3 / 3
出会い
しおりを挟む
「今までこんなに大きく村を出ることはなかったからなぁ……。さすがに怖くなってきた」
村の外に狩りに行く事はあっても、それまでだ。
都市の姿を遠目に見たぐらいなので、どんなものなのか想像も出来ない。
「雷は、なんだか使えるようになってるな」
さっきの戦い以降、神の雷を自由に扱うことが出来る様になっていた。
これならモンスターがいつ襲ってきてもさっきのように瞬殺できる。ただ、いまいち加減が出来ない。
あたり一帯を破壊するような攻撃しか出せないので、練習が必要だ。
「きゃぁぁぁぁあ!!?」
雷の練習をしながらアトラダムを目指していると、女性の声が聞こえてきた。
少し先に森があり、おそらく音源はそこだと思われる。初めて村の外の人に会うのは緊張……とか言ってる場合じゃなさそうだ。
何かに襲われているのかもしれないし、現場に急行しよう。
◆
ガザガサと木をかき分けて進んでいくと、叫び声の女性とは他に別の声も聞こえてきた。
「ケケケッ! お前達命もこれで終わりダァ」
「私たちを相手に一人でここまでやるとは……!! こいつ、強い」
「人間にしてはお前達も頑張ってるけどナァ! 所詮は人間の域を超えられてないんだヨォ!」
むむ。もしかして、女性が変態に襲われているのか!?
現場についたのでこっそりら様子を見てみると、漆黒の翼を持つ男? に女性二人が痛めつけられているようだ。
二人はボロボロになっていて、片方は地面に倒れている。死んでいるわけではなさそうだけど、大ピンチだ。
「この一撃で終わりダァ!! 死を齎せ、デットストライク!!」
真っ黒な球体が出現したと思うと、それが女性に向けて放たれる。明らかに異質な攻撃なのは感じ取れた。
あの攻撃を直撃したら間違いなくあの二人は死ぬ。
助けるなら今しかないな。
行くぞ、神白雷
「蹴散らせ!!!」
対象はいまいち定まらないが、女性さえ守れればあとはなんでも良いのだ。俺は雷を放ち、黒い球にヒットさせる。
よほど強力な魔法だったらしく、この雷を持ってしても黒い球はバチバチと音を立てていたが、すぐに黒い球は消滅した。
「だ、誰だ!?」
横から突如放たれた雷に、男が驚いた様子で俺の方をみる。
「横から失礼するよ。女性に乱暴しているのはさすがに放っておけなかったんでね」
「す、すごい……」
「に、人間!? 俺の魔法を、人間が打ち落としたというのか!?」
雷で作った焦げた道をゆっくり歩くと、男は驚愕の表情、女性はぼーっとした表情で俺をみる。
「あぁ? さっきの変な球を打ち落としたのは俺だぞ」
「へ、変な球だぁ? なめやがって」
「そこのお姉さん。俺はあんたを助けたいんだが、構わないか?」
「は、はい! こいつにつけ狙われ、姉が私を庇って負傷したんです! なんとか、お助けください!!」
「た、たすけ、て……」
襲われてたのはこの子の姉妹だったのか。
絶対に助けねば。
「分かった。助けてやるからそこで寝てろ」
「人間風情ガァ!! 調子にのるナァぁぁぁあ!!」
キレた男は目を真っ赤にしたと思うと、さっきとは比べものにならないほど大きな黒い球体を生成した。
そのまま球を俺に飛ばしてくる。
「頼むぞ。神白雷」
手を前に突き出し。出来る限りの思いを込めて雷を解き放つ。
いままでとは比べものにならいほどの爆音を立てたあと、雷が球体を破壊し、そのまま男は跡形も残らないほど消し炭になった。
森には数十メートル規模の焦げ跡が残る。
「終わったか」
意外にあっけないものだ。
いや、それほどまでにこの雷が強いということか。
「た、助かりました!! あなたがいなければ私たちは二人とも殺されていたことでしょう」
「気にするな。通りがかっただけだ」
「この魔の森を通りがかるとは……。さぞや高明な魔術師とお見受けします」
「い、いや? 俺は冒険者じゃないが。それよりも、姉のことは良いのか?」
「すでに治癒魔法はかけています。少し時間はかかりますが、問題ありません」
「それなら良かった。あぁ、俺の名前はトール。君に少し聞きたいことがあるんだけど良いかな?」
「もちろんです! 何でも聞いてくださいな」
よし、これで情報を入手することが出来るぞ。
結果的に窮地を救ったようだし、嘘はつかれないだろう。
これから先どうすれば良いのかもこれで方針がたつ。
村の外に狩りに行く事はあっても、それまでだ。
都市の姿を遠目に見たぐらいなので、どんなものなのか想像も出来ない。
「雷は、なんだか使えるようになってるな」
さっきの戦い以降、神の雷を自由に扱うことが出来る様になっていた。
これならモンスターがいつ襲ってきてもさっきのように瞬殺できる。ただ、いまいち加減が出来ない。
あたり一帯を破壊するような攻撃しか出せないので、練習が必要だ。
「きゃぁぁぁぁあ!!?」
雷の練習をしながらアトラダムを目指していると、女性の声が聞こえてきた。
少し先に森があり、おそらく音源はそこだと思われる。初めて村の外の人に会うのは緊張……とか言ってる場合じゃなさそうだ。
何かに襲われているのかもしれないし、現場に急行しよう。
◆
ガザガサと木をかき分けて進んでいくと、叫び声の女性とは他に別の声も聞こえてきた。
「ケケケッ! お前達命もこれで終わりダァ」
「私たちを相手に一人でここまでやるとは……!! こいつ、強い」
「人間にしてはお前達も頑張ってるけどナァ! 所詮は人間の域を超えられてないんだヨォ!」
むむ。もしかして、女性が変態に襲われているのか!?
現場についたのでこっそりら様子を見てみると、漆黒の翼を持つ男? に女性二人が痛めつけられているようだ。
二人はボロボロになっていて、片方は地面に倒れている。死んでいるわけではなさそうだけど、大ピンチだ。
「この一撃で終わりダァ!! 死を齎せ、デットストライク!!」
真っ黒な球体が出現したと思うと、それが女性に向けて放たれる。明らかに異質な攻撃なのは感じ取れた。
あの攻撃を直撃したら間違いなくあの二人は死ぬ。
助けるなら今しかないな。
行くぞ、神白雷
「蹴散らせ!!!」
対象はいまいち定まらないが、女性さえ守れればあとはなんでも良いのだ。俺は雷を放ち、黒い球にヒットさせる。
よほど強力な魔法だったらしく、この雷を持ってしても黒い球はバチバチと音を立てていたが、すぐに黒い球は消滅した。
「だ、誰だ!?」
横から突如放たれた雷に、男が驚いた様子で俺の方をみる。
「横から失礼するよ。女性に乱暴しているのはさすがに放っておけなかったんでね」
「す、すごい……」
「に、人間!? 俺の魔法を、人間が打ち落としたというのか!?」
雷で作った焦げた道をゆっくり歩くと、男は驚愕の表情、女性はぼーっとした表情で俺をみる。
「あぁ? さっきの変な球を打ち落としたのは俺だぞ」
「へ、変な球だぁ? なめやがって」
「そこのお姉さん。俺はあんたを助けたいんだが、構わないか?」
「は、はい! こいつにつけ狙われ、姉が私を庇って負傷したんです! なんとか、お助けください!!」
「た、たすけ、て……」
襲われてたのはこの子の姉妹だったのか。
絶対に助けねば。
「分かった。助けてやるからそこで寝てろ」
「人間風情ガァ!! 調子にのるナァぁぁぁあ!!」
キレた男は目を真っ赤にしたと思うと、さっきとは比べものにならないほど大きな黒い球体を生成した。
そのまま球を俺に飛ばしてくる。
「頼むぞ。神白雷」
手を前に突き出し。出来る限りの思いを込めて雷を解き放つ。
いままでとは比べものにならいほどの爆音を立てたあと、雷が球体を破壊し、そのまま男は跡形も残らないほど消し炭になった。
森には数十メートル規模の焦げ跡が残る。
「終わったか」
意外にあっけないものだ。
いや、それほどまでにこの雷が強いということか。
「た、助かりました!! あなたがいなければ私たちは二人とも殺されていたことでしょう」
「気にするな。通りがかっただけだ」
「この魔の森を通りがかるとは……。さぞや高明な魔術師とお見受けします」
「い、いや? 俺は冒険者じゃないが。それよりも、姉のことは良いのか?」
「すでに治癒魔法はかけています。少し時間はかかりますが、問題ありません」
「それなら良かった。あぁ、俺の名前はトール。君に少し聞きたいことがあるんだけど良いかな?」
「もちろんです! 何でも聞いてくださいな」
よし、これで情報を入手することが出来るぞ。
結果的に窮地を救ったようだし、嘘はつかれないだろう。
これから先どうすれば良いのかもこれで方針がたつ。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。
アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。
それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。
するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。
それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき…
遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。
……とまぁ、ここまでは良くある話。
僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき…
遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。
「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」
それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。
なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…?
2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。
皆様お陰です、有り難う御座います。
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
【完結】婚約破棄はいいですよ?ただ…貴方達に言いたいことがある方々がおられるみたいなので、それをしっかり聞いて下さいね?
水江 蓮
ファンタジー
「ここまでの悪事を働いたアリア・ウィンター公爵令嬢との婚約を破棄し、国外追放とする!!」
ここは裁判所。
今日は沢山の傍聴人が来てくださってます。
さて、罪状について私は全く関係しておりませんが折角なのでしっかり話し合いしましょう?
私はここに裁かれる為に来た訳ではないのです。
本当に裁かれるべき人達?
試してお待ちください…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる