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メルリアナへ
292話
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「アランさん、これがテントですか?」
「ああ。俺たちが普通に使っているテントだ。特に珍しくはない……いや、珍しいか」
クラリスの言葉に、アランはそう思い直す。
姫として扱われているのだから、当然だが普段のクラリスは蝶よ花よといったような暮らしをしているのだろうことは容易に想像出来たからだ。
今はこうして街の外を旅しているが、クラリスが乗っている馬車は高級品である以上、その内部もかなり整っているだろう。
またアランたちが初めてクラリスたちを見つけたときに襲撃されていたことを考えると、夜も襲撃があったらすぐに逃げられるように……そして防衛のために、馬車の中で寝泊まりしていた可能性が高い。
それでなくても、アランが見たところ獣人たちの使っているテントはそこまで立派なものではない。
テントの類も、値段によってその品質は大きく変わってくる。
雲海や黄金の薔薇の面々が使っているのは、テントの中でも高級品だ。
これは遺跡の前で寝泊まりすることが多いため、翌日に疲れを残さない為というのが大きい。
そういう意味で、探索者は……いや、探索者に限らず野営をすることが多い者にとって、テントの類は出来るだけ高品質な物を使うのが一般的だ。
そんなアランたちに比べると、ゴドフリーたちが使っているテントは取りあえず用意した安物でしかない。
安かろう悪かろうといったような物ではなく、テントとしてはそれなりに使えるのがせめてもの救いか。
「アラン、そっちのお嬢ちゃんを連れて散歩に行ってきたら?」
行ってきたら? と、そう提案するリアだったが、その視線は行けと母親の威厳で命令している。
クラリスに悪気がある訳ではないのは、リアも分かっているのだろう。
だが、クラリスが姫と呼ばれるような相手である以上、下手に怪我をさせたりしては堪らないと、そう思っての言葉だった。
アランもそんな母親の気持ちは分かるので、クラリスに向かって口を開く。
「ここにいてもなんだし、ちょっとその辺を見て回ってこないか?」
ぱぁっと、アランの言葉を聞いたクラリスの表情が明るくなる。
クラリスにしてみれば、アランと話したいという思いもあったのだろうが、それと同じくらい野営地の中を見て回りたいという思いがあった。
姫として育てられたクラリスだけに、こうして二百人近い人数が野営をしている光景というのは、非常に珍しいのだろう。
「アランさん、野営地を見て回るのはいいですが、端の方まではいかないようにお願いします」
ゴドフリーにしてみれば、野営地の端まで移動した場合は、襲撃されるかもしれないという思いがあるのだろう。
ロルフがいるとはいえ、クラリスの危険は少しでも少ない方がいいいのは間違いなかった。
アランも心核を使った戦いならともかく、生身での戦いとなればあまり自信はないので、ゴドフリーの言葉に素直に従う。
どうしても危険ならカロの力でゼオンを召喚してもいいのだが、全高十八メートルの人型機動兵器が姿を現せば、かなり遠くからでも判別は可能だろう。
そして現在のガリンダミア帝国にとって、そんな相手はアランしか存在しない。
いや、実際にはアラン以外にもそのような相手がいる可能性はあるのだが、ガリンダミア帝国は何としてもアランを確保したいと、そう思っている。
そうである以上、もし巨大なゴーレムが姿を現したという情報を聞けば、間違いなく人を寄越して調べるだろう。
そしてアランたちがこの裏の街道にいると知れば、当然ながらメルリアナにも人を向かわせる。
そういうことは絶対に避けたかったので、アランとしてはゼオンを召喚するといった真似は出来るだけ避けたかった。
「なら、端には行かない範囲で適当に見て回りましょうか。クラリスもそれでいいよな?」
「はい!」
元気よく返事をするクラリス。
ゴドフリーとロルフの二人は、そんなクラリスの様子を嬉しそうに眺めていた。
ゴドフリーたちにとって、クラリスが喜んでいるというのはそれだけ重要なことなのだろう。
「じゃあ、行くか」
「あ、待って下さい、アランさん!」
野営地の見学をしようというところで、まだ出発する前から呼び止められるアラン。
何だ? と声をかけたクラリスに視線を向けると、そのクラリスはアランに向かって手を伸ばす。
「えっと、これをどうしろと?」
手を伸ばしてきた理由を何となく理解しながらも、一応といった様子でアランはクラリスに尋ねる。
自分の予想が違っていればいいんだけどなと思いつつ。
だが、世の中は往々にして最悪の結論が出て来ることは珍しくなかったりする。
「手を繋ぎましょう」
やっぱり。
それがクラリスの言葉を聞いたアランの正直な感想だ。
予想はしていたのだ。していたのだが、それでもこうも率直に手を繋ごうと言ってくるとは思わなかった。
アランはそんなクラリスの言葉に、二人の保護者へと視線を向ける。
そんなアランの視線を向けられたうち、ゴドフリーは何の問題もないと頷く。
ロルフは不愉快そうではあったが、それでも頷きを返す。
(ここに他の獣人がいなくてよかったな。……代わりに、こっちを見てる奴がたくさんいるけど)
この場合のアランを見ている奴というのは、クラリスの護衛の獣人たち……ではなく、周囲にいる探索者たちだ。
特に雲海の探索者が多い。
アランを小さい頃から知っている者が多数おり、だからこそクラリスのような子供に手を繋ごうと言われて困っている様子を生暖かい目で見ているのだ。
(間違いなく、今夜の酒の肴はこれだろうな)
そんな予想がアランの中にあり、クラリスと手を繋ぐのを躊躇してしまったのだが……
「駄目、ですか?」
手を伸ばしたクラリスは、アランが手を伸ばさないことで残念そうに、そして悲しそうに呟く。
当然だが、そんなクラリスの様子を見て、護衛の二人の態度も変わる。
ゴドフリーは笑みを浮かべているが目が笑っておらず、ロルフは殺気すら感じる視線をアランに叩きつける。
また、そんな二人だけではなく雲海の探索者たちも、自分たちをお前をそんな風に育てた覚えはいといったような、責める視線をアランに向けていた。
周囲からそんな視線を向けられれば、アランとしてもクラリスをそのままにはしておけない。
そっと手を伸ばし、クラリスの小さな手を握る。
瞬間、クラリスの表情は見て分かるほどに明るくなった。
(そんなに俺と手を繋ぐのが楽しいのか? いや、姫扱いなんだから、そう簡単に手を繋ぐといったような真似が出来る相手がいなくてもおかしくはないか)
そう思いつつ、アランはクラリスと手を繋いで野営地の中を見て回る。
とはいえ、野営地はあくまでも野営地だ。
特に何かこれといって珍しいものがある訳でもない。
アランにとっては見慣れた光景ではあるのだが、それはあくまでもこの光景を何度も見たことのあるアランだからこそだ。
これだけの人数が野営の準備をしている光景を初めて見るクラリスにしてみれば、見る物全てが珍しい。
「アランさん、こんなに大勢で野営をするとなると、食事はどうするんですか?」
「纏めて作るな。そのための専門の人員もいる」
専門の人員と言ったアランだったが、その人員も当然ながら雲海の探索者として相応の腕を持っており、その辺の相手に負けるようなことはない。
なお、アランも小さい頃からその食事で育ってきたので、それが半ばお袋の味と化している。
……母親のリアは、料理をしないのだが。
なお、出来ないと言った場合は、リアによって酷い目に遭ってしまうので、言葉遣いに注意は必要だった。
実際に、リアは料理が出来ない訳ではないのだ。
料理の腕が高いという訳ではないが、普通に食べられる料理を作ることは出来る。
アランが前世で見た漫画やアニメ等に出て来る、破滅的に不味い料理しか作れないといったようなことでは、一切ない。
それでもたまには気紛れからか料理を作ることもあったのだが、それでもやはりアランがこの世界に転生してきてから一番多く食べている料理は、母親でなく雲海の料理人たちが作ってくれた料理なのは間違いないのだが。
「なるほど、これだけの人数がそれぞれで作るよりは、纏めて作った方が効率的ですね。……ですけど、毎日これだけの人数分の食事を作るのは大変じゃないんですか?」
クラリスは自分で料理をしたことはない。
だが、それでもどういう風に料理を作るのかというのはそれなりに知っていた。
それだけに、これだけの人数の料理を作るのは大変だろうというのは容易に予想出来る。
「大変なのは間違いないだろうけど、こういうのも慣れだろうな」
実際にアランもリアとの毎朝の訓練は慣れているので、大変ではあるがもう止めようと思ったことはあまりない。
(そう言えば、運動部でもないのに毎日ジョギングをしてる奴がいたよな。一日五キロ毎日とか、今ならともかく、前世の俺なら間違いなく出来なかった)
何にでも慣れというのはある。
そうである以上、料理も慣れというのがあるのは間違いないだろう。
「クラリスは普段料理とかしないんだよな?」
「はい。……やってみたいとは思うんですけどね。止められてしまうんです」
「だろうな」
姫と呼ばれる身分である以上、料理をさせるといったような真似はそう出来るものではないだろう。
とはいえ、それはあくまでも普通の状況であればの話だ。
今は明らかに普通とは呼べない状況で、そんな中にクラリスもいる。
そうである以上、クラリスが料理をしても構わないのではないか。
そう思ったアランは、クラリスに尋ねる。
「もしクラリスが料理をしたいと言うのなら、俺から頼んでみてもいいけど。どうする?」
「え!?」
アランの言葉に、クラリスの口から出たのは驚きの声。
しかし、その驚きの声には強い喜びが混ざっているのも事実だった。
……そんなクラリスの様子に、ゴドフリーは困ったような表情で、ロルフは不機嫌そうにしながら、それでも最終的にはクラリスの要望は聞き入れられることになるのだった。
「ああ。俺たちが普通に使っているテントだ。特に珍しくはない……いや、珍しいか」
クラリスの言葉に、アランはそう思い直す。
姫として扱われているのだから、当然だが普段のクラリスは蝶よ花よといったような暮らしをしているのだろうことは容易に想像出来たからだ。
今はこうして街の外を旅しているが、クラリスが乗っている馬車は高級品である以上、その内部もかなり整っているだろう。
またアランたちが初めてクラリスたちを見つけたときに襲撃されていたことを考えると、夜も襲撃があったらすぐに逃げられるように……そして防衛のために、馬車の中で寝泊まりしていた可能性が高い。
それでなくても、アランが見たところ獣人たちの使っているテントはそこまで立派なものではない。
テントの類も、値段によってその品質は大きく変わってくる。
雲海や黄金の薔薇の面々が使っているのは、テントの中でも高級品だ。
これは遺跡の前で寝泊まりすることが多いため、翌日に疲れを残さない為というのが大きい。
そういう意味で、探索者は……いや、探索者に限らず野営をすることが多い者にとって、テントの類は出来るだけ高品質な物を使うのが一般的だ。
そんなアランたちに比べると、ゴドフリーたちが使っているテントは取りあえず用意した安物でしかない。
安かろう悪かろうといったような物ではなく、テントとしてはそれなりに使えるのがせめてもの救いか。
「アラン、そっちのお嬢ちゃんを連れて散歩に行ってきたら?」
行ってきたら? と、そう提案するリアだったが、その視線は行けと母親の威厳で命令している。
クラリスに悪気がある訳ではないのは、リアも分かっているのだろう。
だが、クラリスが姫と呼ばれるような相手である以上、下手に怪我をさせたりしては堪らないと、そう思っての言葉だった。
アランもそんな母親の気持ちは分かるので、クラリスに向かって口を開く。
「ここにいてもなんだし、ちょっとその辺を見て回ってこないか?」
ぱぁっと、アランの言葉を聞いたクラリスの表情が明るくなる。
クラリスにしてみれば、アランと話したいという思いもあったのだろうが、それと同じくらい野営地の中を見て回りたいという思いがあった。
姫として育てられたクラリスだけに、こうして二百人近い人数が野営をしている光景というのは、非常に珍しいのだろう。
「アランさん、野営地を見て回るのはいいですが、端の方まではいかないようにお願いします」
ゴドフリーにしてみれば、野営地の端まで移動した場合は、襲撃されるかもしれないという思いがあるのだろう。
ロルフがいるとはいえ、クラリスの危険は少しでも少ない方がいいいのは間違いなかった。
アランも心核を使った戦いならともかく、生身での戦いとなればあまり自信はないので、ゴドフリーの言葉に素直に従う。
どうしても危険ならカロの力でゼオンを召喚してもいいのだが、全高十八メートルの人型機動兵器が姿を現せば、かなり遠くからでも判別は可能だろう。
そして現在のガリンダミア帝国にとって、そんな相手はアランしか存在しない。
いや、実際にはアラン以外にもそのような相手がいる可能性はあるのだが、ガリンダミア帝国は何としてもアランを確保したいと、そう思っている。
そうである以上、もし巨大なゴーレムが姿を現したという情報を聞けば、間違いなく人を寄越して調べるだろう。
そしてアランたちがこの裏の街道にいると知れば、当然ながらメルリアナにも人を向かわせる。
そういうことは絶対に避けたかったので、アランとしてはゼオンを召喚するといった真似は出来るだけ避けたかった。
「なら、端には行かない範囲で適当に見て回りましょうか。クラリスもそれでいいよな?」
「はい!」
元気よく返事をするクラリス。
ゴドフリーとロルフの二人は、そんなクラリスの様子を嬉しそうに眺めていた。
ゴドフリーたちにとって、クラリスが喜んでいるというのはそれだけ重要なことなのだろう。
「じゃあ、行くか」
「あ、待って下さい、アランさん!」
野営地の見学をしようというところで、まだ出発する前から呼び止められるアラン。
何だ? と声をかけたクラリスに視線を向けると、そのクラリスはアランに向かって手を伸ばす。
「えっと、これをどうしろと?」
手を伸ばしてきた理由を何となく理解しながらも、一応といった様子でアランはクラリスに尋ねる。
自分の予想が違っていればいいんだけどなと思いつつ。
だが、世の中は往々にして最悪の結論が出て来ることは珍しくなかったりする。
「手を繋ぎましょう」
やっぱり。
それがクラリスの言葉を聞いたアランの正直な感想だ。
予想はしていたのだ。していたのだが、それでもこうも率直に手を繋ごうと言ってくるとは思わなかった。
アランはそんなクラリスの言葉に、二人の保護者へと視線を向ける。
そんなアランの視線を向けられたうち、ゴドフリーは何の問題もないと頷く。
ロルフは不愉快そうではあったが、それでも頷きを返す。
(ここに他の獣人がいなくてよかったな。……代わりに、こっちを見てる奴がたくさんいるけど)
この場合のアランを見ている奴というのは、クラリスの護衛の獣人たち……ではなく、周囲にいる探索者たちだ。
特に雲海の探索者が多い。
アランを小さい頃から知っている者が多数おり、だからこそクラリスのような子供に手を繋ごうと言われて困っている様子を生暖かい目で見ているのだ。
(間違いなく、今夜の酒の肴はこれだろうな)
そんな予想がアランの中にあり、クラリスと手を繋ぐのを躊躇してしまったのだが……
「駄目、ですか?」
手を伸ばしたクラリスは、アランが手を伸ばさないことで残念そうに、そして悲しそうに呟く。
当然だが、そんなクラリスの様子を見て、護衛の二人の態度も変わる。
ゴドフリーは笑みを浮かべているが目が笑っておらず、ロルフは殺気すら感じる視線をアランに叩きつける。
また、そんな二人だけではなく雲海の探索者たちも、自分たちをお前をそんな風に育てた覚えはいといったような、責める視線をアランに向けていた。
周囲からそんな視線を向けられれば、アランとしてもクラリスをそのままにはしておけない。
そっと手を伸ばし、クラリスの小さな手を握る。
瞬間、クラリスの表情は見て分かるほどに明るくなった。
(そんなに俺と手を繋ぐのが楽しいのか? いや、姫扱いなんだから、そう簡単に手を繋ぐといったような真似が出来る相手がいなくてもおかしくはないか)
そう思いつつ、アランはクラリスと手を繋いで野営地の中を見て回る。
とはいえ、野営地はあくまでも野営地だ。
特に何かこれといって珍しいものがある訳でもない。
アランにとっては見慣れた光景ではあるのだが、それはあくまでもこの光景を何度も見たことのあるアランだからこそだ。
これだけの人数が野営の準備をしている光景を初めて見るクラリスにしてみれば、見る物全てが珍しい。
「アランさん、こんなに大勢で野営をするとなると、食事はどうするんですか?」
「纏めて作るな。そのための専門の人員もいる」
専門の人員と言ったアランだったが、その人員も当然ながら雲海の探索者として相応の腕を持っており、その辺の相手に負けるようなことはない。
なお、アランも小さい頃からその食事で育ってきたので、それが半ばお袋の味と化している。
……母親のリアは、料理をしないのだが。
なお、出来ないと言った場合は、リアによって酷い目に遭ってしまうので、言葉遣いに注意は必要だった。
実際に、リアは料理が出来ない訳ではないのだ。
料理の腕が高いという訳ではないが、普通に食べられる料理を作ることは出来る。
アランが前世で見た漫画やアニメ等に出て来る、破滅的に不味い料理しか作れないといったようなことでは、一切ない。
それでもたまには気紛れからか料理を作ることもあったのだが、それでもやはりアランがこの世界に転生してきてから一番多く食べている料理は、母親でなく雲海の料理人たちが作ってくれた料理なのは間違いないのだが。
「なるほど、これだけの人数がそれぞれで作るよりは、纏めて作った方が効率的ですね。……ですけど、毎日これだけの人数分の食事を作るのは大変じゃないんですか?」
クラリスは自分で料理をしたことはない。
だが、それでもどういう風に料理を作るのかというのはそれなりに知っていた。
それだけに、これだけの人数の料理を作るのは大変だろうというのは容易に予想出来る。
「大変なのは間違いないだろうけど、こういうのも慣れだろうな」
実際にアランもリアとの毎朝の訓練は慣れているので、大変ではあるがもう止めようと思ったことはあまりない。
(そう言えば、運動部でもないのに毎日ジョギングをしてる奴がいたよな。一日五キロ毎日とか、今ならともかく、前世の俺なら間違いなく出来なかった)
何にでも慣れというのはある。
そうである以上、料理も慣れというのがあるのは間違いないだろう。
「クラリスは普段料理とかしないんだよな?」
「はい。……やってみたいとは思うんですけどね。止められてしまうんです」
「だろうな」
姫と呼ばれる身分である以上、料理をさせるといったような真似はそう出来るものではないだろう。
とはいえ、それはあくまでも普通の状況であればの話だ。
今は明らかに普通とは呼べない状況で、そんな中にクラリスもいる。
そうである以上、クラリスが料理をしても構わないのではないか。
そう思ったアランは、クラリスに尋ねる。
「もしクラリスが料理をしたいと言うのなら、俺から頼んでみてもいいけど。どうする?」
「え!?」
アランの言葉に、クラリスの口から出たのは驚きの声。
しかし、その驚きの声には強い喜びが混ざっているのも事実だった。
……そんなクラリスの様子に、ゴドフリーは困ったような表情で、ロルフは不機嫌そうにしながら、それでも最終的にはクラリスの要望は聞き入れられることになるのだった。
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