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終章 未来へ導く光
153話 いざ行かん
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俺達が外に出たタイミングでパンジグ軍もコンパス王都に到着した。
「パンジグ軍到着した!これからよろしく頼む!」
「ムサシ、あんたがいると百人力だ!」
「それはこっちのセリフだ。事情は聞いてる。自由にしてやろうぜその娘を」
ガッチリと厚い握手をかます雷太とムサシ。ムサシに視線を向けられていることに気がついたティナはてくてくとこちらに近づいてきて翻訳魔法でムサシと話し始める。
「自由にするのは私だけではありません」
「ほう、嬢ちゃん以外にも助けなきゃいけない人がいるのか?」
「ゴルムの人達です」
「成る程な。でも、ゴルムの民は巫女の生贄を良しとする奴らだぞ?それでも助けたいのか?」
「それは仕方のない事だと思います。メルグーンはゴルム人にとって神に等しい存在。ライターさんやニアさんのような強い人ならともかく、力の無い人では対処のしようがありません」
「だからゴルムの民は憎めないってか。良い奴だなお前さん。気に入った」
「それはありがとうございます」
ティナの頭をくしゃくしゃと撫でるムサシ。少し表情が柔らかくなったような気がするが、それはおそらくティナの今までの扱いを俺が話したからだろう。
一児の父としてはティナの扱いはどうにも受け入れ難いものがあるのだろう。
ムサシと話していると、魔法部隊の移動魔法の準備が整い始める。
「みんな!声を合わせて一斉に放つぞ!せーのっ!!」
「「「「『ワープ』!!」」」」
魔法部隊の手から放たれた魔力は空間を切り裂き、大きな黒い穴を生成する。2週間前に見たワープホールなんか比べ物にならないくらい大きい。
「このワープホールを維持する為に我々は参加できない!すまない!!」
「気にすんな!あんた達の分まで俺らが戦ってくる!どうか勝利を願っててくれ!!」
魔法部隊は非常に悔しそうだった。国民として国を守るための戦いに身を投じたかったのだろう。
その思いを受け取り、俺達はワープホールの中へと入っていく。ワープホールに入ったらすぐに別の場所に立っていると思っていたのだが、そういうわけではなく、しばらく真っ暗なトンネルのようなところを歩かなければならないようだ。
「暗いですわね。明かりをつけましょう」
持ってきたランタンに火をつける。しかし、ランタンの光は全く闇を照らしてくれなかった。
「あれ?おかしいですわね。一体どうして・・・ん?」
どんどん暗くなっていくのでおかしいと思い、振り返ると自分達が入ってきた入り口がどんどん閉まっていくではないか。
撤退を命じるも時既に遅く、コンパスとパンジグの合同軍は真っ暗なトンネルの中に閉じ込められてしまった。
「パンジグ軍到着した!これからよろしく頼む!」
「ムサシ、あんたがいると百人力だ!」
「それはこっちのセリフだ。事情は聞いてる。自由にしてやろうぜその娘を」
ガッチリと厚い握手をかます雷太とムサシ。ムサシに視線を向けられていることに気がついたティナはてくてくとこちらに近づいてきて翻訳魔法でムサシと話し始める。
「自由にするのは私だけではありません」
「ほう、嬢ちゃん以外にも助けなきゃいけない人がいるのか?」
「ゴルムの人達です」
「成る程な。でも、ゴルムの民は巫女の生贄を良しとする奴らだぞ?それでも助けたいのか?」
「それは仕方のない事だと思います。メルグーンはゴルム人にとって神に等しい存在。ライターさんやニアさんのような強い人ならともかく、力の無い人では対処のしようがありません」
「だからゴルムの民は憎めないってか。良い奴だなお前さん。気に入った」
「それはありがとうございます」
ティナの頭をくしゃくしゃと撫でるムサシ。少し表情が柔らかくなったような気がするが、それはおそらくティナの今までの扱いを俺が話したからだろう。
一児の父としてはティナの扱いはどうにも受け入れ難いものがあるのだろう。
ムサシと話していると、魔法部隊の移動魔法の準備が整い始める。
「みんな!声を合わせて一斉に放つぞ!せーのっ!!」
「「「「『ワープ』!!」」」」
魔法部隊の手から放たれた魔力は空間を切り裂き、大きな黒い穴を生成する。2週間前に見たワープホールなんか比べ物にならないくらい大きい。
「このワープホールを維持する為に我々は参加できない!すまない!!」
「気にすんな!あんた達の分まで俺らが戦ってくる!どうか勝利を願っててくれ!!」
魔法部隊は非常に悔しそうだった。国民として国を守るための戦いに身を投じたかったのだろう。
その思いを受け取り、俺達はワープホールの中へと入っていく。ワープホールに入ったらすぐに別の場所に立っていると思っていたのだが、そういうわけではなく、しばらく真っ暗なトンネルのようなところを歩かなければならないようだ。
「暗いですわね。明かりをつけましょう」
持ってきたランタンに火をつける。しかし、ランタンの光は全く闇を照らしてくれなかった。
「あれ?おかしいですわね。一体どうして・・・ん?」
どんどん暗くなっていくのでおかしいと思い、振り返ると自分達が入ってきた入り口がどんどん閉まっていくではないか。
撤退を命じるも時既に遅く、コンパスとパンジグの合同軍は真っ暗なトンネルの中に閉じ込められてしまった。
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