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五章 魔獣人の根源
113話 その後の魔狼将軍ムサシ
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「我々コンパスは、魔獣人に200年前から攻撃を受け続けているが、その理由は迫害への怒りと言われている。しかし、我々は魔獣人を迫害した覚えはないし、そもそも魔獣人も200年前に突如として現れた種族。200年前よりも前の歴史が未だに明らかになっていないんだ」
「えぇ・・・魔獣人のその話って都市伝説とかじゃないんだ・・・」
「ああ、本当に分かっていない。謎の種族だ。だが、この謎さえ明らかにすれば戦争を平和に終わらせる事が出来る鍵が見つかるかもしれない。そう思わないか?」
「どんな謎なのかは分からないので何とも」
「そこは乗れ。私の提案がいかにも名案のような雰囲気を醸し出してくれ」
なんか妙に馴れ馴れしくなったな。自分の弱い所を見せたからか?泣き止んで離れたと思ったらまた少し近づいてるし。
「ムサシ今、牢獄に妻と一緒に入れられている事は知っているな?」
「ジョン6世から聞きました。自害しないように猿轡。食事を摂らせる時も流動食にしているとか」
「パンジグ軍は不名誉より死という言葉があってな。捕まったら自害するように教育しているそうだ。敵に情報を知られない為と考えると非常に有効だとは思うが、些か人道に反していると思わないか?お前の母国もそんな感じなのか?」
「俺が生まれる90年前くらいはそんな感じだったらしいですよ。祖父ちゃんは怖くて死ねなかったらしいですけど。そのお陰で俺が生まれた」
「教育も完璧ではないというわけか。しかし、捕まえたのは将軍と諜報員。自害しても何らおかしくない立場の人間だ。くれぐれも死なせないようにしてくれよ?」
「了解・・・・ん?何でそんな事を俺に言うんです?看守に行って下さいよそういう事は」
「いいや、お前には言っておく。何故ならこれから会いに行くんだからな」
「あぁ~~そういう。でも俺と会って暴れるとかはないですよね?ムサシが今回の戦いに負けたのって俺が原因なわけだし」
「それは違う。ムサシはお前がムサシの妻を連れてくる前にジュリエットに負けて潔く降参していた。お前に恨みはない。寧ろ感謝していると思うよ」
だから俺に微笑んだのか。妻を殺さずに安堵しただけでなく俺に感謝の念を込めた笑みだったのかもしれない。
「ムサシからはムサシ自身が知りえる魔獣人のルーツを聞き出してほしい。聞き出している間が猿轡は外すから自害する可能性がある。細心の注意を払いながら情報を聞き出せ。全体にヒビの入った壺を取り扱う時よりも丁寧に扱え。良いな?」
「はいはい、分かってますよ。それなら、早速準備をしなくちゃ」
「何のだ?」
「仲良くなるための準備ですよ。俺なりのね」
「えぇ・・・魔獣人のその話って都市伝説とかじゃないんだ・・・」
「ああ、本当に分かっていない。謎の種族だ。だが、この謎さえ明らかにすれば戦争を平和に終わらせる事が出来る鍵が見つかるかもしれない。そう思わないか?」
「どんな謎なのかは分からないので何とも」
「そこは乗れ。私の提案がいかにも名案のような雰囲気を醸し出してくれ」
なんか妙に馴れ馴れしくなったな。自分の弱い所を見せたからか?泣き止んで離れたと思ったらまた少し近づいてるし。
「ムサシ今、牢獄に妻と一緒に入れられている事は知っているな?」
「ジョン6世から聞きました。自害しないように猿轡。食事を摂らせる時も流動食にしているとか」
「パンジグ軍は不名誉より死という言葉があってな。捕まったら自害するように教育しているそうだ。敵に情報を知られない為と考えると非常に有効だとは思うが、些か人道に反していると思わないか?お前の母国もそんな感じなのか?」
「俺が生まれる90年前くらいはそんな感じだったらしいですよ。祖父ちゃんは怖くて死ねなかったらしいですけど。そのお陰で俺が生まれた」
「教育も完璧ではないというわけか。しかし、捕まえたのは将軍と諜報員。自害しても何らおかしくない立場の人間だ。くれぐれも死なせないようにしてくれよ?」
「了解・・・・ん?何でそんな事を俺に言うんです?看守に行って下さいよそういう事は」
「いいや、お前には言っておく。何故ならこれから会いに行くんだからな」
「あぁ~~そういう。でも俺と会って暴れるとかはないですよね?ムサシが今回の戦いに負けたのって俺が原因なわけだし」
「それは違う。ムサシはお前がムサシの妻を連れてくる前にジュリエットに負けて潔く降参していた。お前に恨みはない。寧ろ感謝していると思うよ」
だから俺に微笑んだのか。妻を殺さずに安堵しただけでなく俺に感謝の念を込めた笑みだったのかもしれない。
「ムサシからはムサシ自身が知りえる魔獣人のルーツを聞き出してほしい。聞き出している間が猿轡は外すから自害する可能性がある。細心の注意を払いながら情報を聞き出せ。全体にヒビの入った壺を取り扱う時よりも丁寧に扱え。良いな?」
「はいはい、分かってますよ。それなら、早速準備をしなくちゃ」
「何のだ?」
「仲良くなるための準備ですよ。俺なりのね」
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