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三章 勇者探し
62話 導きはカーナビ
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武器と防具を新調した俺達は、早速町を出て勇者探しに勤しむ事にした。
2ヶ月前に見た光景と同じ・・・ではなく、少し草原が荒れているのが見て分かる。
「いくつかの魔術人がこの付近まで来たそうですわ。このままだと城の中に侵入されるのも時間の問題かもしれません」
「それまでに必ず勇者を探し出しましょう。テツロー、イリス王女様から借りたスキル『導き』を使ってみましょう!」
手がかりがない状態で渡されたのがこのスキル『導き』。求めているものまで導いてくれるスキルと言っていたが、どのように導いてくれるのだろうか。
「スキル解放『導き』」
『こんにちは、木村哲郎。これより勇者への案内を開始します』
スキルを発動した瞬間、頭の中に聞こえて来たのはカーナビの合成音声のような声。無機質な声が妙に懐かしい。
「えと、どこまで案内してくれるの?」
『勇者の生命エネルギー、魔力を追って勇者に辿り着きます。次の目的地はブルベ村です』
「流石にピンポイントでは無理か・・・それじゃあよろしく」
『はい、良い旅にしましょう』
「テツロー、誰と喋ってたんですか?」
「ついに頭がおかしくなってしまったのでしょうか?」
「『導き』だよ!『導き』!!俺のイメージかどうかは不明だけど、頭の中に声が聞こえてくるタイプみたいなんだよ!」
仲間に頭がおかしくなったような扱いをされて少しショックだ。
『北東に2km進んでください』
「了解」
『魔物5体と、魔獣人5人の反応があります。ご注意下さい』
「マジか、魔物と魔獣人いるの?」
『生命反応で感知しました』
このスキル『導き』、かなり便利なスキルだ。敵の情報まで教えてくれるとは。
「2キロ先に魔物と魔獣人がいるらしいから少し遠回りしてフルベ村へと向かおう」
『本当によろしいでしょうか?3キロも遠回りとなってしまいますよ?』
「危険が事前にわかってるなら回避する以外ないでしょ」
『魔物と魔獣人の他に、エルフ2人分の生命反応があります。それでもよろしいでしょうか?』
「何だって?何で最初にその事を言ってくれないんだよ!」
生命反応があるという事はまだ生きているという証拠だ。そんなの聞いたら─────。
「2キロ先で、エルフが魔獣人に襲われてるらしい。助けに行きたいんだけどいいかな?」
「勿論ですわ!こんなご時世ですもの。1人でも多くの人を助けなければ・・・!!」
「ドワーフがエルフを助けて良いんでしょうか?いえ、良いんですよね!きっと良い事なんですよね!」
「ありがとう!それじゃあ!『導き』案内よろしく!」
『かしこまりました。グッドラック』
俺達は北東に向かって走り出した。
2ヶ月前に見た光景と同じ・・・ではなく、少し草原が荒れているのが見て分かる。
「いくつかの魔術人がこの付近まで来たそうですわ。このままだと城の中に侵入されるのも時間の問題かもしれません」
「それまでに必ず勇者を探し出しましょう。テツロー、イリス王女様から借りたスキル『導き』を使ってみましょう!」
手がかりがない状態で渡されたのがこのスキル『導き』。求めているものまで導いてくれるスキルと言っていたが、どのように導いてくれるのだろうか。
「スキル解放『導き』」
『こんにちは、木村哲郎。これより勇者への案内を開始します』
スキルを発動した瞬間、頭の中に聞こえて来たのはカーナビの合成音声のような声。無機質な声が妙に懐かしい。
「えと、どこまで案内してくれるの?」
『勇者の生命エネルギー、魔力を追って勇者に辿り着きます。次の目的地はブルベ村です』
「流石にピンポイントでは無理か・・・それじゃあよろしく」
『はい、良い旅にしましょう』
「テツロー、誰と喋ってたんですか?」
「ついに頭がおかしくなってしまったのでしょうか?」
「『導き』だよ!『導き』!!俺のイメージかどうかは不明だけど、頭の中に声が聞こえてくるタイプみたいなんだよ!」
仲間に頭がおかしくなったような扱いをされて少しショックだ。
『北東に2km進んでください』
「了解」
『魔物5体と、魔獣人5人の反応があります。ご注意下さい』
「マジか、魔物と魔獣人いるの?」
『生命反応で感知しました』
このスキル『導き』、かなり便利なスキルだ。敵の情報まで教えてくれるとは。
「2キロ先に魔物と魔獣人がいるらしいから少し遠回りしてフルベ村へと向かおう」
『本当によろしいでしょうか?3キロも遠回りとなってしまいますよ?』
「危険が事前にわかってるなら回避する以外ないでしょ」
『魔物と魔獣人の他に、エルフ2人分の生命反応があります。それでもよろしいでしょうか?』
「何だって?何で最初にその事を言ってくれないんだよ!」
生命反応があるという事はまだ生きているという証拠だ。そんなの聞いたら─────。
「2キロ先で、エルフが魔獣人に襲われてるらしい。助けに行きたいんだけどいいかな?」
「勿論ですわ!こんなご時世ですもの。1人でも多くの人を助けなければ・・・!!」
「ドワーフがエルフを助けて良いんでしょうか?いえ、良いんですよね!きっと良い事なんですよね!」
「ありがとう!それじゃあ!『導き』案内よろしく!」
『かしこまりました。グッドラック』
俺達は北東に向かって走り出した。
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