172 / 341
4章 偽りの歴史
171話 凸凹
しおりを挟む
王女曰く、カートライトの中央都市には、十数人の諜報員がいるらしい。
その諜報員ほ1週間に一度報告をよこすのだが、その報告の中に、諜報員のうち4名が殺されたと書かれていたらしい。
「今まで、諜報員が捕まって殺される事件は何度かありました。けれども、一気に殺される事は初めてです」
「捕まらずに殺された?で良いんでしょうか?」
「はい。他の生き残った諜報員の前で切り殺されたとのことです。大胆に背後から心臓を貫くように・・・」
うん、確かに大事件だ。このまま放っておいたらカートライト側の情報を掴んでくれている諜報員が全滅する事態となる。だけど─────。
「俺は隠密行動に向いた人間ではありません。それに、ドゥークもどう考えても隠密向きじゃありませんし・・・」
「なっ・・・!で、でも確かにこの男の言う通りです。他にもっと静かに行動できるものがいるんではないでしょうか?」
行かなくても分かる。この依頼に対する適正が俺達にはない。このまま言っても失敗する未来しか見えない。
「貴方は言われた通り、自分の力を過小評価しているみたいですね。その腕で鉄球を豪速球で投げる時、音は鳴りますか?」
「いえ、鳴りません・・・鳴った時には既に相手の頭が砕けている時です」
「隠密で最も重要とされているのは大きくわけて2つ。気配を消せることと、音を消せることです。貴方の鉄球投げは50m先の敵をも黙らせると聞きました。選ぶには十分ない理由だと思いませんか?」
「まあ、そう言われればそうかも・・・」
「では、問題ありませんね?では、依頼お願いしますね」
しまった、上手く言葉で誘導されて嵌められた。確かに、俺の投球戦法には音は出ないけど、俺自身が隠密依頼に向いてないんだって!
「で、では私は?そこの男とは違って、恐ろしく派手な魔法ですよ?こんな化け物を隠密依頼に使って良いんですか?」
「貴方は・・・まあ、そうですね。確かに向いてませんね」
「でしょう!?なら、さっさと別の者を────」
「ですが、貴方自身の実力はどうでしょう?体術はまるでダメですが、代わりに魔法や潜入訓練などの成績はほぼ完璧です。よって貴方は適任でしょう」
「そ、そんな・・・」
アレクサンダーには、徴兵制度が存在しており、その際に身体能力検査を受けるらしい。その時の成績から所属を決めるのだとか。
「それにもしも、バレて敵に囲まれた場合、貴方のドラゴンズソウルは最適でしょう?」
「言われてみれば確かに」
「こらぁー!!変なこというなこんの馬鹿野郎が!!」
「フフ、元気そうで何より。頑張って下さいね♪」
こうして、ベルムとカートライトの凸凹コンビが完成したのであった。
その諜報員ほ1週間に一度報告をよこすのだが、その報告の中に、諜報員のうち4名が殺されたと書かれていたらしい。
「今まで、諜報員が捕まって殺される事件は何度かありました。けれども、一気に殺される事は初めてです」
「捕まらずに殺された?で良いんでしょうか?」
「はい。他の生き残った諜報員の前で切り殺されたとのことです。大胆に背後から心臓を貫くように・・・」
うん、確かに大事件だ。このまま放っておいたらカートライト側の情報を掴んでくれている諜報員が全滅する事態となる。だけど─────。
「俺は隠密行動に向いた人間ではありません。それに、ドゥークもどう考えても隠密向きじゃありませんし・・・」
「なっ・・・!で、でも確かにこの男の言う通りです。他にもっと静かに行動できるものがいるんではないでしょうか?」
行かなくても分かる。この依頼に対する適正が俺達にはない。このまま言っても失敗する未来しか見えない。
「貴方は言われた通り、自分の力を過小評価しているみたいですね。その腕で鉄球を豪速球で投げる時、音は鳴りますか?」
「いえ、鳴りません・・・鳴った時には既に相手の頭が砕けている時です」
「隠密で最も重要とされているのは大きくわけて2つ。気配を消せることと、音を消せることです。貴方の鉄球投げは50m先の敵をも黙らせると聞きました。選ぶには十分ない理由だと思いませんか?」
「まあ、そう言われればそうかも・・・」
「では、問題ありませんね?では、依頼お願いしますね」
しまった、上手く言葉で誘導されて嵌められた。確かに、俺の投球戦法には音は出ないけど、俺自身が隠密依頼に向いてないんだって!
「で、では私は?そこの男とは違って、恐ろしく派手な魔法ですよ?こんな化け物を隠密依頼に使って良いんですか?」
「貴方は・・・まあ、そうですね。確かに向いてませんね」
「でしょう!?なら、さっさと別の者を────」
「ですが、貴方自身の実力はどうでしょう?体術はまるでダメですが、代わりに魔法や潜入訓練などの成績はほぼ完璧です。よって貴方は適任でしょう」
「そ、そんな・・・」
アレクサンダーには、徴兵制度が存在しており、その際に身体能力検査を受けるらしい。その時の成績から所属を決めるのだとか。
「それにもしも、バレて敵に囲まれた場合、貴方のドラゴンズソウルは最適でしょう?」
「言われてみれば確かに」
「こらぁー!!変なこというなこんの馬鹿野郎が!!」
「フフ、元気そうで何より。頑張って下さいね♪」
こうして、ベルムとカートライトの凸凹コンビが完成したのであった。
21
あなたにおすすめの小説
封印されていたおじさん、500年後の世界で無双する
鶴井こう
ファンタジー
「魔王を押さえつけている今のうちに、俺ごとやれ!」と自ら犠牲になり、自分ごと魔王を封印した英雄ゼノン・ウェンライト。
突然目が覚めたと思ったら五百年後の世界だった。
しかもそこには弱体化して少女になっていた魔王もいた。
魔王を監視しつつ、とりあえず生活の金を稼ごうと、冒険者協会の門を叩くゼノン。
英雄ゼノンこと冒険者トントンは、おじさんだと馬鹿にされても気にせず、時代が変わってもその強さで無双し伝説を次々と作っていく。
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。
迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
異世界で美少女『攻略』スキルでハーレム目指します。嫁のために命懸けてたらいつの間にか最強に!?雷撃魔法と聖剣で俺TUEEEもできて最高です。
真心糸
ファンタジー
☆カクヨムにて、200万PV、ブクマ6500達成!☆
【あらすじ】
どこにでもいるサラリーマンの主人公は、突如光り出した自宅のPCから異世界に転生することになる。
神様は言った。
「あなたはこれから別の世界に転生します。キャラクター設定を行ってください」
現世になんの未練もない主人公は、その状況をすんなり受け入れ、神様らしき人物の指示に従うことにした。
神様曰く、好きな外見を設定して、有効なポイントの範囲内でチートスキルを授けてくれるとのことだ。
それはいい。じゃあ、理想のイケメンになって、美少女ハーレムが作れるようなスキルを取得しよう。
あと、できれば俺TUEEEもしたいなぁ。
そう考えた主人公は、欲望のままにキャラ設定を行った。
そして彼は、剣と魔法がある異世界に「ライ・ミカヅチ」として転生することになる。
ライが取得したチートスキルのうち、最も興味深いのは『攻略』というスキルだ。
この攻略スキルは、好みの美少女を全世界から検索できるのはもちろんのこと、その子の好感度が上がるようなイベントを予見してアドバイスまでしてくれるという優れモノらしい。
さっそく攻略スキルを使ってみると、前世では見たことないような美少女に出会うことができ、このタイミングでこんなセリフを囁くと好感度が上がるよ、なんてアドバイスまでしてくれた。
そして、その通りに行動すると、めちゃくちゃモテたのだ。
チートスキルの効果を実感したライは、冒険者となって俺TUEEEを楽しみながら、理想のハーレムを作ることを人生の目標に決める。
しかし、出会う美少女たちは皆、なにかしらの逆境に苦しんでいて、ライはそんな彼女たちに全力で救いの手を差し伸べる。
もちろん、攻略スキルを使って。
もちろん、救ったあとはハーレムに入ってもらう。
下心全開なのに、正義感があって、熱い心を持つ男ライ・ミカヅチ。
これは、そんな主人公が、異世界を全力で生き抜き、たくさんの美少女を助ける物語。
【他サイトでの掲載状況】
本作は、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる