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一章 クソみたいな女神とクソみたいな異世界転移
第二十五話 クソったれ僧侶
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「別に殺しはしねぇよ。ま、こいつらが来なかったらどうなってたか分からんけどな」
「へ・・・?じゃあ、この人達はワタシを助けてくれたって事ですか?」
「・・・まあ、そうなる。感謝しとくんだな」
「嗚呼、ああああありがとうございます!!ありがとうございます!!貴方がたは命の恩人です!ありがとうございますぅぅぅ!!」
匍匐前進でこちらへとやってくると、背の高い僧侶は今度は蘭丸さんの足に縋りついた。顔が鼻水と涙でぐちゃぐちゃになっていた為、俺の方に来なくて助かった。
「おい!それじゃあ俺が悪者みたいな立ち位置になっちまうじゃねぇか!!」
「そうではないのか?」
「違うわボケ!今から事の発端から今に至るまでの話をしてやるから耳の穴かっぽじって聞きやがれ!!」
男戦士は切れ気味に経緯を話し始めた・・・。
★
「う~~ん・・・洞窟の吸血コウモリか・・・報酬は高いが、暗い洞窟の中で戦わなくてはいけないのか・・・」
俺は依頼掲示板の前で悩んでいた。危険だけど、報酬が高い洞窟の魔物討伐をするか。危険度は下がるけれども、報酬が安い草原の魔物討伐をするか。どちらにするかで悩んでいた。
仲間がいれば思い切って洞窟の方を選んでいたのかもしれないが、俺はまだ城下町に来たばかりでパーティを作れておらず、頼りになるのは愛武器の斧と防具のみのしがない戦士。レベルもあまり高くはないので洞窟で1人で野垂れ死ぬ可能性は高い。
仕方なく草原の魔物退治にしようと依頼書を手に取ろうとしたその時だった。
「あの・・・もし、そこの戦士さん。もしかして仲間をお探しですか?」
ソロの俺に誰かが話しかけてきたんだ。話しかけてきたのは俺と同じくらいの背丈の20代の女僧侶だった。
「もしよろけしればワタシなんてよろしいでしょうか?治癒の魔術が使えますよ」
「治癒の魔術。とても魅力的だ。他には何の魔術を待っているんです?」
「ええと、他には風の魔術や、光の魔術も使うことができます。光の魔術は松明代わりにしかなりませんが・・・」
光の魔術か・・・それは多分使えるな。洞窟を照らしてくれればきっと吸血コウモリを無力化できるはず。っこれは迷っている場合じゃないぞ!!
「では、こちらの依頼に一緒に行きませんか?洞窟の吸血コウモリ!!きっと貴方の光の魔術も役に立つはずです!!」
戦士1人で大量の魔物に挑むのは蛮勇だと思われてしまうが、治癒の魔術を使える人がいるならば決して蛮勇にはならない。だって傷ついたらすぐに治してもらえば良いのだから。
こうして俺は背の高い僧侶と吸血コウモリの住まう洞窟へと足を踏み入れた。それが地獄の始まりだと知らずに・・・。
結果を言うと、俺は勝った。僧侶の作った光の下で1人で10体はいてもおかしくない吸血コウモリを倒す事に成功した。人間の子供くらはある吸血コウモリを一体一体ひきつけて順番に倒していった。リーチの短い斧でばっさばっさと斬り殺していった。
吸血コウモリは所謂ゴブリンタイプの魔物で、集団でかかってきたら手強いが、1体だけなら大した事のない魔物で、まだまだ経験の浅い俺でも有利に進める事ができた。
だが、俺はドジをしてしまった。最後の1体との戦いであろう事か首筋を噛まれてしまったのだ。吸われていく血液、抜けていく力。このままだと殺されると思った俺は何とか力を振り絞って吸血コウモリを引きはがし、トドメを刺す事ができた。だが、全滅させても負わされた傷が治るわけでもない。
首筋に空いた穴からどんどん血が抜けていく。手で塞ごうとするが、力が入らない。血が抜けていっているせいで手に血が回らなくなっているんだ。
だが、焦る事はない!!だって、俺は1人ではないんだから!もう1人、怪我をした時に滅茶苦茶頼りになる仲間がいるんだから!!
「僧侶さん・・・お願い、します・・・」
さあ、背の高い僧侶さん!!俺の首筋の穴を治して頂戴!!
「・・・・・・」
「あの・・・僧侶さん?」
僧侶さんの様子がおかしい。こちらをじっと見ているだけで何もアクションを起こさないどころか起こす様子すら見られない。ただただ血を流す俺を見ている。
じっと見られているうちにどんどん血は抜けていって、ついには全身に力が入らなくなってしまった。
「僧侶、さん・・・は、やく・・・」
聞こえていないのだろうか?力を振り絞って声をかける。すると、僧侶さんは口角をニコリと上げて、笑みを浮かべたのだ。
俺には何故、笑っているのか理解できなかった。だが、唯一分かることがある。僧侶さんが俺に向けている笑みは・・・。
「あはぁ~♡最高です♡」
快楽の笑みだった。人が気持ち良くなった時に思わず出てしまう不意打ちの笑み。良く親父の背中を揉んでいた時に見ていたからよーく知っている。
別に快楽の笑み自体は悪いものではない。だが、何故この状況で、仲間が死にかけているこの状況でそんな笑みを浮かべられるのか俺には到底理解出来なかった。
「順調にコウモリを殺していった時はどうなるかと思いましたが、ちゃんと致命傷を喰らって安心しました♪」
「は?」
何を、言っているんだ?
「ワタシ、僧侶としてとても恥ずかしいのですが・・・人が苦しむ姿、生に縋り付く姿を見るのが大好きなんです♡」
んなもん、僧侶じゃなくても恥ずかしいだろ・・・!なんちゅー性癖持ってんだこのクソッタレ僧侶が・・・!
「その顔です!その顔!!ああ・・・その顔、最高にそそります・・・!なんて美しいのでしょう・・・!」
何て、事だ・・・俺としたことが、人の本性を見極められなかったとは・・・しかも、性癖を道具に使われる始末・・・なんという恥辱!!穴があったら入りたい!!
だが、今は何としても治してもらわなくてはならない。俺の命はアイツの手の中にあるのだから。
「何、やってんだ・・・早く・・・治せ・・・!!」
掠れた声で懇願する。しかし、僧侶は治癒の魔術を使うことはなく、代わりに穢らわしい笑みを浮かべている顔を赤く染め上げた。
「さあ!もっと!もっとです!もっと苦しんでください!!」
ダメだ・・・完全に快楽に堕ちてしまっている。俺はもう助からない。性癖に殺されるんだ・・・。
「あ・・・あああああ・・・!!」
絶望の嘆きと共に俺は生への執着を捨て、ゆっくりと目を閉じた。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
「『ケア』!!」
治癒の魔術を叫ぶ声が洞窟中に響く。すると、なんという事だろう俺の首筋の穴が塞がっていくではないか!
「ふう・・・いやぁ!ありがとうございました!お陰で最高にすっきりしましたよ!また、ご機会があればお願いします!!」
「えっ?殺すんじゃなかったの?」
てっきり殺されるのかと思って死を覚悟していたので肩透かしを喰らった気分だ。すると、僧侶は不思議そうな表情を浮かべながら首を傾げてこういった。
「何言ってんですか?殺したら犯罪じゃないですか」
「は?」
「ワタシは人が生に縋りつく姿であって、死ぬ姿ではありません。そこの所間違わないようにお願いします!」
ビシッ!という擬音がつきそうなポーズで俺を指さすクソッたれ僧侶。指を指されると同時に俺の中の堪忍袋の緒が切れた。
「へ・・・?じゃあ、この人達はワタシを助けてくれたって事ですか?」
「・・・まあ、そうなる。感謝しとくんだな」
「嗚呼、ああああありがとうございます!!ありがとうございます!!貴方がたは命の恩人です!ありがとうございますぅぅぅ!!」
匍匐前進でこちらへとやってくると、背の高い僧侶は今度は蘭丸さんの足に縋りついた。顔が鼻水と涙でぐちゃぐちゃになっていた為、俺の方に来なくて助かった。
「おい!それじゃあ俺が悪者みたいな立ち位置になっちまうじゃねぇか!!」
「そうではないのか?」
「違うわボケ!今から事の発端から今に至るまでの話をしてやるから耳の穴かっぽじって聞きやがれ!!」
男戦士は切れ気味に経緯を話し始めた・・・。
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「う~~ん・・・洞窟の吸血コウモリか・・・報酬は高いが、暗い洞窟の中で戦わなくてはいけないのか・・・」
俺は依頼掲示板の前で悩んでいた。危険だけど、報酬が高い洞窟の魔物討伐をするか。危険度は下がるけれども、報酬が安い草原の魔物討伐をするか。どちらにするかで悩んでいた。
仲間がいれば思い切って洞窟の方を選んでいたのかもしれないが、俺はまだ城下町に来たばかりでパーティを作れておらず、頼りになるのは愛武器の斧と防具のみのしがない戦士。レベルもあまり高くはないので洞窟で1人で野垂れ死ぬ可能性は高い。
仕方なく草原の魔物退治にしようと依頼書を手に取ろうとしたその時だった。
「あの・・・もし、そこの戦士さん。もしかして仲間をお探しですか?」
ソロの俺に誰かが話しかけてきたんだ。話しかけてきたのは俺と同じくらいの背丈の20代の女僧侶だった。
「もしよろけしればワタシなんてよろしいでしょうか?治癒の魔術が使えますよ」
「治癒の魔術。とても魅力的だ。他には何の魔術を待っているんです?」
「ええと、他には風の魔術や、光の魔術も使うことができます。光の魔術は松明代わりにしかなりませんが・・・」
光の魔術か・・・それは多分使えるな。洞窟を照らしてくれればきっと吸血コウモリを無力化できるはず。っこれは迷っている場合じゃないぞ!!
「では、こちらの依頼に一緒に行きませんか?洞窟の吸血コウモリ!!きっと貴方の光の魔術も役に立つはずです!!」
戦士1人で大量の魔物に挑むのは蛮勇だと思われてしまうが、治癒の魔術を使える人がいるならば決して蛮勇にはならない。だって傷ついたらすぐに治してもらえば良いのだから。
こうして俺は背の高い僧侶と吸血コウモリの住まう洞窟へと足を踏み入れた。それが地獄の始まりだと知らずに・・・。
結果を言うと、俺は勝った。僧侶の作った光の下で1人で10体はいてもおかしくない吸血コウモリを倒す事に成功した。人間の子供くらはある吸血コウモリを一体一体ひきつけて順番に倒していった。リーチの短い斧でばっさばっさと斬り殺していった。
吸血コウモリは所謂ゴブリンタイプの魔物で、集団でかかってきたら手強いが、1体だけなら大した事のない魔物で、まだまだ経験の浅い俺でも有利に進める事ができた。
だが、俺はドジをしてしまった。最後の1体との戦いであろう事か首筋を噛まれてしまったのだ。吸われていく血液、抜けていく力。このままだと殺されると思った俺は何とか力を振り絞って吸血コウモリを引きはがし、トドメを刺す事ができた。だが、全滅させても負わされた傷が治るわけでもない。
首筋に空いた穴からどんどん血が抜けていく。手で塞ごうとするが、力が入らない。血が抜けていっているせいで手に血が回らなくなっているんだ。
だが、焦る事はない!!だって、俺は1人ではないんだから!もう1人、怪我をした時に滅茶苦茶頼りになる仲間がいるんだから!!
「僧侶さん・・・お願い、します・・・」
さあ、背の高い僧侶さん!!俺の首筋の穴を治して頂戴!!
「・・・・・・」
「あの・・・僧侶さん?」
僧侶さんの様子がおかしい。こちらをじっと見ているだけで何もアクションを起こさないどころか起こす様子すら見られない。ただただ血を流す俺を見ている。
じっと見られているうちにどんどん血は抜けていって、ついには全身に力が入らなくなってしまった。
「僧侶、さん・・・は、やく・・・」
聞こえていないのだろうか?力を振り絞って声をかける。すると、僧侶さんは口角をニコリと上げて、笑みを浮かべたのだ。
俺には何故、笑っているのか理解できなかった。だが、唯一分かることがある。僧侶さんが俺に向けている笑みは・・・。
「あはぁ~♡最高です♡」
快楽の笑みだった。人が気持ち良くなった時に思わず出てしまう不意打ちの笑み。良く親父の背中を揉んでいた時に見ていたからよーく知っている。
別に快楽の笑み自体は悪いものではない。だが、何故この状況で、仲間が死にかけているこの状況でそんな笑みを浮かべられるのか俺には到底理解出来なかった。
「順調にコウモリを殺していった時はどうなるかと思いましたが、ちゃんと致命傷を喰らって安心しました♪」
「は?」
何を、言っているんだ?
「ワタシ、僧侶としてとても恥ずかしいのですが・・・人が苦しむ姿、生に縋り付く姿を見るのが大好きなんです♡」
んなもん、僧侶じゃなくても恥ずかしいだろ・・・!なんちゅー性癖持ってんだこのクソッタレ僧侶が・・・!
「その顔です!その顔!!ああ・・・その顔、最高にそそります・・・!なんて美しいのでしょう・・・!」
何て、事だ・・・俺としたことが、人の本性を見極められなかったとは・・・しかも、性癖を道具に使われる始末・・・なんという恥辱!!穴があったら入りたい!!
だが、今は何としても治してもらわなくてはならない。俺の命はアイツの手の中にあるのだから。
「何、やってんだ・・・早く・・・治せ・・・!!」
掠れた声で懇願する。しかし、僧侶は治癒の魔術を使うことはなく、代わりに穢らわしい笑みを浮かべている顔を赤く染め上げた。
「さあ!もっと!もっとです!もっと苦しんでください!!」
ダメだ・・・完全に快楽に堕ちてしまっている。俺はもう助からない。性癖に殺されるんだ・・・。
「あ・・・あああああ・・・!!」
絶望の嘆きと共に俺は生への執着を捨て、ゆっくりと目を閉じた。
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「『ケア』!!」
治癒の魔術を叫ぶ声が洞窟中に響く。すると、なんという事だろう俺の首筋の穴が塞がっていくではないか!
「ふう・・・いやぁ!ありがとうございました!お陰で最高にすっきりしましたよ!また、ご機会があればお願いします!!」
「えっ?殺すんじゃなかったの?」
てっきり殺されるのかと思って死を覚悟していたので肩透かしを喰らった気分だ。すると、僧侶は不思議そうな表情を浮かべながら首を傾げてこういった。
「何言ってんですか?殺したら犯罪じゃないですか」
「は?」
「ワタシは人が生に縋りつく姿であって、死ぬ姿ではありません。そこの所間違わないようにお願いします!」
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