天才武闘家は異世界に転移しても持ち前の強さとスキル「一撃必殺」で無双を続けるそうです

町島航太

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二章 漂流先は獣の国

59話 理由と目的

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「よし、これでスケルトン達も復活しないだろ。にしても、拍子抜けだったな~」

 スケルトンジェネラルが思ったよりも弱かった事に落胆する。しかし自らの手で倒せた事によって心がおちついたのか、スキルで吹き飛ばした森を見て驚愕している。

「やっべ!木めちゃくちゃ倒しちゃった!!あの~もしかしてあの森サシコテ村が所有してる森だったりします?だとするならすんません」

「い、いや別に良いんだよ。ハハハ」「その通り!あのスケルトンジェネラルを倒してくれたんだからな!」

 村人達は感謝半分、恐怖半分で雷太と話している。スケルトンジェネラルの強さを知っていたが故の恐怖なのだろう。

 みんな、雷太に話しかけようか迷っている中、ムサシが近づき肩を叩く。

「おい、お前名前は?」

「あ?雷太だけど?あんたもすまなかったな。ついイライラして殴っちまった。直情的なところは絶対に直すから許してくれ!」

「いや別に俺は殴られたことを咎める必要はない。むしろ、戦いの邪魔をしたことを申し訳なく思っている。俺が今聞きたいのはスケルトンジェネラルとの会話だ」

 村人とシャルロットが家に逃げる中、ムサシだけは間近で雷太とスケルトンジェネラルの戦いを見届けていた。そのため、雷太の口から放っていた言葉を聞いていたのだ。

「お前、異世界から来た人間だと言っていたな」

「そうだが?パンジグには異世界人を殺処分する法律でもあるのか?」

「そういう事じゃ無い。その顔立ちとパンジグ語を流暢に使うその姿から察するに・・・お前はニホンというパンジグの文化に類似した国から来たんじゃ無いか?」

「なっ!?なんで知ってんだよ!日本を!」

 異世界の人からは聞けないはずの単語が出てきた事に驚き動揺する雷太。

「コンパス国に、ニホンから呼ばれた親友がいる。お前と特徴が似通っているのでもしやと思ったんだが、どうやらあってるみたいだな」

「俺以外にこの世界に呼ばれた人間がいるとは聞いてたけど、同じ世界かつ同じ国の人間だったとは・・・天文学的な確率だな」

「彼はコンパス国の現女王にパンジグとの戦争を終わらせる為に呼ばれたと聞いている。お前を呼んだのはその小さなお嬢ちゃんかな?」

 シャルロットを指差すが、彼女なはパンジグ語が分からないため、首を傾げるのみである。

「いや、彼女じゃない。俺を呼んだヤツは死んだ。俺はその呼んだヤツの妹を守る為に呼ばれた。だが、乗っていた船が崩壊して見失った」

「詳しく聞こう。腰を下ろしてな」

 雷太はムサシにこれまでの出来事を全て話すのだった。
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