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四章 魔族との和平交渉
第三十二話 城からの悲鳴?
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「コウスケさん。その鎧、凄く似合ってますよ」
「そうか?それなら良かった」
サイズ調整をして自分のサイズピッタリになったミスリルの鎧は今までそこまで良い防具を使ってこなかったコウスケの見た目の強さを大幅に向上させる。
「それにしても盾も貰っちゃったけど、本当に良いのかな?」
「受けた攻撃の衝撃の威力を4分の1にして攻撃した相手に与える『反撃の盾』。効果を聞くにただで貰っていい盾じゃないと思うんだけど」
「それほどまでに林檎が高く売れたんじゃないんですかね?親方さんニッコニコでしたし」
鎧の調節を終えて、盾を選ぼうとした所、林檎を換金しに行っていた親方が大金を握りしめて帰って来たと思ったら、盾を無料でくれるというのだ。いや、恐らく林檎が以上な程売れたから罪悪感でも生まれたのだろう。
最初こそ遠慮したが、親方の圧に押されてもらったのが、反撃の盾だ。自意識過剰かもしれないが、今の俺にピッタリの盾だと思う。盾の表にはナイフを握る男が横向きに描かれており、ちょっと不気味ではあるが。
「コウスケさん、ちょっとお城に寄りませんか?ボニーさんがいるそうなんで」
「そうだな。助けに来てくれたお礼を言わなくちゃならないし、行こうか」
聞いた話によると、ボロボロの身体を治してくれたのは回復魔術の達人であるボニーさんらしい。流石にお礼を言いに行かないといけないと思い、メアリーと城へと向かう。城へと続く階段を上っていると、メアリーが俺の手を掴んできた。
「今だけで良いので、手を繋がせてください・・・」
「また死にかけたからか?」
「いえ、そうでもあるんですが・・・その・・・」
手を繋ぐ理由を聞く為に耳をメアリーに近付けた時だった。
「ぎゃああああああああああああ!!」
若い男の声が城から聴こえてきた。敵襲か?理由は不明だが、悲鳴の先に急いで向かう事にした。
「た、助けてくれぇぇぇぇぇ!!」
城に入るとまた同じ声から別の悲鳴が聴こえてくる。今度は懇願にとても近い。入口からすぐ右の方から聴こえた。しかし、仕事に奔走する騎士や兵士達は気にするようすがない。一体どうして
「こらこら、兵士さん。あんまり暴れないで下さいよ。あんまり暴れると・・・イジメたくなるじゃないですかぁ・・・ふふ、顔を真っ赤にしてカワイイ・・・」
次に聴こえてきた恐怖の女の声で男の悲鳴の正体が明らかになる。気づいたメアリーもすっかり冷めたようで走る事なく、働く騎士と兵士に迷惑がかからないように右にある医療室へと入って行った。医療室の床には数えきれない数のベッドが設置されており、ベッドの上では傷ついた地底人達が己の傷を癒し、眠りについている。中にはまだ治療役が回ってきていないせいで苦しんでいる者もいる。地底には薬草がないから治療手段が魔術と奇跡しかない。故に効率が悪いようだ。
十数人の僧侶の中でも一際デカくて頬を赤く染めた女性がいる。女性の担当している男が先程の悲鳴を上げていたようだ。男はあろうことか魔法の鎖によって、四肢を拘束され、身動きが取れなくなっている。
「もう嫌だ!早く傷を塞いでくれ!!」
「ダメです!まだ、石の破片が取れてません!このまま傷を塞いだら一生お腹に石の破片が刺さり続けますよ!」
息を荒らげながら慎重に傷口のごみを取り出しているようだ。
「それにあと一つですから・・・それっ!」
「っっっっ~~!」
「はぁ・・はぁ・・・良く耐えましたね。では、『アンチポイズン』!」
ばい菌処理の為の解毒魔術の後、回復魔術で傷口を塞ぐ。
「では、お休みなさい・・・『スリープ』」
睡眠魔術がかかった手を兵士の額に当てると、落ちるように眠りに入って行った。全ての過程を終えたボニーはこちらを振り向く。どうやら幸助とメアリーの気配に気づいていたようだ。
「久しぶり、コウスケ君。元気になったみたいで良かった」
「はい、ボニーさんのお陰で何とか。ボニーさんがジーストに来てからずっと治療を?」
「ええ。ここには薬草が無いって聞いたので、少しでも力になれたらなと思ったんです」
彼女は異世界からのよそ者と違って元からジースト王国と戦争をしていたフラムに住んでいた人だ。彼女にとって地底人は恐怖し、嫌う存在でもおかしくないはずなのに、嫌な顔をせず、笑顔で治療をしている・・・と思ったが──────
「すみません!同志ボニー!こちらの患者の治療をお願いできますか?私の回復魔術じゃどうにも難しくて」
「ふふ・・・治療・・・ふふふ・・・」
ただ単に治療を楽しんでいるようだ。このままだと邪魔になると思った俺とメアリーは消えるように医療室から去った。
「そうか?それなら良かった」
サイズ調整をして自分のサイズピッタリになったミスリルの鎧は今までそこまで良い防具を使ってこなかったコウスケの見た目の強さを大幅に向上させる。
「それにしても盾も貰っちゃったけど、本当に良いのかな?」
「受けた攻撃の衝撃の威力を4分の1にして攻撃した相手に与える『反撃の盾』。効果を聞くにただで貰っていい盾じゃないと思うんだけど」
「それほどまでに林檎が高く売れたんじゃないんですかね?親方さんニッコニコでしたし」
鎧の調節を終えて、盾を選ぼうとした所、林檎を換金しに行っていた親方が大金を握りしめて帰って来たと思ったら、盾を無料でくれるというのだ。いや、恐らく林檎が以上な程売れたから罪悪感でも生まれたのだろう。
最初こそ遠慮したが、親方の圧に押されてもらったのが、反撃の盾だ。自意識過剰かもしれないが、今の俺にピッタリの盾だと思う。盾の表にはナイフを握る男が横向きに描かれており、ちょっと不気味ではあるが。
「コウスケさん、ちょっとお城に寄りませんか?ボニーさんがいるそうなんで」
「そうだな。助けに来てくれたお礼を言わなくちゃならないし、行こうか」
聞いた話によると、ボロボロの身体を治してくれたのは回復魔術の達人であるボニーさんらしい。流石にお礼を言いに行かないといけないと思い、メアリーと城へと向かう。城へと続く階段を上っていると、メアリーが俺の手を掴んできた。
「今だけで良いので、手を繋がせてください・・・」
「また死にかけたからか?」
「いえ、そうでもあるんですが・・・その・・・」
手を繋ぐ理由を聞く為に耳をメアリーに近付けた時だった。
「ぎゃああああああああああああ!!」
若い男の声が城から聴こえてきた。敵襲か?理由は不明だが、悲鳴の先に急いで向かう事にした。
「た、助けてくれぇぇぇぇぇ!!」
城に入るとまた同じ声から別の悲鳴が聴こえてくる。今度は懇願にとても近い。入口からすぐ右の方から聴こえた。しかし、仕事に奔走する騎士や兵士達は気にするようすがない。一体どうして
「こらこら、兵士さん。あんまり暴れないで下さいよ。あんまり暴れると・・・イジメたくなるじゃないですかぁ・・・ふふ、顔を真っ赤にしてカワイイ・・・」
次に聴こえてきた恐怖の女の声で男の悲鳴の正体が明らかになる。気づいたメアリーもすっかり冷めたようで走る事なく、働く騎士と兵士に迷惑がかからないように右にある医療室へと入って行った。医療室の床には数えきれない数のベッドが設置されており、ベッドの上では傷ついた地底人達が己の傷を癒し、眠りについている。中にはまだ治療役が回ってきていないせいで苦しんでいる者もいる。地底には薬草がないから治療手段が魔術と奇跡しかない。故に効率が悪いようだ。
十数人の僧侶の中でも一際デカくて頬を赤く染めた女性がいる。女性の担当している男が先程の悲鳴を上げていたようだ。男はあろうことか魔法の鎖によって、四肢を拘束され、身動きが取れなくなっている。
「もう嫌だ!早く傷を塞いでくれ!!」
「ダメです!まだ、石の破片が取れてません!このまま傷を塞いだら一生お腹に石の破片が刺さり続けますよ!」
息を荒らげながら慎重に傷口のごみを取り出しているようだ。
「それにあと一つですから・・・それっ!」
「っっっっ~~!」
「はぁ・・はぁ・・・良く耐えましたね。では、『アンチポイズン』!」
ばい菌処理の為の解毒魔術の後、回復魔術で傷口を塞ぐ。
「では、お休みなさい・・・『スリープ』」
睡眠魔術がかかった手を兵士の額に当てると、落ちるように眠りに入って行った。全ての過程を終えたボニーはこちらを振り向く。どうやら幸助とメアリーの気配に気づいていたようだ。
「久しぶり、コウスケ君。元気になったみたいで良かった」
「はい、ボニーさんのお陰で何とか。ボニーさんがジーストに来てからずっと治療を?」
「ええ。ここには薬草が無いって聞いたので、少しでも力になれたらなと思ったんです」
彼女は異世界からのよそ者と違って元からジースト王国と戦争をしていたフラムに住んでいた人だ。彼女にとって地底人は恐怖し、嫌う存在でもおかしくないはずなのに、嫌な顔をせず、笑顔で治療をしている・・・と思ったが──────
「すみません!同志ボニー!こちらの患者の治療をお願いできますか?私の回復魔術じゃどうにも難しくて」
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