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最終章 勝利の為なら手段は選ばず
178話 デネブリスの最期
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「一体何が起きるんです!?」
「勇者デネブリスの最期と全く同じ事さ。もっと説明したいが、魔王様と勇者が危なさそうだから、省かせてもらうよ。とにかく、魔力を注ぎ込むんだ」
デネブリスの話はそれなりに有名なようで、兵士達がスネイクさんをドン引いた目で見つめている。嫌な予感しかしないが、やるしかないだろう。
「全ての魔力を注いだら、すぐに逃げてきて。良いね?」
「分かりました!では、行ってきます!!」
アルは、銀の剣をシームに預かってもらい、なるべく体から重みを無くすと、ルシフェルとケルビムが作っている光の結界から抜け出し、未だにビームを放つニグンに向かって走り出す。
上半身だけを下界の方に出しているようで、下半身はまだ天界にいる。これはもしかしたら下界に来たら弱体化するというルールが適用されていないのではないだろうか?
僕は殺す勢いで走り、気づかれて対応される前に脇腹に突き刺した。
「何をする!神に向かってこの狼藉!ただではすまないぞ!!」
「神よりも大事な人達がここにいるんだ!地獄に落とされようが、構わない!!」
刀身はしっかりと、ニグンの体に刺さった。後は、僕の体内に循環している魔力を剣に注ぎ込めばいいだけだ。
「魔族の技術で鍛え上げた剣デネブリスの力!とくと味わえ!!」
「デネブリス!?デネブリスと言ったか!その剣をという事はまさか・・・!!や、やめろ!こんなバカな真似はよせ!後で大いに後悔する事になるぞ!!」
「その時はその時だあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「裏切り者よ!デネブリスの伝説を知らないのか!?」
「全く知らない!!けど、そんなに驚いているってことは、きっと、貴方にも有効なんでしょうね!!」
「そういう問題ではない!良いかよく聞け!デネブリスは遥か昔に存在した魔族の勇者!奴は、迫りくる1万もの敵に1人で立ち向かい、そして!自爆した男だぞぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「・・・マジか」
皆がスネイクさんに対して引いていた理由が分かった。既に全ての魔力をデネブリスに注ぎ込んでしまっている。魔力を注ぎ込まれたデネブリスは至る所からひび割れ、魔力が漏れ出している。
注いだ魔力量からもの凄い爆発が起きる事は確実。下手したら城は吹き飛び、地形すら変わってしまうだろう。スネイクさんは逃げ出せと言っていたが、今から全力で逃げても、爆発に巻き込まれるのは確実。やってくれたな・・・スネイクさん。
いよいよ、デネブリスが光りはじめ、爆発が始まる。カタカタとデネブリスが揺れ出した瞬間、背後から小さな体に抱きしめられ、そして爆発に巻き込まれた。
視界が煙の灰色と炎の赤で埋め尽くされる。高熱の爆発に晒された僕の体は・・・無傷だった。
「間に合った・・・」
後ろから抱きしめてきたのは走って駆け付けてくれたケルビムだった。僕は彼女を感謝の意を込めて抱きしめた。
「勇者デネブリスの最期と全く同じ事さ。もっと説明したいが、魔王様と勇者が危なさそうだから、省かせてもらうよ。とにかく、魔力を注ぎ込むんだ」
デネブリスの話はそれなりに有名なようで、兵士達がスネイクさんをドン引いた目で見つめている。嫌な予感しかしないが、やるしかないだろう。
「全ての魔力を注いだら、すぐに逃げてきて。良いね?」
「分かりました!では、行ってきます!!」
アルは、銀の剣をシームに預かってもらい、なるべく体から重みを無くすと、ルシフェルとケルビムが作っている光の結界から抜け出し、未だにビームを放つニグンに向かって走り出す。
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僕は殺す勢いで走り、気づかれて対応される前に脇腹に突き刺した。
「何をする!神に向かってこの狼藉!ただではすまないぞ!!」
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刀身はしっかりと、ニグンの体に刺さった。後は、僕の体内に循環している魔力を剣に注ぎ込めばいいだけだ。
「魔族の技術で鍛え上げた剣デネブリスの力!とくと味わえ!!」
「デネブリス!?デネブリスと言ったか!その剣をという事はまさか・・・!!や、やめろ!こんなバカな真似はよせ!後で大いに後悔する事になるぞ!!」
「その時はその時だあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「裏切り者よ!デネブリスの伝説を知らないのか!?」
「全く知らない!!けど、そんなに驚いているってことは、きっと、貴方にも有効なんでしょうね!!」
「そういう問題ではない!良いかよく聞け!デネブリスは遥か昔に存在した魔族の勇者!奴は、迫りくる1万もの敵に1人で立ち向かい、そして!自爆した男だぞぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「・・・マジか」
皆がスネイクさんに対して引いていた理由が分かった。既に全ての魔力をデネブリスに注ぎ込んでしまっている。魔力を注ぎ込まれたデネブリスは至る所からひび割れ、魔力が漏れ出している。
注いだ魔力量からもの凄い爆発が起きる事は確実。下手したら城は吹き飛び、地形すら変わってしまうだろう。スネイクさんは逃げ出せと言っていたが、今から全力で逃げても、爆発に巻き込まれるのは確実。やってくれたな・・・スネイクさん。
いよいよ、デネブリスが光りはじめ、爆発が始まる。カタカタとデネブリスが揺れ出した瞬間、背後から小さな体に抱きしめられ、そして爆発に巻き込まれた。
視界が煙の灰色と炎の赤で埋め尽くされる。高熱の爆発に晒された僕の体は・・・無傷だった。
「間に合った・・・」
後ろから抱きしめてきたのは走って駆け付けてくれたケルビムだった。僕は彼女を感謝の意を込めて抱きしめた。
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