運命を刻む者たち

ペルシャ猫

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疑いを持つ者1

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 【隠者】のハイドは最近、主人のベノムの行動に疑いを持っていた。昔よりも金の使い方が悪くなっているような気がしていて、しかも、その使い方も自分のためだけで全く市民の為に使ったことがなくなってきていた。どんなに地位が高くてもやって良い事と悪い事があるとハイドは思っている。
「やっぱり主人様にはもう少し自粛してもらう必要がありそうですね」
 ハイドがどのようにしてベノムに考え方を変えさせようか考えていると、マネグラブ公国の兵士から伝言が言い渡された。その内容は【法王】以外の全員が殺されてしまったというものだった。
「残り1人となると駄目そうですね……。老いぼれの私に何ができるかはわかりませんが、戦いに出なくてはならなくなりましたか……」
 そう呟くと、ハイドは重い足取りで王宮の門を通り抜けて行った。

 冷たい風が通り抜ける。ハイドが仕方がなくやってきたのは、もう半分以上もいなくなってしまった殺し屋達の仕事場、戦場だった。
「悲しみと哀しみしかないこのような世界に帰ってきたのは久しぶりですね。なんだか若返った気がしてきました」
 辺りには血まみれの兵士の死体やまだ新しい防具、武器なども転がっていた。相手の殺し屋は手練れていて、一瞬で殺されてしまったのだろうか。そんな事を思っていると気持ちが悪くなってくる。
(久しぶりの戦場に体調を崩してしまったのか……なんだか視界もあやふやで何も聞こえなくなってーーいや、この感じ、感覚がなくなっていく⁉︎ )
「やっと1人見つけたぜ」
 そこにはがらの悪い青年が立っていた。
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