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ラリアント防衛戦
115話
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上空を飛んでいる黄金のドラゴンは、ゼオンの側にいた多くの心核使いを威嚇するようにレーザーブレスを放ったかと思えば、今度はラリアントの上空を移動しながら、城壁の外にいるガリンダミア帝国軍に向けてレーザーブレスを放つ。
その一撃は、ゼオンと心核使いの間の地面を斬り裂いた、もしくは焼き裂いたかのようにレーザーで地面を切断していくのだが、心核使いのときは相手に当たらないようにという配慮がなされていたものの、ラリアントの周囲にいる者たちに対しては、そのような配慮をしない。
結果として、レーザーブレスの直撃を受けて一瞬で消滅した者もいれば、手足だけが消滅した者、レーザーブレスによって一瞬で溶けた金属を被って地獄の苦しみを味わった者など、多くの者がレーザーブレスによって被害を受けた。
上空からの一撃であっさりとガリンダミア帝国軍に大きな被害を与えた黄金のドラゴンは、ラリアントにいる者にしてみれば救世主のようにも思えただろう。
……もっとも、ガリンダミア帝国軍にしてみればラリアント攻めを邪魔した憎い相手ということになるだろうが。
「怯むな、進め! ラリアントに取り付けば、奴は攻撃をすることが出来ない!」
ガリンダミア帝国軍の指揮官が、鋭く叫ぶ。
ラリアントについての情報……そしてアランについての情報を集めていたのだから、当然のようにアランの所属する雲海と共に行動していた黄金の薔薇というクランについての情報はガリンダミア帝国軍も得ていた。
だからこそ、黄金の薔薇を率いているレオノーラについての情報も知っていた。
ただし、黄金の薔薇は雲海と袂を分かっていたはずであり……その黄金の薔薇を率いるレオノーラがここにいるというのは、ガリンダミア帝国軍にとっても完全に予想外の話だ。
しかし、それでも集めておいた情報は無駄にならない。
黄金のドラゴンという、アランの使うゼオンとは別の意味で凶悪な存在の心核使いたるレオノーラだったが、同時に今のようなレーザーブレスはそう簡単に撃てないということも意味している。
レーザーブレスの威力が強すぎて、下手にラリアントの城壁の近くに撃ち込んだ場合、下手をすれば城壁すらあっさりと破壊されてしまう可能性が高いのだ。
だからこそ、レオノーラが変身した黄金のドラゴンは、城壁の近くにいれば攻撃出来ない。
ガリンダミア帝国軍の指揮官はそれが分かっていたからこそ、素早く部下たちに命令を出す。
とはいえ、部下であっても大人しくその命令に従えるかといえば、また別の話だ。
上空に黄金のドラゴンがいる状況で、その黄金のドラゴンが守っている場所に近づけというのだから。
それでも少なくない数の者たちがラリアントの城壁に向かって近づいていく。
ガリンダミア帝国軍の者たちにとって幸運だったのは、黄金のドラゴンの守られているラリアント軍の方でも、何が起きているのかをしっかりと把握していなかったことだろう。
ザラクニアとの戦いのときに黄金のドラゴンを見た者は多かったのだが。
それでも、まさかこの状況でいきなり戻ってくるとは思わなかったのだ。
また、セレモーナが率いてきた援軍の中には、それこそパニックに陥って、空に向かって攻撃しようとした者もいた。
それは自殺行為以外のなにものでもないのだが、レオノーラが心核を使って変身したモンスターだとは知らない以上、仕方のないことではある。
結局ザラクニアのとの戦いを経験した者がそんな相手を止めたので、大きな問題にはならなかったが、。
『アラン、無事ね?』
ゼオンのコックピットの中で、アランの頭の中にレオノーラの声が響く。
まだレオノーラも黄金のドラゴンの力を完全には使いこなしていないためか、黄金のドラゴンになった状況で人の言葉を発することは出来ない。
だがその代わりという訳ではないが、アランとだけは念話やテレパシーといった類のもので会話をすることが出来た。
これは、アランとレオノーラの使っている心核が同じ場所に置かれていた物であり、それが何らかの繋がりを生み出していると考えられるが……実際にそのような理屈でそのような真似が出来るのかというのは、今のところ誰にも……それこそ心核を使っているアランやレオノーラ本人ですら分からない。
そもそもの話、アランの心核がカロという自我を得たことも、何故そのようなことになったのか分からないのだ。
アランが雲海や黄金の薔薇の面々――カロの事情を知っている者たち――に話を聞いてみても、誰もそのような前例があるということは知らなかった。
何故かかなりの情報通で、知らないことがないのではないかと思えるニコラスに聞いても、それは変わらなかった。
それはつまり、カロの存在が完全にイレギュラーなことであり、そのカロと同じ場所に安置されていたレオノーラの心核も、普通とは違っても何もおかしなところはない。
『どうせ来るのなら、出来ればもっと早く来て欲しかったんだけどな』
『あら、まだ随分と余裕があるのね』
若干呆れが込められた声がアランの頭の中に響く。
そんなレオノーラの声を聞きながら、アランは不思議とつい先程まであった、自分の中にある焦燥感が消えているのが分かる。
その理由は、それこそ考えるまでもなく明らかだ。
今もこうしてラリアントの上空を飛び回っている黄金のドラゴンは、それだけアランに強い安心感を与えるのだ。
ゼオンと同等の実力を持つ黄金のドラゴンが現れたというのは、ラリアントに強い追い風が吹いているということを意味している。
ゼオンの周囲で戸惑ったように動きを止めたガリンダミア帝国軍の心核使いも、当然のようにそれは分かっていた。いたのだが……それでも故郷が人質に取られている以上、このまま黙ってみているということは出来ない。
「グオオオオオオオオオ!」
自らの内から出て来た恐怖や畏怖、焦燥といった感情を雄叫びを上げることで何とか押さえつけながら、熊に似た上半身を持つケンタウロスのようなモンスターがゼオンに向かって突っ込んでいく。
当然のように、コックピットの中でそれをみていたアランはそちらに対処すべく、身体を動かそうとして……反応が一瞬遅れた。
ここまで長時間戦い続けていた疲労が襲ってきた形だ。
これまでは何とか気力を振り絞って戦っていたのだが、レオノーラがやって来たことで安心し、気が抜けてしまったのだろう。
「ぐっ!」
それでも大きさの違いもあって、熊のモンスターの体当たりでゼオンが倒されるようなことはなかった。
ただし、その衝撃はコックピットにもしっかりと伝わっており、アランが座っていたコックピットは相応に揺れる。
「させるか!」
何とか意識を振り絞り、自分の足下にいる熊のモンスターに対し、頭部を向ける。
ここまで近づかれてしまうと、迂闊な攻撃手段は使えない。
だが、こういうときだからこそ、射程の短い頭部バルカンは有効だった。
トリガーを引かれたことにより、連続して発射される頭部バルカン。
その弾丸は、熊のモンスターの身体を次々に削っては、周囲に血や肉、骨、毛……といった具合に、巻き散らかしていく。
そのような威力を発揮していながら、頭部バルカンというのはゼオンの持つ武器の中でも最弱のものでしかない。
肉片と化した熊のモンスターだったが、その行動は無意味なものではなかった。
他の心核使いたちを我に返すという意味では、しっかりとその役目を果たしたのだから。
レオノーラの変身した黄金のドラゴンに意識を奪われていた者たちは、再度ゼオンに向けて一歩を踏み出す。
「しまったな。……けど、あのまま負けるなんてことは、出来なかったし。ともあれ……もう少し頑張るか」
レオノーラのおかげで、一分程度ではあっても、何とか休む時間は出来たので体力的に回復している。
また、精神的な消耗についても、完全に回復した……といった訳ではないが、それでもある程度は回復しており、動けるようになっているのは間違いなかった。
『レオノーラ、上空から見てラリアントの様子はどうなっている? ガリンダミア帝国軍が結構な数、押し寄せてきてると思うけど』
『一応牽制はしたけど、中にはその牽制をものともせずに城壁に向かっていく部隊もいるわ。……厄介ね。長年色々な相手と戦い続けているだけあって、判断が的確だわ』
『そうなると……レオノーラにはそっちに対処して貰った方がいいのかもしれない……な!』
我に返った心核使い、巨大な蜘蛛のモンスターがゼオンの関節に糸を巻いて動けなくしようと試みたのを、腹部拡散ビーム砲を使って周囲にいた他のモンスターも含めて攻撃する。
ビームが触れた蜘蛛の糸はあっさりと焼き切れるが、その糸を放っていた蜘蛛は素早くその場から退避し、結果として足の一本を中程から消滅させるだけに留まる。
『どうやら苦戦しているみたいだけど、そっちは大丈夫なの?』
『ああ、問題ない。レオノーラのおかげで、こっちもある程度休むことが出来たからな。このままずっと戦い続けるというのは無理かもしれないが、それでも短い時間ならまだ戦える』
それは逆に言えば長時間の戦いとなって消耗戦をすることになった場合はアランの体力、精神力的にかなり厳しいと言ってるのと同じことだ。
とはいえ、レオノーラもラリアントの上空からガリンダミア帝国軍を倒したり牽制しなければならない以上、アランの手助けをするのは難しい。
『危険になったら、この念話を使って連絡して。少し難しいけど、レーザーブレスを遠距離から放って牽制することくらいは出来ると思うから』
そう告げるレオノーラの言葉に、アランは感謝しながらも自分に気合いを入れ直す。
ともあれ、今の状況でどうにかする為にはここでゆっくりと話しているような余裕はない。
力を……精神力を振り絞ってでも、今はとにかく一人でも多くの心核使いを倒す必要があった。
(レオノーラが来た以上、黄金の薔薇もいずれ援軍に来るはずだ。それまで……それまで、何とか持ち堪えることが出来れば、まだ逆転の目はある)
自分に言い聞かせるようにしながら、アランは映像モニタに表示される敵に鋭い視線を向けるのだった。
その一撃は、ゼオンと心核使いの間の地面を斬り裂いた、もしくは焼き裂いたかのようにレーザーで地面を切断していくのだが、心核使いのときは相手に当たらないようにという配慮がなされていたものの、ラリアントの周囲にいる者たちに対しては、そのような配慮をしない。
結果として、レーザーブレスの直撃を受けて一瞬で消滅した者もいれば、手足だけが消滅した者、レーザーブレスによって一瞬で溶けた金属を被って地獄の苦しみを味わった者など、多くの者がレーザーブレスによって被害を受けた。
上空からの一撃であっさりとガリンダミア帝国軍に大きな被害を与えた黄金のドラゴンは、ラリアントにいる者にしてみれば救世主のようにも思えただろう。
……もっとも、ガリンダミア帝国軍にしてみればラリアント攻めを邪魔した憎い相手ということになるだろうが。
「怯むな、進め! ラリアントに取り付けば、奴は攻撃をすることが出来ない!」
ガリンダミア帝国軍の指揮官が、鋭く叫ぶ。
ラリアントについての情報……そしてアランについての情報を集めていたのだから、当然のようにアランの所属する雲海と共に行動していた黄金の薔薇というクランについての情報はガリンダミア帝国軍も得ていた。
だからこそ、黄金の薔薇を率いているレオノーラについての情報も知っていた。
ただし、黄金の薔薇は雲海と袂を分かっていたはずであり……その黄金の薔薇を率いるレオノーラがここにいるというのは、ガリンダミア帝国軍にとっても完全に予想外の話だ。
しかし、それでも集めておいた情報は無駄にならない。
黄金のドラゴンという、アランの使うゼオンとは別の意味で凶悪な存在の心核使いたるレオノーラだったが、同時に今のようなレーザーブレスはそう簡単に撃てないということも意味している。
レーザーブレスの威力が強すぎて、下手にラリアントの城壁の近くに撃ち込んだ場合、下手をすれば城壁すらあっさりと破壊されてしまう可能性が高いのだ。
だからこそ、レオノーラが変身した黄金のドラゴンは、城壁の近くにいれば攻撃出来ない。
ガリンダミア帝国軍の指揮官はそれが分かっていたからこそ、素早く部下たちに命令を出す。
とはいえ、部下であっても大人しくその命令に従えるかといえば、また別の話だ。
上空に黄金のドラゴンがいる状況で、その黄金のドラゴンが守っている場所に近づけというのだから。
それでも少なくない数の者たちがラリアントの城壁に向かって近づいていく。
ガリンダミア帝国軍の者たちにとって幸運だったのは、黄金のドラゴンの守られているラリアント軍の方でも、何が起きているのかをしっかりと把握していなかったことだろう。
ザラクニアとの戦いのときに黄金のドラゴンを見た者は多かったのだが。
それでも、まさかこの状況でいきなり戻ってくるとは思わなかったのだ。
また、セレモーナが率いてきた援軍の中には、それこそパニックに陥って、空に向かって攻撃しようとした者もいた。
それは自殺行為以外のなにものでもないのだが、レオノーラが心核を使って変身したモンスターだとは知らない以上、仕方のないことではある。
結局ザラクニアのとの戦いを経験した者がそんな相手を止めたので、大きな問題にはならなかったが、。
『アラン、無事ね?』
ゼオンのコックピットの中で、アランの頭の中にレオノーラの声が響く。
まだレオノーラも黄金のドラゴンの力を完全には使いこなしていないためか、黄金のドラゴンになった状況で人の言葉を発することは出来ない。
だがその代わりという訳ではないが、アランとだけは念話やテレパシーといった類のもので会話をすることが出来た。
これは、アランとレオノーラの使っている心核が同じ場所に置かれていた物であり、それが何らかの繋がりを生み出していると考えられるが……実際にそのような理屈でそのような真似が出来るのかというのは、今のところ誰にも……それこそ心核を使っているアランやレオノーラ本人ですら分からない。
そもそもの話、アランの心核がカロという自我を得たことも、何故そのようなことになったのか分からないのだ。
アランが雲海や黄金の薔薇の面々――カロの事情を知っている者たち――に話を聞いてみても、誰もそのような前例があるということは知らなかった。
何故かかなりの情報通で、知らないことがないのではないかと思えるニコラスに聞いても、それは変わらなかった。
それはつまり、カロの存在が完全にイレギュラーなことであり、そのカロと同じ場所に安置されていたレオノーラの心核も、普通とは違っても何もおかしなところはない。
『どうせ来るのなら、出来ればもっと早く来て欲しかったんだけどな』
『あら、まだ随分と余裕があるのね』
若干呆れが込められた声がアランの頭の中に響く。
そんなレオノーラの声を聞きながら、アランは不思議とつい先程まであった、自分の中にある焦燥感が消えているのが分かる。
その理由は、それこそ考えるまでもなく明らかだ。
今もこうしてラリアントの上空を飛び回っている黄金のドラゴンは、それだけアランに強い安心感を与えるのだ。
ゼオンと同等の実力を持つ黄金のドラゴンが現れたというのは、ラリアントに強い追い風が吹いているということを意味している。
ゼオンの周囲で戸惑ったように動きを止めたガリンダミア帝国軍の心核使いも、当然のようにそれは分かっていた。いたのだが……それでも故郷が人質に取られている以上、このまま黙ってみているということは出来ない。
「グオオオオオオオオオ!」
自らの内から出て来た恐怖や畏怖、焦燥といった感情を雄叫びを上げることで何とか押さえつけながら、熊に似た上半身を持つケンタウロスのようなモンスターがゼオンに向かって突っ込んでいく。
当然のように、コックピットの中でそれをみていたアランはそちらに対処すべく、身体を動かそうとして……反応が一瞬遅れた。
ここまで長時間戦い続けていた疲労が襲ってきた形だ。
これまでは何とか気力を振り絞って戦っていたのだが、レオノーラがやって来たことで安心し、気が抜けてしまったのだろう。
「ぐっ!」
それでも大きさの違いもあって、熊のモンスターの体当たりでゼオンが倒されるようなことはなかった。
ただし、その衝撃はコックピットにもしっかりと伝わっており、アランが座っていたコックピットは相応に揺れる。
「させるか!」
何とか意識を振り絞り、自分の足下にいる熊のモンスターに対し、頭部を向ける。
ここまで近づかれてしまうと、迂闊な攻撃手段は使えない。
だが、こういうときだからこそ、射程の短い頭部バルカンは有効だった。
トリガーを引かれたことにより、連続して発射される頭部バルカン。
その弾丸は、熊のモンスターの身体を次々に削っては、周囲に血や肉、骨、毛……といった具合に、巻き散らかしていく。
そのような威力を発揮していながら、頭部バルカンというのはゼオンの持つ武器の中でも最弱のものでしかない。
肉片と化した熊のモンスターだったが、その行動は無意味なものではなかった。
他の心核使いたちを我に返すという意味では、しっかりとその役目を果たしたのだから。
レオノーラの変身した黄金のドラゴンに意識を奪われていた者たちは、再度ゼオンに向けて一歩を踏み出す。
「しまったな。……けど、あのまま負けるなんてことは、出来なかったし。ともあれ……もう少し頑張るか」
レオノーラのおかげで、一分程度ではあっても、何とか休む時間は出来たので体力的に回復している。
また、精神的な消耗についても、完全に回復した……といった訳ではないが、それでもある程度は回復しており、動けるようになっているのは間違いなかった。
『レオノーラ、上空から見てラリアントの様子はどうなっている? ガリンダミア帝国軍が結構な数、押し寄せてきてると思うけど』
『一応牽制はしたけど、中にはその牽制をものともせずに城壁に向かっていく部隊もいるわ。……厄介ね。長年色々な相手と戦い続けているだけあって、判断が的確だわ』
『そうなると……レオノーラにはそっちに対処して貰った方がいいのかもしれない……な!』
我に返った心核使い、巨大な蜘蛛のモンスターがゼオンの関節に糸を巻いて動けなくしようと試みたのを、腹部拡散ビーム砲を使って周囲にいた他のモンスターも含めて攻撃する。
ビームが触れた蜘蛛の糸はあっさりと焼き切れるが、その糸を放っていた蜘蛛は素早くその場から退避し、結果として足の一本を中程から消滅させるだけに留まる。
『どうやら苦戦しているみたいだけど、そっちは大丈夫なの?』
『ああ、問題ない。レオノーラのおかげで、こっちもある程度休むことが出来たからな。このままずっと戦い続けるというのは無理かもしれないが、それでも短い時間ならまだ戦える』
それは逆に言えば長時間の戦いとなって消耗戦をすることになった場合はアランの体力、精神力的にかなり厳しいと言ってるのと同じことだ。
とはいえ、レオノーラもラリアントの上空からガリンダミア帝国軍を倒したり牽制しなければならない以上、アランの手助けをするのは難しい。
『危険になったら、この念話を使って連絡して。少し難しいけど、レーザーブレスを遠距離から放って牽制することくらいは出来ると思うから』
そう告げるレオノーラの言葉に、アランは感謝しながらも自分に気合いを入れ直す。
ともあれ、今の状況でどうにかする為にはここでゆっくりと話しているような余裕はない。
力を……精神力を振り絞ってでも、今はとにかく一人でも多くの心核使いを倒す必要があった。
(レオノーラが来た以上、黄金の薔薇もいずれ援軍に来るはずだ。それまで……それまで、何とか持ち堪えることが出来れば、まだ逆転の目はある)
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