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三章 勇者探し
56話 神々からの贈り物『勇者』
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「勇者・・・やっぱりそういう存在っているんですね」
「概念は理解しているみたいだな。勇者は生まれながらにして凄まじい身体能力とたぐいまれなる武術と魔法の才能を持った一騎当千の戦士の事を指す。勇者は危機に陥った時に神々が世界に産み落としてくれるとの事だ」
「世界の危機ではなくて、2つの国の危機でも現れるんです?」
「現れる。この200年の間に5人程現れている。前の勇者が戦死してから15年が過ぎている。勇者は既に戦える年齢に達しているはずだ」
「・・・成程。つまり、俺はその勇者が現れるまでの繋ぎだったって事か。なんかショックだな」
「少し違う。過去何人もの勇者が現れているのに戦争が終わらない理由は何だと思う?勇者だけでは足りないんだよ。戦争に勝つためには」
「ふーん、となると神々は魔獣人をこの世の悪として認定しているわけ?訓練村では確かに敵対はしたけど悪意というのは感じられなかった。とてもじゃないけど悪とは思えないですけど、イリス王女はどうお思いで?」
これが事実ならば、神々は一国に肩入れしている事になる。人類を平等に愛する神ならざる行為に見える。
「私にもそこらへんは分からない。何故、神々がコンパスに肩入れしているのかなんて。しかし、頼れる戦力には変わりない。今回の勇者も是非とも我がコンパス軍へと入れたい。その為にも見つけてほしい」
これは、こちらの要望も聞いてもらう事が出来る絶好のチャンスなのでは?
「それじゃあ、俺からのお願いも聞いてほしい。勇者を無事に見つけ出し、この200年にもわたる戦争を終わらせたあかつきには」
「元の世界に返してやろう。お前が望むならな」
「よし!決まりだ!!それと、俺の仲間にもそれ相応の報酬をよろしく!ハガネさんもそれで良いかな?」
「ん?何がですか?」
「・・・朝食は美味しいかなって」
「はい!美味しいです!!」
口にジャムがくっついている。朝食に夢中で聞いていなかったみたいなので後で説明してあげよう。
「契約成立だ。ところで君のスキルはどうやって発動するのだ?」
「相手が取引の意思を表示したら」
「ふむ・・・では、取引をしようじゃないか。勇者を探せと言ったものの、手がかりも無いようじゃ何年もかかってしまうだろう?私のスキル『導き』で探すと言い。とりあえず1000インで買い取れ」
「・・・了解」
イリスに金を渡すと、スキル『導き』が体に宿る。
「そのスキルは求めているモノまで導いてくれるという便利なスキル。このスキルのお陰で10歳の時に両親を亡くして11年間この国を統治する事が出来たから性能は保証する」
「・・・・・・」
「どうした?何か不満でも?」
「いや・・・俺と同い年なんだなって思っただけ。12歳くらいかと思ってた。身長的に」
測定器が無いので、明確な数字は分からないが彼女の身長は150cmに達していない。言動も大人ぶった子供のようだったので完全に勘違いしていた。
「死にてぇみたいだな・・・」
「あ、やべっ」
この後、30分間土下座する事で許しを得た。
「概念は理解しているみたいだな。勇者は生まれながらにして凄まじい身体能力とたぐいまれなる武術と魔法の才能を持った一騎当千の戦士の事を指す。勇者は危機に陥った時に神々が世界に産み落としてくれるとの事だ」
「世界の危機ではなくて、2つの国の危機でも現れるんです?」
「現れる。この200年の間に5人程現れている。前の勇者が戦死してから15年が過ぎている。勇者は既に戦える年齢に達しているはずだ」
「・・・成程。つまり、俺はその勇者が現れるまでの繋ぎだったって事か。なんかショックだな」
「少し違う。過去何人もの勇者が現れているのに戦争が終わらない理由は何だと思う?勇者だけでは足りないんだよ。戦争に勝つためには」
「ふーん、となると神々は魔獣人をこの世の悪として認定しているわけ?訓練村では確かに敵対はしたけど悪意というのは感じられなかった。とてもじゃないけど悪とは思えないですけど、イリス王女はどうお思いで?」
これが事実ならば、神々は一国に肩入れしている事になる。人類を平等に愛する神ならざる行為に見える。
「私にもそこらへんは分からない。何故、神々がコンパスに肩入れしているのかなんて。しかし、頼れる戦力には変わりない。今回の勇者も是非とも我がコンパス軍へと入れたい。その為にも見つけてほしい」
これは、こちらの要望も聞いてもらう事が出来る絶好のチャンスなのでは?
「それじゃあ、俺からのお願いも聞いてほしい。勇者を無事に見つけ出し、この200年にもわたる戦争を終わらせたあかつきには」
「元の世界に返してやろう。お前が望むならな」
「よし!決まりだ!!それと、俺の仲間にもそれ相応の報酬をよろしく!ハガネさんもそれで良いかな?」
「ん?何がですか?」
「・・・朝食は美味しいかなって」
「はい!美味しいです!!」
口にジャムがくっついている。朝食に夢中で聞いていなかったみたいなので後で説明してあげよう。
「契約成立だ。ところで君のスキルはどうやって発動するのだ?」
「相手が取引の意思を表示したら」
「ふむ・・・では、取引をしようじゃないか。勇者を探せと言ったものの、手がかりも無いようじゃ何年もかかってしまうだろう?私のスキル『導き』で探すと言い。とりあえず1000インで買い取れ」
「・・・了解」
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「・・・・・・」
「どうした?何か不満でも?」
「いや・・・俺と同い年なんだなって思っただけ。12歳くらいかと思ってた。身長的に」
測定器が無いので、明確な数字は分からないが彼女の身長は150cmに達していない。言動も大人ぶった子供のようだったので完全に勘違いしていた。
「死にてぇみたいだな・・・」
「あ、やべっ」
この後、30分間土下座する事で許しを得た。
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