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2章 2度目の人生の目標
22話 犠牲
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無慈悲なゴリアテロボットに搭乗すると、操縦を開始するアクア。
「さあ!始めようか!!」
ゴリアテの鉄の拳が迫ってくる。避けると、鉄の拳は地面を思い切り殴り、土を飛び散らせる。
一撃でできた穴はとても深く、深さから計算するに、喰らったら致命傷は免れないだろう。
でも、しっかり見れば避けられない事はない。幸いにも、動きの速度は人間と変わらない。このまま続ければ、先にゴリアテの方のエネルギーが切れるはずだ。
「どうした?それじゃあ、ただ体がでかくなっただけじゃないのか?」
「くっそー!これならどうだ!!」
ゴリアテの胸部分が開く。開いた胸部には、6つの穴が空いており、凝視していると、穴の中が光り出した。
「喰らえ!!魔力弾!発射!!」
穴から放たれたのは、純粋な魔力の塊。単純に魔力量が多いのだろう。着弾した建造物を崩壊させてしまった。
「やめろ!!建物には人がいるんだぞ!」
「人?魔族だろう?なら、害虫と同じさ。触角みたいなツノも生えてるし~ww」
「アクアァァァァァ!!」
「様を付けろよ!半端者が!!」
魔力弾は俺に向かって放たれる。直径1.5mの巨大な玉。こちらも拳と同じで喰らったらただでは済まない。
更に、6発同時に放たれるので、細心の注意を払いながらゴリアテに近づいていく。
ついにゴリアテの足元まで到着すると、アルは木登りの要領で登り始め、露出している頭部のアクアへと辿り着いた。
「しまった!!」
「自分を覆うシステムでも作るべきだったな!!」
「───なんてね♪」
「えっ」
お腹に、鋭くて太い物が刺さる。前世の最後に味わった痛みに似ている。恐る恐る腹部を見ると、ゴリアテの肩から飛び出した槍に腹部を貫かれていた。
「対策はしっかりしてるんだよ、おにいちゃん♪」
「また、かよぉ・・・」
僕は痛みに耐えきれず、ゴリアテの肩から落下。背中を地面に打ちつけた。
「また?ぼく、腹を刺した事あったっけ?覚えてないや!小さい頃の話だから!!」
アクアが、仰向けになって倒れる僕をゴリアテの上から覗き込むように見てくる。
「6年ぶりに見たけど・・・相変わらず無様だね~ディナス家の恥晒しおにいちゃんは」
「・・・これで気が済んだのか?」
「いや、全然♪まず、おにいちゃんを挽肉になるまでボコボコにする。その後に、パパを殺したあの女魔族を殺す」
「ハハ、それはかなり難しいんじゃないかな?僕はとにかく、君じゃあ、バール様は殺せない。そんなおもちゃに頼ってるようじゃね」
「そのおもちゃに負けたのはどこのどいつかな~?まあ、最悪おにいちゃんさえ、殺せればそれで良いよ☆それじゃあ!・・・死ね」
ゴリアテの拳が降りてくる。二度目の人生を送り始めてから何度も死にかけたが、今度こそ幕閉じか・・・バール様、どうか、僕の体を研究に役立てて下さ─────。
「うぉおおおおお!!殺させないっ!!」
「カルー将軍!?」
突然、ゴリアテの拳の前に飛び出してきたカルー将軍は、アルを庇うように、ゴリアテの拳を全身で受け止める。
スケルトンには、人間の頃にあった金的や心臓などの弱点が消えている代わりに、骨だけで肉体を維持しているため、非常に脆くなってしまっている。
普通の人間でも一撃で煎餅にされるようなゴリアテのパンチを真正面から受け止めたカルー将軍の体は纏っていた鎧と共に砕けた。
「さあ!始めようか!!」
ゴリアテの鉄の拳が迫ってくる。避けると、鉄の拳は地面を思い切り殴り、土を飛び散らせる。
一撃でできた穴はとても深く、深さから計算するに、喰らったら致命傷は免れないだろう。
でも、しっかり見れば避けられない事はない。幸いにも、動きの速度は人間と変わらない。このまま続ければ、先にゴリアテの方のエネルギーが切れるはずだ。
「どうした?それじゃあ、ただ体がでかくなっただけじゃないのか?」
「くっそー!これならどうだ!!」
ゴリアテの胸部分が開く。開いた胸部には、6つの穴が空いており、凝視していると、穴の中が光り出した。
「喰らえ!!魔力弾!発射!!」
穴から放たれたのは、純粋な魔力の塊。単純に魔力量が多いのだろう。着弾した建造物を崩壊させてしまった。
「やめろ!!建物には人がいるんだぞ!」
「人?魔族だろう?なら、害虫と同じさ。触角みたいなツノも生えてるし~ww」
「アクアァァァァァ!!」
「様を付けろよ!半端者が!!」
魔力弾は俺に向かって放たれる。直径1.5mの巨大な玉。こちらも拳と同じで喰らったらただでは済まない。
更に、6発同時に放たれるので、細心の注意を払いながらゴリアテに近づいていく。
ついにゴリアテの足元まで到着すると、アルは木登りの要領で登り始め、露出している頭部のアクアへと辿り着いた。
「しまった!!」
「自分を覆うシステムでも作るべきだったな!!」
「───なんてね♪」
「えっ」
お腹に、鋭くて太い物が刺さる。前世の最後に味わった痛みに似ている。恐る恐る腹部を見ると、ゴリアテの肩から飛び出した槍に腹部を貫かれていた。
「対策はしっかりしてるんだよ、おにいちゃん♪」
「また、かよぉ・・・」
僕は痛みに耐えきれず、ゴリアテの肩から落下。背中を地面に打ちつけた。
「また?ぼく、腹を刺した事あったっけ?覚えてないや!小さい頃の話だから!!」
アクアが、仰向けになって倒れる僕をゴリアテの上から覗き込むように見てくる。
「6年ぶりに見たけど・・・相変わらず無様だね~ディナス家の恥晒しおにいちゃんは」
「・・・これで気が済んだのか?」
「いや、全然♪まず、おにいちゃんを挽肉になるまでボコボコにする。その後に、パパを殺したあの女魔族を殺す」
「ハハ、それはかなり難しいんじゃないかな?僕はとにかく、君じゃあ、バール様は殺せない。そんなおもちゃに頼ってるようじゃね」
「そのおもちゃに負けたのはどこのどいつかな~?まあ、最悪おにいちゃんさえ、殺せればそれで良いよ☆それじゃあ!・・・死ね」
ゴリアテの拳が降りてくる。二度目の人生を送り始めてから何度も死にかけたが、今度こそ幕閉じか・・・バール様、どうか、僕の体を研究に役立てて下さ─────。
「うぉおおおおお!!殺させないっ!!」
「カルー将軍!?」
突然、ゴリアテの拳の前に飛び出してきたカルー将軍は、アルを庇うように、ゴリアテの拳を全身で受け止める。
スケルトンには、人間の頃にあった金的や心臓などの弱点が消えている代わりに、骨だけで肉体を維持しているため、非常に脆くなってしまっている。
普通の人間でも一撃で煎餅にされるようなゴリアテのパンチを真正面から受け止めたカルー将軍の体は纏っていた鎧と共に砕けた。
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