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4章 魔王の肩書きを持つ少女
82話 女神ダネスの声
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「し、死んだのか?」
「デス・フラワーの種の苗床にされて生き残った者は聞いたことがない。今生きてるとしても、確実に死ぬさ」
ミカエルの無力化?に成功はしたけれども、まだ油断は許されない状態。天使の生態はまだよく分かっていないので、もしかしたらここから立ち上がって襲いかかってくるかも。
「天使って、神様に仕える人間っぽい別の生物だよね?何でオイラ達の前にいるのかな?」
「分かりません・・・ですが、死に際にニグン様と言っていました。ニグン様はエンデ王国の国教。大事な教徒達を守る為に送り込んだのではないでしょうか?」
多種族からでなく、神側からも嫌われているのか。四面楚歌というよりも、いてはいけない存在だと決め付けられているみたいだ。
『そんな事はありませんよ。私はいつでも貴方達を見守っていますよ』
脳に直接語りかけてくる声がする。皆の表情から察するに、僕だけが聞こえてるわけではないみたいだ。
『おどろかせてすみません。何も危害は加えないので、攻撃態勢は取らないで下さい。取っても姿がないので意味がありませんが』
僕はこの声を知っている。3歳の頃まで聞こえていたのに、最近ではまるで聞かなくなった声。僕をこの世界へと生き返られた張本人。
「女神ダネス?」
『雨宮良太・・・いえ、今はアルフォース・ディナスでしたね。よく覚えていましたね』
「忘れるわけがない。僕にチャンスを与えてくれた人なんですから。ですが、今更何故現れたのです?」
『今までが例外だったのです。そして、今もね』
「神が直接人に話しかけるのが例外?だとしたら、天使が襲ってくるのも例外に当たるのでは?」
『その通りです、アスタロト。本来天界に生きる者は、地上に無闇に下りて、人の妨げはしていけないものです。天使の鉄則の1つ。今回はミカエルとそこの下級天使が破ってしまったのでタイムをかけたわけです』
タイム?まるでゲームか何かのようだ。
「女神ダネス・・・はるか昔の古文書で見かけた事がある。確か、魔族を生み出したという女神の名前が同じだった。今、妾の頭に聞こえるのは、その女神ダネスなのか?」
『はい、その通りです🎵同時に私は貴女達魔族をニグンのいじめからも守る。神でもあるのです』
神の中にも派閥?見たいのがあるのか・・・それで、天使に襲われた僕らを助けにきたと。結果的に少し遅かったけど、その気持ちはありがたい。ありがたいのだが・・・。
「どうも、信用ならないねぇ。そんな者を研究者であるわたしが信じるとでも?」
『では、貴女の足元に転がっているのは何ですか?』
「・・・だとしても、わたし達は神の使いである天使に襲われたばかりなんだよ?その直後に神を信じろって言われても信じる事はできないだろう!?」
『・・・それもそうですね。では、貴方達を助ける意志がある事を教えましょう。ミカエル、もうやめなさい。貴女の負けですよ?」
ミカエルの方を見ると、ミイラのようになった手を持ち上げ、魔王様を指さしている。いや、あれは指差しではない!!
「女神ダネス。私ははなから勝敗なんて、気にしていません・・・私が狙っているのは、最初から最後まで、魔王ルシフェルの命・・・」
ミカエルの指先から放たれた光の弾丸が、魔王様目掛けて飛んでいく。体の養分は吸い切っても、魔力は吸いきれていなかったみたいだ。
サッカーで相手のシュートから身を挺して守るゴールキーパーのように、飛び出したが間に合わず、魔王様に光の弾丸が命中してしまった。
だが、不思議な事に光の弾丸は、魔王様の体に触れた途端、パチンッとシャボン玉のように弾けて消えてしまったのだ。
「デス・フラワーの種の苗床にされて生き残った者は聞いたことがない。今生きてるとしても、確実に死ぬさ」
ミカエルの無力化?に成功はしたけれども、まだ油断は許されない状態。天使の生態はまだよく分かっていないので、もしかしたらここから立ち上がって襲いかかってくるかも。
「天使って、神様に仕える人間っぽい別の生物だよね?何でオイラ達の前にいるのかな?」
「分かりません・・・ですが、死に際にニグン様と言っていました。ニグン様はエンデ王国の国教。大事な教徒達を守る為に送り込んだのではないでしょうか?」
多種族からでなく、神側からも嫌われているのか。四面楚歌というよりも、いてはいけない存在だと決め付けられているみたいだ。
『そんな事はありませんよ。私はいつでも貴方達を見守っていますよ』
脳に直接語りかけてくる声がする。皆の表情から察するに、僕だけが聞こえてるわけではないみたいだ。
『おどろかせてすみません。何も危害は加えないので、攻撃態勢は取らないで下さい。取っても姿がないので意味がありませんが』
僕はこの声を知っている。3歳の頃まで聞こえていたのに、最近ではまるで聞かなくなった声。僕をこの世界へと生き返られた張本人。
「女神ダネス?」
『雨宮良太・・・いえ、今はアルフォース・ディナスでしたね。よく覚えていましたね』
「忘れるわけがない。僕にチャンスを与えてくれた人なんですから。ですが、今更何故現れたのです?」
『今までが例外だったのです。そして、今もね』
「神が直接人に話しかけるのが例外?だとしたら、天使が襲ってくるのも例外に当たるのでは?」
『その通りです、アスタロト。本来天界に生きる者は、地上に無闇に下りて、人の妨げはしていけないものです。天使の鉄則の1つ。今回はミカエルとそこの下級天使が破ってしまったのでタイムをかけたわけです』
タイム?まるでゲームか何かのようだ。
「女神ダネス・・・はるか昔の古文書で見かけた事がある。確か、魔族を生み出したという女神の名前が同じだった。今、妾の頭に聞こえるのは、その女神ダネスなのか?」
『はい、その通りです🎵同時に私は貴女達魔族をニグンのいじめからも守る。神でもあるのです』
神の中にも派閥?見たいのがあるのか・・・それで、天使に襲われた僕らを助けにきたと。結果的に少し遅かったけど、その気持ちはありがたい。ありがたいのだが・・・。
「どうも、信用ならないねぇ。そんな者を研究者であるわたしが信じるとでも?」
『では、貴女の足元に転がっているのは何ですか?』
「・・・だとしても、わたし達は神の使いである天使に襲われたばかりなんだよ?その直後に神を信じろって言われても信じる事はできないだろう!?」
『・・・それもそうですね。では、貴方達を助ける意志がある事を教えましょう。ミカエル、もうやめなさい。貴女の負けですよ?」
ミカエルの方を見ると、ミイラのようになった手を持ち上げ、魔王様を指さしている。いや、あれは指差しではない!!
「女神ダネス。私ははなから勝敗なんて、気にしていません・・・私が狙っているのは、最初から最後まで、魔王ルシフェルの命・・・」
ミカエルの指先から放たれた光の弾丸が、魔王様目掛けて飛んでいく。体の養分は吸い切っても、魔力は吸いきれていなかったみたいだ。
サッカーで相手のシュートから身を挺して守るゴールキーパーのように、飛び出したが間に合わず、魔王様に光の弾丸が命中してしまった。
だが、不思議な事に光の弾丸は、魔王様の体に触れた途端、パチンッとシャボン玉のように弾けて消えてしまったのだ。
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