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二章 資金不足と過酷な戦争
40話 スキルは万能ではない
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「やっと話のわかる人が見つかったよ。あーあ、良かった。僕の名前はトム。28日前に9歳になったばかりなんだ!」
透明だが、その元気さだけは見えなくても分かる。非常に活発な男の子なのだろう。
「ずいぶんと丁寧な自己紹介だね」
9歳にしては。
「ふふん!こう見えてもこのお屋敷の元メイド長の息子だからね!もう、2年も無視されてるけど・・・」
「7歳の頃から透明になれるようになったの?」
「ううん、透明なのは生まれた時から。でも、7歳の時から力が強くなっちゃって、触れた物も透明にできるようになっちゃったんだ」
その影響で着ている服も透けてしまったのか。
「何にも見えなくなっちゃったから、皆幽霊扱いするし、お母さんも僕がいなくなったから心を病んじゃって仕事辞めちゃうし・・・このままだと僕は一生誰にも認知されずに孤独死しちゃうよ!」
「そうか・・・でも、少しおかしくはないか?姿は確かに見えるかもしれないけど、声は聞こえるんだよね?元メイド長の息子の声を皆が忘れるかな?」
「それも最近になってわかったことなんだけど、近くまでいかないと声が他人に聞こえないんだ。けど、近づいて話しかけても皆幽霊だー!って逃げちゃうんだ」
「声が聞こえづらくなったのはいつ頃から?」
「分からないや。でも、服が透明化するようになってからかなり経った後だと思う」
ニアが言っていた。スキルの中には成長と共に進化する才能スキルがあると。トムのスキル『透明』はまさにその部類のスキルなのだろう。
「自分で解除は・・・できないよね。それなら俺から良い提案ができる。けどその代わりにそのスキルは失うけど良いかな?」
「えっ!?お兄ちゃんこれをどうにかできるの!?それならお願い!このまま人と触れ合えない人生なんて嫌だよ!」
取引開始が表示される。トムが取引の意思を表明したのですぐさま取引が開始される。彼のスキル欄には確かに『透明』があった。
「良し、このスキルを・・・2000インで買おう。良いかな?」
「えっ!?もらってくれるだけじゃなくてお金もくれるの?お兄ちゃん太っ腹だね!」
「そういうスキルなの。それでいいかな?」
「うん!お願い!」
了承が得られると共に光り出し、スキルが俺の体へと入っていくのだが、今まで見たこともない表示が俺の前に現れる。
『こちらの値段では取引ができません』
「「・・・はぁ?」」
初めてスキル『買取』が刃向かった瞬間と同時に、スキルは万能ではない事を改めて知った瞬間である。
透明だが、その元気さだけは見えなくても分かる。非常に活発な男の子なのだろう。
「ずいぶんと丁寧な自己紹介だね」
9歳にしては。
「ふふん!こう見えてもこのお屋敷の元メイド長の息子だからね!もう、2年も無視されてるけど・・・」
「7歳の頃から透明になれるようになったの?」
「ううん、透明なのは生まれた時から。でも、7歳の時から力が強くなっちゃって、触れた物も透明にできるようになっちゃったんだ」
その影響で着ている服も透けてしまったのか。
「何にも見えなくなっちゃったから、皆幽霊扱いするし、お母さんも僕がいなくなったから心を病んじゃって仕事辞めちゃうし・・・このままだと僕は一生誰にも認知されずに孤独死しちゃうよ!」
「そうか・・・でも、少しおかしくはないか?姿は確かに見えるかもしれないけど、声は聞こえるんだよね?元メイド長の息子の声を皆が忘れるかな?」
「それも最近になってわかったことなんだけど、近くまでいかないと声が他人に聞こえないんだ。けど、近づいて話しかけても皆幽霊だー!って逃げちゃうんだ」
「声が聞こえづらくなったのはいつ頃から?」
「分からないや。でも、服が透明化するようになってからかなり経った後だと思う」
ニアが言っていた。スキルの中には成長と共に進化する才能スキルがあると。トムのスキル『透明』はまさにその部類のスキルなのだろう。
「自分で解除は・・・できないよね。それなら俺から良い提案ができる。けどその代わりにそのスキルは失うけど良いかな?」
「えっ!?お兄ちゃんこれをどうにかできるの!?それならお願い!このまま人と触れ合えない人生なんて嫌だよ!」
取引開始が表示される。トムが取引の意思を表明したのですぐさま取引が開始される。彼のスキル欄には確かに『透明』があった。
「良し、このスキルを・・・2000インで買おう。良いかな?」
「えっ!?もらってくれるだけじゃなくてお金もくれるの?お兄ちゃん太っ腹だね!」
「そういうスキルなの。それでいいかな?」
「うん!お願い!」
了承が得られると共に光り出し、スキルが俺の体へと入っていくのだが、今まで見たこともない表示が俺の前に現れる。
『こちらの値段では取引ができません』
「「・・・はぁ?」」
初めてスキル『買取』が刃向かった瞬間と同時に、スキルは万能ではない事を改めて知った瞬間である。
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