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逆襲
160話
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『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!』
ザッカランの街中に、そんな歓声が響き渡る。
本来なら、ザッカランはドットリオン王国軍に占領されたばかりで、その手先として働いた雲海や黄金の薔薇といったクランを面白くないと思っている者がいてもおかしくはない。
いや、面白くないどころか、家族や恋人、友人といった者たちが戦いで死んでいる者にしてみれば、憎悪すら抱いてもおかしくはない。
……唯一の救いは、ザッカラン攻略そのものはそこまで時間がかからず、すぐに終わったことで死んだ者は普通に戦うよりも少ないことだだったが、それはあくまでも比較して少ないということであって、皆無という訳ではない。
だが、それでも現在こうして雲海と黄金の薔薇の面々が歓声を受けながらギルドに向かって大通りを進んでいるのは、大樹の遺跡を攻略したからだろう。
ザッカランでは最高でも地下七階までしか進むことが出来なかった、大樹の遺跡。
だというのに、雲海と黄金の薔薇の面々はその地下七階を攻略し、地下八階を攻略し……最深部の地下二十階にまで到達したのだ。
大樹の遺跡から出たイルゼンは、すぐザッカランに帰還するのではなく、ギルドに……そしてザッカランを占領したドットリオン王国軍の上層部にその旨を連絡した。
ザッカランにおいて、ドットリオン王国軍に対する不満を逸らすという意味でも、その事実は大々的に発表された。
大樹の遺跡が近くにある場所だけに、雲海や黄金の薔薇という、ある意味で憎むべき敵ではあっても、その功績は素直に称える必要があった。
(実際、大樹から採れた素材はかなり貴重なものだしな。……ケラーノさんの心核はちょっとあれだったけど)
アランは微妙な表情を浮かべつつ、今回のパレードの主役的な場所にいるケラーノに視線を向ける。
今回の遺跡探索で最大の報酬は何かと言えば、やはり心核だろう。
だが、ケラーノがその心核で変身出来るトレントは、決して弱い訳ではないが、使い道が非常に難しい。
何と言っても、やはり自分の意思で移動出来ないというのが大きかった。
トレントの中には木の根を足の代わりに使って移動するという個体もいるが、残念ながらケラーノが変身するトレントはそのようなことが出来ない、普通のトレントだった。
もちろん、だからといって全く使い物にならない訳ではない。
根を伸ばして――根を伸ばすのに時間はかかるが――周囲の植物を操ることが出来たり、魔法を使ったり、周囲の木々に擬態したりといったように、様々な能力を持つ。
どこか一ヶ所に留まって戦う。それも森や林といったようなたくさんの木々が生えているところ、あるいは草原のように大量の草が生えているようなところであればか、かなりの戦力となる。
つまり、待ち伏せや防衛戦の類ではかなりの力を発揮するのは間違いない。
また、動けないというのはあくまでもトレントに変身している間だけだ。
変身を解除すれば、普通に移動出来る。
『わあああああああああああああああああああああっ!』
パレードを見ていた者達の口から、一際大きな歓声が上がる。
その視線の先にいるのは、歴史上稀に見る美貌を持つレオノーラ。
美の化身とも言うべき存在を見た者たちの口からは、心の底から……いや、魂の底から叫ぶかのような歓声が上がる。
ザッカランの中には、レオノーラの姿を見たことある者も多い。
それでも、やはりこうしてパレードでレオノーラを見るというのは、違うのだろう。
「随分と人気者だな」
そんなレオノーラが乗ってる馬車には、何故かアランの姿もある。
雲海と黄金の薔薇が共に行動しているから……と、そうイルゼンからは言われているアランだったが、それ以外に心核についての理由もあるのだろうというくらいの予想は出来た。
アランとレオノーラの心核は、同じ場所にあった心核だからか、心核を使ったあとも念話で会話が出来る。
イルゼンとしては、その能力をもう一歩進めるためにアランとレオノーラの関係を今以上に有効にしてみればいいのでは? と、そう思っているのだろうと。
「そうね。でも、人気が高いというのは悪いことじゃないわよ?」
屋根のない馬車……いわゆる、キャリッジと呼ばれる馬車でアランの隣に座っているレオノーラは、民衆たちに手を振りながらそう答える。
アランも、そんなレオノーラの言葉は否定出来ない。
実際、こうしてレオノーラが顔と名前を売れば、黄金の薔薇と……そして一緒に行動している雲海も、ザッカランの住民から友好的な態度で接して貰えるのだから。
アランが特に何かをしなくても、レオノーラの美貌でそのようなことになるのだから、それに不満を抱く方がおかしい。
だが……それでも、アランとしてはレオノーラを見世物のように使うのが、あまり面白くはなかった。
レオノーラはそんなアランの様子に気が付いたのか、気が付いていないのか。
「それにしても、これから大樹の遺跡はどうなると思う?」
「どうなる? そんなに変わらないと思うわよ? 地図が提出されるけど、元々ザッカランの探索者は地下八階の砂漠にも到達出来なかったんでしょう? だとすれば……」
「変わらない、か。……まぁ、俺達の場合は色々と特殊だけどな」
ここのところの戦争で、多くの心核使いを見たのは事実だ。
だが、それこそが特殊な状況だったのだ。
本来なら、心核使いというのは非常に希少な存在なのだから。
また、アラン達があの広大な砂漠をクリア出来たのは、心核使いの中でも極めて特殊なゼオンと黄金のドラゴンがいるから、というのが大きい。
仲間の探索者達を輸送出来たからこそ、砂漠の階層をあっさりとクリアしたのは間違いない。
レオノーラもアランの言いたいことは分かっているのか、自分に歓声を送ってくる相手に笑みを浮かべ、手を振りながらアランの言葉に同意する。
「そうね。心核使いを持ってる探索者は、前からそれなりにいたみたいだけど、それでも私達のような特殊な心核使いはそう多くはないわ。……あの巨大な鷲が何なのかは、ちょっと分からないけど」
「あー、あれな」
何となくあの巨大な鷲の正体について、アランは予想出来ていた。
あくまでもそれは予想であって、本当にそれが正しいのかどうかというのは、何ともいえないのだが。
カロという、心核が自我を持っているのを知っているアランにしてみれば、あの巨大な鷲も自分のカロと同じような存在なのではないか、と。
ともあれ、そんな風に会話をしている間も馬車は進み続け……やがてギルドではなく、領主の館に到着する。
本来ならギルドに向かうべきところなのだが、雲海と黄金の薔薇の偉業を称えるために、そしてザッカランにおけるドットリオン王国への反発心を拭い去るための行為。
それはアランにも分かっていたが、面倒だなという思いがあるのも事実だ。
そこで出て来たのは、当然のように現在このザッカランを占領しているドットリオン王国の者たちだ。
とはいえ……
「思っていたよりも受け入れられてるな」
周囲の光景を見つつ、アランは馬車の中でそう呟く。
もちろん、外に出ている全員がドットリオン王国の面々に対して友好的な視線を向けている訳ではない。
いや、むしろ敵対的な視線を、向けている者もかなりの数がいる。
だが、それでも不満を直接口に出している者となると、いない訳ではないが、数は少ない。
であれば、アランたちが大樹の遺跡に潜っている間に、ザッカランの中で何かが……それもドットリオン王国の者にとって利益のある何かがあったのは、恐らく間違いない。
具体的にそれがどのようなものなのかは、アランにも分からない。
だが、それでも今の状況を考えれば、悪いことではないと思うのは当然だろう。
「そうね。ここに来た人たちも無能ではないということでしょう。……さて、じゃあ降りるわよ。よろしくね」
「俺、そういうのはあまり慣れてないんだけどな」
アランがレオノーラに何を頼まれているのか。
それは、いわゆるエスコートだ。
馬車から降りるときに、アランがレオノーラの手を引いてエスコートをするのだ。
アランとしては、出来ればそのような真似はしたくなかった。
だが、イルゼンに言われている以上、それをやらない訳にもいかない。
最初に馬車を降りると、反対側……レオノーラの座席の方に移動し、その扉を開く。
実際は、レオノーラなら腕の力だけで扉を飛び越えるといった真似が出来る。
それでも、今のこの状況を考えると、そのような真似が出来るはずもない。
アランが扉を開くと、そっと手を伸ばす。
元王女という肩書きに相応しい優雅さで、レオノーラはアランの手を取ると馬車から降りる。
周囲に集まっていた多くの者たちが、そんなレオノーラの姿に目を奪われていた。
そんなレオノーラは、アランの手を握って馬車から降りると、アランと腕を組む。
(ちょっ!)
当初の予想にはなかった行動にアランが驚くが、レオノーラは特に気にした様子もなく……むしろ、口には出さないが目だけで笑う。
明らかに、分かっていてやっている反応だ。
アランもそれは分かったのだが、肘がレオノーラの胸を押し潰している感触があり、何も言えない。
何だかんだと、アランもまた女に興味がない訳ではないのだ。
……雲海の面々は家族のようなものなので、そのようなことを普通は考えたりしないのだが。
ともあれ、今の自分はレオノーラのおまけとはいえ、多くの群衆に見られている。
そうである以上、ここで変な真似をすれば雲海の名前にも傷が付く。
そう思えば、アランとしては迂闊な真似が出来るはずもなく……レオノーラを連れたまま、ドットリオン王国の面々がいる前まで移動する。
そこにいるのはドットリオン王国の面々で、このザッカランの現在の支配者たちだ。
だが、アランにしてみればこのザッカランを攻略したときの戦友だと言ってもいい。
そんな者たちの前でアランはレオノーラの魅惑的な柔らかさを持つ肢体から離れ……慣れない様子ではあったが、一礼するのだった。
ザッカランの街中に、そんな歓声が響き渡る。
本来なら、ザッカランはドットリオン王国軍に占領されたばかりで、その手先として働いた雲海や黄金の薔薇といったクランを面白くないと思っている者がいてもおかしくはない。
いや、面白くないどころか、家族や恋人、友人といった者たちが戦いで死んでいる者にしてみれば、憎悪すら抱いてもおかしくはない。
……唯一の救いは、ザッカラン攻略そのものはそこまで時間がかからず、すぐに終わったことで死んだ者は普通に戦うよりも少ないことだだったが、それはあくまでも比較して少ないということであって、皆無という訳ではない。
だが、それでも現在こうして雲海と黄金の薔薇の面々が歓声を受けながらギルドに向かって大通りを進んでいるのは、大樹の遺跡を攻略したからだろう。
ザッカランでは最高でも地下七階までしか進むことが出来なかった、大樹の遺跡。
だというのに、雲海と黄金の薔薇の面々はその地下七階を攻略し、地下八階を攻略し……最深部の地下二十階にまで到達したのだ。
大樹の遺跡から出たイルゼンは、すぐザッカランに帰還するのではなく、ギルドに……そしてザッカランを占領したドットリオン王国軍の上層部にその旨を連絡した。
ザッカランにおいて、ドットリオン王国軍に対する不満を逸らすという意味でも、その事実は大々的に発表された。
大樹の遺跡が近くにある場所だけに、雲海や黄金の薔薇という、ある意味で憎むべき敵ではあっても、その功績は素直に称える必要があった。
(実際、大樹から採れた素材はかなり貴重なものだしな。……ケラーノさんの心核はちょっとあれだったけど)
アランは微妙な表情を浮かべつつ、今回のパレードの主役的な場所にいるケラーノに視線を向ける。
今回の遺跡探索で最大の報酬は何かと言えば、やはり心核だろう。
だが、ケラーノがその心核で変身出来るトレントは、決して弱い訳ではないが、使い道が非常に難しい。
何と言っても、やはり自分の意思で移動出来ないというのが大きかった。
トレントの中には木の根を足の代わりに使って移動するという個体もいるが、残念ながらケラーノが変身するトレントはそのようなことが出来ない、普通のトレントだった。
もちろん、だからといって全く使い物にならない訳ではない。
根を伸ばして――根を伸ばすのに時間はかかるが――周囲の植物を操ることが出来たり、魔法を使ったり、周囲の木々に擬態したりといったように、様々な能力を持つ。
どこか一ヶ所に留まって戦う。それも森や林といったようなたくさんの木々が生えているところ、あるいは草原のように大量の草が生えているようなところであればか、かなりの戦力となる。
つまり、待ち伏せや防衛戦の類ではかなりの力を発揮するのは間違いない。
また、動けないというのはあくまでもトレントに変身している間だけだ。
変身を解除すれば、普通に移動出来る。
『わあああああああああああああああああああああっ!』
パレードを見ていた者達の口から、一際大きな歓声が上がる。
その視線の先にいるのは、歴史上稀に見る美貌を持つレオノーラ。
美の化身とも言うべき存在を見た者たちの口からは、心の底から……いや、魂の底から叫ぶかのような歓声が上がる。
ザッカランの中には、レオノーラの姿を見たことある者も多い。
それでも、やはりこうしてパレードでレオノーラを見るというのは、違うのだろう。
「随分と人気者だな」
そんなレオノーラが乗ってる馬車には、何故かアランの姿もある。
雲海と黄金の薔薇が共に行動しているから……と、そうイルゼンからは言われているアランだったが、それ以外に心核についての理由もあるのだろうというくらいの予想は出来た。
アランとレオノーラの心核は、同じ場所にあった心核だからか、心核を使ったあとも念話で会話が出来る。
イルゼンとしては、その能力をもう一歩進めるためにアランとレオノーラの関係を今以上に有効にしてみればいいのでは? と、そう思っているのだろうと。
「そうね。でも、人気が高いというのは悪いことじゃないわよ?」
屋根のない馬車……いわゆる、キャリッジと呼ばれる馬車でアランの隣に座っているレオノーラは、民衆たちに手を振りながらそう答える。
アランも、そんなレオノーラの言葉は否定出来ない。
実際、こうしてレオノーラが顔と名前を売れば、黄金の薔薇と……そして一緒に行動している雲海も、ザッカランの住民から友好的な態度で接して貰えるのだから。
アランが特に何かをしなくても、レオノーラの美貌でそのようなことになるのだから、それに不満を抱く方がおかしい。
だが……それでも、アランとしてはレオノーラを見世物のように使うのが、あまり面白くはなかった。
レオノーラはそんなアランの様子に気が付いたのか、気が付いていないのか。
「それにしても、これから大樹の遺跡はどうなると思う?」
「どうなる? そんなに変わらないと思うわよ? 地図が提出されるけど、元々ザッカランの探索者は地下八階の砂漠にも到達出来なかったんでしょう? だとすれば……」
「変わらない、か。……まぁ、俺達の場合は色々と特殊だけどな」
ここのところの戦争で、多くの心核使いを見たのは事実だ。
だが、それこそが特殊な状況だったのだ。
本来なら、心核使いというのは非常に希少な存在なのだから。
また、アラン達があの広大な砂漠をクリア出来たのは、心核使いの中でも極めて特殊なゼオンと黄金のドラゴンがいるから、というのが大きい。
仲間の探索者達を輸送出来たからこそ、砂漠の階層をあっさりとクリアしたのは間違いない。
レオノーラもアランの言いたいことは分かっているのか、自分に歓声を送ってくる相手に笑みを浮かべ、手を振りながらアランの言葉に同意する。
「そうね。心核使いを持ってる探索者は、前からそれなりにいたみたいだけど、それでも私達のような特殊な心核使いはそう多くはないわ。……あの巨大な鷲が何なのかは、ちょっと分からないけど」
「あー、あれな」
何となくあの巨大な鷲の正体について、アランは予想出来ていた。
あくまでもそれは予想であって、本当にそれが正しいのかどうかというのは、何ともいえないのだが。
カロという、心核が自我を持っているのを知っているアランにしてみれば、あの巨大な鷲も自分のカロと同じような存在なのではないか、と。
ともあれ、そんな風に会話をしている間も馬車は進み続け……やがてギルドではなく、領主の館に到着する。
本来ならギルドに向かうべきところなのだが、雲海と黄金の薔薇の偉業を称えるために、そしてザッカランにおけるドットリオン王国への反発心を拭い去るための行為。
それはアランにも分かっていたが、面倒だなという思いがあるのも事実だ。
そこで出て来たのは、当然のように現在このザッカランを占領しているドットリオン王国の者たちだ。
とはいえ……
「思っていたよりも受け入れられてるな」
周囲の光景を見つつ、アランは馬車の中でそう呟く。
もちろん、外に出ている全員がドットリオン王国の面々に対して友好的な視線を向けている訳ではない。
いや、むしろ敵対的な視線を、向けている者もかなりの数がいる。
だが、それでも不満を直接口に出している者となると、いない訳ではないが、数は少ない。
であれば、アランたちが大樹の遺跡に潜っている間に、ザッカランの中で何かが……それもドットリオン王国の者にとって利益のある何かがあったのは、恐らく間違いない。
具体的にそれがどのようなものなのかは、アランにも分からない。
だが、それでも今の状況を考えれば、悪いことではないと思うのは当然だろう。
「そうね。ここに来た人たちも無能ではないということでしょう。……さて、じゃあ降りるわよ。よろしくね」
「俺、そういうのはあまり慣れてないんだけどな」
アランがレオノーラに何を頼まれているのか。
それは、いわゆるエスコートだ。
馬車から降りるときに、アランがレオノーラの手を引いてエスコートをするのだ。
アランとしては、出来ればそのような真似はしたくなかった。
だが、イルゼンに言われている以上、それをやらない訳にもいかない。
最初に馬車を降りると、反対側……レオノーラの座席の方に移動し、その扉を開く。
実際は、レオノーラなら腕の力だけで扉を飛び越えるといった真似が出来る。
それでも、今のこの状況を考えると、そのような真似が出来るはずもない。
アランが扉を開くと、そっと手を伸ばす。
元王女という肩書きに相応しい優雅さで、レオノーラはアランの手を取ると馬車から降りる。
周囲に集まっていた多くの者たちが、そんなレオノーラの姿に目を奪われていた。
そんなレオノーラは、アランの手を握って馬車から降りると、アランと腕を組む。
(ちょっ!)
当初の予想にはなかった行動にアランが驚くが、レオノーラは特に気にした様子もなく……むしろ、口には出さないが目だけで笑う。
明らかに、分かっていてやっている反応だ。
アランもそれは分かったのだが、肘がレオノーラの胸を押し潰している感触があり、何も言えない。
何だかんだと、アランもまた女に興味がない訳ではないのだ。
……雲海の面々は家族のようなものなので、そのようなことを普通は考えたりしないのだが。
ともあれ、今の自分はレオノーラのおまけとはいえ、多くの群衆に見られている。
そうである以上、ここで変な真似をすれば雲海の名前にも傷が付く。
そう思えば、アランとしては迂闊な真似が出来るはずもなく……レオノーラを連れたまま、ドットリオン王国の面々がいる前まで移動する。
そこにいるのはドットリオン王国の面々で、このザッカランの現在の支配者たちだ。
だが、アランにしてみればこのザッカランを攻略したときの戦友だと言ってもいい。
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