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最終章 勝利の為なら手段は選ばず
173話 ウリエルの実力
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「光よ、我らを守りたまえ『ライトニングシールド』!!」
強力な光の結界が、魔王様によって作られる。光の盾は、天使から僕らを守ってくれた。しかし、魔王様の表情を見るに長くは続かないみたいだ。
だが、僕らもずっと、守ってもらおうとは思っていない。守られている間に準備を整え、合図をする。
「魔王様!後は余達にお任せを!!雑兵たちの相手は余達がしますので、貴女はそのウリ何とか言う天使をぶちのめして下さい!!」
「分かった!!死ぬなよ!!!」
王の首が王が取らなくては仕方がない。ここは、手柄をあげる場所ではない。僕達の仕事は、魔王様に雑兵の天使達の流れ玉が当たらないように戦う事だけだ。
僕らを覆っていた光の結界がガラスのように砕ける。同時に天使達が襲い掛かってきた。
「来いッ!!」
★
「目には目を、王には王か・・・確かに、下界に来て弱体化している我にならタイマンでも勝てるかもな。魔王ルシフェルよ」
「・・・そうだな」
「しかし、忘れたわけではないだろう?お前の父は何故死んだ?勇者との戦いをタイマンで挑んだからだ」
「そうだったな・・・」
「ここで、我から忠告だ。お前の先祖の死因の7割は1対1の対決による死だ。これは最早偶然ではなく、運命。それでも、戦いを挑むのか?」
「・・・そうだったのか。では、1対1での勝率はいくつだ?」
「51%と言ったところかな?」
「半分も勝てる見込みがあるではないか・・・妾を動揺させようと思ったようだが、失敗に終わったな」
光の魔法で、両手の甲に光の盾を作り、手の平に闇の魔法を発動させる。
「光と闇・・・表裏一体の存在だが、合わさると案外美しいものだな」
「それはそうだなっ!!」
ブラック・ナイフがウリエル向かって投げられる。それをはじき返すと、ルシフェルは接近し、闇の魔法を付与した拳で思い切り、ウリエルをぶん殴った。
「痛いな・・・これが闇か。痛みだけなく、なんだかほんのりと不快感がある」
「それは、お前が光属性を有しているからだ。妾も光を使っている時、とても不愉快だ。本来、交わらないからだろうな」
「そうかもなっ!」
ウリエルが振るったのは、光の剣ではなく、燃え盛る炎の剣。すぐに手の甲に作っていた光の盾で防ぐが、炎の剣はそれを貫通して、彼女の手の甲を焼いた。
「あっつ!?!?」
「我が操る炎。即ち、天使の炎。勇者に与えられた『神の炎』と同じ性質を持っている。神の炎を目の当たりにした事があるお前なら知っているだろう?」
神の炎。魔法属性関係なく、相手の防御を貫通し、焼き焦がす魔族のトラウマ。
「そして、我が使っているのは実体ではなく、現象だ。物理的な方法では防げないぞ」
「なら、同じ性質を持ってる神の炎なら、どうかな?」
魔王の危機に駆け付けたのは、勇者。
「面白い組み合わせだ。良かったな、魔王ルシフェル。タイマンではなくなったぞ」
「手を出すな・・・と言いたい所だが、手助け助かる」
「魔王様の素直な所、アタシ好き」
「なら、もっと好きになってくれ!!」
本来なら敵対する2人が、肩を並べる。その姿はまるで絵画のように美しく勇ましかった。
強力な光の結界が、魔王様によって作られる。光の盾は、天使から僕らを守ってくれた。しかし、魔王様の表情を見るに長くは続かないみたいだ。
だが、僕らもずっと、守ってもらおうとは思っていない。守られている間に準備を整え、合図をする。
「魔王様!後は余達にお任せを!!雑兵たちの相手は余達がしますので、貴女はそのウリ何とか言う天使をぶちのめして下さい!!」
「分かった!!死ぬなよ!!!」
王の首が王が取らなくては仕方がない。ここは、手柄をあげる場所ではない。僕達の仕事は、魔王様に雑兵の天使達の流れ玉が当たらないように戦う事だけだ。
僕らを覆っていた光の結界がガラスのように砕ける。同時に天使達が襲い掛かってきた。
「来いッ!!」
★
「目には目を、王には王か・・・確かに、下界に来て弱体化している我にならタイマンでも勝てるかもな。魔王ルシフェルよ」
「・・・そうだな」
「しかし、忘れたわけではないだろう?お前の父は何故死んだ?勇者との戦いをタイマンで挑んだからだ」
「そうだったな・・・」
「ここで、我から忠告だ。お前の先祖の死因の7割は1対1の対決による死だ。これは最早偶然ではなく、運命。それでも、戦いを挑むのか?」
「・・・そうだったのか。では、1対1での勝率はいくつだ?」
「51%と言ったところかな?」
「半分も勝てる見込みがあるではないか・・・妾を動揺させようと思ったようだが、失敗に終わったな」
光の魔法で、両手の甲に光の盾を作り、手の平に闇の魔法を発動させる。
「光と闇・・・表裏一体の存在だが、合わさると案外美しいものだな」
「それはそうだなっ!!」
ブラック・ナイフがウリエル向かって投げられる。それをはじき返すと、ルシフェルは接近し、闇の魔法を付与した拳で思い切り、ウリエルをぶん殴った。
「痛いな・・・これが闇か。痛みだけなく、なんだかほんのりと不快感がある」
「それは、お前が光属性を有しているからだ。妾も光を使っている時、とても不愉快だ。本来、交わらないからだろうな」
「そうかもなっ!」
ウリエルが振るったのは、光の剣ではなく、燃え盛る炎の剣。すぐに手の甲に作っていた光の盾で防ぐが、炎の剣はそれを貫通して、彼女の手の甲を焼いた。
「あっつ!?!?」
「我が操る炎。即ち、天使の炎。勇者に与えられた『神の炎』と同じ性質を持っている。神の炎を目の当たりにした事があるお前なら知っているだろう?」
神の炎。魔法属性関係なく、相手の防御を貫通し、焼き焦がす魔族のトラウマ。
「そして、我が使っているのは実体ではなく、現象だ。物理的な方法では防げないぞ」
「なら、同じ性質を持ってる神の炎なら、どうかな?」
魔王の危機に駆け付けたのは、勇者。
「面白い組み合わせだ。良かったな、魔王ルシフェル。タイマンではなくなったぞ」
「手を出すな・・・と言いたい所だが、手助け助かる」
「魔王様の素直な所、アタシ好き」
「なら、もっと好きになってくれ!!」
本来なら敵対する2人が、肩を並べる。その姿はまるで絵画のように美しく勇ましかった。
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