが、それでも心核使いとして以上に有益かと言われれば、スオールは……いや、スオールでなくても首を横に振るだろう。
「それは、一体どのような理由でそうなっている?」
「どのような理由も何も、スオール殿も心核がどれだけ希少な存在かは知っているはず。希少であれば当然高い価値が付く。そして今のラリアントに残ってくれたクランに報酬として渡すには、これ以上ない物であると思うが?」
筋は通っている。
モリクの言い分には、一応筋は通っているのだ。
実際に心核というのは売りに出されることもある。
……とはいえ、一度誰かが使った心核は、別の者が使えるようになるまでには長い時間がかかることも多い。
それでも購入を希望する者はいくらでもいるだろう。
だからこそ、心核を報酬として渡したという言葉をスオールは信じる。
心核使いを殺さずに無力化するという意味でこれ以上のものはないし、クランを雇う資金にもなる。
まさに一石二鳥……いや、それでガリンダミア帝国の士気が大きく下がるということや、今まで散々ガリンダミア帝国に好き勝手やって来た相手に意趣返しをするという意味では、一石二鳥とか、三鳥、四鳥といった具合にすらなっている。
「ぐぬっ」
モリクの言葉に悔しげに呻くスオール。
まさかこの状況で心核を手放すような……それも報酬としてあっさり引き渡すような真似をするとは、思っていなかったのだろう。
実際にこれはかなり型破りな方法であり、イルゼンがいなければモリクも思いつかなかっただろう。
心核というのは、それほどに貴重な物なのだ。
「それで、どうするのですかな。心核使いを含めてガリンダミア帝国の兵士。買い取って貰えると思っても? ああ、もちろんこの件はあとで捕虜……いや、盗賊だから捕虜ではなく犯罪者か。犯罪者として地下牢にいる者たちにも知らせるが」
それは、ここで見捨てればその情報を捕虜たちに話すということを意味している。
捕虜たちがここで死ぬのなら、まだいい。
だがもし生きて帰った場合、ガリンダミア帝国は捕虜となった相手を取り返す手段があるにもかかわらず、見捨てるという選択をしたという話が伝わることになる。
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