42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太

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5章 紛い物の神

239話 神殿の中

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「中は殺風景だな・・・」

 神殿のみを完成させて力尽きてしまったのだろうか。神殿内には何もなく、声が良く響く。この様子だと、エルフ長老の友人は天界にはいけなかったようだ。

「巻物によると、この奥に祈りを捧げる場所があるみたいだな」

「祈りを捧げると、どうなるんだ?」

「天から使いがやってきて、俺達を天界へと導いてくれるんだってよ」

「どのぐらい祈れば良いんだ?」

「さあ?でも、祈り方は両膝を付けて目を瞑るタイプらしい」

 何もない神殿を、ただひたすらに歩く。歩いてみた感じではあるが、恐らく100㎡はあるこの神殿。祈りを捧げる為にこんなに大きな神殿を作る必要はあったのだろうか。作った人は遥か昔に亡くなってしまっているので聞く事ができないが・・・。

「あそこじゃない?祈りを捧げる場所って」

「えっ・・・小さくないですか?」

 ナックルの言葉通り、祈りを捧げるであろう場所はとても小さかった。サイズ的にはこの中で一番巨体の俺がギリギリ入れるくらい。総勢200人は一斉に祈りを捧げられそうな大きなスペースがあるというのに、どうして・・・。

「益々理解できないな・・・で?誰が祈る?」

 祈るのだけならだれでも良さそうだ。ドゥークが真っ先に左手の義手を挙げた。

「私が祈ろう。こう見えても、祈り方は良く褒められたんだ。美しすぎて天使が舞い降りてきそうだーって」

「今じゃ、見た目と考え方も汚いおっさんだけどね」

「うるさいわっ!!黙ってみてろ!!」

 両膝を付き跪くと、祈りを捧げ始めるドゥーク。確かに祈る姿がとても綺麗だ。育ちの良さが見て取れる。

「さて、と・・・一体どのくらいで天使がやって来るか・・・な・・・?」

 両手を頭の後ろに回し、後ろを振り返る。振り返るとそこには、口から涎を垂らした巨体で肥満気味の悪魔が俺達を絶品料理を見る目で見ていた。

「Eaaaaaaaaaaaaaaaattt!!!」

「『マジックシールド』」

 迫る来る牙を魔法の盾で防ぐ。慌てて出した為、お粗末な出来だったが、その場しのぎは出来た。そして仲間達にも危険が迫っている事を知らせる事が出来た。

「デカッ!?3mはあるんじゃないのか?一体何処から入ってきた!?」

「分かりません!!けど、明らかにここに居てはいけない存在だって言うのは明らかです!!」

「口臭い・・・ファルコ、大剣!」

「はい、どうぞ!」

 俺も防寒具を脱ぎ、鉄球を構える。防寒具を脱ぐには少し寒いが、そんな事を言ってられる場合じゃない。体が冷えてるんなら、戦って温めれば良いんだから。
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