転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア

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第25話 [聖魔導合金!]

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キルデスさんがガルンさんを叩いたのを呆然と見ているとゴッテスさんが近づいてきて、声を掛けてきた。

「ガルンはあぁしないと戻らない。」

?何が?

俺が意味が分からないと思っているとゴッテスさんが引き続き、話をしてくれた。

「ガルンの研究室兼開発室では、ソニンさんがいないとあぁやって叫びながら爆発実験を繰り返す。だからあぁやって止めるしかない。」

何その危ない奴!

そう思いながらガルンさんを見ていると正気に戻ったのか俺を見ながら「すまねぇ」と言った。

「しかしアレじゃなぁ。1番威力が有るのはこの位じゃな。」

そう言いながらキルデスさんが手の上でクルクル回してるのを見て俺はある形を思い出し、懐から取り出した。

「なら、このカードみたいな形状がいいです。」

「ほう。何故じゃ?」

「昔こんな風に遊んでたし、この位の薄さでこの魔鉄ならこれ自体が武器として斬ることも可能かなと。」

そう言いながらカードを自在にクルクルと飛ばしたり、ブーメランの様に戻したりしていた。

「ほう。何かのスキルかのぅ」

「いえ、ただの技術です。ていうより、遊びの延長ですね。」

「ほう。遊びというとトランプとかいうやつかのぅ。」

へぇ~こっちの世界にもトランプはあるんだぁ。

「ん?どうしたのじゃ?」

「いや、懐かしいなぁと思いまして。」

「そうかトランプかぁ懐かしいのぅ。アレのお陰で国外にも出店出来る様になったしのぅ。ただアレの所為で一時は武器制作の合間にやらされたがの。ホッホッホ」

へぇ~ここが作ったんだぁ。アレかな前ハロルドさんが言ってたアイデアをくれた人かなぁ

「おや?知らんかった様じゃのぅ、一時期はトランプ商会とか揶揄される位、有名じゃたのにのぅ。まぁそんな事よりそのサイズじゃと最大限の威力は出んぞ?」

「あぁそれはまた別に頼もうかとそれよりも手数と自由度が多く尚且つ嵩張らないので専用のホルダーがあればその分取り出しもし易いですし。」

「なるほどのぅじゃが1枚1枚投げていてはお主がそのまま行った方が速いんじゃないのか?まぁ飛び道具で威力が有り過ぎる点ではそのサイズの方が使い勝手は良いかもしれんが。」

「そんな事ないですよ。重さとかが違うんで練習は必要になるとは思いますが一度に6枚~8枚は投げれますし、タイミングさえ変えれば相手に当たる時にはもう少し多く、動きながらなら相手の動きもありますがほぼ全方位から同時に攻撃可能だと思うんで。」

「最大では無いにしろあの威力を全方位からか、相手からしたら最悪じゃろうな。」

キルデスさんはそう言いながら顔を引きつらせていた。

「ヨシ!その程度の物なら10分程待っておれ、直ぐに用意してやろう。その間にゴッテス達と他の素材を試してみとれ。」

キルデスさんはそう言うと昨日は無かった小さい鍛冶場みたいな場所に走って行った。

「ゴッテスさん、昨日あんなの有りましたっけ?」

「今日、用意させてた。試作だとしても適当には出来んって言ってたからな。俺のもそこに有る。」

ゴッテスさんに指された方向を見るとこれまた色んな道具が置いてあった。

「あ、ありがとうございます。何から何まですいません。」

「問題ない。面白いから。」

そうやり取りしていると木の端材をガルンさんから渡された。

「昨日の話を聞く限り、気つうのは魔物の素材よりも木材の方が込めやすいだろ。色々あるから全部試せ。」

そう言われ、気を込めてみると言われた通り金属と違い、魔力は込めれないが気は込めやすい物が多かった。

俺はその中でも特に込めれる物をガルンさんに渡した。

「ほう。黒陽か。」

「コクヨウ?」

「そうだ。黒陽は木材としては硬すぎて、柔軟性に欠けるから使えないが耐火性、魔力耐性、耐刃、耐衝撃に優れているから門とかの一部や防具の一部に使われたりしてるし、火を使う場所にも使われてるな、なんせ炉でガンガン火力を上げないと燃えないからな!」

へぇ~そんな木が有るんだ。そんなに硬いなら使えそうなのに何でなんだろう?

「何で木材で使えないか不思議そうだなぁ、木として生えてる時は問題ねぇんだが、切っちまうと捻ると割れちまう様になるんだ。」

「だから木材には使えないと?」

「そうだ、捻りの力が加わったら壊れる家や家具なんて怖くて使えねぇだろ。」

あぁなるほどなぁと思っているとキルデスさんが出来上がった物を持ってきた。

「そんじゃ続きをやっててくれ。俺とゴッテスはあっちで素材の試作をしてくっから。」

そう言いながら2人は作業場所へ歩いて行った。

「じゃあこっちもやるかの。とりあえずノーマルタイプから極薄、形を変えた物まで色々作ったから試してみるのじゃ。」

「おぉそうじゃ刺したり斬ったり出来るか試さんとの。一寸待っておれ。」

キルデスさんはそう言うとササッと試し斬り用の木人を作ってしまった。

「さっやるのじゃ。」

俺は頷くと先ずは投げて刺さるかをそれぞれ試し、次は近づいて斬ってみた。

「そうですねぇ投げるなら、斬るならこの形っていうのはあるんですけど、両方となるとやっぱりトランプ型のが一番扱いやすいですね。」

「そうか、まぁ作ってて儂もそう思ったからのぅ。まぁよい、とりあえず何処まで自由度が有るのか見せてみぃ。」

「ところで最大値の威力の物も形はトランプ型にするのかのぅ。」

「いいえ、それは」と言いながら地面にチャクラムを描いた。

「ほう。之は異国の武器でこの様な形があるのは聞いた事があるのぅ。これも斬ったり投げたりするのかのぅ。」

「おそらくですが、体程大きい物で有れば斬る方がメインになると思いますが自分の場合は投げる一択ですね。まぁ当たった時に斬れる事はありますが。」

「そうか、とりあえず後で作るでそれの自由度と使い勝手を教えてくれんか?」

俺は「はい。」と言うとギルドカードの時の様に動かしてみたり、2つ3つ4つと同時に投げ、木人に刺していった。

「ほう。やるのぅ。まぁ爆破に関しては別の場所の方が良いと思うでの。後で行くとしてとりあえずもう1つの武器を作ってくるでの。ガルン達が待っておるみたいじゃからとりあえず行ってこい。」

俺が武器を試すのに集中していた所為で待たしていた。ガルンさん達の所へ走っていった。

「すいません、お待たせしました。」

「気にすんな、お前の武器だ!お前が納得しないと始まらねぇからな!」

「ありがとうございます。」

「おう!じゃあ試しに何本か作ってみたから魔力と気をそれぞれ込めてみろ!両方はさっき言ってた別の場所でな!」

俺は「わかりました。」と言うと渡された全てを試してみた。

「これが一番良い感じです。」

「やっぱりそうか!まぁ後は別の場所に行ってからだな!」

その後、作ってくれた数種類のチャクラムをそれぞれ試し終えると別の場所へ移動する事になった。

「何処へ行くんですか?」

「対魔物の魔道具や武器を試す実験室だ!そこなら爆発しても身を隠せる様に様々なもんがあるからな!」

俺はガルンさんからそれを聞いて、あぁ昨日の所為かぁと思っているとキルデスさんから声を掛けられた。

「まぁ昨日アレだけやったのに使わせて貰えるだけ良かったと思えばいいんじゃ。」

まぁそうだよなぁ服もボロボロにする位酷かったもんなぁ

と思っていると「着いたぞ!」と言われたので着いていくとさっきまで居た場所と同じ様に幾つもの扉が連なっている場所に着いた。

中に入るとなるほどと思えるほど何ヶ所も塀だったり堀があり、万が一を想定して動ける設備があった。

「ヨシ!じゃあ先ずはこれからだな!」

ガルンさんにそう言われ渡されたのは先程魔力と気を込めるだけに留めた試作棒を渡され、俺は白と黒でマーブルになっていのが気になったので聞いてみた。

「ガルンさんコレって何ていう金属何ですか?」

「おう、コレはミスリルと黒陽の灰を混ぜたもんだ!そうだなぁ金属同士を掛け合わせている訳じゃねぇが名前を付けるなら聖魔導合金だな!」

俺が何で?って思っているとガルンさんが詳しく話をしてくれた。

「何だ!何で?って顔してんなぁ。まぁいいや先ずはミスリルだが、別名が魔導金属って言われていてな高濃度の魔力が溜まっている場所で銀が超圧縮されて出来たもんって言われてるんだ。そんで、黒陽樹の原産地は聖域になっている場所が殆どなんだ、だから一部では聖なる木と言われ木の生育を手助けする以外では伐採に反対する奴もいるぐらいだ。」

あぁそれで聖魔導合金って名前にしたのかぁ

「納得したならやってみろ!」

俺は「はい。」と言うと魔力と気を混ぜたモノを込め始めてみたが一切込めることが出来なかったのでガルンさんに言うと他の試作棒も渡されだが全て、込める事は出来なかった。

「ん゛~もしかしたらあの金属なら出来るかもしれんが・・・後は不謹慎だか、世界樹ぐらいか・・・。」

ガルンさんが色々気になる事を言っていたが俺にはよく分からなかったのでスルーしていると今度はキルデスさんが声を掛けてきた。

「ほれ、次はこいつの破壊力の調査じゃ」

そう言いながら渡されたのはチャクラムだった。

「相当威力があると思うでのぅ最大値で投げるのに彼処から真ん中にある的まで投げれるかのぅ?」

キルデスさんが指した方向には生前テレビで見たミサイルの爆破実験する時に隠れて見る様な場所があった。

「ぜんぜん大丈夫ですけど何ですかアレは?」

「何って魔道具等の実験するのに見ないと分からん部分もあるじゃろ、その時用のやつじゃ。」

魔道具ってそんなに凄い破壊力があるのか。と思っているとキルデスさんが更に話しかけてきた。

「そうじゃのぅ、此処で試す様な魔道具となると10人から100人のも魔法使いで使う様な物か、武器で言えばAランク冒険者の威力も此処でないと試せんじゃろうな。」

「Aランク冒険者って凄いんですね!」

俺が興奮しながらキルデスさんに言うとキルデスさんは飽きれた表情で俺を見ながら返答してきた。

「何を言っとるんじゃ。回数制限があるとはいえ、此処を使う必要があると言う事はそれに匹敵する一撃という事なんじゃよ。」

「そんなわけないじゃないですか。」

それを聞いてキルデスさんは、はぁ~と溜息を吐いて「こっちの準備は出来たから早うせい。」と言ってきたので、納得はしてないが、準備を始めた。



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