アンチ悪役令嬢の私がなぜか異世界転生して変人王子に溺愛される話

第三章

解説とあとがき（※本編読了後にお読みください）

＊ケイラ・高平景（里原ケイ）

　元々は聖女アコリーヌの娘、ケイです。
　ケイは戦争で行方不明になりますが、その時に一度命を落として高平景として生まれ変わりました。そして景が乗用車に轢かれて本の世界にケイラとして転生します。
　ですが、自分がアコリーヌの娘であることを思い出し、ゴリランやグクイエ王子を元に戻すことで、ケイラは本ごと消えて、今度は里原ケイとして生まれ変わります。
　ちなみに、アコリーヌと暮らしている時に見えていた、男の人というのは、神の使い（ジンテール）でした。


＊ジンテール（高平ジン）

　ケイラの力が暴走しないよう、見張る役目を持つ神の使者です。
　高平景に転生した時から、ずっと見守っていました。景が本の中に転生した時、ジンテール王子という存在を作って、景の前に現れます。　
　ケイラが本の世界から消えても、転生先の現代日本でも監視（？）は続けているようです。
　いつか、ケイが自分のことを思い出さなくても、ジンと良い仲になることでしょう。


＊グクイエ

　聖女アコリーヌに恋をした王子様。本の世界ではなく、異世界に実在した人物でした。
　アコリーヌに普通の人間として生きてもらうために、自らを犠牲にして魔王と戦い、本の人柱になります。『王子にざまぁしてラブメテオな悪役令嬢♡』はゴリランが作った世界ですが、グクイエが見る夢でもあります。


＊アコリーヌ

　本の世界の人間ではありませんでした。聖女をしていましたが、魔王が本に封印された後、ケイラを産み落としたことで聖女の力を失います。
　ケイラはアコリーヌの子供というわけではなく、アコリーヌから分離された聖なる力そのものでした。
　グクイエ王子が力を分離するため、アコリーヌに魔法の種を呑ませました。
　ケイラは魔王の子供と告げますが、それは魔王になる資質がある、という意味で、本当に魔王の子供というわけではなかったようです。


＊ゴリラン

　アコリーヌに想いを寄せていた一人。アコリーヌを自由にするため、魔法を磨きます。そして魔王を閉じ込めるための本を開発します。
　魔王を自らの体内に閉じ込めて、本の中に封印されますが、グクイエ王子が本から解放され、人間に戻ったことで、ゴリランも外の世界に帰ってきます。
　本の中で唯一年を取らなかったゴリランは異世界で静かな余生を送ったようです。


＊ゴォフ（銀の鍵）

　ゴリラン大司教が生み出した金の鍵ゴォフ——の分身です。前世は現代日本生まれで、サラリーマンだったみたいです。
　ケイラの鍵として生まれ変わったゴォフですが、高平景を封印していた銀の鍵にはまだ人間の魂は宿っていなかったようです。


＊魔王

　本の登場人物である魔王ではなく、現実の世界に魔王がいます。
　ケイラが自身の力を封印することで、魔王にはなりませんでしたが……どこかの世界で生まれていることでしょう。
　自然界に組み込まれた、システムの一部です。



　＊＊＊あとがき＊＊＊


　ここまでお読みくださりありがとうございます。好き勝手に書き上げた作品ではありますが、楽しんでいただけましたでしょうか。
　途中、書ききれなかったことを解説に投下するという強引なやり方ではありますが、これで謎を少しでも解消していただけたらと思います。
　書いている間は、不安ばかりでしたが、生み落としてみれば大好きな作品になりました。またこんな風に楽しく作品が書けたらと思います。最後までお付き合いくださりありがとうございました！