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三章 黄金の愛と銀の翼の騎士、2人ともぶっ殺す
第四十一話 思いがけない弱点
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「では、その気持ち、私がへし折ってやろう!」
身長が大きくなるまで成長したカールの筋肉は、視認できなくなる程の脚力を授けた。
「はぁ!!」
突然目の前に現れたと思いきや、袈裟斬りが襲い掛かって来た。幸助は反射的に身体を反らすも、完全には避けきれず、ボロボロになってしまった皮鎧を完全に破壊されてしまった。右足で少し後ろの床を蹴って、反らした身体を跳ね返し、反撃するが、剣が到達したと思った瞬間、その場に消えてしまった。
「横だ。しっかりと見ないと、殺してしまうぞ?」
「ッッ──────!!」
カールは右横にいつの間にか移動しており、俺の脇腹を突き刺そうとしていた。エビのように身体を引いて、避けたが、またまた完全には避ける事が出来ず、皮膚を軽く裂かれてしまう。
「くそっ!!」
「おっと!危ない危ない」
またもや剣が届く前に何処かへと消えてしまった。攻撃され、避けて反撃されたら消えられ、何処かの方向へ現れを繰り返されて数回。致命傷は幸い負ってはいないが、身体も服もボロボロ。盾も半壊してしまっている。
勝利へと辿りつく為には、最低でも後、十数回は攻撃を当てなくてはならない。・・・あまりやりたくは無かったが、確実に攻撃を当てる事がある方法を使うしかない・・・。
「これでトドメと行こうか!!」
カールが真正面に現れる。狙っているのは心臓。避けなければ、待っているのは当然『死』。だから俺は身体を反らして、脇腹に刺さるようにした。
「ぐ・・・・あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「遂に避ける気力も失ったか・・・」
貫かれた右横腹から、ドクドクと血が溢れてくる。刺された箇所が鉄板を押し付けられているように痛い。しかし、腕は手はまだ全然動く。左手でカールの剣を握る手を押さえつけ、右手の剣で斬りつけた。
「ぐう・・・!き、貴様ぁ・・・まさかこれが目的だったのか?」
「そうだよ!覚悟しろ!・・・団長!ボニーさん!俺に構わず魔術を叩き込め!団長は魔力を使い果たす勢いで頼む!」
カールとほぼゼロ距離の位置にいるというのに、カールに魔術を撃てという幸助に困惑する2人。そして何よりも幸助が傷つく事を理解している為、撃つのを躊躇ってしまう。
「コ、コウスケ君・・・」
「良いから早くしてください!!今が絶好のチャンスなんです!!」
「わ、分かった!なるべくカールに当たるように調整してやる!!『ファイアボルト』!34発だぁぁぁ!!」
「ごめんね、コウスケ君・・・『ウイングカッター』!!」
34本の炎の矢と数えきれない数の風の刃がカールを殺さんと襲ってくる。剣を身体から引き抜いて急いで逃げようとするが、逃げるのを阻止するように幸助がカールの脇腹に自分の剣を刺し、逃げられないよう施した。
「貴様もただではすまないぞ!」
「戦いはそういうもんだろ・・・おっと、来たぜ。お待ちかねの魔術さん達が」
「・・・まあいい。私には奇跡がある。それに、この攻撃を受けた先には更なるパワーアップが私を待っているのだからな」
「・・・だと良いな」
「何だと──────ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ぐう・・・!」
炎の矢と風の刃が幸助とカールの身体を貫き、引き裂いていく。放たれた魔術の7割はカールに当たったが、残りの3割は幸助に命中してしまったようだ。傷を負った二人はすぐに離れ、その場に倒れる。カールは膝を付きながらゆっくりと立ち上がり、幸助は剣を杖にしながらすぐに立ち上がり、ボニーの所へと急ぐ。
「す、すまねぇ!致命傷とかは負ってないよな?」
「ぎ、ギリギリセーフでした・・・ハハッ、肉を斬らせて骨を断つはよく聞きますが、実践しようとすると難しい物ですね・・・」
「変な事言ってないで、今から治してあげるから────『ハイヒール』!」
脇腹の穴と、魔術による怪我がみるみる治っていく。再生で体力が持っていかれてしまったせいで身体はだるいし、痛いという感覚はまだ残っているが、身体に異常はない。問題無く戦える。
それはカールにも言える事だった。自前の信仰心で身体の傷を癒したカールは既に戦う準備万端のようだ。身体は更にデカくなって2m50㎝と言った所だろうか。使っていた剣も体格に似合わなくなっている。
奇跡でも身体を癒すとなると、相当の体力を消耗するようだ。カールが肩で息をしているのが良い証拠だ。体力の消耗が、カールが人間である事を証明してくれているようで、少し安心する。そして、ここからが本題だ。
「はは・・・ははははは!どうだ!コウスケ・イズミ!!これがアモーラ様が私に与えてくれた力!!即ち、奇跡だ!!どうだ?羨ましいだろう?」
膨れ上がった筋肉をポーズで見せつけてくるカール。しかし、カールは何処か苦しそうに見えた。体力を消耗したからではない。例えるなら、サイズが小さい服を着た時のような表情をしている。その顔が見れただけで推測が合ってたのだと、笑みが零れる。
「さあ!筋肉の前にひれ伏すがイイィィ!!」
巨大な腕が剣と共に俺に向かって落ちてくる。最早斬るというより、殴るをメインとしている。そして、必要以上に膨れ上がった筋肉のせいで空気抵抗が生まれ、明らかに攻撃速度が落ちてしまっていた。カールも遅くなっている事に途中で気づいたようだ。
「な、何!?どういう事だ!?」
「どういう事だって、そりゃあ・・・筋肉の付けすぎだろうがぁぁぁぁ!!」
幸助の素早い連撃がカールの下半身を襲う。つけられた傷は筋肉へと変換され、カールは更に大きくなっていく。
「それそれぇ!!大きくなぁれ!大きくなぁれ!」
まるでうちでの小づちで大きくなっていく一寸法師のよう。しかし、大きくなっているのは身体ではなく、筋肉だという事を忘れてはいけない。皮膚や骨は筋肉に比例して大きくなっていないのだ。
故にカールは苦しそうにしている。皮膚が筋肉に裂かれそうで苦しんでいるのだ。幸助はそれを狙っていたのだ。
カールの上半身からメリメリと音が聴こえてくる。皮膚が裂け始めたようだ。カールは痛みを感じ始めてまともに動けない様子。そこから更に追い打ちをかけていく。脛を、アキレス腱を、太腿を斬って斬って斬りまくる。息が切れるまで斬り終わった頃にはカールは体長4mまで達していた。そして、流石の皮膚も限界を迎えた。
ビリビリビリィ!
「ぎゃあああああああぁぁぁぁ!!」
服が破ける音にも似た音と共に大量の血吹き出し、真っ赤な筋肉が晒される。上半身の皮膚がまるで果物の皮のように裂けてしまったのだ。突然現れたグロテスクな姿に思わずその場にいる者達は手で口を覆った。
「お、おのれ・・・図ったな・・・!」
そう言い残すと、真っ赤になったカールは血の海へとダイブした。
身長が大きくなるまで成長したカールの筋肉は、視認できなくなる程の脚力を授けた。
「はぁ!!」
突然目の前に現れたと思いきや、袈裟斬りが襲い掛かって来た。幸助は反射的に身体を反らすも、完全には避けきれず、ボロボロになってしまった皮鎧を完全に破壊されてしまった。右足で少し後ろの床を蹴って、反らした身体を跳ね返し、反撃するが、剣が到達したと思った瞬間、その場に消えてしまった。
「横だ。しっかりと見ないと、殺してしまうぞ?」
「ッッ──────!!」
カールは右横にいつの間にか移動しており、俺の脇腹を突き刺そうとしていた。エビのように身体を引いて、避けたが、またまた完全には避ける事が出来ず、皮膚を軽く裂かれてしまう。
「くそっ!!」
「おっと!危ない危ない」
またもや剣が届く前に何処かへと消えてしまった。攻撃され、避けて反撃されたら消えられ、何処かの方向へ現れを繰り返されて数回。致命傷は幸い負ってはいないが、身体も服もボロボロ。盾も半壊してしまっている。
勝利へと辿りつく為には、最低でも後、十数回は攻撃を当てなくてはならない。・・・あまりやりたくは無かったが、確実に攻撃を当てる事がある方法を使うしかない・・・。
「これでトドメと行こうか!!」
カールが真正面に現れる。狙っているのは心臓。避けなければ、待っているのは当然『死』。だから俺は身体を反らして、脇腹に刺さるようにした。
「ぐ・・・・あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「遂に避ける気力も失ったか・・・」
貫かれた右横腹から、ドクドクと血が溢れてくる。刺された箇所が鉄板を押し付けられているように痛い。しかし、腕は手はまだ全然動く。左手でカールの剣を握る手を押さえつけ、右手の剣で斬りつけた。
「ぐう・・・!き、貴様ぁ・・・まさかこれが目的だったのか?」
「そうだよ!覚悟しろ!・・・団長!ボニーさん!俺に構わず魔術を叩き込め!団長は魔力を使い果たす勢いで頼む!」
カールとほぼゼロ距離の位置にいるというのに、カールに魔術を撃てという幸助に困惑する2人。そして何よりも幸助が傷つく事を理解している為、撃つのを躊躇ってしまう。
「コ、コウスケ君・・・」
「良いから早くしてください!!今が絶好のチャンスなんです!!」
「わ、分かった!なるべくカールに当たるように調整してやる!!『ファイアボルト』!34発だぁぁぁ!!」
「ごめんね、コウスケ君・・・『ウイングカッター』!!」
34本の炎の矢と数えきれない数の風の刃がカールを殺さんと襲ってくる。剣を身体から引き抜いて急いで逃げようとするが、逃げるのを阻止するように幸助がカールの脇腹に自分の剣を刺し、逃げられないよう施した。
「貴様もただではすまないぞ!」
「戦いはそういうもんだろ・・・おっと、来たぜ。お待ちかねの魔術さん達が」
「・・・まあいい。私には奇跡がある。それに、この攻撃を受けた先には更なるパワーアップが私を待っているのだからな」
「・・・だと良いな」
「何だと──────ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ぐう・・・!」
炎の矢と風の刃が幸助とカールの身体を貫き、引き裂いていく。放たれた魔術の7割はカールに当たったが、残りの3割は幸助に命中してしまったようだ。傷を負った二人はすぐに離れ、その場に倒れる。カールは膝を付きながらゆっくりと立ち上がり、幸助は剣を杖にしながらすぐに立ち上がり、ボニーの所へと急ぐ。
「す、すまねぇ!致命傷とかは負ってないよな?」
「ぎ、ギリギリセーフでした・・・ハハッ、肉を斬らせて骨を断つはよく聞きますが、実践しようとすると難しい物ですね・・・」
「変な事言ってないで、今から治してあげるから────『ハイヒール』!」
脇腹の穴と、魔術による怪我がみるみる治っていく。再生で体力が持っていかれてしまったせいで身体はだるいし、痛いという感覚はまだ残っているが、身体に異常はない。問題無く戦える。
それはカールにも言える事だった。自前の信仰心で身体の傷を癒したカールは既に戦う準備万端のようだ。身体は更にデカくなって2m50㎝と言った所だろうか。使っていた剣も体格に似合わなくなっている。
奇跡でも身体を癒すとなると、相当の体力を消耗するようだ。カールが肩で息をしているのが良い証拠だ。体力の消耗が、カールが人間である事を証明してくれているようで、少し安心する。そして、ここからが本題だ。
「はは・・・ははははは!どうだ!コウスケ・イズミ!!これがアモーラ様が私に与えてくれた力!!即ち、奇跡だ!!どうだ?羨ましいだろう?」
膨れ上がった筋肉をポーズで見せつけてくるカール。しかし、カールは何処か苦しそうに見えた。体力を消耗したからではない。例えるなら、サイズが小さい服を着た時のような表情をしている。その顔が見れただけで推測が合ってたのだと、笑みが零れる。
「さあ!筋肉の前にひれ伏すがイイィィ!!」
巨大な腕が剣と共に俺に向かって落ちてくる。最早斬るというより、殴るをメインとしている。そして、必要以上に膨れ上がった筋肉のせいで空気抵抗が生まれ、明らかに攻撃速度が落ちてしまっていた。カールも遅くなっている事に途中で気づいたようだ。
「な、何!?どういう事だ!?」
「どういう事だって、そりゃあ・・・筋肉の付けすぎだろうがぁぁぁぁ!!」
幸助の素早い連撃がカールの下半身を襲う。つけられた傷は筋肉へと変換され、カールは更に大きくなっていく。
「それそれぇ!!大きくなぁれ!大きくなぁれ!」
まるでうちでの小づちで大きくなっていく一寸法師のよう。しかし、大きくなっているのは身体ではなく、筋肉だという事を忘れてはいけない。皮膚や骨は筋肉に比例して大きくなっていないのだ。
故にカールは苦しそうにしている。皮膚が筋肉に裂かれそうで苦しんでいるのだ。幸助はそれを狙っていたのだ。
カールの上半身からメリメリと音が聴こえてくる。皮膚が裂け始めたようだ。カールは痛みを感じ始めてまともに動けない様子。そこから更に追い打ちをかけていく。脛を、アキレス腱を、太腿を斬って斬って斬りまくる。息が切れるまで斬り終わった頃にはカールは体長4mまで達していた。そして、流石の皮膚も限界を迎えた。
ビリビリビリィ!
「ぎゃあああああああぁぁぁぁ!!」
服が破ける音にも似た音と共に大量の血吹き出し、真っ赤な筋肉が晒される。上半身の皮膚がまるで果物の皮のように裂けてしまったのだ。突然現れたグロテスクな姿に思わずその場にいる者達は手で口を覆った。
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