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三章 辿り着いた先は闇
107話 光を灯す者
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一向に瓦礫が落ちてくる音が聞こえてこない。おかしいと思い立ち上がり様子を見てみると、天井は完全に崩れ、朝日が地下オークション会場を照らしていた。
魔法の壁で俺達を守ってくれていたシャルロットは大きく口を開け驚き、ニアはホッと息をついている。
「・・・奇跡ですわ~!」
ニアがむけている視線の方をみると、小さな人影を見つける。小さな人影は手を電球のように発光させると、その手で黒い膿に触れる。すると、黒い膿はあっという間に消え去り自由に動けるようになる。
「ジュリ!どうしてここにいるのですか!!」
「どうしてって・・・ニアさん、貴方が行方不明になってから1週間が経過しているんですよ?貴方レベルの騎士が行方不明になったら誰だって私を派遣させたくなると思いますよ?」
「1週間ー!?操られていたせいでまるで気づきませんでしたわ。という事はこれは必然というわけですか」
現れたのは一本の剣を携えた俺と歳の近い女の子だった。ニアの知り合いと、服装からして騎士なのだろう。
「黒い膿を取り除いた力は浄化の光か?」
「はい、そうですよ。ところで、貴方達は?そちらのエルフのお子さんと、気絶している人含めてコンパス人ではないようですが・・・」
一瞬で目が覚めてしまうような強い殺気が若い女騎士から放たれる。場面は見れていないが、天井の崩壊から俺達を守ってくれたのは彼女だろう。それに、浄化の光を持っている事からただものではない事が分かる。
俺に殺意を向けているのも、敵意からではない警戒心からだ。俺がこの国に損害をもたらす可能性がある人物として見ているんだ。
「俺は五十嵐雷太。旅人だ。仲間が人攫いに攫われておってきたらここに着いたんだ」
「なるほど・・・・・・わかりました。信用しましょう。まだ聞きたい事はありますが、貴方に悪意がないのが見て取れます。私、人を見る目だけは確かなので!」
「買い被りすぎだ。大した人間じゃない」
「少なくとも異世界から転移してきた時点で大した人間じゃないわけがないと思うのですが」
「そうかな?・・・・・・俺、いつ異世界から来たって言った?」
「いえ、いってませんよ?推測だけで言いましたけど、当たってたみたいですね」
「ええっ!?ライタ、貴方異世界から呼ばれた人だったんですの!?全然気づきませんでしたわ!ジュリ、どうして分かったんですの!?」
「顔立ちと黒い髪からもしたかしたらそうかなって」
「確かにそう言われるとそうですわね・・・テツローと似ていますわ」
どうやら、他の召喚者と知り合いのようだ。別に隠す必要はないだろうし、隠しても下手したら敵対するだけだ。
「俺は何をしたら良い?」
「そうですね、とりあえず着いてきてもらっても良いですか?事件の話も聞きたいですし」
「了解。ところで、アンタは何者だ?只者ではないのは確かだけど」
「すみません、申し遅れました。私の名前はジュリエット・キュレイン。一応勇者やらせてもらっています!」
魔法の壁で俺達を守ってくれていたシャルロットは大きく口を開け驚き、ニアはホッと息をついている。
「・・・奇跡ですわ~!」
ニアがむけている視線の方をみると、小さな人影を見つける。小さな人影は手を電球のように発光させると、その手で黒い膿に触れる。すると、黒い膿はあっという間に消え去り自由に動けるようになる。
「ジュリ!どうしてここにいるのですか!!」
「どうしてって・・・ニアさん、貴方が行方不明になってから1週間が経過しているんですよ?貴方レベルの騎士が行方不明になったら誰だって私を派遣させたくなると思いますよ?」
「1週間ー!?操られていたせいでまるで気づきませんでしたわ。という事はこれは必然というわけですか」
現れたのは一本の剣を携えた俺と歳の近い女の子だった。ニアの知り合いと、服装からして騎士なのだろう。
「黒い膿を取り除いた力は浄化の光か?」
「はい、そうですよ。ところで、貴方達は?そちらのエルフのお子さんと、気絶している人含めてコンパス人ではないようですが・・・」
一瞬で目が覚めてしまうような強い殺気が若い女騎士から放たれる。場面は見れていないが、天井の崩壊から俺達を守ってくれたのは彼女だろう。それに、浄化の光を持っている事からただものではない事が分かる。
俺に殺意を向けているのも、敵意からではない警戒心からだ。俺がこの国に損害をもたらす可能性がある人物として見ているんだ。
「俺は五十嵐雷太。旅人だ。仲間が人攫いに攫われておってきたらここに着いたんだ」
「なるほど・・・・・・わかりました。信用しましょう。まだ聞きたい事はありますが、貴方に悪意がないのが見て取れます。私、人を見る目だけは確かなので!」
「買い被りすぎだ。大した人間じゃない」
「少なくとも異世界から転移してきた時点で大した人間じゃないわけがないと思うのですが」
「そうかな?・・・・・・俺、いつ異世界から来たって言った?」
「いえ、いってませんよ?推測だけで言いましたけど、当たってたみたいですね」
「ええっ!?ライタ、貴方異世界から呼ばれた人だったんですの!?全然気づきませんでしたわ!ジュリ、どうして分かったんですの!?」
「顔立ちと黒い髪からもしたかしたらそうかなって」
「確かにそう言われるとそうですわね・・・テツローと似ていますわ」
どうやら、他の召喚者と知り合いのようだ。別に隠す必要はないだろうし、隠しても下手したら敵対するだけだ。
「俺は何をしたら良い?」
「そうですね、とりあえず着いてきてもらっても良いですか?事件の話も聞きたいですし」
「了解。ところで、アンタは何者だ?只者ではないのは確かだけど」
「すみません、申し遅れました。私の名前はジュリエット・キュレイン。一応勇者やらせてもらっています!」
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