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4章 最終防衛戦門
4話 説明は手短に
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「それ俺らに言って大丈夫なんですか?後々問題にならない?」
「問題ない。これから全人類が知る事になるんだからね。リオの人も勿論ね。それに、君達には先に知っておいてほしかったんだよ。これから、そこの王女様2人を守る為にね」
「わたし達?」「私達ですか?」
この場に王女は2人しかいないから、リリとシュエリ王女しかいないだろう。話の流れからして、ルミナっていう賢者に狙われているのは分かるけれども・・・。
「ヒスイ君・・・で良いのかな?君は君のお母さんがどうなったかを知っているか?」
「っ・・・!!はい。日記で知ったんですが、母さんは何かの儀式の為に『末を見る者』に攫われて、生贄に死んだと・・・」
「実はその儀式はまだ行われていない。いや、行う事が出来ないといった方が正しいかな?」
「どうして?生贄が足りないとカ?」
「その通り。ルミナが行おうとしている儀式には、21人の魔力の非常に高い人間が必要。しかし、今の枠に埋まっているのは、20人。あと、1人足りないわけだね。ここで、魔族の王女様に問題を出すね」
「ん?わたし、そこまで頭は良くないから期待はしないでね」
「簡単な問題だよ。ロット2世は君を生け捕りにしようとしていたらしいけど、それはどうしてか分かるかな?今の話の流れを汲めばきっと分かるはずだよ」
「う~ん・・・あ!まさか、ロット2世が今まで生贄の候補だったけど、それを回避する為に身代わりとしてわたしを捕まえたかったんだ!」
ロット2世はクズでカスだが、魔術の天才かつ魔力量は甚大。生贄の条件を見事にクリアしている。
「その通り。今から数年前、ルミナはロット2世を生贄に決めたんだけど、ロット2世は勿論拒否して、数年間の猶予を貰い、代わりを探した。ヒスイ君と対決した時には猶予は残り数日だったらしいよ」
「その数年前というのは恐らく私が生まれる前だと思うのですが、ロット2世は何故、私を生贄に差し出さなかっったのでしょうか?」
「実は、わしもそれが気になっているんだよ。我が子が可愛いとか言うタイプでもなければ、親族を大切にするタイプではない。実際、アイツは君が生まれる前に生まれてきた君の兄と姉を「相応しくない」の理由で殺しているからね」
「そ、そんな話聞いた事がありません!!」
「シャイさんですら知らない事だからね。知らなくても無理はない。わしもつい最近になって、当時の死刑執行人に聞いて知ったからね」
知れば知るほど、評価が下がっていくロット2世。既に評価は地を掘り始めている。
「アイツは、永遠に王として君臨する為に、不老不死を目指していたんだよね。シュエリ王女、君はもしかしたら、ロット2世が作り出したスペアだったのかもしれない」
「スペア・・・ですか」
「これはあくまで、わしの予想に過ぎないから、気にしないでほしい。少なくとも、君を生贄に差し出すつもりが無かった事は契約書を見たら分かったよ」
契約魔術を使えば、必ず契約を守らなければならない。だが、数か月前の時点で猶予が残り数日だったという事は、既に猶予は過ぎている。
牢屋で捕まっているロット2世が捕まったら、儀式が行われてしまうが、大丈夫だろうか?
「ロット2世については問題ないよ。とっくのとうに同盟騎士に連絡して、守らせているから」
「ふう・・・良かった」
「良くはないね。ロット2世の確保はほぼ不可能となったけど、ロット2世と同じくらいの魔力を有した君達が捕まる可能性があるんだ。だから、ここではない別の場所に逃げてほしいんだ」
「成程・・・分かりました。許可云々は後で解決するとして、2人は何としてでも守ります」
「そうか!やってくれるのか!ありがとう!」
「ですが、その前に1つ質問をさせてください。賢者ルミナがやろうとしている儀式というのは一体なんなんです?」
21人もの優秀な魔力を有する人間が必要で、20年以上も実現していない儀式。きっと、世界をひっくり返すような凄い儀式の内容を俺はともかく、リリとシュエリ王女は聞く権利を持っているはずだ。
内容は特に秘密というわけではなかったようで、リャオさんはあっさりと話してくれた。
「簡単に説明すると、2つの世界を1つにする魔術を実行する儀式だね。リオとザナを融合しようとしているわけ」
世界をひっくり返すどころじゃない。世界を合体させる儀式だった。
「問題ない。これから全人類が知る事になるんだからね。リオの人も勿論ね。それに、君達には先に知っておいてほしかったんだよ。これから、そこの王女様2人を守る為にね」
「わたし達?」「私達ですか?」
この場に王女は2人しかいないから、リリとシュエリ王女しかいないだろう。話の流れからして、ルミナっていう賢者に狙われているのは分かるけれども・・・。
「ヒスイ君・・・で良いのかな?君は君のお母さんがどうなったかを知っているか?」
「っ・・・!!はい。日記で知ったんですが、母さんは何かの儀式の為に『末を見る者』に攫われて、生贄に死んだと・・・」
「実はその儀式はまだ行われていない。いや、行う事が出来ないといった方が正しいかな?」
「どうして?生贄が足りないとカ?」
「その通り。ルミナが行おうとしている儀式には、21人の魔力の非常に高い人間が必要。しかし、今の枠に埋まっているのは、20人。あと、1人足りないわけだね。ここで、魔族の王女様に問題を出すね」
「ん?わたし、そこまで頭は良くないから期待はしないでね」
「簡単な問題だよ。ロット2世は君を生け捕りにしようとしていたらしいけど、それはどうしてか分かるかな?今の話の流れを汲めばきっと分かるはずだよ」
「う~ん・・・あ!まさか、ロット2世が今まで生贄の候補だったけど、それを回避する為に身代わりとしてわたしを捕まえたかったんだ!」
ロット2世はクズでカスだが、魔術の天才かつ魔力量は甚大。生贄の条件を見事にクリアしている。
「その通り。今から数年前、ルミナはロット2世を生贄に決めたんだけど、ロット2世は勿論拒否して、数年間の猶予を貰い、代わりを探した。ヒスイ君と対決した時には猶予は残り数日だったらしいよ」
「その数年前というのは恐らく私が生まれる前だと思うのですが、ロット2世は何故、私を生贄に差し出さなかっったのでしょうか?」
「実は、わしもそれが気になっているんだよ。我が子が可愛いとか言うタイプでもなければ、親族を大切にするタイプではない。実際、アイツは君が生まれる前に生まれてきた君の兄と姉を「相応しくない」の理由で殺しているからね」
「そ、そんな話聞いた事がありません!!」
「シャイさんですら知らない事だからね。知らなくても無理はない。わしもつい最近になって、当時の死刑執行人に聞いて知ったからね」
知れば知るほど、評価が下がっていくロット2世。既に評価は地を掘り始めている。
「アイツは、永遠に王として君臨する為に、不老不死を目指していたんだよね。シュエリ王女、君はもしかしたら、ロット2世が作り出したスペアだったのかもしれない」
「スペア・・・ですか」
「これはあくまで、わしの予想に過ぎないから、気にしないでほしい。少なくとも、君を生贄に差し出すつもりが無かった事は契約書を見たら分かったよ」
契約魔術を使えば、必ず契約を守らなければならない。だが、数か月前の時点で猶予が残り数日だったという事は、既に猶予は過ぎている。
牢屋で捕まっているロット2世が捕まったら、儀式が行われてしまうが、大丈夫だろうか?
「ロット2世については問題ないよ。とっくのとうに同盟騎士に連絡して、守らせているから」
「ふう・・・良かった」
「良くはないね。ロット2世の確保はほぼ不可能となったけど、ロット2世と同じくらいの魔力を有した君達が捕まる可能性があるんだ。だから、ここではない別の場所に逃げてほしいんだ」
「成程・・・分かりました。許可云々は後で解決するとして、2人は何としてでも守ります」
「そうか!やってくれるのか!ありがとう!」
「ですが、その前に1つ質問をさせてください。賢者ルミナがやろうとしている儀式というのは一体なんなんです?」
21人もの優秀な魔力を有する人間が必要で、20年以上も実現していない儀式。きっと、世界をひっくり返すような凄い儀式の内容を俺はともかく、リリとシュエリ王女は聞く権利を持っているはずだ。
内容は特に秘密というわけではなかったようで、リャオさんはあっさりと話してくれた。
「簡単に説明すると、2つの世界を1つにする魔術を実行する儀式だね。リオとザナを融合しようとしているわけ」
世界をひっくり返すどころじゃない。世界を合体させる儀式だった。
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