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獣人を率いる者
347話
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五対五の戦いで勝者が一族を率いる身となる。
そんなことを話すというのは、アランは全く聞いていなかった。
それはアランだけではなく、レオノーラも同様だったのだろう。
三階にあったゴールスの部屋から出て、そしてさらに屋敷からも出たところで、アランが口を開く。
今までクラリスに対して話をしていなかったのは、屋敷の中ではゴールスに自分たちの会話が聞かれていると、そう理解していたからだろう。
……そういう意味では、屋敷から出たからといって絶対に安全といった訳でもないのだが、それでも屋敷の中よりは安全だと、そう考えたのだろう。
「クラリス、どういうつもりだ? 俺はあんな提案をするとは聞いていなかったが」
「そうですね。私も最初はあのような提案をするつもりはなかったのですが……それでも、周囲に被害が出ない方法でこの件を解決するとなると、あれが最善だったと思います」
そう言いながらも、申し訳なさそうな表情を浮かべるクラリス。
自分たちが戦力として出せるのは、現在ギジュの屋敷にいる者たち。
そうなれば、当然最高峰の使い手でもあるレオノーラには出て貰う必要があるだろうし、心核使いの件からもアランには是非出て欲しい。
同じ心核使いということでジャスパーもいるのだが、心核使いに特化しているアランに対して、ジャスパーは生身での戦闘でも十分一流と呼べるだけの技量を持っている。
そう考えれば、アランとジャスパーのどちらに心核使いとして出て貰うのかというのは、考えるまでもなく明らかだろう。
「そうね。クラリスの言ってるように、あれが最善だったのは間違いないかもしれないけど……でも、向こうに譲りすぎたんじゃないかしら?」
レオノーラが言っているのは、やはりクラリス側の戦力として使えるのは、現在ギジュの屋敷にいる者だけという条件だろう。
レオノーラとしては、本当に勝利を望むのであればそれこそ雲海や黄金の薔薇の戦力を全て投入してでも、正面から一気に倒してしまった方がいいとすら思っている。
しかし、当然ながらそのように全面対決となると、このデルリアにも大きな被害が出かねない。
クラリスもそれを考えたからこそ、あのように言ったのだというのは分かっているのだが……
「ですが、ここで私が退かなければゴールスがどのような手段を取ってきたのか……それは分かりますよね?」
「そうね。けど、戦いが決まったからといって、向こうがこっちに暗殺者を送ってこないとは限らないわよ」
ゴールスの放った刺客によって狙われるのは、クラリス以外にも可能性が出て来る。
もちろん、ゴールスにしてみればクラリスを殺すことが出来れば、その時点で自分の勝利が決まるので、それを止めるといったことは考えていないはずだ。
それ以外にも、現在ギジュの屋敷にいる面々の中で強者に分類出来る相手を殺すことが出来れば、公開試合でも有利になるのは間違いない。
そういう意味では、今まではクラリスだけを狙うつもりだったのが、他の面々にも狙われる可能性が出て来たおとになる。
ましてや……
「一番狙われる可能性が高いのは、アランでしょうね」
だろうな、と。
アランはレオノーラのその言葉に不承不承同意する。
心核使いに特化しているのだから、心核を使わせなければいい。
そういう意味では、ゴールスにとってアランは一番暗殺しやすい対象となるだろう。
ましてや、アランが心核使いとして公開試合に出て来るのは確定している以上、アランを殺すことが出来れば、一勝は確実なのだから。
実際にはアランを殺してもジャスパーというもう一人の心核使いがいるので、そう単純な話でもないのだが。
「これから、気をつけなさい。公開試合までの時間が長くないけど、それだけにゴールスがどんな手段を使ってくるのかは分からないわよ?」
「そうだな、気をつけるよ。あまり屋敷からも出ないようにする」
屋敷の中にいても、黒豹の暗殺者のように侵入してくるといった可能性は否定出来ない。
それでも屋敷の外に出るより安全なのは、間違いなかった。
そうして話していると、やがて門の側までやってくる。
門の外では、アランたちが屋敷の敷地内に入ったときと同じく、ロルフやガーウェイ、ジャスパーといった面々と、屋敷の警備を任されているドルギたちが向き合っていた。
アランたちにとって幸いだったのは、そうして向き合っていても、戦いにはなっていなかったことだろう。
お互いに相手が妙な真似をしないようにと警戒しつつも、世間話をするくらいの余裕はあったらしい。
そんな中で最初に近付いてくるアランたち……いや、正確にはクラリスの存在に気が付いたのは、ロルフだった。
「姫様!」
そんなロルフの言葉に、他の者たちもまた視線を敷地内に向ける。
ドルギの部下の何人かが驚きの表情を浮かべたのは、アランたちが全員無事に戻ってきたからだろう。
ゴールスに雇われているだけに、ここにいる者たちは当然ゴールスがどのような性格をしてるのか理解している。
ましてや、ゴールスの目的はクラリスを殺すことだ。
そうである以上、間違いなく屋敷の中では激しい戦いが行われているのだろうと、そう予想していた者たちだ。
そんな状況でアランたちは無傷で外に出て来たのだから、それに驚くなという方が無理だろう。
「ご無事でしたか?」
勢い込んで尋ねるロルフに対し、クラリスは笑みを浮かべて頷く。
「ええ、問題ありません。予想外の成果も得ることが出来ましたしね」
予想外の成果というのが、何を意味しているのかはアランもレオノーラもすぐに理解出来た。
公開試合の件以外はないだろうと。
ロルフはその予想外の成果というのが何を意味するのかは分からない様子だったが、それでもクラリスが無事だったことを考えれば、問題はないと判断したのだろう。
心の底から安堵した様子を見せる。
「そうでしたか。では、早いところここから去りましょう。ここにいれば、ゴールスが何をしてくるか分かりませんから」
そう言ったロルフは、ドルギたちに視線を向けて、そう告げる。
普通ならこのようにあからさまな態度を取られれば怒ってもしかたがないのだが、ドルギは特に気にした様子もない。
実際、自分達がゴールスに命令をされれば、そのような真似をするというのを理解しているし、実際に今までそのようにしてきたからこそ、反論出来ないと思っているのだろう。
だが、そんなロルフに対し、クラリスは鋭い視線を向けて口を開く。
「ロルフ、失礼な真似はしないように」
「……すいません」
「謝るのなら、相手が違うでしょう?」
「いいってことよ。実際、そっちの男が言ってるのは決して間違いって訳じゃねえ。それに、ここにいたままだと、何が起きるのか分からねえのも事実だ。何かが起きる前に、さっさと立ち去った方がいいぜ?」
ドルギのその言葉に、何故か他の者たちも頷く。
何だかんだと、クラリスたちが屋敷の中にいる間に話をしたことで、それなりに友好的な関係を築くことは出来たのだろう。
もっとも、いくら友好的な関係を築いたところで、ゴールスから命令されれば、それに逆らうといったような真似は出来ないのだが。
「行きましょう。公開試合の件で色々と決める必要があるでしょうし」
レオノーラのその言葉に、公開試合? と聞き覚えのない話に首を傾げる者もいる。
だが、レオノーラはそんな様子を気にせず、クラリスを連れてその場から立ち去った。
クラリスと一緒に来た者たちも、今はそんなレオノーラを追う。
屋敷の前で詳しい話は出来ないと、そう判断したのだろう。
そして、屋敷から十分に離れたといころで、ガーウェイが口を開く。
「それで? 一体ゴールスと何を話してきたんだ?」
ゴールスの名前を出す際には、苛立たしげな色がある。
自分を含めた獣牙衆の面々を手足のように使っているのが気にくわないのだろう。
ガーウェイから見て、クラリスたちはゴールスと何らかの取引を成立させてきたと、そのように思える。
だからこそ、屋敷の中で一体何があったのかが気になっているのだろう。
しかし、レオノーラはこの件にかんしては街中で話すような内容ではないと思っているのか、ガーウェイに一瞬視線を向けただけで特に何も言わない。
そんなレオノーラに面白くなさそうな表情を浮かべるガーウェイだったが、それでも今は何を言っても意味がないと判断したのだろう。それ以上は何も言わず、ギジュの屋敷に向かう。
そしてガーウェイがそのようにしているということで、ロルフもレオノーラに対して特に何かを聞くような真似は出来ず……そして、一行はギジュの屋敷に到着するのだった。
「公開試合……? 本気かね?」
屋敷にいくつも存在するリビングの一つ。
そこでレオノーラは、自分たちがゴールスの屋敷で何を話してきたか、そして約束してきたのかを、屋敷の主人たるギジュを含めて全員に話す。
そんな中で真っ先に本気かね? と口にしたのは、ゴールスの性格を知っているがゆえに、この話が決まったあとでどうなるのか予想出来るギジュだった。
ギジュにしてみれば、ゴールスは目的を見出せばそれを得るためには手段を選ぶことはない。
それこそ、草食獣なのだが、サイの獣人であるゴールスは肉食獣の如き性格を持っている。
正直なところ、ゴールスがサイの獣人というのは何かの間違いで、実はもっと別の何か……サイに似ている動物の獣人なのではないかと、そんな風にすら思う者は多い。
それだけ、獰猛な性格をしているのだ。
もっとも、草食獣の獣人の中にも獰猛な性格をしている者はいるし、逆に肉食獣の獣人でも気性が穏やかな者はいる。
そういう意味では、ゴールスが獰猛な性格をしていてもおかしくはない。おかしくはないのだが……その辺りの事情を考えても、獰猛すぎるのだ。
その獰猛さこそが、ギジュがゴールスを支持出来ない理由だった。
とはいえ、だからといってクラリスを全面的に支持出来るのかと聞かれれば、それに対しても素直に頷くことは出来なかったのだが。
「とにかく、公開試合に出場する人員を決める必要があるわね」
レオノーラのその言葉に、部屋の中にいる皆はどうするべきかと悩むのだった。
そんなことを話すというのは、アランは全く聞いていなかった。
それはアランだけではなく、レオノーラも同様だったのだろう。
三階にあったゴールスの部屋から出て、そしてさらに屋敷からも出たところで、アランが口を開く。
今までクラリスに対して話をしていなかったのは、屋敷の中ではゴールスに自分たちの会話が聞かれていると、そう理解していたからだろう。
……そういう意味では、屋敷から出たからといって絶対に安全といった訳でもないのだが、それでも屋敷の中よりは安全だと、そう考えたのだろう。
「クラリス、どういうつもりだ? 俺はあんな提案をするとは聞いていなかったが」
「そうですね。私も最初はあのような提案をするつもりはなかったのですが……それでも、周囲に被害が出ない方法でこの件を解決するとなると、あれが最善だったと思います」
そう言いながらも、申し訳なさそうな表情を浮かべるクラリス。
自分たちが戦力として出せるのは、現在ギジュの屋敷にいる者たち。
そうなれば、当然最高峰の使い手でもあるレオノーラには出て貰う必要があるだろうし、心核使いの件からもアランには是非出て欲しい。
同じ心核使いということでジャスパーもいるのだが、心核使いに特化しているアランに対して、ジャスパーは生身での戦闘でも十分一流と呼べるだけの技量を持っている。
そう考えれば、アランとジャスパーのどちらに心核使いとして出て貰うのかというのは、考えるまでもなく明らかだろう。
「そうね。クラリスの言ってるように、あれが最善だったのは間違いないかもしれないけど……でも、向こうに譲りすぎたんじゃないかしら?」
レオノーラが言っているのは、やはりクラリス側の戦力として使えるのは、現在ギジュの屋敷にいる者だけという条件だろう。
レオノーラとしては、本当に勝利を望むのであればそれこそ雲海や黄金の薔薇の戦力を全て投入してでも、正面から一気に倒してしまった方がいいとすら思っている。
しかし、当然ながらそのように全面対決となると、このデルリアにも大きな被害が出かねない。
クラリスもそれを考えたからこそ、あのように言ったのだというのは分かっているのだが……
「ですが、ここで私が退かなければゴールスがどのような手段を取ってきたのか……それは分かりますよね?」
「そうね。けど、戦いが決まったからといって、向こうがこっちに暗殺者を送ってこないとは限らないわよ」
ゴールスの放った刺客によって狙われるのは、クラリス以外にも可能性が出て来る。
もちろん、ゴールスにしてみればクラリスを殺すことが出来れば、その時点で自分の勝利が決まるので、それを止めるといったことは考えていないはずだ。
それ以外にも、現在ギジュの屋敷にいる面々の中で強者に分類出来る相手を殺すことが出来れば、公開試合でも有利になるのは間違いない。
そういう意味では、今まではクラリスだけを狙うつもりだったのが、他の面々にも狙われる可能性が出て来たおとになる。
ましてや……
「一番狙われる可能性が高いのは、アランでしょうね」
だろうな、と。
アランはレオノーラのその言葉に不承不承同意する。
心核使いに特化しているのだから、心核を使わせなければいい。
そういう意味では、ゴールスにとってアランは一番暗殺しやすい対象となるだろう。
ましてや、アランが心核使いとして公開試合に出て来るのは確定している以上、アランを殺すことが出来れば、一勝は確実なのだから。
実際にはアランを殺してもジャスパーというもう一人の心核使いがいるので、そう単純な話でもないのだが。
「これから、気をつけなさい。公開試合までの時間が長くないけど、それだけにゴールスがどんな手段を使ってくるのかは分からないわよ?」
「そうだな、気をつけるよ。あまり屋敷からも出ないようにする」
屋敷の中にいても、黒豹の暗殺者のように侵入してくるといった可能性は否定出来ない。
それでも屋敷の外に出るより安全なのは、間違いなかった。
そうして話していると、やがて門の側までやってくる。
門の外では、アランたちが屋敷の敷地内に入ったときと同じく、ロルフやガーウェイ、ジャスパーといった面々と、屋敷の警備を任されているドルギたちが向き合っていた。
アランたちにとって幸いだったのは、そうして向き合っていても、戦いにはなっていなかったことだろう。
お互いに相手が妙な真似をしないようにと警戒しつつも、世間話をするくらいの余裕はあったらしい。
そんな中で最初に近付いてくるアランたち……いや、正確にはクラリスの存在に気が付いたのは、ロルフだった。
「姫様!」
そんなロルフの言葉に、他の者たちもまた視線を敷地内に向ける。
ドルギの部下の何人かが驚きの表情を浮かべたのは、アランたちが全員無事に戻ってきたからだろう。
ゴールスに雇われているだけに、ここにいる者たちは当然ゴールスがどのような性格をしてるのか理解している。
ましてや、ゴールスの目的はクラリスを殺すことだ。
そうである以上、間違いなく屋敷の中では激しい戦いが行われているのだろうと、そう予想していた者たちだ。
そんな状況でアランたちは無傷で外に出て来たのだから、それに驚くなという方が無理だろう。
「ご無事でしたか?」
勢い込んで尋ねるロルフに対し、クラリスは笑みを浮かべて頷く。
「ええ、問題ありません。予想外の成果も得ることが出来ましたしね」
予想外の成果というのが、何を意味しているのかはアランもレオノーラもすぐに理解出来た。
公開試合の件以外はないだろうと。
ロルフはその予想外の成果というのが何を意味するのかは分からない様子だったが、それでもクラリスが無事だったことを考えれば、問題はないと判断したのだろう。
心の底から安堵した様子を見せる。
「そうでしたか。では、早いところここから去りましょう。ここにいれば、ゴールスが何をしてくるか分かりませんから」
そう言ったロルフは、ドルギたちに視線を向けて、そう告げる。
普通ならこのようにあからさまな態度を取られれば怒ってもしかたがないのだが、ドルギは特に気にした様子もない。
実際、自分達がゴールスに命令をされれば、そのような真似をするというのを理解しているし、実際に今までそのようにしてきたからこそ、反論出来ないと思っているのだろう。
だが、そんなロルフに対し、クラリスは鋭い視線を向けて口を開く。
「ロルフ、失礼な真似はしないように」
「……すいません」
「謝るのなら、相手が違うでしょう?」
「いいってことよ。実際、そっちの男が言ってるのは決して間違いって訳じゃねえ。それに、ここにいたままだと、何が起きるのか分からねえのも事実だ。何かが起きる前に、さっさと立ち去った方がいいぜ?」
ドルギのその言葉に、何故か他の者たちも頷く。
何だかんだと、クラリスたちが屋敷の中にいる間に話をしたことで、それなりに友好的な関係を築くことは出来たのだろう。
もっとも、いくら友好的な関係を築いたところで、ゴールスから命令されれば、それに逆らうといったような真似は出来ないのだが。
「行きましょう。公開試合の件で色々と決める必要があるでしょうし」
レオノーラのその言葉に、公開試合? と聞き覚えのない話に首を傾げる者もいる。
だが、レオノーラはそんな様子を気にせず、クラリスを連れてその場から立ち去った。
クラリスと一緒に来た者たちも、今はそんなレオノーラを追う。
屋敷の前で詳しい話は出来ないと、そう判断したのだろう。
そして、屋敷から十分に離れたといころで、ガーウェイが口を開く。
「それで? 一体ゴールスと何を話してきたんだ?」
ゴールスの名前を出す際には、苛立たしげな色がある。
自分を含めた獣牙衆の面々を手足のように使っているのが気にくわないのだろう。
ガーウェイから見て、クラリスたちはゴールスと何らかの取引を成立させてきたと、そのように思える。
だからこそ、屋敷の中で一体何があったのかが気になっているのだろう。
しかし、レオノーラはこの件にかんしては街中で話すような内容ではないと思っているのか、ガーウェイに一瞬視線を向けただけで特に何も言わない。
そんなレオノーラに面白くなさそうな表情を浮かべるガーウェイだったが、それでも今は何を言っても意味がないと判断したのだろう。それ以上は何も言わず、ギジュの屋敷に向かう。
そしてガーウェイがそのようにしているということで、ロルフもレオノーラに対して特に何かを聞くような真似は出来ず……そして、一行はギジュの屋敷に到着するのだった。
「公開試合……? 本気かね?」
屋敷にいくつも存在するリビングの一つ。
そこでレオノーラは、自分たちがゴールスの屋敷で何を話してきたか、そして約束してきたのかを、屋敷の主人たるギジュを含めて全員に話す。
そんな中で真っ先に本気かね? と口にしたのは、ゴールスの性格を知っているがゆえに、この話が決まったあとでどうなるのか予想出来るギジュだった。
ギジュにしてみれば、ゴールスは目的を見出せばそれを得るためには手段を選ぶことはない。
それこそ、草食獣なのだが、サイの獣人であるゴールスは肉食獣の如き性格を持っている。
正直なところ、ゴールスがサイの獣人というのは何かの間違いで、実はもっと別の何か……サイに似ている動物の獣人なのではないかと、そんな風にすら思う者は多い。
それだけ、獰猛な性格をしているのだ。
もっとも、草食獣の獣人の中にも獰猛な性格をしている者はいるし、逆に肉食獣の獣人でも気性が穏やかな者はいる。
そういう意味では、ゴールスが獰猛な性格をしていてもおかしくはない。おかしくはないのだが……その辺りの事情を考えても、獰猛すぎるのだ。
その獰猛さこそが、ギジュがゴールスを支持出来ない理由だった。
とはいえ、だからといってクラリスを全面的に支持出来るのかと聞かれれば、それに対しても素直に頷くことは出来なかったのだが。
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